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  • 【X月XX日 晴れ】
    ここに来てからお友達がたくさん出来た。
    ヒトの姿をした生き物が多いみたい。
    すずなも他の子と仲良く出来るか不安だったけど心配しすぎだった様子。

    同じくらいに塔を登り始めた人たちと特に話すようになった。
    時計の付喪神、エレオノーラ。吸血鬼になった、ルシェ。少し変わった人間の、颯。

    エレオノーラは物言いが柔らかで、断れない性分なのか押しに弱い。
    一度味見させて貰ったことがあるけど人の形をしているからか人間と大差ない味がした。

    ルシェは同じくらいの(外見)年齢だからか話しやすい。
    交渉上手なのか色んな素材を独自のルートで仕入れてくる。たまにツケにしてるのを見る。
    自分の可愛さを理解してそれを武器にしているのを見ると強かだなと思う(褒め言葉)

    颯は(外見年齢が)一番お兄さんなのだけど、少し抜けているところもある。
    エレオノーラと同じく頼み事はあまり断れない性分らしい。
    自分にできる範囲であれば全力で応えようとする。(その内騙されて壺とか買いそう)
    【X月XX日 曇り】
    少し先に登りはじめたシャルロットと仲良くなった。お茶菓子が得意な彼女は婚約者がいるそう。
    いつも愛らしく心優しい彼女が好意を持ち、話題に出す相手だからきっと良い人なのだろう。
    (後日紹介して貰った。リークルドフィアと言うらしい。此方も心優しい人物だった)

    シャルロットが探索中短剣を拾ったみたいで、使えるであろうとわたしに譲ってくれた。
    姫加護の短剣と命名することにした。初めての贈り物に嬉しさを覚える。
    わたしも貰ってばかりは悪いので何かシャルロットのためになるものを返したいと思う。
    【X月XX日 曇り】
    エレオノーラが探索で武器を拾ったらしい。
    自分の欲しい効果の付いた武器と交換して貰えないか聞いたらしいけど見つけられなかったそう。
    なので持ち腐れるくらいなら、と譲ってくれた。少し心苦しいが大切にしようと思う。
    (先日貰った姫加護の短剣と合成して彼の姿を模した銀の懐中時計にした)

    付加効果を追加する枠が少なく困っていたらルシェが何処からか欲しい付加の装飾を譲り受けてきた。
    以前使っていた装飾を少し修繕し、付け足す形で使用したいと思う。此方も大切にしよう。
    【X月XX日 晴れ】
    ついに今日、耐え切れなくなって探索に出かけてしまった。
    以前は10歩分も溜めれなかったので進歩と言えば進歩だろう。
    だがキャンプ生活に付き合ってくれた颯には申し訳なさが募る。

    久しぶりの探索では草原の穏やかな場所でピクニックを行った。
    仲の良い友人たちとゆっくり探索が出来ただろうか。
    固定された場所以外でも素材を拾えたので少し幸運だった。
    … 分かっていたことだった。
    痛いほど、嫌と言うほど、理解していたことだった。

    伝えるつもりはなかった。
    実るはずもないのだから、変に気を遣わせてしまうのなら、
    この気持ちに蓋をしてみないふりをするつもりだった。

    …泣いてしまって、
    困らせてしまったのではないだろうか。
    心配をかけてしまったのではないだろうか。

    あのひとは、優しい人だから、自分を責めてはいないだろうか

    「冗談」だと笑えば良かっただろうか
    「友人」としてだと誤魔化せばよかっただろうか

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    【以下は切り取られていて読めない】
    【X月XX日 晴れ】
    あんなことがあった後だったので少々気まずかったが思い切って話しかけてみた。
    前のようにお話することが出来た。保守的かも知れないが今はそれが一番である。
    すずなと寝てる時もそうだけど、颯の隣で寝るのもすごく安心するの。

    「俺は変わらない。変われないよ」って颯は言っていたけど
    颯の幼少期などに何かあったのだろうか。深く聞くのはまだ少し憚られる。

    好意に対しては迷惑ではないようなので安心した
    やっぱりここの「人間」は優しい人が多いようだ
    【X月XX日】
    今日は珍しく依頼と言うものを受けてみた。
    結果から言えば最悪としか形容しようがなかった。
    いつか危険になるかもしれないから芽を摘んでしまおうなんて何様のつもりだろう。

    命に感謝し生きるために血肉として頂くのではない。
    装飾として使用するためでもない。
    ただ自らの生活の安全のために命を奪うだけ。
    話し合いも配慮も関係なく多数で力を振るうだけの、種族。


    ……ねぇ、お母さん。
    お母さんの最後を思い出したよ。
    忘れていたかった。人間を、好きでいたかった。

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    【以下は切り取られていて読めない】
    小夜子。 Link Message Mute
    2015/12/15 2:51:44

    手記:優遊涵泳

    塔での日々を忘れないために。
    感じたこと体験したことを此処に残そう。

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    • 13蛇と夢魔のハーフの子のお話。
      セレッシャルコール(ENo4657)にて活動中
      小夜子。
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