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  • しまねこ Link Message Mute
    2018/02/12 18:00:00

    凍てついた世界で

    おかしなこともあるもので私は今不思議な獣に導かれて
    吹雪の中おぼつかぬ足で歩いている。
    元を正せば叔父が使いを寄越すと言ったのに何故こんな雪の中待たされたのか。
    いよいよ意識も薄れてきた頃だ。青い獣が目の前に現れたのだ。
    山犬のような大きな獣の背にはいくつもの鋭い棘があり、額にも立派な角を持った不思議な生き物だった。
    獣は私の前で一つ「わん」となくとさっさと歩きだした。
    私が呆気に取られていると、またピタリと歩みを止めこちらを睨むように振り返る。
    ついてこいとでも言っているのか。
    朦朧とする意識の中で、何度か私が足を止めると獣もまた歩みを止める。気を遣ってくれているらしい。
    その棘が無ければ私を乗せて走ることも出来たかもしれない。
    そんな考えを見透かしていたかのように獣は唸り声をあげた。
    はいはい。歩きます歩きますよ。

    ー凍てつく国の氷王よりー

    #創作 #獣

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    • 市場にて慌ただしく賑わう市場にて仕事一件が入る。
      「迷子を一人探してほしい」ペットの捜索でなくて本当に良かった。
      この間なんて鳥だのワニだのと…随分手こずった挙げ句に報酬は無しだぜ。
      話の通じる相手じゃない上に治療費請求されるとか何なんだ。
      なに何?リールルベルト…大企業の社長さん宅じゃないの。マジか。
      女神様は俺のこと見捨ててないのね。流石俺のミューズはイカした女だぜ。
      心の中で愛しの女神に感謝を述べていたその時だ。急に尻尾を掴まれた。
      「ねぇねぇ、お兄さんの尻尾はモッフモフねぇ」
      「おーおー…もっふもふの他人の自慢の尻尾に飛びつくなってお前の母ちゃんは言わなかったか?」
      「お母様はそんなこと言わないわ。素敵な尻尾は褒めてあげるのよ」
      振り向くと小さな女の子が俺の尻尾にへばり付いている。
      「触るな触るな!そんなもん褒めんでもいい。知らない人に迂闊に近付くと拐われちまうぞ」
      「お兄さんは大丈夫よ。悪い人には見えないもの」
      「わかんねーぞ。お前をグルグル巻にして拐っちまうかも知んないじゃないの」
      「そうねぇ身代金と車を用意させてそのまま強奪するのね。あ、そのチョコ大好きちょーだい!」
      「やらねーよ!何俺を誘拐犯に仕立て上げてんのよ」
      チョコ菓子の箱をあざとく見つけて取り上げようとするのを制止させ、仕事中だから邪魔をするなと一喝する。
      「邪魔なんてしないわ。貴方何でも屋のリノゥでしょ」
      こんなチビ助まで知ってる俺って超有名。って何で知ってんだよ。
      「そりゃ、その『依頼』私が出したんですもの」

      …俺の女神はアレだ。きっとすごいツンデレないい女なんだぜ。
      しまねこ
    • 僕の宝物ミッシングサテライト

      君は僕に言ったね。
      いつまでそんなガラクタに執着しているのかと。
      捨ててしまうなんてとんでも無い。君には分からないだろう。
      宝石よりも美しく輝く星のかけらだ。
      君の目にはありふれた道端の石ころであってもね。
      しまねこ
    • 桜咲く彼の地で冬に追われる邪鬼共が春はまだかと身を焦がす
      打ち捨てられた豆を踏み福神達がが来る頃にゃ
      天神山の龍神様が目を覚まし大樹も華をほころばす

      見知らぬ貴方の行く末に
      輝く未来がありますように
      積み上げたものが成す術となります様に
      祈りを込めて舞いましょう
      貴方を想って

      ー春花咲く輝ける地でー
      しまねこ
    • 旅の思い出外国へ旅行に行ったうちの子から絵葉書が届きました。
      美しい白と青の建物。猫とお友達になったようで、
      何だかとても楽しそうに笑うものだから私も笑うのです。
      美しい羽とブレスレット、そして楽しい土産話。

      #創作
      しまねこ
    • 君は何が好き?喜んでくれるととても嬉しい。しまねこ
    • 6最近のお絵描きまとめしまねこ
    • 4色縛り3色の色をリクエストで頂いて絵を描くという楽しいタグに参加したもの。これは楽しい。しまねこ
    • 黄昏の雲海沈む夕陽に照らされて 黄昏れ色の鳥が見る
      雲海泳ぐ昇り龍
      しまねこ
    • 色褪せた花畑で独り君のいない世界はひどく静かで
      空っぽの僕にはこの花畑は賑やかすぎる
      君の好きな花が咲いたよ
      小さな小さな花だ
      色あせた心が風化する
      風に吹かれて枯れた涙とぎこちない笑顔で
      取り残された僕は一人きり
      また望まぬ明日を迎えるのだろう

      #創作
      しまねこ
    • 2創作キャラ紹介「四季折々」より ユカタン 常夏の島国、青葉の帝。爽やかな笑顔がまぶしい青年。いつも穏やかで朗らか。
      仕事が終わると海へ赴き趣味の波乗りとかやっちゃう。赤いサーフボードが目印。
      呪術に長け、薬草などから薬を作ったり護符やら魔除けやらも作る。
      海がとにかく大好き。何かあると海でやれバーべキューだ!お祭りだ!海っていいよね!
      三線で歌って踊ったりと楽しい事が大好き。全くの他人でも一日彼と過ごすとにこにこお友達である。
      しまねこ
    • 置き去りの子黴臭い書庫の奥、父の遺した小さなカギを使い開いた扉の奥にその研究所はあった。
      父はまともな人間ではなかったし、父親らしい事をしてくれたことも無かったが、それが最後に遺したのがこれである。
      蛇のような鳥のような何だかよくわからない生き物がそこにいる。いるんだから仕方ない。ほら。
      私を父と思っているのか懐いている。とても懐いているぞ。はは。
      しかしどうしろというのか。こんな見た目だ外に出ればあっという間に捕らわれるだろう。大体目立ち過ぎるのだ。
      この大きさに加えこの極彩色。自然じゃないむしろ見てくれと言わんばかりの目の付きようだ。
      そもそもあの入り口から出られる大きさじゃ…無い。全く。
      「大体お前はなにを食べるんだ?肉か魚か…まさか人にk…」
      『キノコー!!』
      へぇ、随分ヘルシーなんですねって。喋りましたよコイツ。
      しまねこ
    • 6もふもふさん創作の獣人さん達。しまねこ
    • 6ゲームとか詰め合わせ。しまねこ
    • 3宵闇の獣終焉を呼ぶ不吉だの忌み子と呼ばれた私の
      この闇色の毛並みを見て貴方は
      まるで星の海のようだと言ったのだ。
      心が安らぐと言ってくれたのだ。

      #創作
      しまねこ
    • 5うちのこ(人間)創作の人間の子達。しまねこ
    • 3最近の落書き #落書きしまねこ
    • 寿屋の饅頭「もし、もしそこの人」
      声を掛けられて振り向けば何ともおかしな面を被った男一人。随分と派手な着物を着ている。
      こう云う柳の下ってのは、色の白い女の幽霊とかが相場なんだがね。
      全くの真逆の人物、大体こんな夜中に声を掛けられるなんてまぁ、ろくな事にはならんだろうが。
      「この辺りで美味い和菓子屋を御存知ないか?」
      「和菓子?」
      「えぇ、特に饅頭だと尚の事」
      まんじゅう…こんな丑三つ時にする話すような話題でもなかろうに。
      「饅頭なら寿屋だろう。あすこの餡は最高級さ」
      「流石御目が高い!寿屋の饅頭はどの饅頭よりも格別…饅頭の中の饅頭!」
      上機嫌の男の顔をふいに月明かりが照らし出す。
      ギロリと大きな眼に、裂けた口、手には鋭い獣の爪。
      「…その面、意味ないだろう」
      「あぁ、これですか?いいでしょう。私の妹がくれたんですよ。
      兄様は化けるのが下手だからって」
      あぁ、化けるのが下手なら全く仕方がない。
      ぶらり行灯、呉服問屋の若旦那は今日もどうやら狐狸の類に化かされてやるらしい。
      しまねこ
    • 風吹く丘の物語「愛子に風の祝福を」
      風吹く丘に竜は今日もやって来る。風の王にこぞって祝福を望むのだ。
      その効果は折り紙付きで空飛ぶ竜の間ではもはや当たり前のこと。
      王の祝福を受けなければ風を捉えられぬ、と言うのだから可笑しな話だ。
      そもそもお前はここに来るのにどうやって来たのだと王は微笑んだ。
      空を駆けてきた?それはそれはご苦労なこと。
      しまねこ
    • 4最近の落書き的な集合体バレンタインってチョコもらえるらしいッスよ。しまねこ
    • sans以前描いたものに描き足し。

      #アンダーテール
      しまねこ
    • 片割れのガビガビはまだ眠っていないのかい?烏は言いました。
      そうさガビは今日もご熱心に勉強中さ。爪足は笑いました。
      まぁ、昨日もあぁだったじゃありませんの!早く眠らないと体を壊してしまいますわ!甘露は心配そうに言いました。
      仕方がないさ、ガビはヘラが大好きだったんだから。鳥籠が呟きます。
      …でもヘラを眠りから覚ましたとしてだよ?ヘラはガビを忘れちまっているだろうよ。足爪は続けます。
      それでもガビはヘラを助けてやりたいんだろうよ。ヘラはあいつのたった一人の兄妹なんだから。カマキリはそっぽを向いて言いました。
      散らかった部屋の中ガビは一人で何冊も何冊も本を開いています。
      たった一人の妹のヘラの目を覚ましてやりたかったのです。
      まだ幼いヘラがまた笑ってくれるのなら、ガビは何だってするでしょう。
      窓の外ではまだ眠らないガビをみんなが心配しています。ただそっと窓を覗くのでした。
      だってみんなガビが大好きなのだから。


      #創作
      しまねこ
    • 眠りへの誘い。冬の羽毛布団の擬人化。ラスボス。しまねこ
    • 4魔女の友達鳥兎の森に住むエルフリーデ(エルフィ)は一人ぼっちの小さな魔女。
      魔女のくせして魔法がてんで下手くそでほうきで空も飛べないと魔女の中でもミソッカス。
      まんまる月夜の魔女集会にも呼ばれない。
      役立たずの魔女は必要ないと意地悪魔女の悪巧み。
      初めて届いた魔女集会への招待状。喜ぶエルフリーデをよそに
      「悪魔の贄に選ばれた!エルフリーデはいらない子」
      それは招待状でも何でもない。逃げても無駄だと招待状。
      血色に染まる満月月夜。魔女の集まる魔女会議。
      エルフリーデは逃げもせず、隠れもせずに魔女裁判。
      全員一致で大決定!エルフリーデを贄にせよ!!
      ぐるぐる巻に縛られて断頭台で思い出す。祖母の残した最後の言葉。
      窮地になったら現れる月と太陽の示す明かり。
      彼の名を呼びなさい。きっと貴方を守ってくれるわ。

      エルフリーデ(エルフィ)
      鳥兎の森で暮らす魔女。魔法が下手くそでまともに呪文を扱えない魔女。薬草学には長けていて裏庭には彼女の育てた沢山の薬草が生えている。
      心の優しい魔女。何事にも一生懸命で少し抜けている所がある。
      祖母と一緒に暮らしていたが祖母も亡くなり一人ぼっちになる。
      魔女集会にあこがれていたが、役立たずは必要ないと他の魔女から
      贄に選ばれてしまう。

      アーデルベルト
      エルフィの呼び声に答えて現れた「窮地を救う月と太陽の示す明かり」エルフィ曰く大きな犬。本人は犬じゃねーよ!!と怒るが犬認識。
      人型をとると大人の姿が本来の姿だがエルフィに合わせて少年の姿をとっている。
      召喚された際他の魔女はひとり残らず彼がたいらげてしまったが、エルフィは知らない。
      口が悪く喧嘩っぱやいが情に厚い。褒めると気を良くして何でもしてくれる。
      しまねこ
    • リクエストにて猫。好きなもの詰め込み放題。しまねこ
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