オオシラノオオカミ(大白之狼)
全長1.5~3m 重量80~100kg ミルフェントからディルアルにかけて分布
大型の狼で全身が真っ白な毛に覆われた狼。通常の狼と何ら変わりはないとされるがある一定の時期、夏から初冬にかけて殺戮のための狩りをすると言われている。その毛皮の上質さから一時期密猟が横行し劇的に数を減らした。その後はごくまれに遠目で目撃される程度に留まっていることから生態はまだ謎に包まれている。
(何枚かの紙に書かれている)
オオシラノオオカミは基本的に利巧で人にもよくなつく。どちらかというと狼の家畜種たる犬に近い性質を持っているようだ。しかし夏から初冬の間、餌を捉えたが最後その気性は獰猛にして残忍となる。これは雄のオオシラノオオカミに見られる現象で多くの獲物を殺めることにより雌に対し求愛行動を取っていると思われる。いかに自分が強い雄であるかというアピールなのかもしれない。この時非常に筋繊維が発達し、自分より大型の生物さえも仕留めるという。
基本的にアルビノ種しか生まれないようでごくごく希に黒いオオシラノオオカミが生まれる。近隣の農村では黒いオオシラノオオカミが目撃された年は災厄に見舞われるという伝承も残っているようだ
我が息子に、この遺伝子を託す。いずれ、獣人と人間の架け橋となれるようにと、願って。
カナメ=トウドウ