魔女との邂逅僕は、天才と呼ばれている。世間が言うのだからそうなんだろう。
今の時代は、過去には不可能といわれた物事が次々実現している、僕が実現間近の発明もそうだ
僕が近々実現させる発明はタイムマシンだ。
ただね、秘密裏に開発してるんだ。何故かって?
だってさ、人間ってさ未知の物事に対して肯定派と反対派に真っ二つに分かれるじゃんか💢
それがウゼーから量産できる目処がたったら、特許だけ貰ってトンズラするんだ
ただね、このタイムマシンまだまだ欠陥があって、過去には行けるんだけど、未来には行けないんだ。今のマシンスペックじゃどう足掻いたって無理だ、でもいつか過去、未来どちらも行き来できるタイムマシンを絶対作るんだ!!
今日は疲れたから、僕の映画コレクションのバックトゥーザフューチャーを観て寝よう。
映画を観始めて、主人公の悪友が頭をコンコン始めたころ突然!!チャイムが鳴る
自慢ではないが、僕には友達はおろか、親もいない、数少ない仲間に合言葉で入室を許可している
今は深夜もうすぐ日を跨ぐ。恐らく僕の研究仲間だろう
僕はインターホンマイクを使って、最初の合言葉を訪問者にたずねる、「この世で一番醜いものは?」10秒程の沈黙の後、聞いた事のない女性の声 「人間」
僕は恐怖なのか好奇心なのか良く分からない感情で最後の合言葉を投げ掛ける
「この世で一番美しいものは?」
回答までは、早かったと思う。迷いのない透き通る声が僕の感情と耳を揺らす
「人間」
恐る恐るドアを開けると、目の前には僕と同年代か、或いは年上だろうか?美しい少女が佇んでいた。少女は僕の目を真っ直ぐ見つめこう言った
「やっと見つけた、今度は絶対、絶対に私が先に死ぬから」