榊 リク(23)
身長175
末っ子
サリエル・オブシディアン(XXXX)
身長185
双子が居る
久しぶりに用事の無い休日。
スマホの待受画面に映し出された日付を見て考える。
どんな嘘をついてやろうか。
嘘をつくことは義務ではないけれど、これに乗じてあの人の間抜けな顔を見てみたい。
=====
「目にゴミが入っちゃったみたいで…ちょっと見てくれませんか?」
「どれ、来なさい。」
顔を近づける時を狙って、唇を奪う。チュッと軽いバードキス。
さっと離れ……ら、れ?
腰に手を回され、後頭部をガッチリ固定される。
触れただけで離れるはずだった唇も、後を追いかけてきたそれに再び塞がれる。
その内にぬるりと押し入ってきた舌先に絡めとられ、呼吸もままならない。
「んっ、はぁ…っ」
意図せず漏れる吐息に赤面する。こんなつもりでは…!
ようやく開放された頃には、すっかり息が上がっていた。
「ゴミは取れたかな?」
ニヤニヤと目を細められてカッと顔が熱くなる。
バレていた。
「解ってるなら…」
「なんのことやら。それよりも、私の目にもゴミが入ってしまったかもしれない。確認してくれないか」
ソファーに腰を下ろしひょうひょうと言ってのける姿を憎らしく思う。
しかしこのまま負けているつもりもない。
「仕方ないですね、動いちゃダメですよ?」
向かい合うように、ソファーに膝を立てて覗き込む美しい瞳。
この瞳に、何千、何万人の人間が魅入られたのだろうか。僕もたった何万分の1人。
「見えるか?」
「ん…もう少し、近づかないと」
目を合わせたまま唇を落とす。今度はゆっくり舌を差し出し、もう一度深く交わる。
「あぁ、ぶつかっちゃった」
相手の唇をペロリと舐めてから離れた。
「まったく、遊んでいるだろう?」
「ふふふ、ねぇ、よく見せて?痛いのは目、だけ…?」
服をまくって脇腹を撫でる。そのままたくし上げて胸に頬を寄せた。意外としっかりした胸板はすべすべでお気に入り。乳首にキスするとくすぐったそうに震えるのが可愛い。
首筋を左手でなぞりながら、乳首に吸いつき、舌を這わせる。くすぐったさ以外の震えが来るのを見計らって、スラックスをくつろげる。
「…腫れてるね?熱持ってて、とっても痛そう。撫でてあげよう」
「そこは舐めてくれないのか?」
「ふふ、舐めたら治るかな?」
「悪化したら看病して貰おう」
「ふふふ、しょうがないなぁ」
ソファーを降りて、足の間に身を収めた。
くつろげたスラックスから熱を持ったそれを取り出して頬ずりする。
それだけで「はぁ」と熱い息が漏れる。今日は最初のキス以外は殆ど彼から触れられないものだから、体のあちこちが寂しい。
動くな、と言った手前、催促するのも気が引けるし、どうしてやろう、どうしてもらおう。
優しい掌に想いを馳せながら、彼自身に口づける。
おわり