「お、おがあざまああああ!!!」
むかーし昔、世界はあらそいが絶えませんでした。
戦争の火が世界に燃え広がるにつれて、いつの間にか降り出した雨は何日もやまず、
それはやがて世界を覆い尽くす濁流となって、
武器も、火薬も、人も、人外も、なにもかも押し流してしまいました。
目のいいものは、はるか空の彼方、雲の向こうに
大きな大きな鯨が、涙を流しながら空を渡っていくのを見ました。
むかーし昔のお話で、今その鯨はこの世界にはいません。
コスモスから出ると手当たり次第不遇な子たちを引き取ってくるため
在宅勤務を命じられている泣き虫ちゃん。
ほぼ常に泣いているため巨大金魚鉢の中で日々を過ごす。
生殖器官がないため、下ネタがまったくわからない。
「おかあさま、赤ちゃんはどこからくるんですの?」