迷う必要なんてない、はずなのにな。
あのひととの出会いは、僕たちの感覚を鈍らせてしまったようで。
「ダーカーは倒すべきもの。」…それは頭ではわかってる。もちろんこれは全てのアークスに共通するもの…だと思う。
けど、僕たちにとっては、それ以上だった。だって僕たち双子は、ダーカーを倒すためだけに…。
でもあのひとのことを思うと、どうしても…迷ってしまう。
あのひとだけじゃない、かもしれない。僕たちはあの場所から外に出て、こうしていろんな人と出会って。いろんなことを見て、ダーカー以外の…いろんなことを知って。
でも、きっとその目的を否定してしまえば、僕たち双子が存在する理由がなくなってしまうから。
だから、あのひとはあのひと。ダーカーはダーカー。そう、わりきって。
…僕たちも、そっちに行けたら……いいんですけどね。
だから、あなたが羨ましいんです。
…僕のクローン、ですけどね。