「まあまあ、お話はゆっくりお茶でも飲みながらにしましょうか」
柔らかい物腰と優しい口調の、穏やかな母天使。
「百合の温室」と「薔薇の庭園」で起きた出来事や、そこで生きる者全てを記録した「年代記」が人格を持った存在であり、
彼自身がこの世界の歴史そのものでもある。
【性格】
彼は創造主の作った世界とそこに住まう者たちを愛してはいるが、
その慈愛と憐憫はあくまで上位の者が下位の者に向けるものであり、
その様子はまるで「観客」が「物語の中の登場人物」を眺めるかのようである。
それゆえ彼は「百合の温室」「薔薇の庭園」の住人の生死や幸不幸には、興味こそ示すものの、
それほど大きく心を動かすことはない。
世界の均衡の維持のために必要であれば、躊躇なく住人の削除・殺害・改変に賛成する。
穏やかな雰囲気に反して、世界の住人達にとっては冷酷な神と言えるだろう。
ただし、自分と同等もしくはそれ以上の存在である創造主(コスモス)と母天使、父天使らのことは、
母親や兄弟のように大切に思っており、彼らを度々お茶や食事に誘ってはのんびりしている。
(ただし断られることもある)
また、事象の記録や、取った記録の管理といった歴史にまるわる仕事には熱心だが、
それ以外の興味のない仕事はなるべく他の母天使や子天使に押し付けようとする傾向がある。
案外面倒くさがり。
【能力】
その性質上、自らの魔力で無から有を生み出すことはできないが、
自身に記録されている「いままでこの世界に存在したもの」であればなんでも呼び出すことが出来る。
つまり、炎や水を生み出して放つといった一般的な魔法の行使は不可能だが、
かつて降った雨や以前の大火事、今は存在しない大樹などを具現化することは可能である。
ただし、この能力には事象を検索して呼び出すという若干のタイムラグが存在するため、基本的に戦闘には向かない。※
また、呼び出せるのは「かつて存在したもの」に限られるので、これから存在するかもしれないものや、彼の知りえないほど強大な物は呼び出すことが出来ない。
当然傷の回復等も不可能である。
(※とはいえ母天使の中では、というレベルの話なので、子天使や一般の人外と戦闘をして遅れをとることはほぼない)
【容姿】
彼自身はただの記録の集積物であるため、
今の彼の姿も本来のものではなく、能力によって得た仮のものである。
両性具有の人間の姿をしているが胸はほとんどなく、
骨格はどちらかというと男性寄りで細身。
40~50代前後で、人間の基準では顔立ちは整っている方である。
服装は気分で変わるのでもし描いてくださることがあれば適当に改変・簡略化してくださってかまいません。
よろしくお願いいたします。