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  • 神嘗 歪 Link Message Mute
    2020/08/20 22:04:09

    ドラマ「MIU404」を描いてみた♪〈ストーリー +α 妄想 編〉

    あまりに8話が良かったので、妄想エッセンスをチョイ足しして描いてみました♪
    ヽ(*´∀`)八(´∀`*)ノ

    #MIU404  #星野源  #綾野剛  #MIU404イラスト企画  #刑事  #岡田健吏  #橋本じゅん  #ドラマ

    more...
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    • 娘・猫猫にメッチャ毛嫌いされているパパ・羅漢漫画「薬屋のひとりごと 6巻」発売祝いに描いて見ました(*^▽^)/★*☆♪
      #薬屋のひとりごと #猫猫 #羅漢
      神嘗 歪
    • 「鬼滅の刃」16巻の表紙を、キメツ学園パロにしてみました(((*≧艸≦)!!
      #鬼滅の刃 #キメツ学園 #産屋敷輝哉 #産屋敷あまね
      神嘗 歪
    • 禰豆子ちゃんが入った箱を、伊之助から殴られても守る善逸アニメでいうと13~14話に跨いだエピソードです☆
      いつもは情けない善逸が、男を見せたカッコイイシーンですよね♪

      #鬼滅の刃 #我妻善逸 #嘴平伊之助 #鼻血ブー
      神嘗 歪
    • 私が大好きな漫画「フラジャイル 17巻」が発売したお祝いにイラストを描いてみました♪
      今回は火箱ちゃん(ばこちゃん)がメインの回なのですが、最後のほうの慰安旅行編で出てきた岸先生の風呂上がり前髪降ろしの浴衣姿に、火箱ちゃんの活躍が脳内からフッ飛んじゃいました(・д・oノ)ノ
      ゴメンね、ばこちゃん_(._.)_
      #フラジャイル #岸京一郎 #火箱直美 #漫画 #17巻 #前髪 #浴衣
      神嘗 歪
    • 創作小説【ソウルウォーク★魔都】の表紙私が創作している小説【ソウルウォーク★魔都】の表紙として描いたイラストです。
      小説の内容は、現代の最強腹黒陰陽師が国家規模のコネを使いスマホアプリゲーム連動型のVRMMOを作っちゃったことから話が始まります。スマホの画面内にいる二人は、ゲームに巻き込まれるダブル主人公の刀夜(髪が赤黒いほう)と雪人(髪が紫のほう)です。

      #オリジナル #創作 #オリキャラ #ソウルウォーク★魔都 #男の子 #陰陽師 #スマホ #小説 #表紙
      神嘗 歪
    • 黒幕はほくそ笑み:小説【ソウルウォーク★魔都】の挿絵私が創作している小説【ソウルウォーク★魔都】内の挿絵として描いたモノです♪
      現代で最強最悪の陰陽師が国家規模のコネを使ってVRMMOを作ることを思いついたときのシーンです☆

      #オリジナル #創作 #オリキャラ #ゲーム #ソウルウォーク★魔都 #VRMMO #小説 #挿絵
      神嘗 歪
    • 禰豆子にこの花をあげようか……と、思っている善逸キメツ学園のほうの善逸クンです☆
      禰豆子ちゃんにこの花をあげようか…と考えているようです♪
      #鬼滅の刃 #キメツ学園 #我妻善逸 #花
      神嘗 歪
    • ヒノカミ神楽『円舞』炎、描くのムズかったよん(ノ゚Д゚)ノ
      #鬼滅の刃 #竈門炭治郎 #ヒノカミ神楽 #刀
      神嘗 歪
    • エプロン着物のネズコちゃん鬼滅の刃のネズコちゃんを描いてみました♪
      ヽ(o´3`o)ノ

      #鬼滅の刃 #ネズコ #女の子 #ピンク #和風ロリ
      神嘗 歪
    • 「雪人と刀夜」:小説【ソウルウォーク★魔都】の挿絵私が創作している小説【ソウルウォーク★魔都】の挿絵として描いたモノです♪
      イラストの二人は、小説内のダブル主人公である「雪人と刀夜」です☆
      #オリジナル #オリキャラ #創作 #小説 #ソウルウォーク★魔都 #VRMMO
      神嘗 歪
    • 死神(色々な画風を練習しているところです)色々な画風を練習しています( ≧∀≦)ノ
      今回は厚塗りの油絵風のホラーぽいモノを描いてみました☆
      #オリジナル #オリキャラ #創作 厚塗り #骸骨 #死神
      神嘗 歪
    • 全国のマダムへ 《憂国のモリアーティ》5月10日は母の日ということで、私の大好きなマンガ《憂国のモリアーティ》からモリアーティ先生よりカーネーションを全国のマダムにプレゼントします♪
      :+((*´艸`))+:。
      #憂国のモリアーティ #マンガ #母の日 #カーネーション
      神嘗 歪
    • 説明:小説『ソウルウォーク★魔都』の挿絵創作中の小説『ソウルウォーク★魔都』の挿絵として描きました☆
      小説内のVR機本体の説明を、雪人が刃夜にしています( ≧∀≦)ノ
      #ソウルウォーク★魔都 #小説 #挿絵 #オリジナル #創作 #オリキャラ #創作 #VRMMO
      神嘗 歪
    • 2創作中の小説「平安京 ★ Universal Gravitatio」の表紙と主人公私が創作中の小説「平安京 ★ Universal Gravitatio」の表紙として描いたモノです♪
      二枚目は、その主人公の蘆屋道満クンです☆

      #オリジナル #創作 #オリキャラ #小説 #表紙 #蘆屋道満
      神嘗 歪
    • 3躊躇と懇願 : 小説『ソウルウォーク★魔都』の挿絵創作中の小説『ソウルウォーク★魔都』の挿絵として描いてみました( ≧∀≦)ノ
      #オリジナル #創作 #オリキャラ #創作 #小説 #挿絵
      神嘗 歪
    • 3月下獣文豪ストレイドッグスのア二メを今更ながら一気見したら、描きたくなりました♪
      (*ノ゚Д゚)八(*゚Д゚*)八(゚Д゚*)ノィェーィ!

      #文豪ストレイドッグス #文スト #中島敦 #月下獣 #白虎 #異能 #アイビスペイント
      神嘗 歪
    • ドラマ『MIU404』を描いてみた♪②早く次の話がみた~~~~~いッッ‼️
      ((ヾ(≧皿≦メ)ノ))

      #ドラマ #MIU404 #綾野剛 #星野源 #刑事 #MIU404イラスト企画
      神嘗 歪
    • 3ドラマ『MIU404』を描いてみた♪今、ドラマ『MIU404』にハマっています☆
      W主演で綾野剛&星野源が出ています!
      スゴく面白いので、興味が湧いたら見てみてください!!

      #ドラマ #MIU404 #綾野剛 #星野源 #刑事 #男子 #メガネ #メロンパン
      神嘗 歪
    • 「うわ~~ぁ、痛そ~~っ。」:小説『ソウルウォーク★魔都』挿絵私が創作中の小説『ソウルウォーク★魔都』の挿絵として描きました☆
      ケンカに巻き込まれた刃夜が、相手の攻撃をかわしながら相手を倒すシーンです( *´艸`)
      #オリジナル #創作 #オリキャラ #創作 #小説 #ソウルウォーク★魔都 #挿絵 #VRMMO
      神嘗 歪
    • 3『転生したらスライムだった件』のリムルを描いてみた(^ω^#)漫画13~14巻の意外な展開を読んで、触発されて描いてみました♪
      リムルの違うバージョン三枚です。………あれ。なんだか、間違い探しみたいな感じになっちゃったf(^ー^;

      #転生したらスライムだった件 #転スラ #リムル #スライム #リムル=テンペスト
      神嘗 歪
    • 漫画『地獄楽』を描いてみました♪漫画『地獄楽』の画眉丸と佐切を描いてみました♪

      #地獄楽 #画眉丸 #佐切 #忍者 #刀 #炎
      神嘗 歪
    • 小説『僕らは死んで神になった』の表紙自作の小説『僕らは死んで神になった』の表紙です☆
      #オリジナル #創作 #オリキャラ #小説 #表紙 #死神 #骸骨 #ホラー
      神嘗 歪
    • 激オコ雪人:小説『ソウルウォーク★魔都』挿絵私が創作中の小説『ソウルウォーク★魔都』の、挿絵として描いてみたモノですD
      小説内のW主人公の一人雪人が、ケンカで殴られてキレたシーンです( ;゚皿゚)ノシ
      #オリジナル #創作 #オリキャラ #小説 #挿絵 #VRMMO #ソウルウォーク★魔都
      神嘗 歪
    • アニメ『波よ聞いてくれ』にハマッてます!!今期のアニメ『波よ聞いてくれ』にハマッてます!!
      このアニメ何が面白いって、アニメなのにラジオの話っていうのもありますが、主人公の喋りがメチャッ面白いッ!声優の杉山里穂さんスゲッッ!!
      よかったら皆様、見てください(*^^*)
      #波よ聞いてくれ #アニメ #鼓田ミナレ #アフタヌーン #クマ
      神嘗 歪
    • 雪人と生徒会長様 : 小説『ソウルウォーク★魔都』の挿絵創作中の小説『ソウルウォーク★魔都』の挿絵として描いたものです( ≧∀≦)ノ
      #オリキャラ #小説 #挿絵 #オリジナル #創作
      神嘗 歪
    • ドラマ「MIU404」を描いてみた♪ +α6話、良かった~~~ァ!!。:+((*´艸`))+:。

      今回のイラストは、変化球で菅田将暉さんと米津玄師さんを描いてみました♪
      二人で「感電」を歌ってほしい☆

      #MIU404 #菅田将暉 #米津玄師 #感電 #ドーナツ #綾野剛 #星野源 #MIU404イラスト企画
      神嘗 歪
    • オリジナル小説「深海の天秤」一章 ファーストインパクトの挿絵⑪「言ったでしょッ。私、用があるのッ!変な言い掛かりに付き合ってられないわッ!」

      振り向き様に金切り声をあげる七奈美。だが阿妻は、無表情のまま…。


           「このままでいいんですか?」


      …と告げた。
       ずっとガン見してきた阿妻だったが、今は更に七奈美の心の奥を透かして見ているような目をしている。
       七奈美の動きと息が……止まった。

      「山口さんは複数により、顔の形が変形するまで殴られてました。そして最後は、鎌のような形状の鋭利な刃物により刺殺されたことが分かってます」

       それを聞いた七奈美の頭の中では、『あの時』の自分に向けて「逃げろッ!」と言った山口さんの顔が思い出され、ギュッと下唇を噛んだ。

      「手口からして、私たちも貴女が犯人だとは思ってません。でも、貴女が真実を告げないことで犯人が見つからなかったら、山口さんの『お母さん』はこれからずっと悲しむことになるでしょうね」

      「…ッッ!」

       大きく見開く七奈美の目。

      「先ほど落谷刑事も言っていましたが、今回の引ったくりも貴女自体を狙ったものかもしれない。身の安全は保証します。どうか協力してください」

       阿妻は椅子から立ち上がると、七奈美に向かって深々と頭を下げた。
       まさかの七光りお坊っちゃまの行動に、思わずギョッとする落谷。
       七奈美はというと…。

      「…………本当にッ? …話したら、私だけじゃなく、私の『家族』も守ってくれるッ?!」

      …と言いながら、あんなにキツい顔つきが、一気に泣き出す寸前の子供のようにグシャリと崩れた。
       阿妻は丁寧に「はい」と頷く。
       ダムが決壊するようにワッと泣き出す七奈美。落谷は立ち上がると、七奈美を支えるようにして元の椅子に座らせた。

      「約束するよ。そのための警察だからね」

       そう、優しく微笑みながら言う落谷。
       たぶん今まで溜めに溜め込んでいたのだろう、七奈美の目から涙が止まらたくなった。

       ーー…十数分後。
       
       ひとしきり泣いて心が落ち着いた七奈美。その顔は、初めの第一印象よりもかなり幼く見える。
       そしてハンカチですする鼻を押さえながら、ポツリポツリと話始めた…。


       七奈美は落谷が言ったとおり、キャバクラに働いていた。それもあまり品の良いとはいえない店だった。
       「制服は仕事か?」という落谷の質問があったが、始めは確かに仕事だった。
       より多くの客の指名を受けるため、店外のアフターや休みの日でも客とデートという形で接客をした。
       その時には、大体今着ているような男受けする服を着ていくのだが、なかには服装などの細かい指定をしてくる客もいる。
       そう。20代にもなって高校の制服を着たのは、始めはそんな経緯からだ。
       ここまで聞いて、「どうしてそこまでするの?」と落谷が問う。

      「お金が欲しいからに決まってるじゃないッ」

       七奈美は吐き捨てるように言った。
       制服は、自分が本当に高校のときに使っていたモノを着た。一緒に持っていたバッグも、当時の使っていたままの学校指定のモノだ。
       落谷は民家の防犯カメラに映っていたバッグのチャームホルダーを思い出し、七奈美に気づかれないところで「やっぱりっ♪」という顔をする…。
       七奈美も、いくら客の要望とはいえ「20代にもなって、こんな格好するなんて…」と憂鬱で仕方なかった。
       だがそのデートの帰り、電車に一人で乗っているとき気づいた。
       …周りが誰も自分を見ていないことに。
       元々童顔で、それが今の仕事にはマイナスだと思っていた七奈美。だから、メークや服装で何とか色気を出そうと頑張った。
       でも…。
       電車の窓。外の夜の暗さが窓を鏡のようにして、制服の七奈美を映し出す。
       そこには、ほとんど化粧をしないことで高校生の時とあまり変わらない自分がいた。
       心が踊った。
       映っている自分の口元が、どんどん上がっていった。
       当時、リアル高校生だった七奈美には、青春と呼べる思い出は無かった。
       小学生のとき、クズみたいな父親が借金だけ残して死んだ。母親は本業とバイトのWワークで、その借金をなんとか返済していた。
       七奈美も、年頃になってから大好きな母親を助けるため、常にバイトに明け暮れた。それと同時に、より良い給料を貰える会社に就職するため、学業も頑張った。
       部活なんてやる余裕なんて無かった。それどころか、友人とまともに遊んだ記憶も無い。
       でもその努力が報われ、高卒でも最良な就職先に内定することができた。父親が残した借金も、あと少しで完済の目処がついた頃……母親に異変が起きる…。
       仕事も家事も手つかず、ボーとする時間が増えていった。色々なことを忘れることが多くなった。
       病院で診察を受けたところ………若年性アルツハイマーだと診断される。
       多分、七奈美が就職を決まったことで、母の長年に渡った緊張の糸がプツッと切れたのだろう。
       どんどん酷くなっていく一方の母親を残して、決まっていた就職先で働くのが難しくなった。けれど、まだ借金も返していかなければならない。
       悩みに悩んだあげく七奈美が出した決断は、夜の仕事だった。
       幸い七奈美は幼い顔立ちだが、容姿は悪くない。キャバクラに勤め始めて、すぐにそこそこ客がついた。
       店と母親の世話で、自分を見失うぐらい目まぐるしい日々が三年続く。
       そんなときに現れた、電車の窓に映る高校生と見まごうばかりの自分…。
       この時には、借金のほうはなんとか返し終えていた。母親のことがあるが、金銭面だけでいえば少しは余裕ができていた。
       そこから七奈美は、客とのデート以外でも制服姿で出歩くようになる。
       友達とワイワイとはいかないが、この格好で街をブラブラ歩くだけで、あの時の青春を取り戻せるようで楽しかった。
       なにより、本当の自分でいられた。
       キャバクラという仕事上、服装も化粧も色気のある大人の女を演じてきたが、本当の七奈美は可愛い服やファンシーな小物が大好きなのだ。
       それらを、制服姿でウインドショッピングするだけで幸せだった。
       …が。
       そんな小さな幸福も、あるときを境にまた苦痛へと一変する。



      #オリジナル #創作 #オリキャラ #刑事 #小説 #挿絵 #相棒 #バディ #ミステリー #推理 #事件
      神嘗 歪
    • オリジナル小説「深海の天秤」一章 ファーストインパクトの挿絵⑩「…何の話よッ」

       逃道を絶たれて威嚇する猫のように、落谷を睨みつける七奈美。落谷は反対に反応を楽しんでいるように笑う。
       そして持っているスマホを操作すると、画面を七奈美のほうに向けた。

      「コレって君でしょっ?七奈美ちゃん」

       画面には、小野塚が駅から入手した例の防犯カメラ映像が表示されている。

      「知らないわよッ!っていうか、顔が出てないじゃないッ。どうして私だって言えるのッ?」

       捜査会議でも言っていたが、小さな白い紙袋を持った被害者の山口さんはカメラに向かって正面を向いているが、受け取ろうとしている制服の女性は後ろ向きだ。

      「始めから思ってたんだよねーぇ。七奈美ちゃんの後ろ姿、この制服の子にスゴく似てるなーぁって」

      これが落谷が部屋に入った直後に上げた、「思うところ」のもう一つだ。

      「まさかそれだけでッ?!」

      キッと睨みを深くする七奈美。

      「まさかーぁっ。でも、「そうだ」って教えてくれたのは君だよ」

      「意味、分かんないッ!」

      「正確に言えば、君が今身に付けている腕時計が、だけどねっ♪」

      「ッ?!」

       グッと詰まった顔で七奈美は、先ほど落谷に持ち上げられた手にしていた腕時計を、反対の手で隠すように覆う。

      「服やバッグなど高額なモノばかりなのに、それだけがハンドメイドのレザークラフトだ。いくら手作りとはいえ、金額にすれば名の知れたブランドに劣る。それに髪型から足先まで完璧なコーディネートされているのに、腕時計だけが不釣り合いだ」

       確かにその腕時計は作りは精巧たが、見た目がかなりアナクロでファンシーだ。
       鈍い金色とクリーム色で構成されたゴシック調の丸い文字盤。ベルトには花や蝶を立体的に型どって装飾されている。
       原宿とかにいるゴスロリの子とかがしてそうな感じの時計だ。

      「それでも何故するか?」と言って、落谷はピッと人差し指を立てた。

      「やっぱり『好きな人』から貰ったモノは、肌身離さず身に付けてたいよねーーーぇっ。ねっ、七奈美ちゃんっ♪」

      「………」

       落谷は女子高生みたいにウインクして、可愛くキメ顔をする。七奈美は、無反応で押し黙ったままだ。
       落谷は構わず続ける。

      「そして、その腕時計は『ココ』に入っていたっ」

       そう言って落谷がトントンと指差したのは、防犯カメラに写った山口さんの手元。あの白く小さな手提げ袋だ。
       そこいらの既製品でありそうな袋だが、よく見ればその手提げ、持ち手の根元四ヶ所に白色のハートが付いている。

      「この袋が、駅近にある商業施設内の「フラワーガーデン」っていうお店のモノだって判るのには苦労したよ。見覚えがあったっていっても、SNSで前にちょこっと見たことある程度の、うろ覚えだったからねっ」

       そう。落谷が今日の捜査会議そっちのけでスマホで検索していたのは、このことだった。
       落谷はよく、自分の管轄内地域に関係してそうなSNS情報を貪り見る。それもジャンル関係無くだ。
       昔の刑事は、自分の靴を磨り減らして聞き込みをしたり、情報屋とかを子飼いして事件に必要な情報を入手していたが、今はそんなのより一般ピープルが何気に載せるSNSのほうが使い方次第では有益だったりするからだ。
       たしかこの袋が載っていたSNSには、写真と一緒に「レザークラフトっていうと男の人が持ち物のイメージだけど、ここは花とか動物とかを型どった可愛い商品がメインで、女子受け必死☆ラッピングもこのお店独自のハートの付いたモノなので、プレゼントにも最適です!!」といったコメントが付いていたと記憶している。

      「で、この病院に来る前に寄り道して、そのお店に行ってみた。店員さんが覚えてたよ、この男の人のこと」

      そう言うと落谷は、今度は被害者の山口さんのことをトントンと指差す。

      「事件が起こる、その日の夕方。服装からして仕事帰り。一人で買いに来て、ラッピングまで頼んだそうだよ。それも気恥ずかしそうに、嬉しそうに頼んだものだから、店員のお姉さんが良く覚えていた。「ああ、好きな女性に渡すんだなーぁ」…って」

       うつむき聞いていた七奈美の口元が、なにかに堪えるように微かに震え出す。

      「それとそこの店は、商品みんな一点モノだから、一つ一つ写真に撮っといてあるんだって。その男の人が買ったのがコレ」

      落谷はスマホの画面を指でスライドさせる。次に出てきた画像は、今、七奈美が着けている腕時計とまったく同じモノだった。
       落谷は顔を上げると、七奈美に向かってもう一度聞く。

      「映像の制服の女性。君だよね」

       いきなり、七奈美は返事もせずにバッと立ち上がった。そしてバッグを持つと、早足で部屋の出口に向かって歩き出す。
       落谷は溜め息を一つついただけで、慌てて止める様子も無い。代わりに…。

      「待ってくださいッ」

      今まで落谷の話を無言で聞いては阿妻が、七奈美に向かって低く強く静止の言葉を投げた。




      #オリジナル #創作 #オリキャラ  #深海の天秤  #小説  #挿絵  #刑事  #ミステリー  #推理  #相棒  #バディ
      神嘗 歪
    • 深海の天秤〈第一章 ファースト・インパクト⑨〉その女性は、入ってきた二人に背を向けている状態で座っていた。
       女性の前にはテーブルを挟んで、白衣姿の医者と年配の看護婦が一人づついる。
       女性は落谷たちが入って来たことに気づいているようだが、振り向く様子は無い。代わりに医者が阿妻の顔を見るなり軽く頷く。
      たぶんその意図は、健康上問題無いという意味だろう。
       阿妻は隣の落谷に、子声で「引ったくりに襲われたさいに頭を打ったようなので、念のため細かく検査を受けてもらいました」と説明する。そしてすぐに、医者と看護婦に向かって「すみません。彼女と話がしたいので、少し席を外していただきますか?」と言った。
       医者たちはそれに素直に従い、阿妻たちが入ってきたドアから廊下へと出ていく。
       これは医者たちに事前にそういう状態を作ってもらうことを伝えてあったのだろう、女性と阿妻たちが残った部屋は診察室出はなく、病院内でも医療に関係しない少し狭い応接間といった感じの部屋だった。

      (…なかなかの手際の良さで)

       新人刑事とは思えない阿妻の配慮に少しばかりの気持ち悪さを感じながら、落谷は医者たちが出ていったドアから視線を本題の女性に戻す。
       そこには、アップにしている茶髪の髪からスッと伸びるうなじ。座っていても判る小柄な背丈。OLにしては少し派手目の装飾が施されたスモーキーピンクのワンピと、その上に羽織っているべージュのレザージャケット…といった後ろ姿があった。
       女性の前のテーブルには、病院から出されたと思われる紙コップのお茶と、お財布と少数精鋭の化粧道具しか入らさそううな小さめのバッグが無造作に置いてある。
       顔が見てないのではっきりしたことは言えないが、容姿からして若そうな女性だ。

      「ッ……」

       落谷はム~と口をへの字に曲げ、首筋のハートのアザを人差し指でポリポリ掻いた。
       この時点で落谷の頭の中に『二つ』。なにやら思うところがあった。
       その一つ目は…。
       先ほどあげたとおり女性が身に付けているものは、どれも高額なモノばかりだ。
       髪型もヒールの先の先まで相当気を使っている。というか、過剰過ぎるぐらいだ。
       かなり金回りの良い生活をしているのだろう。
       …が。
       だからといって引ったくりが狙う物件としては些か疑問がある。
       世の中は今、キャッシュレスに移行している。
       特にこの手の若くお金持ちの女性となれば、何を支払いするにもカードかスマホからの決済が主流で、手持ちの現金などほとんど無いに等しい。
       まだ、商店街を買い物しているお年寄りのほうが現金を持っているだろう。
       カードから現金を引き出す技術がある、犯罪システムがしっかり構築された「なりすまし」ならまたしも、引ったくりのほとんどが足がつけづらい現金主義の場当たり的なモノが多い。
       それも犯行は平日の、通勤で人の動きがまだまだ頻繁な時間…。

      (…とは言っても、何事にも例外はあるけどね)

       落谷は一旦浮かんだ疑問を保留にし、阿妻とともに医者が座っていた女性の相向かいの席に回り込む。そこでやっと女性の全貌を拝むことができた。
       すると落谷は、ここでまた表情を変化させる。
       その顔は驚きとも納得ともつかない、なんとも言い難い顔だ。原因は、女性の顔と手首にあるようだった。
       そしてそのまま、視線を流すようにチラリと阿妻を横目で見る。
       見られている当の本人は、視線に気づいているのか?いないのか?ピッと伸びた姿勢で席に座り、女性を直視していた。
       だが、先に現状の進行の口火を切ったのは女性のほうだった。

      「あのッ、もう帰っていいですかッ?!」

       派手めな紅を塗った口から、尖った口調が発せられた。が、すぐに阿妻が、冷静に「ダメです」と一刀両断する。

      「何でですかいッ?お医者さんには「何にも異常は無い」と言われましたッ。このあと用があるんで、早く向かいたいんですけどッ!」

       まくしたてるような早口。口紅のみならず化粧全体が濃いので、更にキツい印象に感じる。
       阿妻は掛けている眼鏡の中央を人差し指と中指でクイッと上げると、女性をジッと見直した。

      「今の状況を解ってますか?貴女は引ったくりに遭ったんですよ?」

       その眼力に女性は一瞬たじろぐ。が、すぐに応戦に出る。

      「そんなの解ってますよッ。でも、何も取られなかったしッ。本人がいいって言ってるんだから、いいじゃないですかッ」

      「それでも貴女は犯罪に合い、怪我をしました」

       阿妻の視線が、女性の顔から右手に移動する。そこには、阿妻の頬に付いているガーゼと同じ大きさのモノが付いていた。
       引ったくりに突き飛ばされた頭を打ったといっていたから、その時に手を擦りむいたのかもしれない。

      「私が通りかからなければ、もっと酷いことになっていたかもしれないんですよ。どうか犯人検挙に、ご協力ください」

      「酷いこと」っと阿妻が口にしたとたん、女性の体がビクッと反応した。
       強気だった顔は曇り、正面を向いていた視線がテーブルに置いてあったバッグに流れる。

      「…助けてくれたことは感謝してます。だけど、私にだって都合があるんです」

       声も小さく弱々しくなる。引ったくりに会った恐怖は、十二分に感じているようだ。
       まあ、普通の反応だろう。反対に今までがおかしかったのだ。

      (…となれば、その恐怖よりも上回る『何か』が、その『用』にはあるってことだな)

       今まで口を挟まず二人の様子を伺っていた落谷だったが、ここでやっと口を開いた。



      #オリジナル #創作 #オリキャラ #刑事 #小説 #挿絵 相棒 #バディ #ミステリー #推理 #事件
      神嘗 歪
    • オリジナル小説「深海の天秤」一章 ファーストインパクトの挿絵⑧誘導するように前を歩いていた阿妻に、落谷は横に並ぶ。
       病院内は人が多いはずなのに、遠くで打ち寄せる細波程度の音量しか周囲の雑音は入ってこない。代わりに、薬剤や除菌アルコールなどの混じった独特の匂いが鼻につく。
       落谷たちは長く白い廊下を歩きながら、受付の前から始まった会話を続ける。

      「まあ、資料見て知ってると思うけど一応自己紹介ねっ♪俺、落谷 皐(おちや さつき)、ピチピチの35歳。丁度、ヒナちゃんとは10歳差だねっ」

      「ご丁寧にありがとうございます。でも、35はピチピチとは言わないんじゃないですか?」

       阿妻は眼鏡越しに、横目で落谷を見ながら歩く。どうやら阿妻は、話す相手をガン見する癖があるらしい。

      「気持ちが若々しければ言うでしょ」

       おどけたように首をすくめる落谷。

      「「若々しい」と言っている時点でアウトでは?」

      「ヒナちゃんてば、初対面でもハッキリ言うね~~ぇ」

      「その点に関しては、あまり周りから注意されたことがありませんでしたから」

      (……いや、たぶん遠回しにイヤミ混じりに言われてるとおもんだけど。)
      「ん~~っ、『官房長の息子』だから言われない?」

      「でしょうね。」

      (やっぱり。気づいてないのか、流しているのか…)

       淡々と喋る阿妻。
       先ほどもそうだが、自分が『七光り』だということに、まったく優越感も劣等感も感じていないようだ。
       ただただ『七光り』という利点を、ハサミやペンのように「そこにあるから使う」「必要だから使う」といった感じだ。
       だが、感じてないということに関しては落谷も負けてない。
       落谷の視線が、阿妻の頭の天辺にいった。

      「俺、身長188cmだけど、ヒナちゃん低いよねーぇ。175ってところ?」

       普通なら、背の低い男性はこのての話は嫌がるのでタブーとされているが、落谷はあえてする。
       阿妻の反応は…?

      「いいえ、171cmです。」

      …と、何の感情の含みもなく、更に低い実身長をサラと答えた。

      「へーぇ、そうなだー。そうすると、その着ているカーディガンもオーバーサイズに見えるけどM?ってか、何でシャツの上にカーディガン?」

      「朝、考えごとしていたら、部屋着で羽織っていたカーディガンのままで家を出てしまいました。あとこれは、元々オーバーサイズで売られていたものです」

      「アハッ…天然かッ!」

       吹き出して笑う落谷が、裏手で阿妻の肩にでツッコむ。阿妻は、また淡々と「それも、よく言われます」と返した。

      「でもそうだよね。ヒナちゃんて、ヒョロく見えるけど、さっき触った感じ結構筋肉質でガッチリしてるよね。何か運動でもやってんの?」

      「運動というほどではありませんが、刑事ですからそれなりに体は鍛えてます」

      「何か武術系もやってるんじゃない?」

      「はい。少々」

      「少々?それにしては引ったくりたちから受けた怪我も、しっかりガードしたうえでの急所を外したモノだよね?それなりに経験が無いとできないよ」

       覗き込むように聞く落谷。だが「そうですか」と返した阿妻の目は、まったく揺れない。

      「落谷さんの話し方は、まるで取り調べみたいですね」

      「そう?」

      「いや、合コンかな。そんなにグイグイ行くのが、お持ち帰りのコツなんですか?」

       そう言った阿妻の視線が、ここでやっと少し斜め下にずれた。

      「んっ?」

       小首を傾げる落谷。どうやらその視線は、落谷の首筋に止まっているようだ。

      「ああっ、コレっ?言っておくけど、キスマークじゃないから。昔からあるアザだから」

       落谷はそう言って、自分の首筋を触る。
       その首筋には、蚊に刺されて腫れた程度の大きさの赤紫のモノが見える。場所は落谷がクセでよく掻く場所だ。
       確かに見ようによってはキスマークに見える。というか、落谷のチャランポランな性格がそう見せているともいえる。
       それもそのアザ、見ればハートのような形をしていた。

      「つーぅか、なに合コンに行きまくっている定になってんの、俺?資料で既婚者じゃないって知っているだろうけど、それでもただ彼女とラブラブ~~ゥ♪ってだけかもしれないじゃんっ。良くないな~~、そういう片寄った見方」

      「そうですか?さっきの受付の女性の対応もそうですが、落谷さん、あえて特定の人間関係を作るのを避けている振る舞いをしているように見えたので」

      「……へえーっ、ヒナちゃんてはよく見てる~。それこそ、俺が取り調べでもされているようだっ♪」

       ニコッと笑う落谷。

      「…………。」

       足を止め、ジッと見返す阿妻。その手が真横のドアを指す。

      「着きました。ここに引ったくりにあった女性がいます」

      「んでもって、今回の殺人事件に関連してる…ってぇ子?」

      「はい」

       返事をすると、阿妻は引戸をゆっくりと開けた。



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