20230427 ECOES ANV

と見せかけて遅刻の0429笑 #聖剣伝説

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妖精の少女が、ありがとう、と笑ってふわり、と飛び上がった。
目の前に立っている自分の半身に声をかける。
「キミ、質問に即答だったね、あの子はいなくなろうとしてるのに」
言えば、そうかな？と半身が笑う。
「実は、考えがあるんだ。手伝ってほしい」
返ってきた言葉に首をかしげると、半身は自分の胸元を押さえた。
「取り戻す世界のイメージを、ここにあるものに合わせてほしい。キミなら、できるよね」
頭上で枷の外れる音がする。
こちらに向けられた視線が、魂を分けた相手を信頼している、と物語っている。
頷いてみせた。
「ありがとう。…この思い出には、あの子がいる。目の前にいなくたって、きっと探し出してみせる。手放したり、しない」
片割れにとって、自分だけの妖精。あぁ、これが執着というものか。
ほとんど同一だというのに、自分にはない感情が、少し羨ましい。