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    【悟史共通】と【環共通】小説まとめ目次癒しグッズがヤラシイグッズに変わる時Happy Birthday TAMAKI 2015【NEW】一粒の思い出俺の隣に唯が、唯の隣に俺がいる日常の中でカーマイン十年後の理想像善は急げっていうやろ無題乾杯ふはり、馨香無題企みを額紙に隠して目次
    ※○○イベ、とあるものはイベントベースの小説です。
    ※Twitter SS のような短い小説も含みます。



    【癒しグッズがヤラシイグッズに変わる時】
    環共通/癒しグッズミニシナその後/ギャグ
    ミニシナその後を妄想してみました。

    【Happy Birthday TAMAKI 2015】
    環共通/#四之森環生誕祭2015/元ネタなし
    カウントダウンでツイートしていたTwitterSS纏め。
    月城学院の人々による環批評と……?



    NEW【一粒の思い出】
    悟史共通/無印/十年後イベ/ギャグ
    十年後のアイツに訊きたい、あの名(迷)言。前半マジメの後半ギャグ。
    あなたは覚えているだろうか、悟史の『馨香(けいきょう)』発言を!

    【俺の隣に唯が、唯の隣に俺がいる日常の中で】
    悟史共通/#藤吾悟史生誕祭2017/元ネタなし
    TwitterSS名刺メーカーで作った画像から文章のみ抽出したものです。掌編。

    【カーマイン】
    悟史共通/元ネタなし/シリアス
    “悟史が女の子になったらしてみたいこと”
    頂いたリクエストから書かせてせていただきました。

    【十年後の理想像】
    悟史共通/無印/十年後イベ
    唯が元の時代に帰った後の十年後の世界で、悟史は──。
    唯は直接出てきません。

    【善は急げっていうやろ】
    悟史共通/診断メーカー#バレンタインガチャ十連
    電気街にあるアヤシイおもちゃ屋にて。掌編。

    【無題】
    悟史共通/元ネタなし
    何気ない一幕。一瞬で読み終わる話です。掌編。

    【乾杯】
    悟史共通/元ネタなし
    もしも。唯20歳の誕生日に、悟史の誘いでお酒を初体験したとしたら? 掌編。

    【ふはり、馨香】
    悟史共通/クロス/スゴロクイベ/ギャグ
    イベント期間中、悟史につきまとっていた謎のイライラ。
    その正体を探った(妄想+こじつけ)末に、辿り着いた答えがコレ。掌編。

    【無題】
    悟史共通/癒しグッズミニシナその後/ギャグ
    ミニシナその後を妄想してみました。

    【企みを額紙に隠して】
    悟史共通/無印/幽霊イベ
    幽霊活動、略して“幽活”の始まり始まり。掌編。
    癒しグッズがヤラシイグッズに変わる時
    (後は戸締まりして終わりや。疲れたわ〜環にマッサージでもしてもらおかな)

    悟史は生徒会室へ戻ると、作動していないマッサージ器を握り締めたまま、苦悶の表情でソファーに横たわる環の姿を見つけた。
    (さぞかし楽しい夢を見てるんやろな)
    「環? 鍵閉めて帰るで。起きや」
    悟史の呼びかけも虚しく沈黙は続き、その間応答一切なし。
    「……世話の焼ける会長様や」
    強張った環の手からマッサージ器を奪い、悟史は舌舐めずりしながらスイッチを入れると……そっと環の中心部へ押し当てた。

    悟史流、環の起こし方 To Be Continued..…!?
    Happy Birthday TAMAKI 2015
    ・小説の特性上から環さんではなく会長呼びです。
    ・付き合っていたり、その前段階だったりと、時系列は交差しています。


    SHIne

    「書類整理で明日は早めに登校する」
    昨晩、消灯前にアイツがさらっと言っていたのを思い出すと、瞬き一回、起床する。
    普段通りに身支度を整え、朝食を済ませたところでふと、瞬き二回。
    居住人数不相応に広い部屋という、意識の問題もあるかもしれない……が、それだけではない。
    (アイツおらんと、なんでか部屋ん中暗いわ)


    NOon

    新イベントの打ち合わせ、という名目で呼ばれた会長と副会長の寮室。
    昼食をご馳走になるのはいい。
    しかしあの人のことだ、ナイフとフォークの使い方に始まり、テーブルマナーの隅から隅まで厳しくチェックするのだろう、なんて思うと気が引ける。
    そういうの完璧だもんな──嫌味なほど。


    MOod

    英語の授業は公開処刑!
    会長の流暢な発音をいくら耳に注いだところで、俺の口から溢れるのはカタカナ。
    アイムソーサッド!
    「だから違う!舌を前歯の後ろに付けてLだL、何度も言わせるな」
    完璧な歯並びの間からチラチラ覗く舌と、不機嫌に迫る表情……勉強そっちのけでゾクゾクしたのは内緒。


    RIsk

    確かに、今まであいつに不可能の3文字は皆無だったから驚きだ。
    正義感に溢れ、影では努力家、一本気なところも功を奏した?
    まぁ、突拍子も無い発言は今に始まったことじゃない。
    が……うちのクラスから姫を選ぶとは……しんどいなぁ。
    煙草の本数が増える年だよ──禁煙は来年からね。


    TAste

    「うん、美味しそうに焼けたよ」
    「食欲を刺激するいい匂いがしますね」
    「お前たち、匂いに釣られてやって来たな」
    「肉肉肉、肉食うぞ〜」
    「うおおおマジ美味そう!」
    「ええと、お皿は」
    「こちらにまとめて置きました」
    「インゲン豆食わしたろ」
    「まだサーフィンに夢中みたい」
    「じゃあ、俺が呼んできますね」


    MAgic

    イエス・マイロード! 我々は卒業しても決して忘れはしないでしょう。
    学院の代表にして、生まれついての'本物の'カリスマ性を備えた人物が見せてくれた光景を。
    お仕え出来たことを誇りに思うと同時に、心より感謝申し上げます。


    KIng

    「おはよう」
    「おはようございます」
    “挨拶は大事だ”そう思いながら、環は校門の前に立ち、登校する生徒一人一人へ声をかけていた。
    それは見上げれば雲一つない空に澄んだ空気が心地良い、清々しい朝のことであった。
    「あぁ悪いな、眼鏡探してたら遅なってもうた」
    環が視線を元に戻すと、視界の隅に遅刻した相棒の姿を捉えた。
    「予備はどうした?」
    「ネジんとこあかんくて修理に出したとこやってん」
    「よっ!四之森に藤吾」
    「おはようございます先輩方」
    「ん〜眠いねぇ……あ、おはよう」
    「オッス!」
    「会長、藤吾先輩、おはようございます」
    環と悟史の見知った顔が続々と登校して来る。
    「みんなおはよう」
    「一人足りひん」
    「おい、一条はどうした?」
    「あー……宿題のプリントに裏面もあるのを忘れてたみたいで…さっき必死にやってました」
    「はぁ!?」
    「さすがはお姫さんや」
    環と悟史が呆れていると背後から声がかかった。
    「四之森に藤吾、時間だ。教室に戻っていいぞ」
    「はい」
    全く、何をやっているんだアイツは! 環がそう言いかけた時、必死に走ってくる足音が聞こえたので振り向くと、そこには『一房の前髪』を乱し、余裕のない顔があった。
    「おいおい、姫がなんてツラしてんだ」
    「はぁ……はぁ……お、おはようございます、会長」
    唯が言い終えるや否や、絶妙なタイミングでチャイムが鳴る。
    「セーフだと思うなよ」
    「エヘヘッ」
    交わる視線に環は。
    (俺は、どうもこの表情に弱いらしい………クソッ)
    認め難い敗北感を味わったのであった。


    Happy Birthday Tamaki 08.25.2015
    【NEW】一粒の思い出
    嘘のようなホントの話。
    俺は今、十年後の未来世界に来ている。

    タイムスリップ!? なんで!? どうして!?
    そんなパニックに陥る俺を諭してくれた人物がいた。
    真昼間に道のど真ん中で倒れていた俺の、第一発見者(?)である彼だ。
    その彼との会話の途中から加わった“会長”も含めて、元の時代へ帰る方法を探す協力までしてくれる運びとなった。
    で、その彼とは誰か。
    俺が本来いるべき時代からこの十年後の世界まで変わらず、ずっと付き合い続けているらしい俺の恋人。
    いつも見るより少々大人びた外見をしている藤吾悟史、その人だった。

    『裏にはきっと何かがある』
    俺の身に降りかかった一連の出来事。
    今はまだ何もわからないけど、偶然は必然かと思えるような連鎖を頭の片隅で察知しつつ、取るに足らない些細な疑問が次から次へと湧き上がり、先程からテーブルを挟んで向かい合っている俺たち。
    ここ、つまり彼が住まいとしている超高級ホテルの広い一室で俺と彼の、二人の会話は続く。

    大人びて見える……違うな。もう立派な大人である愛しい存在が、見た目通りの大人の余裕を纏って応対してくれているというのに、俺はどうにも落ち着かない。
    外は見慣れない高層ビルが犇めき合っている夜のオフィス街。
    ビルとビルの狭間からテラテラ滑るような黒々とした影を覗けば、野心と欲望渦巻く大人の世界が垣間見えるだろうか。
    その若さで超一流企業の副社長に就任するとは、やはり彼の実力は大したものだったのだ。
    でも! そんなに偉くなっても!! どうしても!!! ……これだけは聞いておきたいことがある。
    というか、今聞いておかないと一生後悔する気がするんだ。
    「……馨香……ボソッ」
    「あ か ん」
    言うやいなや、彼は深いため息を吐いてから、顰めっ面で眼鏡のブリッジを押し上げた。
    「あ、やっぱり覚えてて……」
    俺が言葉を続けていると、再度眼鏡のブリッジを押し上げた……けど……あれ? なんか眼鏡曲がっているんじゃ……? それ押し上げた意味、ないんじゃ……?
    「唯を“縛りつける”……あの時みたくしてもええねんで。せやなあ、今度は便座にしよか。超高級ホテルのトイレは綺麗で清潔や。床なんて眩しいくらいにピッカピカやし、広さもある。きっと唯も気にいるで。ああ、我ながら名案やわ。こりゃええもん見れるな」
    「遠慮しまーす」
    「ならそれ以上言うなや。ったく、恥ずかしいやろ」
    「ふふふふふ」
    「あんなぁ、そっちはついこの間のことかもしれへんけど……あ〜〜〜〜言ってる側から十年の重みが、開けたタイムカプセルの如く俺に覆い被さってきてんで。どないしてくれるんやほんまにもう〜あーあかん……よくも大人からかってくれたな」
    そうやってウンウン唸りながらテーブルの上に鎮座するナッツの一山を右手に掴むと、パパッと俺の口に押し込んできた。
    「もしかして、くふぉれきひっ【黒●史】モグモグッゲフッゴホッ」
    「まだ言うんか。こうしたろ」
    「ふぁっ! はなつまむなんて! いきっくるしいっはふっんんん」
    「くっ、ふふっ恋人になんちゅう不細工なツラ晒しとんのや。十年後のお前にも見せてやりたいわ」
    「ヒッ 、ヒロイッ【酷い】」
    「ま、これでおあいこやな……ふっ」
    「…………」
    これもあのズル賢い計算の内かもしれないけど。それでも、その柔らかな微笑に見惚れて俺は一瞬息をするのを忘れてしまったのだった──────んふっ!く、くるふぃ〜た……てっ!【本当に苦しい!誰か助けて〜!】

    口を閉じるのが困難なほどの大量のナッツを押し込められ、鼻も摘まれ、呼吸しづらくなって焦りながら俺は、やっぱりあっちだけ大人なんて! ずるいよ!! と心の中で叫んだ。
    とはいえ、こんなふざけたやり取りも悪くない。嫌いじゃない。
    なぜなら、そこに十年後も変わらない部分を見つけることができたから。
    それによる安堵感が、言葉にし難い心地良さだったから────。


    END


    今にして思えば、元の時代に戻れるかどうかも分からない人生最大のピンチでよくもそんな風に思える余裕があったもんだ──余裕といっても、まぁ……ナッツ一粒分くらいの微々たるものではあったけど、ね。苦しかったし!

    俺の隣に唯が、唯の隣に俺がいる日常の中で
    「藤吾先輩、唯から聞きましたよ。お誕生日おめでとうございます」
    「藤吾先輩ハピバです!」
    「二階堂、大参、ありがとう」

    11月17日は俺の誕生日。
    下級生からおめでとうなんて祝いの言葉もろて、なんや照れ臭いんやけど。
    せやけど、悪い気はせえへん。
    「俺も随分変わったんやな……誰かさんのお陰か」
    カーマイン
    なんや、灼けてくるような……俺の隣に唯がおらんのが残念なような──。

    夕陽を背に通学路を辿る俺の目の前を歩いていたんは、隣高の制服を着た男女二人。
    この月城にはありふれとる何の変哲も無い組合せ。
    その二人が突然カップルの雰囲気を醸した瞬間を俺は目撃してしもうたんや。
    女子生徒が隣を歩く男子生徒の左手をそっと握ってん。
    一瞬、二人の周囲だけ時が止まったかのような錯覚に陥ったわ。
    男子生徒はハッと驚いたものの、それがさも当然とばかりに自然と握り返しとった。
    指を絡ませたカップル特有の繋ぎ方で伝わる、双方の熱。
    女子と男子のアイコンタクトに秘められた想い。
    「俺が女やったら……手繋げたんかな」
    唯と俺と。路上で堂々と。
    唯の隣に居座る女なんて想像すらしたくないねんけど、これはもしもの話や。
    俺の俺による俺のためだけの世界、そこで唯の隣に立つ女子がいるとすれば、その子は──。

    斜めに被ったベレー帽から揺れる黒髪のロングツインテールが眩しい。
    フリルタップリのミニスカート×ニーソという鉄板スタイルの……藤吾悟……ああ、女子やから名前は……悟、奈?
    「あー待て待て、ちゃうちゃう。行き過ぎや」
    なんやわからへんけど、今無性に焦ったわ。
    ありえへん! 深呼吸せえ! 暑さのアホ! さっきからミンミン蝉うっさいわ!

    なに考えとんねん! 余計に汗かいてもうたやないか!
    俺は立ち止まって頭を振ると、左掌を傾いた太陽にかした。
    記念すべき唯との初デートで俺は唯の手首を握り、月城のメイン通りを連れ回した……当時の記憶がじわじわと蘇ってくる。

    『まだ手握るんは早いな。けど、ただ隣歩くだけっちゅうのも味気のうてイマイチや』
    唯の驚く顔が見たい気もするしな。
    舌舐めずりしながらそう思った……かどうかは忘れたわ。
    暑くて思い返すのも億劫やし、なんやその……段々恥ずかしゅうなってきて敵わんわ……なんてな。
    そないなことにしとき。
    ま、とにかくその時は手首止まりやった。

    でも今なら。
    「いや、今でも……したくても、できひんやろ」
    物理的には可能や。問題あらへん。
    せやけど男同士で“なんのためらいもなく”眼前のカップルのように繋ぐことはできひん。
    同性同士やから?
    周囲からの偏見を恐れて?
    俺はええ。
    けど、唯が好奇の視線に晒されるんは耐えられへんねん。
    俺のワガママで傷つく唯なんて見とうない。
    何か、特別な日の特別なシチュエーションでなら……赦されるんやろうか。

    「……赦される?」
    偏見から。
    偏見を偏見と捉える俺自身の感性から。
    どうしても世間の目を意識してまう俺の心から……。
    いや、赦される? ……やっぱりそれおかしない?
    なに勝手に抑圧されてんねん。

    「……あかん」
    無意識に口から出た一言で我に返ると、俺は遠回りして帰寮することに決めた。
    唯の小さな掌に自分のをそっと重ねる想像を、何度も繰り返すために。
    十年後の理想像
    それは超高級ホテルの一室もとい『現自宅』に主が帰宅して間も無くのこと。
    リビングで脱ぎかけていたベージュのトレンチコートから、振動が掌に伝わってきた。
    (そういえばマナーモードのままポケットに突っ込んどいたんやったな)

    通信機器をポケットから取り出して発信元を確認すると、シルク製のブルーのネクタイを緩め、悟史は柔らかく笑んだ。
    そして愉しげな様子で通話ボタンをタップし、ゆっくりとソファに腰掛けながら話し始めた。

    「もしもし? 俺や」
    大企業の専務という仮面も脱ぎ置き、とてもリラックスした状態で相手の話に耳を傾けている悟史。
    「……ああ確かに……確かに、来たで」
    「ああ、ほんま十年前そのまんまやった」
    「はは、そらおおきに。今のお前なら十年前の俺をどう思う?」
    「まぁな、お前の理想は俺やからな……? 昔、誰かさんからそないなこと言われた気もするんやけど。俺の記憶違いか?」
    「ふふっ、そら嬉しいわぁ……もっと聞いてたいな」
    「お? 堂々と見返りを要求するなんて、可愛ないで。十年前ならそんな太々しいこと言わへんのとちゃうか」
    「そらぁ、まぁ……今もカワエエなぁ思うとるよ……って、何言わせとんねん……恥ずかしいわ」
    「おおきに。まぁ、俺は今も昔もイケメンやからな」
    「ちょお!誰がおっさんや。おまそれ言うたら2年後に自分も苦しなるんやで? 」
    「……せやな、付き合いは多いからな。この前は部下にウコンのサプリメント押し付けられそうになったわ」
    「ははは。せやけど、今のところメタボとは無縁やしフサフサやしやな」
    「はっ、言うてくれるやないの。そっちこそ、大丈夫か?」
    「ちゃうねん。俺はお前じゃなくて、お前の腹と頭皮に訊いとるんや」
    「なに言うとんねん。皮膚は喋らへんねん。感触で語るもんやで」

    「せやから、その……暫く触っとらんっちゅう話や。俺に触らしてみい。で、今度はいつ触らせるつもりなん……唯?」


    unfinished!?
    善は急げっていうやろ
    電気街にあるアヤシイおもちゃ屋にて、悟史はレジで会計を済ませていた。
    「いつも当店をご利用頂きまして有難うございます」
    言いながら店員が差し出してきたのは、悟史が購入したお子ちゃまはお断りのおもちゃと、ハート型のチョコが印刷された義理チョコ以外には考えられない極小さな小箱。
    それと一緒に、中身の一切見えない真っ黒いビール袋に入れられた、なにやら怪しげな小物も受け取る。
    「新商品のお試しセットです。素敵なバレンタインをお過ごしくださいね」

    悟史は得した気分で店を出た。
    本屋に立ち寄る予定をキャンセルし、寮へと急いだのだった。
    無題「俺の方がお前のこと好きやねん」
    「そんなこと、な い で す」
    「いいや、俺やねん。先に手出したんも俺やし」
    「そうだけど、今は俺の方が『トウゴセンパイ』のこと好きだからっ! これからもずっと俺の人生の二年先輩でいつづけるし」
    自然とにらめっこをしていた二人。
    「ぷっ……ふふ、俺たち何やってるんだろう」
    「ははは、それや。唯はその笑顔が一番や」


    2016.04.19 16:21
    乾杯
    テーブルの上には一口飲みかけの缶チューハイレモンが鎮座している。

    「どや?はじめてのお味は。飲んだ感想聞かしてんか」
    悟史が飲み会に誘われる度、唯は未踏の世界にヤキモキしながら見守ってきたのだが、それもさっきまでの話。
    「美味しい。それに、これからは一緒に飲めるんだって思うと……」
    「思うとどうなん?」
    「う、ううう……嬉し……い……かなって……」
    「……?」
    「は、恥ずかしい!」
    「……………………ぷっ……ふふっ……ははは、はははははっ可笑しゅうてかなわんわ」
    「〜〜〜〜〜っ!!」
    「ふふっ、堪忍してや……はは」


    2016.04.17 23:33 05.02改稿
    甘い雰囲気に弱いところは、きっと20歳になっても変わらない。変わらないでいてほしいような。
    ふはり、馨香
    あかん。ほんまにあかんねん。
    唯と制服を交換なんてしたら、意識してまうやろ!
    「はい、これ」
    そう言って渡してきた、脱ぎたてのシャツからは既に唯の匂いがプンプンすんねん。
    これ絶対あかんやつや。
    息を詰めて袖を通したものの……内側から包み込むように香る、芳しき匂いに俺が屈するのも時間の問題かもしれへん……あ、スラックスも交換せなあかんかった。

    サイズが大きいだのツンツルテンだの、唯も外野もうるさいわ。こっちはそれどころやないねんで!
    さっさと脱ぎたいわ〜はよ終わらんかな……ジメジメ嫌や〜……余計に汗かくやんか…………。

    あぁっもう!俺の下半身、静まれっちゅうに!!


    2016.01.20 21:37 2016.05.03改稿
    無題
    環が忘れ物を取りに自室へ戻ると、鍵が開いたまま部屋は暗闇に包まれていた。

    「悟史いるんだろ?電気ぐらいつけろよ」
    返事はおろか、暗闇からは物音が一切しない。
    (いないのか……鍵かけ忘れ? まさか)
    そんな一抹の不安を胸に、環は照明のスイッチを押した。
    すると、部屋全体が明るくなった瞬間、悟史が腰にバスタオルを巻いただけのあられもない姿で、仰向けに倒れているのが視界に飛び込んできた。
    驚いて環が駆け寄ってみれば、悟史は新調したラグの上でスヤスヤ寝息を立てている。
    傍に文庫本が1冊転がっているところから考えても、『緊急事態』ではなさそうだ。
    (しっかり眼鏡もかけたまま、穏やかな顔して寝てんじゃねぇよ)
    確かにここ数日は多忙を極めていたが、しかし……だからといってこれは如何なものか。
    (ったく!脅かすんじゃねえよ、なんて格好してんだよ、つぅかこんな所で寝るな)

    「おい悟史起きろ。風邪ひくぞ」
    環は肩を揺さぶったり、頬を軽く叩いたり、腕を引いてみたりしたが、悟史が起きる気配は全くなく。
    「ん……ゆぃ」
    甘ったるい寝言が滑り出ただけだった。
    「あぁ!?一条は提出物不備で居残りって、お前言ってなかったか。まだやってんじゃねぇの……」
    (って、知るかよ! 我慢だ、我慢我慢我慢、我慢っ!)
    拒否反応の鳥肌も立ってくるわで、環はそろそろ沸点に近いらしい。
    (けどよ、こんなくだらねぇ事で腹立てても、仕方ないだろ)
    溜飲を下げようと、息を吐きながら仰ぎ見た天井をスクリーンに、あるイメージが浮かんだ。
    (悟史は風呂上がりの熱を冷ましつつ、ラグの上で読書がてら恋人を待つうち……寝ちまった、のか? そうか、そうだよな、そうなんだろう)
    「はぁ……俺の親友はどこいっちまったんだよ」
    (眩暈がしそうだ)

    唯と出会う前の、悟史との思い出が環の脳裏を掠める──その前に。
    (一先ずベッドへ運ぶか。手間かけさせやがって)
    環は憎たらしいほど穏やかに眠る悟史の前に屈むと、左腕を背中へ右腕を太腿の下に差し入れてサッと抱き上げた。
    (これでもギリギリまで働かせて悪いとは思ってんだぜ。それに……俺様は紳士だからな。どこかの誰かが思い付きそうな野蛮な方法で無理矢理起こしたりも、絶対にしない)
    悟史の腰に巻き付けられたバスタオルが宙に舞う絵面を思い浮かべながら、環が若干の皮肉を込めて内心呟いていると、ノックもおざなりに勢いよくドアが開け放たれた。

    「遅くなっちゃった!すぐ終わると思ってたのにって、会長!?」
    慌てて部屋に入ってきた唯が言い終えたのと同時に、バサリ……と乾いた何かが環の足元へ落下した。
    それは──今の今まで悟史の聖域を守っていた、あの腰に巻いたバスタオルであった。
    企みを額紙に隠して
    意識が鮮明になると、なんだか近い天井に不安定な視界が開けた。
    その原因は全身を包む謎の浮遊感。
    奇妙に思い下を向くと、俺は病室で自分を見下ろしとった。
    世間一般でいう幽体離脱やな。
    霊体になった俺。
    悲観?ないわぁ、せえへん。
    元に戻る方法を考える一方で、唯とのお楽しみも忘れてへんもん。
    俺の人生の中で間違いなく貴重な体験になるさかい、楽しまな損とちゃう?

    「そろそろ唯が見舞いに来てもええ頃合か」
    ほな、霊体生活の始まりやで。


    END
    nbsk_l Link Message Mute
    Dec 17, 2018 9:17:56 AM

    【悟史共通】と【環共通】小説まとめ

    学園BLゲーム『俺プリ!」の二次小説です。
    2/18 悟史共通を1本追加しました。
    ギャグ・シリアス・イベントやミニシナを元にした話・他、【環共通】2本【悟史共通】10本の計12本まとめ。
    各話詳細は1P目をご覧下さい。

    #俺プリ!

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    • 【悟唯】と【環唯】小説まとめ学園BLゲーム『俺プリ!』の二次小説です。
      ギャグ・シリアス・イベントを元にした話・他、【悟唯】9本【環唯】2本の短編11本。
      各話詳細は1P目をご覧ください。

      #俺プリ!
      nbsk_l
    • 【環と悟史】小説学園BLゲーム『俺プリ!」の二次小説です。
      環と悟史の話をサイトから移植していきます。(あと数本追加予定)
      詳細は1P目をご覧下さい。
      #俺プリ
      nbsk_l
    • The Moment of Our LoveACCAパイリーとその周辺模様。腐向け小説38本まとめ。
      各話詳細は1P目をご覧ください。
      ワンライ感覚で執筆したので、誤字脱字・言い間違い・勘違い、あるかもしれません。

      #ACCA13区監察課
      nbsk_l
    • L Is for LiliumACCAシリーズ完結前に書いたリーリウム絡みの小説6本まとめ。
      健全と不健全、全部一緒に詰めました。
      各話詳細は1P目をご覧ください。

      #ACCA13区監察課
      nbsk_l
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