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不法侵入!13「半洗脳!」
その日は結局まる一日停電のままコンビニの食料品は缶詰を含めてほぼ完売してしまい、残りの雑貨用品や週刊誌等は仕入れた本社に返品する事がだいたい決まって3日以内には店を閉める事になりそうだ。蒸し暑い店内の衛生面を考えるとそれがベストかもしれない。もちろん僕も多少の飲料水は確保して買ったけど、すでに電車も完全に再開して通勤していた店長は何も確保することなく、筋肉痛の身体をかばうように笑顔をみせて駅へ歩いて行くのを見送り別れた!
そして、自転車を引いて逃げる覚悟で家から飛び出してきたはずの正幸だったがやはり一日のじっとりと絡みつくような暑さに体力を奪われ、最終的にはまた険しい坂道に吸い寄せられるように自宅に向かい登って行った。別の意味で精神がかなりまいってしまっているのか、正幸は店長にも警察にも不審者の事はなぜか喋ろうともしなかった。よっぽど老人の圧力かオーラが強かったのかわからないが…!
だから、誰にも相談せず、身体がえらい思いまでして家にたどり着いた時には激しく後悔する事になるのだ!
だいぶ日が暮れてきて、長屋の前にくると、正幸は玄関の前に自転車を止めて不審者が入ってきた方の外側にまわってみる!そこには、錆びた金具の棒が折れて暖炉?だと思われる外側の扉が開きかかっていた!
おそらく中に汚れがたまらないよう外からも灰が掃けるようにつくられてたのかな!使われていない暖炉だったらしっかりと施錠してくれなきゃ困るよ!と改めてあいつが現実に家の中に入り込んでいた事を理解して、これまでいくつか不審者とすれ違い見てきた様子を頭にフラッシュバックしながら、どうしたらいいのかと、正幸は恐怖しながら疲れてまわっていない頭で再び悩み始めた。そして暖炉の隙間から漏れてくる、あれだけ不快だった独特な不審者の体臭の臭いもそんなに嫌じゃなくなっていたのも事実だった。
正幸「なんか僕やばいかもしれない…!(>_<)」
正幸はしばらく中にあいつがいるかもしれない開かれた暖炉の扉をしばらく固まったように見つめていた。
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かざぐるま
葉っぱと棘!1「薔薇の棘に抱かれたい!」
薫「パパ、ママ…生まれてきてごめんなさい…!」
生まれつき知的に障害がある少年、薫(かおる)9歳。そのせいで、両親にうとまれ離婚し精神を病んだ引き取りの母に手をあげられ次第に痛みに快楽を覚えるような自我が目覚めてしまうアブノーマルな物語です!花びらをむしり取りたくなるのは愛情をもらった事がないから…!?
薫「痛いのって気持ちいぃ…!」
お昼の休憩中に何気に描いていたものです!
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かざぐるま
不法侵入!2「気配!」
長屋に住みだして数週間バイトと行き来していたが日によってその部屋の違和感が不快なものに増していった。
正幸「なんなんだよ、これ!Σ(`~´)」
最初はあまり気にしていなかったけど、その日、正幸(まさあき)が日暮れ近くに、疲れて家に入った時、ふいに何かが居るような気配が!そして暗い部屋からもわもわと、鼻をつくような嫌なにおいが充満していて顔をしかめた。
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かざぐるま
不法侵入!4「不満と愚痴!」
この状態じゃ、時期に水道やガスも使えなくなるだろうな!かけ持ちで働くのも微妙な感じで今は中々考えられなくて、今日だいぶへとへとに動いたせいか考える気力もうせてるせいかな!
店長良い人だけどちゃっかり地味にこき使ってきたりするからね!
今日も商品の入れ替え店長は菓子パンとか弁当とかそんなに重くない箱ばっか運んで僕は醤油やボトルに缶詰とか身体に負担になるものばかり、しかも閉店間際にはじめるから帰る時間まで伸びるし
店長涼しい顔して「やっぱ二人でやると早いな!」って、いやいや店長も重いやつも運んでくださいよって話しだよ!まあ、いつもそんなに忙しくなく楽させて貰ってるしやっぱ仕事だから文句言えないよね!それに僕は、もともとはっきりしゃべる性格じゃないし、だから残業代出るのかどうかも聞けなかった。時給は950円。ああ、だめだ!なんか僕、疲れてると人の嫌な部分しか見えなくなっちゃうみたいなんだよね!(-_-)結局何が言いたいかと言うと電気や水道代とか毎月払っていけるかどうか心配ってことなんだけどさ!
でも流行っていない今のコンビニでいつまで続けて働けるかどうか!?
もとは、市の市場としてあった店らしいけど昔よりお客がどんどん減っていって閉めてしまい、その延長で今のコンビニになったそうだ。だからちょうど何か働いてみたいとぶらぶらと歩いていたら入口のガラスに募集の張り紙がしてあったのが運だったけどいつ閉めてもおかしくないよと店長から毎回呪文のように言われていた。
幸いスマホだけは連絡とるの大変だからって母たちが払ってくれるみたいなんだけど…!
って、やばい、電気止められたら充電できないじゃん!Σ(゚Д゚)
いろいろ動揺している正幸、不運はまだまだはじまったばかりのようです。
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かざぐるま
葉っぱと棘!4「強制バイト!?」
母親の涼華と何気に家で鉢合わせしてから収まらない隼人の口論は住んでいるハイツのアパートの外まで声が漏れる勢いだった!
隼人「うっせえっていってんだよ!( # ゚Д゚)綺麗事ばっか言って丸め込みやがって、結局俺は問題児扱いかよ!いつまでもガキ扱いしてんじゃねえよ!」
涼華「1人で大きくなったような顔するんじゃないの!あんたがガキみたいにすねてるからでしょ!いい年して自分の口で何も言えないでキレるなんて恥ずかしいと思わないの?( ⊳Д⊲
#)
」
隼人「別になんもねえよ!てめえに知って欲しい事なんて!俺の言う事いちいち真に受けて干渉すんなっての!そんなにうざいんなら施設にでも行ったっていいんだぞ、俺は!( # ゚Д゚)」
涼華「そんなわけにいかないでしょ!あんたはお母さんの大事なたった1人の息子なんだから!最近はますます大好きだったお父さんにそっくりになってきて…!立ちなおれたのだって、隼人のお陰なのよ!」
隼人「なんでそこに親父が出て来るんだよ!てか、親父に似てるから大事にしたいとか頑張るとか言われたって俺全然うれしくねえし!かえって不信になるし鳥肌たつわ!そんなきしょい目で見てたのかよ!似合わねえ厚化粧まで最近家の中までしやがって!家中香水でくせえんだよ!( # ゚Д゚)」
涼華「これはバーの仕事の為よ!悪かったわね!そうじゃなくて…!もちろんお父さんの事は大好きだったけど、本音で言ったら、今1番大切で好きなのは隼人だから!」
隼人「好きとか順番つけられんの嫌いなんだよ!( # ゚Д゚)どうせバーの男にもそう言ってくどいてんだろ!親父化けて出てくんじゃねえ!」
涼華「それは、誓ってないわ!お母さん仕事はしっかり割り切ってるから!隼人を裏切ったりしないし、その心配はいらないから!」
隼人「もうどうでもいいし疲れたよ!さっさと食べて仕事いけよ!」
涼華「こんな状態じゃいけないわよ!ほっといたらあなた何するか…!」
隼人「なんもしねえって!てめえにも、迷惑かけねえし…!」
涼華「ちょっと待って!メールが…何回も来てるから!」
さっきからちょくちょく涼華の部屋の方からピコン、ピコンと耳障りな音が聞こえていたが隼人との口論で中々出れずにいた。
隼人「うぜえ…!しつこくかけんなって言っとけよ!( # ゚Д゚)」
涼華「仕事の娘なの!最近仲良しになってバーに一緒に働いているんだけど、なんだか体調崩してるみたいで入院するかもしれなくて!今日お母さんのパートのスーパーにも顔を見せにきたの!」
隼人「めんどくせえ!そんなやつとつきあうからだろ!」
涼華「同じ職場だからそういう訳にもいかないでしょ!あんまり揉めるような事言いたくないし!あんまり喋らないこだから孤立しないようにお母さんが横からフォローする事も仕事になってるのよ!」
隼人「ちっ!」
涼華「で、彼女もシングルで小さなお子さんがいるらしくてその子がすごく手がかかるみたいなのよ!知的に障害もあって旦那さんとはそのせいで離婚したみたいで…近くの養護施設や託児所とかもお願いしたんだけどいろいろあって預かってくれないんだって…」
隼人「聞いてねえしそんな事、いちいち話すなよ!」
涼華「それで仕事の時つい話しに合わせて、家にも反抗期で手のかかる息子がいるって、あなたの事を流れで喋っちゃって…!」
隼人「なんで俺の話?めっちゃ悪口だろ!」
涼華「退学して遊びほうけてるみたいな事言ったら!仕事中の間だけでもあなたに見てて欲しいとか言われるようになっちゃって!彼女そうとう参ってるみたい!」
隼人「勝手に家の恥さらしてんじゃねえよ!てかなんでそんな話しになってんだよ!ガキの世話なんてぜってえごめんだからな!」
涼華「断ったわよ、お母さんも何度も!でもあなた結局アルバイトもする気ないんでしょ!お金まで払ってくれるってメールで言ってくれてるの!家で面倒みられるんだから楽じゃない!」
隼人「いやいや楽じゃねえだろ!問題児のガキなんか押し付けられていい迷惑だし!そんなやつこそ施設にぶち込めよ!」
涼華「だから、それが難しいってさっきから…」
隼人「ふざけんなよ、マジで!俺の事都合のいい道具にしやがって!( # ゚Д゚)」
涼華「どうしても彼女お願いしたいって聞かなくて、あなたに直接言いたいらしくて今から家に来たいって言ってるの!」
隼人「いや、無理だって返事返せよ!そもそも人の家庭の問題に首を突っこんだてめえがわりいんだろ!( # ゚Д゚)」
涼華「だからあなたの口からはっきり言ってくれれば彼女も納得すると思うから!」
隼人「知らねえし、会うつもりもねえよ!」
涼華「あなたはなんでそんなに聞き分けがないの!だらだらして働く気もないなら少しくらいお母さんの約に立ちなさい!( ⊳Д⊲
#)
」
隼人「またそれかよ!いい加減にしろよ!都合のいい時だけ母親、母親言いやがってほんと便利な言葉だな!( # ゚Д゚)」
そんな口論をくりかえし数分すると、玄関のインターフォンがなった。
涼華「とにかく彼女、来たみたいだからお願い!」
隼人「はあ!家教えたのかよ!ありえねえし!何考えてんだよ!( # ゚Д゚)」
涼華「お母さんの仕事のお付き合いだと思って今回だけは言う事聞いて!」
隼人「だからオモリなんかしねえよ!( # ゚Д゚)」
涼華に強引に押されるまま玄関に行くと髪の長い若い女性がかなり疲れた表情でたっていた。
隼人たちを見るなり丁寧なお辞儀をして、
女性「すみません、よろしくお願いします!m(_ _)m」
涼華「いいのよ!前にも話した通り、うちのこ、学校やめてひましてるから気にしないで!」
言葉を失っている、隼人をいい事に勝手に話しを進めてしまうお人好しの涼華!
我に返り涼華をにらむ隼人に気にせず、
涼華「あら、かわいい!(*´▽`*)」
女性の背後からこがらで無表情な少年!
女性「無愛想でごめんなさい!」
と、何度も頭を下げるが、それよりもその見覚えのある少年の顔に隼人はさらに眉をひそめてしまった!
隼人「マジかよ!」
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かざぐるま
不法侵入!23「青空に溶け合う!」
正幸が指名した「ハンバーガーショップW」と有名な赤い看板の店に飛ばすように迫ってきた時はちょうどお昼もきりがいい時間だったのか大きな駐車場は、車もまばらで気持ちいほど広々としていた。
晃博のバイクに乗ったのは正幸が中学の時以来でやはり大型だと迫力も違ったのかついてから晃博にせかされるまでなかなか身体が緊張したまま降りられなかった。
晃博「なんだよ!マジでだらしねえなお前!これくらいで固まってんのかよ!(*´Д`)顔サルみたいにひきつってるぞ!(笑)」
からかいながらバイクから降りる晃博は固まっている正幸の頭をこずいて背負わせていたかばんをはずさせ手にとった!
正幸「これくらいって、兄ちゃんめっちゃ飛ばしてたよ!ほんと死ぬかと思ったし!<(`○´)>」
晃博「たんなる気分転換だろ!大げさなんだよ、いちいちお前は!のりの悪いやつはモてねえぞ!( ̄▽ ̄)」
晃博はヘルメットを外し腕でひたいの汗をぬぐった。
正幸「いや、僕だるくて調子悪いって言ったじゃんか!逆効果だし!って!えっ?Σ(゚Д゚)」
つられて正幸もヘルメットを外したときとっさに晃博が頭を引き寄せて、ひたいにコツンとおでこをおしつけてきた!
そして、つぶやくように…!
晃博「うっせえんだよ!いちいち小言言わなきゃ損みたいによ!25にもなってこんなんでお前やってけんのか!生きていけねえぞ…!」
正幸「そ、それは…!(-_-)」
二人の間に、一瞬、沈黙が流れた…!
気持ちいほどよく晴れた昼下がりの青空の下、太陽とバイクの熱い熱風とはまた違った別のぬくもりに正幸は少し涙もろくなった!同時に、やすらかなめまいも感じて、時間が停止したように、このまま、青空に兄と一緒に溶け込んで行きたいと恥ずかしい感情が高ぶった!
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かざぐるま
葉っぱと棘!3「キレる17才!?」
家に帰ってからもいろいろ気分が晴れなかった隼人。制服のまま自分のベッドに横になり夕方外が、暗くなってくるまでうたた寝していると玄関のドアが空き誰かが帰って来たのが分かった!もちろんそれは母だと分かったが、少し小腹も空いた隼人は何気に台所に行きテーブルにあった値引きシールの貼られたロールパンの袋を掴んでまた部屋に戻ろうとした…が母、涼華(すずか49)も自分の寝室から出てきた為、バツが悪そうにそのまま椅子に座った!昼のパートだけじゃなくしばらく前から始めた、夜のバーの仕事もあり似合わない厚化粧で出てきた!50手前にあまり似合わないイヤリングに紫のお揃いの服に染めた髪に口紅!隼人は興味なしの軽蔑じみた視線をおくる!
涼華は隼人を見つけると疲れていた顔から急に無理に笑顔をつくるように…!
涼華「はやちゃん、ごめんね!遅くなっちゃって!オープンしたばかりのお店だから忙しくて!暗いから電気つけて!」
隼人「昼間チラ見したけどめっちゃ外とか、ガラガラだったし!(-_-)」
ロールパンぱんをひとつ皮肉げに頬張る隼人
涼華「見に来たの?その時間帯はね、夕方はやっぱりそれなりに沢山くるのよ!お昼とかちゃんと食べた!冷蔵庫にお寿司入ってたけど分かった!お母さんこのまま食べたら…!('ω')」
隼人「いや、知らねえし!あるんなら机の上置いてけよ!( # ゚Д゚)」
涼華「だってはやちゃんいつ帰ってくるか分かんないし!出しといたら腐っちゃうでしよ!」
隼人「嫌味かよそれ!!退学届け出しに行っただけだからすぐ帰ってきたし!さみいから、腐んねえだろ!頭使えよ!( # ゚Д゚)」
涼華「お母さん朝出かけるまで、ストーブつけてたから…それに古いからいたむのも早いかもしれないでしょ!」
隼人「うっせえな!値引きの期限切れのやつばっか漁ってきやがって!どうせ売れ残りでただだったんだろ!そんなの俺に食わせんなよ!こっちはイライラして食欲もねえのに!(-_-メ)」
冷蔵庫から牛乳を出して隼人のテーブルに持ってくる涼華。
洗っていないコップは朝のまま置かれていてパートを掛け持ちする涼香の生活の忙しさがうかがえる!
涼華「買い食いとかしてるからでしょ!いい加減にして!食べれるだけましでしょ!お母さんも仕事いろいろ始めたばかりで大変なのに…いくら反抗期でも、それくらいの事察しられる年でしょ!お父さんがいなくなってから私もまだ身体が完全じゃないの・・・!」
隼人「はあ!そんなん、てめえらの不注意で起こした事だろ!事故る時自分の身ぐらい自分で守れって話し!おしどり夫婦とか言われて浮かれて歩いてたんだろ!俺を巻き込むなよ!当たられる筋合いねーし!( # ゚Д゚)」
涼華「別にお母さん怒ってないわ!お父さんと浮かれてた事も認める!そのせいであんたを苦しいめに巻きこんじゃった事も…!挙げ句に警察の人にお世話になるまで追い詰めちゃって…!」
隼人「それは別に関係ねえし!!(-_-メ)」
涼華「なんだかんだあんたはお父さんに似て優しいから!学校をやめようと荒れたのだってお母さんの為だったんでしょ!お母さんずっと気持ちが沈んでたし!あんたぐらいの年だと、素直に言えなくて反抗する子多いみたいよ!夜のお仕事の方であたしと同じようにシングルのママさんたち結構いるからよく聞くのよ!」
隼人「あっ!何言ってんの?ちげーし!( # ゚Д゚)勝ってに他人の価値観とか俺に重ねんなよ!マジでうぜえ、ババア…!」
涼華「どっちにしてもあんたは学校を辞めちゃったんだから、これからはお母さんを手伝って欲しいの!それは本音!母子手当も一応受けられる事にはなったけどなるべく貯金したいし!親戚の叔父さんにはあんまり迷惑かけたくないし!バイトでもいいから一緒に頑張りましょ!('ω')」
隼人「いや、勝手に話し進めんなよ!俺まだ働く気ねーし!てめえら親の責任で悪いと思ってんならどうにかして、ちゃんと養えよ!( # ゚Д゚)」
涼華「ママさんの中に、いじめで高校を不登校になってやめちゃった娘がいるんだけど、ちゃんと家を助けて働いてくれてるそうよ!」
隼人「いや、そいつはそいつ!俺は俺だよ!( # ゚Д゚)そもそもいじめられる自分が悪いんだろそいつ!」
涼華「そうね!ってあなたも言えないでしょそれは!お母さんの為じゃなかったんなら自分の意思で学校やめた事になるじゃないの結局!」
隼人「いや、それは…!親父がいなくなったのと学校に行くのとイライラがたまって半分はどっちにしろてめえらのせいだし!親父がいなくなってからも、こっちにストレスかけてメソメソ泣きやがって…!」
涼華「人のせいにばっかしないの!( ⊳Д⊲
#)半分てゆう自覚があるならきちんとそれだけの
、けじめをつけなさい!今年高3にもなるんだから、って…辞めちゃったあなたにはもう関係ない事ね!」
隼人「分かってて、傷口えぐるような事言ってんじゃねえよ!ケンカ売ってんのかてめえ!( # ゚Д゚)」
涼華「いつまでも、青春気取ってんじゃないの!家が大変な時に!あなたはもう学生じゃないのよ!」
隼人「偉そうに言うなよ!浮かれてたとめえらも…!( # ゚Д゚)」
涼華「過ぎた事いつまでもグチグチ言ってないで求人誌でも貰ってらっしゃい!( ⊳Д⊲
#)
」
と、持っていた牛乳パックをドンと机にたたきおいて白い液体が少し飛び散った!元々両親もヤンキー気質があった為怒ると怖い所があるが負けていない隼人!
隼人「だから、働かねえって!もう苛つかせんなよいちいち!俺の事なんも知らねえくせに、知ったかぶりしやがって!( # ゚Д゚)」
涼華「だったら何を知ってほしいってゆうの!( ⊳Д⊲
#)学校さぼって1日だらだら過ごしてたあなたに
、たいした立派な悩みなんてないでしょ?」
怒鳴るようにテーブルをバンと立ち上がって自分の部屋へ行こうとする隼人を涼華も腕を掴みしびれを切らして必死に説得しようとする!
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かざぐるま
博多豚骨ラーメンズ
メディアワークス文庫にて発売中の「博多豚骨ラーメンズ」オススメです。
ただし、拷問などかなりグロいシーンがさくっと描写されてるので、少しでも血生臭いものが苦手な人はお気をつけください。
デュラララ!!が好きな人は読んでみるべきかと。
ちなみに、描いた二人は両方男です。何故女装してるかは、本編でご確認ください。
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炬 雪
わすれなぐさ〈16〉
誕生日。
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城山まゆ
不法侵入!3「吐き気!」
正幸が働いているコンビニは駅からちょっと離れている小さなお店で目立たないせいか日常的にあまりお客の出入りはすごく少ない。つまりバタバタする様子はほとんどなく、暇なときは眼鏡のおおらかな40代後半くらいの男の店長から、座って雑誌でも読んでて良いよと言われるくらい楽なのだ。バイト時間が9時から夕方6時、コンビニと言われているけど閉店もあって普通のスーパーの感じだ。夜は流石に人がほとんど来ないかららしい。
でも、今日は久しぶりに商品の入れ替えが多くて、店長とふたり賞味期限近い、食品なんかを夢中でチェックしてたせいか、閉店時間が30分くらい遅くなってしまった。初めてまともに仕事をしたような感じだ。詳しいことは後で話すけど、だから今日は特に疲れていて、帰ったらゆっくりしたかったのにわけのわからない現象のせいでちっともやすまらない!
相変わらず嫌なにおいがしつこく充満してるけど、何とか部屋に上がり夕飯を食べようと奥の台所の土間にあるガスコンロでやかんに火をつけ小窓を開け、カップ麺にお湯をそそいだ。薄暗くてついでに部屋のあかりのスイッチを押すが入らなかった。
これも変な怪奇現象かと思ったがたぶん7月に入ってから電気代を払ってなかったのが原因だとわかった。ここに引っ越してきてからもう1ヶ月半ちょっと!両親から家賃以外は極力自分で払うように努力しろと言われていたのだ。
正幸「お金はともかく、実家に電話したら扇風機くらい送ってくれねえかな!(;´д`)あちい~!」
汗だくのシャツを替えて、むなしく暗がりの中に座り、カップ麺の香りと混ざった部屋の香りに吐きけを覚えながら僕は眉間にしわを寄せて減っていってしまう、貯金の残りを頭に浮かべて正幸はため息をもらした。
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かざぐるま
不法侵入!20「まぶしい笑顔!」
炎天下の駅前で兄の晃博を待ちくたびれるように汗をにじませていた正幸!ようやく現れた兄は電車ではなく、大きなエンジンと共にでかいバイクに乗った勇ましい姿だった。東京の大学を卒業してから向こうで働いていたため、盆や正月もフルタイムの勤務で中々こっちに帰ってこれなくて、メールのやりとり以外でまともにあったのは、かれこれ6年ぶりになる!
バイクを止めヘルメットを外した兄はますます大人っぽくなっていた。身長も高かった!正幸がそんな姿の晃博に認めていると、久しぶりだな!とからかい好きの懐かしい声でこっちにやってきた。
晃博「なんだお前今にも、逝っちまいそうな顔しやがって!ちゃんとめし食ってんのか?(笑)」
正幸はその言葉でようやく我に返った!
正幸「兄ちゃん相変わらず冗談きついけど、ほんと暑さで逝きそうだよ…!(待ち過ぎて…)(-_-)てか、バイク新しいの買ったんだね!なんか前のより大きくない?」
晃博「大学出てすぐに向こう(東京)で大型免許とってやった!試験一発だぞ!凄えだろ!やっぱドライブなら車よりバイクだな!( ̄▽ ̄)」
正幸「すごい!(◎_◎;)まあ、兄ちゃん高校の時もう普通二輪とってたもんね!そこまではまるとは思わなかったけど…!見えはって彼女にかっこいい所見せたかった感じでしょ!無駄遣いして大丈夫なの?車の製造工場だっけ?向こうで就職決まってそれっきり会えなくなって!まさかこっちに帰ってきてたなんて思わなかったよ!」
晃博「先月親父が腰ひねって動けねえって母さんからメール来てさ!一応心配でな!仕事が支障出そうだとか言ってたからよ!あいつとは卒業してすぐ別れたよ!なんか、働き出したら全然遊べなくなってつまんねえとか言われて!あっさりな!(;´д`)」
正幸「兄ちゃんと同じ旅行の趣味があって意気投合してたんじゃなかったの!スマホに向こうから結構メールよこしてたじゃん!写真も送ってきてまあまあ可愛い彼女だなって思ってたけど!いろいろあったんだね!父さんの事は全然知らなかったな!僕が追い出されてすぐかな!大丈夫なの!」
晃博「親父ももう年だしな!じき73だし!久しぶりに会ったらしんみりしちまったよ!なんか商店街の飾り付けで張り切り過ぎたんだとよ!」
正幸「そういえば夏まつりだったんだね!まあ、この年になって楽しむ余裕とかなくなったけど…!」
晃博「お前まだ25だろ年寄りみてえな事言ってんじゃねえよ!まあ、俺も30カウントダウンまできてるし、偉そうに言えねえけどよ!」
正幸「まだ、兄ちゃん8だから2年あるよ!じゃあ、今は工場の仕事は有給とかで休んでるの?」
晃博「いや、俺の行ってる工場秋から他所の会社と合併するみたいで、勤務先も県がかわるような事聞いたから迷ってよ!で、母さんからメールきた時、もうどうせなら地元で働くかって退職して帰ってきたわけ!とっくに、彼女も居ねえしな!親父や母さんも最初は怒ったけど割とホッとした顔してたぜ!まあ、長男だからって別に惣菜の店つぐつもりねえけど!(笑)」
晃博はそう言ってどさくさに背負っていたでかいカバンを正幸になげる!
正幸「えっ?何だよこのカバンの荷物!?めっちゃ重っ!食料!?Σ(゚Д゚)」
晃博「親父もだいぶ回復したし!お前から(泣)きメールさんざんきたからな!部屋探しも含めてついでに…どうせならお前と暮らしてえと思ってよ!」
正幸「いや、今僕が住んでる家は最悪でさ…」
晃博「取りあえずなんか飲むか!顔めっちゃゆだってるぞお前!( ̄▽ ̄)」
正幸「兄ちゃんも今そうとうスケベ面してるよ!(笑)」
そう言い返した正幸は自然と照れ笑いを浮かべ、晃博も汗だくの顔のまぶしい笑顔で正幸の背後にあった自販機にポケットから財布のお札を取り出し札入れに通した!
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かざぐるま
不法侵入!22「兄の背中!」
ブオーンと激しい音と共に急発進したバイクに心臓がバクバクになる正幸!
正幸「ちょっ、危なっ!スピード出し過ぎだし!Σ(゚Д゚)
叫んでみたつもりだが、正幸の弱々しい声はほぼエンジン音と吹き抜ける風に吹き飛ばされて晃博はお構いなしに走り続ける!
晃博「いや〜、親父にお前の居場所だけ聞いてナビで走ってきたけど、結構ど田舎なんだな!同じ市の外れでえらい差だぜ!(*´Д`)」
だいぶ激しい風の音にもなれて数分走った頃晃博が皮肉っぽく話かけてきたが、正幸は振り落とされないように、にじみ出る汗の手でしがみつくのに必死でまともに返せない!しかもまだ、気分のだるさが抜けていない!
正幸「う〜ん…?((+_+))」
「つ〜か、マジ田んぼばっかでなんもね〜な!よく住む気になったな!?まあ、のんびり屋のお前にはちょうどいいのか!(笑)( ̄▽ ̄)」
マイペースにからかう晃博!
正幸「だよね…!(-_-)」
暑さでぐったりの正幸は言われた事にあいまいな言葉で返すのがせいいっぱい!
晃博「らちあかねえな!( ̄д ̄)ドライブがてら店探そうと思ったけど、日が暮れるぜ!一旦俺が来た大通り戻るわ!あの辺結構店あったしよ!」
けど、兄の頼りがいのある張り声と…!
晃博「なんか食いたい店とかあったら早めに言えよ!一瞬で通り過ぎちまうからよ!( ̄▽ ̄)」
正幸「(しばらくして有名な店の看板がすかした目に止まって!)じゃあ、あのハンバーガーショップで!(-_-)」
晃博「ああ?聞こえねえ!なんつった?\( ̄д ̄)/」
正幸「(振り絞る大きな声で…)あの、目立ってる赤い看板のところ!(+○+)」
久しぶりに触れたさらに、たくましく成長していた背中に…!
晃博「オオ〜ッス!(了解!)( ̄▽ ̄)」
正幸は心が次第に、どんどん充電して、満たされていくのを五感で感じでいた!
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かざぐるま
葉っぱと棘!2「オープンセール!」
不良気質のある高2の隼人(はやと、17)は反抗期真っ只中!憂鬱な気分で買い食いのサラミにかじりつきながら、母親の働いているスーパーにちょい見がてら横を素通りした時、傷だらけの少年をみかける!
隼人
「そいつに最初に会ったのは、オープンしたばかりの母親がパートで行ってるスーパーの駐車場のはしの花壇でだ!
花壇というか、オープンした祝いで飾られていた、赤い薔薇が積みおきのような感じのやつだ。ガキの親は中で買い物してるのか、そいつはおいてある薔薇を掴み取るように、花びらをむしり取っては棘のある茎を頬ずりするみたいにキズだらけになった手で何度もこすっていた。
2月の肌寒い時に半ズボンかよ!それに、オープンといったってすでに一週間は立っているせいもあって客はかなりまばらで近所に住む老夫婦か何気に立ち寄るようなやつが、ちらほら視界に入るぐらいで、そのせいか、よけいにそいつの姿が目立って見えた。
俺は、ずいぶん悪趣味な遊びしてんなと鼻で笑って、人ごとに素通りしていると、そいつと目があった。顔面傷つけてもなんも感じねえのか退屈そうなやばい目!
なんか文句でも、言いてえのかと、思ったがさっき俺は高校に退学届けを出しに行った所で虫の居所も悪くガキ相手でも殴り倒しちまいそうだったから早足で通りすぎてグッと耐えた。偉いぞ俺・・・!(-_-メ)
わりと有名な学校だったが、真面目なやつばかりで入学してからずっと退屈で、ほとんど行くふりで学校近くのゲーセンばかり通っていた。
髪も銀髪にして、うざい不良とかに絡まれた事もあったが学校にバレるのが面倒で大怪我をしないていどに器用にやり過ごしたりしていた。
まあ、いわゆる反抗期みたいなもので高校入ってから急に毎日が退屈で虚しくなったような感じだ。ただ誰にも干渉されずに、1人になりたかった。勉強は嫌いじゃなかったし、試験の時は何とか平均点は何とかクリアしていた。
学校から何度も電話がかかってきたけと、親も特にそれに対して別に怒ったりはしなかった!
それはむしろありがたかった!
おしどり夫婦とか、昔から周りから言われていた両親だけどケンカもよくしていた。で、仲直りのたびに旅行に行ってラブラブな感じになってた。まあ、高校になってからは、さすがに俺は旅行については行かなくなったけど…!笑だがそれから去年の高2の秋にいつものようにケンカの仲直りに旅行に行った時、夜に旅館近くの繁華街を散歩していた親父が酔っ払いの車にはねられて死んだ!
歩道側にいた母親は奇跡的に無傷で助かったけど、帰ってきて、親父の葬式が終わってからも中々立ち直れずにいた!・・・(-_-)
俺自身、親父が死んだことに実感が持てなくて、そんな冷めた空気の家にいるのが嫌で外出ばかりして母親を困らせていた。…で、つい先週、最終的に免許もとっちゃいねえのに、むしゃくしゃした夜に街の駐車場にある目立ったオートバイに手を出した所を警察に見つかり補導され、それが決め手で退学になった。」
#葉っぱと棘!
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かざぐるま
葉っぱと棘!5「危険な瞳!」
女性が家に連れてきた隼人が見覚えのある、少年の顔!それは昼間母が働いていた、スーパーの駐車場で薔薇の花をむしり取って遊んでいた?無表情に冷めたあの顔だったのだ!顔にはうっすらと細い傷跡が浮かんでいる!
女性「本当に何度も迷惑掛けるような事しちゃってすみません!私…頭が真っ白になっちゃって…!親しい人ってジャスミンさん以外ぜんぜんいなくて…!」
涼華「もう、落ち着いて瑠璃子(るりこ)さん!その名前お店以外で呼ぶのやめて照れるから!お子さんの事はさっき息子と話しあってちゃんと面倒見るから!」
隼人、おいと、涼華に送る鋭い視線!
涼華はわざと気づいてないふり!
涼華「それより、もう、入院の日にちは決まったの?この子の為に早く身体が良くならないと!」
瑠璃子「入院ていうか、取りあえず検査入院で体調の様子を観ましょうって事になったんです!1週間は自宅で休んでそれでも回復しなかったら検査って…でもこの子、薫が部屋にいるとゆっくり休めなくて…知らないうちに苛立って、叩いてしまう事も出てきちゃって!」
薫は、瑠璃子の話しなど気にもせず、無表情な顔で、視線は涼華の耳たぶにキラキラ光り揺れるイヤリングを仕切りと見つめていた。
涼華「きっと、いろんなストレスが重なって心に限界がきてるのね!薫くんて言うの、お母さんに似て、綺麗な目してるのね!うちの息子ひまで体力だけはもてあましてるから安心して預けて!」
すかさずそっぽを向いている隼人の肩を引っ張りあなたも挨拶しなさいと視線を送り隼人は身体のバランスを崩した!
涼華「瑠璃子さんね、バーではローズマリーってあだ名を付けられてるの!シングルママさんで1番若い二十代でお母さんになって頑張って働いてるのよ!ちなみにお母さんのニックネームはジャスミンで彼女と同じハーブの名前!」
隼人「ふーん!(どうでもいいし!厚化粧のババアがジャスミンて面かよ!ボソッ(-_-;))」
瑠璃子「やめて下さい!ぜんぜんそんな事ないです!私、親として未熟過ぎて…!旦那にも嫌わて…」
涼華「旦那さんの見る目がなかっただけよ!向こうが言い出したんだったら、きちんと旦那さんから慰謝料に養育費ももらわなきゃ!綺麗過ぎるくらいなんだからもっと自信持ちなさい!」
瑠璃子「私が薫をこんなふうに生んでしまったのが原因だから、主人には迷惑かけられなくて!でも、最近はその事も考えて主人の所に行こうとしたんですけど薫が首を降って会いたがらなくて…!」
隼人、心の声(いや、貰いにいけよ!こうやって赤の他人巻き込んて迷惑かけてるくらいなら!)
涼華「薫くんも旦那さんからいろいろ嫌な事を言われてたのかもしれないわね!ちょっと複雑だけど、どっちにしても、生活の事を思うともっと慎重に考えた方がいいわね!取りあえずはあなたがまずしっかり体調をなおさなきゃ!」
瑠璃子さんは目の下にクマもありだいぶやつれていたような様子で、詳しい状況までは聞けなかったが、だいぶ精神も追い詰めれている感じだった。
さすがにこんな姿で何度も頭を下げてくる瑠璃子に隼人も口では、何も文句は言えずにいた。
そんな無抵抗の隼人をいい事に涼華は、
涼華「薫くん、お母さんがね、最近お仕事続きでだいぶお疲れしちゃってるみたいなの!でね、早く元気になる為に少しの間体を休んで貰いたいから、しばらくお母さんには会えなくなっちゃうけど、代わりにここにいる大きなお兄ちゃんが薫くんの事しっかり面倒みてくれるって言ってるんだけど!いいかな?」
隼人「(は!勝手に、何言ってんだよ!ちょっとまてよ!( # ゚Д゚))」
隼人が言いかけた時、薫の手がためらうこともなく、隼人のズボンをギュッと掴んだとおもうと、ふいに両足に抱きついてきて言葉をうしなった!
隼人「(なっ!Σ(゚Д゚)」
そして、んん〜!と小さくうなり、隼人を見上げる薫のまなざしは無感動でとてもわかりにくいと言うか死んでると言うか、読み取りにくかったが、何故か新しいおもちゃでも見つけたとでもいうようなしぐさに、隼人は無性に嫌な予感が走った!
#葉っぱと棘!
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かざぐるま
不法侵入!16「真夏の大掃除!」
暖炉の老人に襲われかけてから、正幸は精神もさらにまいってしまって、台所にはほとんどよりつけなくなり家では2階に引き込もる生活になった。
そして、バイト先はあれから3日目で売れ残りのほとんどの商品の引き取りがすんで後は古い事務用品などの処分だけだった。寝不足の顔で森田店長とモップやぞうきんがけでほぼヘトヘト状態の正幸。
川田「何だか日に日に疲れた顔してない!家でちゃんと休んでるかい?」
正幸「いえ、あんまり、最近寝れていなくて…!いろいろありまして!」
川田「実家のお母さんたちに心配かけちゃ駄目だよ!(笑)生きていくといろいろと大変な事が多いけど!岡部くんは、やっぱり実家に戻るのかい?」
正幸「まあ、そのつもりですけど…まだ、どうなるか!店長はどうするんですか?」
川田「私は家内が三重の実家で小さな旅館をしていてね!最近やめた数人の中居さんがいるらしくて人手が足りないって言われて私も含めてお手伝いに誘われたんだ!大変かもしれないけど、こんな事があった後で、ちょうど決心もついて家内と話して思いきって引っ越すことにしたよ!」
正幸「旅館ですか!結構忙しそうですよね!ここの時みたいに、のんびりはしてられないんじゃ!」
川田「そうなるかもね!こんな年とったおじさんが、正直言うとかなり不安なんだけど、やると決めた以上しっかりと旅館の皆さんに迷惑かけないように頑張るつもりだ!君は若いからまだ、いろいろな仕事に挑戦するなりこれから自分に自信をつけられるように頑張りなさい。」
正幸は、店長のありがたい言葉を背後に聞き、うなずきながら古くてもう使わなくなった備品の入ったダンボールを今回被害にあった地域の物品等を回収処分に回っているという、店からすぐ坂の下の回収板がついた場所に「最後の最後まで力仕事!」と汗じっとりの寝不足顔でふらふらと運んでいった。
#不法侵入!
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かざぐるま
こがらしの季節!10「いたちごっこ!」
そのまま修羅場になりもつれ合ってるうちに折りたたみベッドが倒れ、ふざけてのっかり暴れる太一!
学もだいぶしびれをきらし取っ組み合いのような感じになってしまい、お互い団地の外にもれるくらいの汚い暴言の、ののしりあいオンパレードです!(-_-)
学「お前ほんといい加減にしろって!ベッドにのるな!( # ゚Д゚)汚ねえ汗、染み込むだろ!」
太一「はっ、お前と違って一仕事してきたいい汗だし!( ̄▽ ̄)ベタベタさわんじゃねえストーカー!こもり菌がうつるだろ〜!(笑)」
学「勝手に言ってろあほが!つか、マジ汗臭えからさっさと帰って風呂入って来いって!ただでさえめっちゃ臭えんだから!( # ゚Д゚)」
太一はふんと、学の言葉を完全に耳をかさずにベッドの下の散らかった服に紛れていた黒いスマホを見つけた。
太一「おお、いいもんみっけ!こもり菌のくせになんでこんな良いもんもっとんだて!( ̄▽ ̄)」
朝から突然家に押しかけられた太一に学はすっかりスマホをしまうのを忘れていた。学は「しまった!Σ(゚Д゚)」と腕ずくで取り返そうとしたが、空手を習っていたと、ちびのわりに力が強い太一からなかなかスマホを奪えずにいた。
むきになっている学ににやにやと腹蹴りの反撃を返してくる太一に完全に遊ばれている感じだ。
学「おい、バカてめえ!返せって!調子のってんじゃねえぞこのサルが!スマホ持つなんてお前みたいな下等動物には、100年早えんだよ!サルはおとなしく家帰ってバナナでも持って食ってろ!痛って!!腹蹴んな!( # ゚Д゚)」
太一はさらに意地悪なからかい顔になり・・・。
太一「うっわ、お前、俺を本気で怒らしたな!もう返したらんし!( ̄▽ ̄)」
必死にスマホ一直線に奪い返そうと手を伸ばす学!
学「何がだて!俺ほんとのことしかいっとらんだろ!先輩に逆ギレしてんじゃねえし、スマホいじ繰り回すなって!( # ゚Д゚)」
軽くかわす太一!
太一「先輩じゃねえし、俺の奴隷だろ〜!\(^o^)/ニートのこもり菌とかかっこわりい!見習うとこねえし!(笑)」
学「お前な〜!( # ゚Д゚)ぐあっ!( # ☆Д☆)」
すきをみて太一の石頭の頭突きが腹に決まり言葉を失う学!ついでにすねも蹴り上げられ・・・!
太一「奴隷はさっさと部屋片付けろって!( ̄▽ ̄)てめえんちの服だろ〜!(笑)」
学「ああ~もう!((+_+))」
太一に振り回されながらも最後は結局やりきれない怒りをこらえ、学が折れて諦めるはめになる!時計は9時をまわり、天気はうんざりするぐらい青の晴天!すでに体力が消耗しきっていたが、まだ一日は始まったばかりだ!ううっ!((+_+))
#こがらしの季節!
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かざぐるま
傍観者と殺人鬼の第一接点
2014.05.13零僕邂逅記念日に描いたものです。今後今年の記念日もここにあげたいと思います。
#戯言シリーズ
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Tenin
狂い咲き!13「硬直!?」
いつも、魚をとっていたあの場所に久しぶりに川をサンダルでまたぎながら向こう岸にわたり歩きはじめた時、1台の自転車がトイレのはしに止まっているのが見えた!
何となく見覚えがある自転車のような気もしたけど似たような黒い自転車なんて沢山あるし、8月の照り返す日差しの暑さのせいで細かい疑問は全て頭から蒸発させられて、ほとんど気にしてなかったのだ!
が、歩くとバッタの虫たちが飛び交う中、背の高い草をかき分けながらもう少しでいつも魚取りをしていた場所の川岸が見えはじめた時、その途中、人の動く気配となんだか聞き覚えのある声が麻斗の耳に届いてきた。
そして、草の間からその声の主が視界に飛び込んできた瞬間、麻斗は身体の全身に危険信号が走ったようにフリーズして凍るような冷や汗が頭を冷やすように恐怖の記憶が一気によみがえってきた。Σ(◎Д◎٥)
#狂い咲き!
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かざぐるま
不法侵入!18「安堵!」
店長の川田さんと駅で別れてから正幸はスマホに久しぶりの兄の晃博(あきひろ)からのからかうようなラインが沢山来ていたのに気づいた!
どうやら大雨の被害の事とか知ったみたい!いくつか流し読みをして、最後の「おい…返信しろ、生きてるか〜!」の文章でうんざりしてしまった正幸は昼下がりの炎天下で中々文章を打ち返す思考が追いつかなくて、自転車にまたがり日陰を目指し走りだした。だが少しして後ろのタイヤに異変を感じて、正幸は自転車を降り確認するとパンクしているのが分かった。
正幸「まじで!?Σ(゚Д゚)
だいぶ今まで乗り回してきたせいかタイヤも擦り切れるほど、ぼろぼろになっていたので、「そろそろかえ時かな!(-_-)とため息混じりにつぶやいた。
再び自転車を押して歩き出すと目の前に郵便局が見えてきた。正幸は出来ればもうあの家には帰りたくなくて、引っ越したいと思った。が、そんなお金もなく自転車の前かごに入ったコンセント式の扇風機に眉間にしわを寄せ再度ため息をつき電気代だけでも払わないとと家の玄関の隙間に挟んであった請求書がリュックの中にくしゃくしゃに押し込んであったのを確認する。
そして炎天下の誘惑に負けるように郵便局前に自転車を止めると、少ない通帳からしぶしぶ支払いに行ってしまった。
憂鬱顔で少しだけ中で涼んだせいか、冷静に思考が戻ると後悔だけが残った。
外に出るとまた、ゆだるような蒸し暑さが正幸を襲う!
正幸はパンクしてるのにも関わらず自転車にまたがり苛立つようにペダルを漕ぐがすぐに身体がだるくなり、スマホを取り出し兄に当たるように先程の返信を返した。
正幸「生きてるよ〜!(笑)生きてるけど正直もう限界かも…いろんな意味で…(-_-)!近いうちしぬかもしんない…その時は別にそう式とかしなくていいからね!無駄なお金かかるし!なんならその辺の土に埋めてくれていいから…。兄ちゃんも東京にいる彼女と元気でね…応援してるよ…。」
長々と皮肉じみた文章を打ってスマホをポケットにしまい込むと正幸は無性にお腹が空いてきてつくづく人生がいやになった。
だが、虚しく自転車を降りひきはじめるとピコンとスマホ音がなった!
虚ろな目で、ポケットから取り出して見ると、兄の晃博から「今から行く」と返信が…!
東京にいるはずの兄から思わずの返信に正幸はあっけにとられてしまったが、何故か安堵感も同時に感じられた。
#不法侵入!
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かざぐるま
不法侵入!15「危険な老人!」
正幸が異臭と老人のそれにしばらく見入っていると、老人は身体や性器をふいていた、大ふきを流し台にもどし暖炉の中に入っていく。
ガサガサと中で物音がしていたがやがて出て行ったのか静かになった。
正幸はじっとりと身体にはりつく汗を身体に感じながら数分たってから我にかえりこのままだとほんとに台所を占領されてしまうと、用心するように、流しに近づき、暖炉の中に何かを詰めてあいつが入ってこれないようにしようと考えた。
水道にガスもあるし、よく考えたらかってに使われて、火事にでもなったら僕責任とれないしね!
そう思いながら正幸は暖炉の前にしゃがみ込んで中がどんな状態に荒れてるか確かめるようとした、が…その時中の暗闇で何かがうごめいて起き上がるのが分かった。正幸はわあっ!Σ(゚Д゚)と短い悲鳴を漏らして尻もちをついた。
いないと思っていたあの老人が横になっていたらしい。老人は振り返ると怒った顔でふうとうなるように、小さな草刈りのようなものを正幸に向かって振り上げてきた。
何とか反射的にびっくりしてよけられたものの正幸は相手が小さな老人だというのにその威圧感に押されてしまいしっかり腰を抜かしてしまった。
「すみません、いたなんて知らなくて…!ちょっとほんとにごめんなさい…ごめんなさい!ビクビクΣ(゚Д゚)」と情けなくも訳のわからない事をわめきながら、暖炉の中から強烈な異臭を放つ老人から何とかほふく前進で床をはうように流しから離れた。
#不法侵入!
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#日記
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かざぐるま
メリークリスマス&HAPPYNEWEAR
こちらも過去絵になります!版画絵みたいにアメリカ風の年賀状に描いてみました。アメリカではクリスマスとお正月を同時に、ご挨拶を行うと聞いた事があって・・・。イラストはガラスケースのゆきダルマの中の下でこたつに入っている子供や猫や小鳥たち。スノードームのような感じです!外ではクリスマスの妖精たちがバケツいっぱいのお菓子を、ゆきダルマの頭にかぶせたひとつのバケツからモミの木にクリスマスツリーのようにこぼれおちてゆきます。皆さま良いお正月を!本年もよろしくお願いいたします。♡<(_ _)>
#イラスト
#小説
#新年
#年賀状
#スノードーム
#あいさつ
かざぐるま
#小説
bcn
不法侵入!17「一期一会!」
そのまま、今日で最終日でもあり、午後の3時頃には勤務が終わり鍵を閉めると店長と一緒に汗だくで最寄りの電車の駅に店長を見送りにと向かう坂道を歩いていた。捨てる事務用品の中にまだ使えそうな小型の扇風機があり記念に貰ったのだが乾電池製じゃなくコンセント製だと気づき電気代の事を思いだし苦笑いしていると!いつの間にか踏切のそばまで来ていた。
川田「じゃ私はここで…!最後にもういちど一緒に温泉に入りたいなと思ったけど家内が先に引っ越し先に出発しちゃったみたいだから行くね!いろいろ迷惑かけちゃったけど!いつか、旅館に遊びにきて!割り引きするから!(笑)それから、ご家族の方にもよろしくね!」
いつもとかわらない笑顔に正幸も少ししんみりになった。バイトの最初の時歓迎祝いみたいにここの駅のうらの温泉(銭湯)に誘ってくれたっけ!緊張してほとんど喋れなかったけど店長の人柄にリラックス出来た。緊張していた僕にずいぶんと気を使ってくれていたのかな?自然と鼻がジンと来てしまった!
正幸「はい!いえ、こちらこそお世話になりました。店長も身体には気をつけて!」
川田「ありがとう!じゃあ、これからもしっかり働きなさい!若いんだし、応援してるから!」
正幸「ありがとうございます!m(_ _)m」
店長はそう言うと笑顔で森山駅の改札口に入っていった。
いろいろ愚痴っちゃった事もあったけど良い人だったな!正幸は最後になって店長と出会った頃の日々をそんなに長くなかったけれどとても懐しく一緒に働けて良かったなと思える自分がいた!
そんな事を考えていた時、ちょうどリュックに入れていたスマホのブザー音がなった。
2日めには停電がおさまって掃除の間店で充電をさせて貰ってたんだ。いろいろ精神に負担がかかったりしてまともにチェックとかする余裕がなかったけど、開けたら大量の兄からの通知がきていた。
#不法侵入!
#イラスト
#小説
#日記
#BL
#フリーター
#ホラー
かざぐるま
私はアイドル
ギャレリア治って良かったー😂ありがとうございやす🙇♀️
やっぱりマリオは素晴らしいゲームじゃのうオンパレードまであと2日!!
※投稿の内容を変更する事もあります。ご了承ください。
#小説
🍓( ''''-'''' 🍓 )イチゴチャン
エレメントゥム・マギア『プロローグ』
#オリジナル
#創作
#小説
#魔法少女
#エレメントゥムマギア
弊卓でいま最高に盛り上がってる魔法少女もの。エレメントゥム・マギアは(文法おかしいけど)魔法の元素くらいな意味合いらしいです。ええ。
そのプロローグ。
ちまちま連載していく予定なのでよかったら読んでやってください。
水無月りい
新しい道
アイカツオンパレードを記念してマリオの敵キャラとアイカツに因んだ小説を書いていこうかなと思いました!温かく見守ってあげてね!
マリルイRPGはハリエットを必要としているのだろうか…
#小説
#擬人化
#百合
🍓( ''''-'''' 🍓 )イチゴチャン
黄金の道
#二次創作
#小説
#シャカムウ
#腐向け
ムウ誕に新作を更新する予定はないので、これを一足早いお祝いとします🎈ムウ様オメデトー🎈
ひえ~~~💦💦💦
失われし過去作(の一部)を見つけました。
縦表示用に組み直し、当時挑戦した一人称語りの部分は、ページを別にして頭に星座アイコンを入れました。
手直しのため過去の自作と向き合うとき、人は赤面は避けられない……
いざようお玉杓子
2
"いつか何処かの"
小説の挿し絵用に書いたもの。
#小説
#BL
#オリジナル
#創作
#オリキャラ
侍騎士アマド
“ねぇ、王子様。あの子のことを、知っている?”
鳥が囁き、蝶が歌う。それはとある物語へと続く階(きざはし)―― 。
むかしむかし、あるところに。美しい少女が住んでおりました。
長くのばされた金の髪は、満月の光で紡ぎ合わせたかのように麗しく。
きらきらと光る両の瞳は、空の青さを宝石に閉じ込めたように美しく。
花を綻ばせたような微笑みも、小夜鳴鳥のような歌声も。
見るひと全てを魅了するような少女は、とある塔に閉じ込められておりました。
“閉じ込められるというのは語弊があるわ、カナリア”
王子の耳元で。羽ばたきながら物語を奏でる金糸雀に、空色蝶々が翻る。
ふわり、ゆらりと。青の鱗粉を零す蝶々が語るに、曰く ―― 。
“愛されているの。愛されすぎているの。彼女はもう18になるというのに”
きっかけはいつだったかしら? そう、あれは彼女が女の子から少女へと成ったとき。
声色に艶が増し、体が徐々に丸みを帯びて。村の男たちが彼女を『そういう目で』見始めたころ。
“始まりは彼女の父親だったわ。父になっても、ひとりの男には変わりないのね”
鈴の鳴る声で茶々を入れる金糸雀は、金の翼を休めるように王子の肩へと止まる。
けれども囀りは止まらずに。物語を進める甘言を、ひとつ、ふたつ。
“我欲を抑えられなかった男はね、愛娘に手を伸ばしたの。
でもそれを許さなかったのが、彼女のお母様 ―― ”
ひとりの女を経て母であった『お母様』は、下劣な男を切って、裂いて、土に埋めて。
そうして彼女を塔に連れて行ったの。誰にも触られず、誰にも汚されず、美しいままで在るように。
“でも、それって幸せなのかしら? 王子様はどう思う?”
黒い好奇の目を向けて、金糸雀が首を傾げる。
“幸せなんじゃないかしら。飢える心配もなければ着る服にも困らない。
彼女は母親の愛情を食べて、すくすくと育っている”
青い羽根を揺らめかせ、瑠璃揚羽がくるりと円を描く。
“でも、彼女はそれ以外に何も知らないの。
愛しいひとの温もりも、誰かを愛するという感情も。このまま寂しく死んでいくの?”
“彼女は『寂しい』なんて感情も、きっと知らないわ。ねえ、王子様は知っている?”
「さて、どうだろう」
白い髪に赤い瞳。少女とは正反対の見目を持った青年が、初めて口を開く。
それは物語の舞台へとあがった合図。
「私にはわからないが。美しいことには変わりないのだろうね」
ほんの小さな興味が、時計の針を動かす。ああけれど、物語なんてそんなものだ。
白馬の腹を軽く叩いた王子が行く先は、さて ―― 彼女にとってのハッピーエンドか否か。
肩に止まっていた金糸雀が羽ばたき、青い空へと消える。幸せは甘い毒だわ、なんて笑いながら。
“ああでも、人間はいつもそう。罪の林檎を食べて、楽園を出るのよね”
#創作
#オリジナル
#小説
“ねぇ、王子様。あの子のことを、知っている?”
鳥が囁き、蝶が歌う。それはとある物語へと続く階(きざはし)―― 。
むかしむかし、あるところに。美しい少女が住んでおりました。
長くのばされた金の髪は、満月の光で紡ぎ合わせたかのように麗しく。
きらきらと光る両の瞳は、空の青さを宝石に閉じ込めたように美しく。
花を綻ばせたような微笑みも、小夜鳴鳥のような歌声も。
見るひと全てを魅了するような少女は、とある塔に閉じ込められておりました。
“閉じ込められるというのは語弊があるわ、カナリア”
王子の耳元で。羽ばたきながら物語を奏でる金糸雀に、空色蝶々が翻る。
ふわり、ゆらりと。青の鱗粉を零す蝶々が語るに、曰く ―― 。
“愛されているの。愛されすぎているの。彼女はもう18になるというのに”
きっかけはいつだったかしら? そう、あれは彼女が女の子から少女へと成ったとき。
声色に艶が増し、体が徐々に丸みを帯びて。村の男たちが彼女を『そういう目で』見始めたころ。
“始まりは彼女の父親だったわ。父になっても、ひとりの男には変わりないのね”
鈴の鳴る声で茶々を入れる金糸雀は、金の翼を休めるように王子の肩へと止まる。
けれども囀りは止まらずに。物語を進める甘言を、ひとつ、ふたつ。
“我欲を抑えられなかった男はね、愛娘に手を伸ばしたの。
でもそれを許さなかったのが、彼女のお母様 ―― ”
ひとりの女を経て母であった『お母様』は、下劣な男を切って、裂いて、土に埋めて。
そうして彼女を塔に連れて行ったの。誰にも触られず、誰にも汚されず、美しいままで在るように。
“でも、それって幸せなのかしら? 王子様はどう思う?”
黒い好奇の目を向けて、金糸雀が首を傾げる。
“幸せなんじゃないかしら。飢える心配もなければ着る服にも困らない。
彼女は母親の愛情を食べて、すくすくと育っている”
青い羽根を揺らめかせ、瑠璃揚羽がくるりと円を描く。
“でも、彼女はそれ以外に何も知らないの。
愛しいひとの温もりも、誰かを愛するという感情も。このまま寂しく死んでいくの?”
“彼女は『寂しい』なんて感情も、きっと知らないわ。ねえ、王子様は知っている?”
「さて、どうだろう」
白い髪に赤い瞳。少女とは正反対の見目を持った青年が、初めて口を開く。
それは物語の舞台へとあがった合図。
「私にはわからないが。美しいことには変わりないのだろうね」
ほんの小さな興味が、時計の針を動かす。ああけれど、物語なんてそんなものだ。
白馬の腹を軽く叩いた王子が行く先は、さて ―― 彼女にとってのハッピーエンドか否か。
肩に止まっていた金糸雀が羽ばたき、青い空へと消える。幸せは甘い毒だわ、なんて笑いながら。
“ああでも、人間はいつもそう。罪の林檎を食べて、楽園を出るのよね”
#創作
#オリジナル
#小説
青色蝶々
十八の空、混沌 《エピローグ》雨余の空
パスワード希望の方へ:《2》までのご感想をメッセージにてお寄せください。
#銀河英雄伝説
#銀英伝
#logh
#腐向け
#フェリアレ
#小説
城山まゆ
読書の秋2
男性バージョン
#眼鏡
#メガネ
#男性
#秋
#小説
#本
#読書
hitode
自作小説PandulaのHPバナーヽ(^o^)丿第一シーズン登場人物たちです♪
ある特定のファン様から、根強いご支持を頂けているオリジナル小説のパンドゥラ!こちらでも皆様にご紹介できればと思いイラストから公開させて頂きます(
#^.^
#)
★登場人物名紹介左上部から敵役、テークオーバー戦闘科学仕官メルベル、その右科学仕官で親友のベドファイ★この二人は親友同士であり敵役の主人公。ベドファイの右に殺人鬼にしてマッドサイエンティスト、エルザ(準主役)★その隣にパンドゥラのヒーロー、バイオメカニクスのエイデン(元デブグル、現FBI主任捜査官)、ヒロインの半獣猫耳少女のナパット(レパ・ニアス破壊工作員)、その右にナパットの腹違いの兄、レパ・ニアス西北軍司令官プリーチャー★続いて最強の霊能力者にして伝説の魔女、ケイト・モス。そのお隣がエイデンの部下デイビットFBI捜査官(新人)。左下、西北軍副司令官のカーディス、テークオーバーの優秀な科学者エクイエル卿(ベドファイの育ての親)、ベドファイの婚約者リーファー、、、その恩師でありテークオーバーの英雄、サイボーグ戦士マカリスター将軍。その隣は黒猫のクロちゃん、白犬のシロちゃん★謎の少年とサイボーグ戦士ギルダー少佐となります。
#獣人
#猫耳
#幽霊
#小説
#サイボーグ
#猫犬
##オリジナルイラスト
れーむ666
尾羊奇談
#二次創作
#シャカムウ
#小説
いざようお玉杓子
6. 約束だけを残して君は
【愛し君への恋心】
6. 約束だけを残して君は
これ以上、追ってはいけない感情がある。
※「恋したくなるお題様」よりお題「愛し君への恋心」をお借りしています。
サイト:
http://hinata.chips.jp/
Kinokoさんとリレー形式でお題を進めていきます!
https://galleria.emotionflow.com/22785/
Kinokoさん宅 立花紺さん・立花橙さんお借りしています。
#創作
#オリジナル
#オリキャラ
#小説
##愛し君への恋心
りん@ブチャ
辰男と清二郎
#小説
#オリジナル
#オカルト
##巳継奇譚
憑物筋の息子・巳継辰男と彼に仕える少年・清二郎の話。
女の怪異に好かれる清二郎。
新矢 晋
きみありて幸せ 第一章 夜斗編 第一話
#オリジナル
#創作
#一次創作
#小説
#きみありて幸せ
「邑華が私のお母さんで、夜斗がお父さんよ」
ーー幸せだった。たとえそれが壊れゆくだけのものだったとしても。
キャラクターデザイン及びイラストは真野ニコさまより(
https://twitter.com/2co_works
)
桐樰 さなめ
8
小説「黄土の奔流」より
パスワードは「紅葉」
フォロワーさんに教えていただいた小説「黄土の奔流」シリーズにダダハマりしました。
その登場人物である紅さんと葉村さんの落書きを詰めたもの。小説には二人の特徴しか書いていないので、私の想像で描いた二人です。それぞれ読む人によってイメージ変わると思います。しかし…、顔や髪型が定まらない…。他の登場人物もそのうち描きたい。個性豊かで素敵な人たちばかりなんですよ。その中で、手を取り合って活躍する二人がかっこいいのなんのって…。
最後一枚、若干腐要素あるかもしれません。お気をつけて。
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クレトとエキニシィの小説。あとで少しずつ加筆していくかも。
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ヴァルハラの日々
pixiv chatstoryに掲載したものの再録です。タップすると文章やセリフが出てくるというチャットストーリーの仕様に合わせて書いたものなので、台本形式になっています。
「我らが愛しの皇帝陛下」シリーズの設定のものを9編まとめました。同シリーズの小説とも内容がリンクしています。
黒金前提、オールキャラ。コメディー風味。原則的にラインハルト礼讃。
話が進むほど、提督たちのキャラが壊れてくるのでご注意ください。
パスワード希望の方へ:メッセージにて「陛下が病気になりまして2」のご感想をお寄せください。
*ロイ誕ネタで参考にしたサイトは以下の二つです。
「ダレトク雑学トリビア」(
https://netlab.click/
)
「花言葉ナビ~誕生花と誕生石の基礎知識~」(
http://www.okuru-hana.com
)
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城山まゆ
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