イラストを魅せる。護る。究極のイラストSNS。

GALLERIA[ギャレリア]は創作活動を支援する豊富な機能を揃えた創作SNSです。

  • 1 / 1
    しおり
    1 / 1
    しおり
    【主シド】熱を出した攻を看病に行く受「こんなときはいつだって オレにできることは何もない」
    ビルドが風邪をひき、介抱するミトの背中を横目にシドーは部屋を出た。

    廊下の花で気を紛らわそうと触れていたら手の中で花瓶がミシ…と軋み我に返った。
    ビルドの体調はすぐに治るだろうとホッホが言っていたし、住民も風邪かと慣れたような反応をしたが
    シドーは初めて見るカゼという病に襲われたビルドの姿に冷静になれない。

    「シドー、入りなさいよ。
     どうせあんたなんか、そばにいたって風邪もうつらないわよ。
     ビルドも退屈なんだし近くにいてあげなさい」
    様子を見に来たルルのとがった言葉には優しさが含まれているのをシドーは知っている。

    シドーは許された気になりコツコツとかかとを鳴らしてビルドのいる病室に戻った。

    「それで?調子はどうなんだ?」
    ベッドのそばに置かれた椅子に腰を掛けながらビルドに話しかけた。
    赤ら顔の中にあったはずの大きなどんぐり目が今は細められダルそうにしている。
    「まあまあ、かな」
    「いつもオマエは自分の身体にテキトーだな」
    赤い手袋を脱ぎビルドの無防備な手を握る。
    この一回り小柄な器用な手であらゆるものを壊し、作ってきた。

    ビルドは嬉しそうな困った顔をして精一杯の力で手を握り返してくる。
    「そう心配するなよシドー。
     そんな顔されたらぼくはシドーを置いてどこにも行けないよ」
    情けない顔を見せてしまったのかとシドーは顔を引き締める。
    ビルドの言葉には含みがあったがシドーは気づかないふりをした。

    シドーはビルドのおでこに自分の同じくらい広いおでこをくっつけた。
    「ほう。本当に熱いんだな」
    大きく切れ長の赤い瞳が目の前いっぱいに広がり、ビルドは息が荒くなる。
    少年らしい小柄ながら整った鼻筋と唇を間近に興奮してしまう。

    「早く元気になりやがれ。
     お前がいないと退屈なんだ」
    何をしゃべっているのか聞き取れないほどその唇に意識を取られた。
    「オレは遠くには行かないから、何かあればすぐに呼んでくれ」
    ビルドの呼吸が荒くなったことを不調のせいと取ったシドーはゆっくり身体を離す。

    数日後、ビルドの体調はすっかり元に戻り、朝日の中で思い切りのびをした。
    隣には結局心配でベッドを持ち込んで寝ていたシドーがいる。
    「調子はどうなんだ?」
    「とてもいいよ、心配させたね」
    シドーはビルドのベッドに飛び乗り機嫌がよさそうにおでこをくっ付けてきた。
    口と口が触れそうな接近にビルドはまたもドギマギしてしまう。

    「オマエ熱は引いたんだろう?なのにどうして顔が赤いんだ?
     それに…ココが固くなってる。これも【病】ってやつなのか?」
    すっかり元気になったビルドは股間まで反応してしまう。
    以前にもビルドの股間が膨らむのを見たことがあったがその現象の謎には答えてもらえなかった。
    ビルドは自分の生理現象だけ露わになってしまう恥ずかしさにシーツを頭からかぶり丸くなる。

    「シドーもぼくと同じ【病】にかかればいいのに」
    「おいおい、それがコンビ相手に言うことなのか?何をカリカリしてるんだ?」

    おわり
    三船アキ Link Message Mute
    2020/07/03 18:19:21

    【主シド】熱を出した攻を看病に行く受

    診断メーカーのお題から
    名前はご自由に

    まだできてない二人 ビルド→シドー


    #主シド

    more...
    Love ステキと思ったらハートを送ろう!ログイン不要です。ログインするとハートをカスタマイズできます。
    200 reply
    転載
    NG
    クレジット非表示
    NG
    商用利用
    NG
    改変
    NG
    ライセンス改変
    NG
    保存閲覧
    OK
    URLの共有
    OK
    模写・トレース
    NG
  • CONNECT この作品とコネクトしている作品