親友になる話 前の話の続きだべ☆ ※BL要素がここでやっと入ってきます。続きから
そんなもの感じないに等しかった。
「俺はあんまねぇよ。」
ゼノは驚いた顔をした。
「おお、そういう人もいるんだね。僕の周りには壊れた蛍光灯と低周波を流したらストレスを感じる人や、感じなくても気分が悪くなる人しかいなかったのに。」
確かに普通の人、特にメンタルが弱い人はそういうのにとても弱い。実際、最初はオレも気分が悪かった。だが、耐えているうちにメンタルも強くなってきた。
フラッ
いきなりゼノがふらついた。急なことでびっくりしたが、すぐに支えた。あまりしゃべらないとはいえ、これでもクラスメイトだ。
「おいッ!大丈夫か!」
と聞くと、意識はまだ保っていたようで、
「だいじょうぶ」
と幽かな声で言った。ここはゼノの家の庭だ。ということを思い出して、すぐにゼノを抱えて家の中にいる人に呼びかけた。
「ゼノが倒れ…え?」
途中で口が止まった。ゼノの家の中には人が全くいなかったからだ。でも、もうこうなったら勝手に入るしかない。まだ意識は保っているようだし、いったんゼノの家に入り、一番最初に目についたソファに寝かせた。するとゼノがこういった
「だいじょうぶだよ。ぼくのぽけっとにはいってるきかいをとりだしてくれないか?…そのきかいについてるすいっちをおふのほうにしてくれ。そしたらたぶんだいじょうぶだ。」
本人が言ったことなので、とりあえず、言うとおりにした。すると、徐々に回復していった。
「…」
「…」
無駄な沈黙が続いていた。まず、気まずいのだろう。
「本当にすまないね。まさか自分でも倒れるとは…」
どうやら、実際に低周波を出していたらしい。さっきオフにした機械が実際に低周波を出す機会だそうで、ゼノ製だそうだ。ここで改めてゼノのすごみを知った。(ゼノとスタンは小学校三年生です)それから毎日ゼノの家に通うことにした。放課後になったらすぐにゼノの家に行く。それが毎日楽しみで仕方なかった。やがて、放課後になったら一緒に帰るようになり、頻繁にゼノの家に泊まるようになった。そして、時とともにお互い同じくらいだった科学の知識も、ゼノがたくさん追い抜いて行った。それから俺が銃を好きだということを思い出したようで、一緒に銃を作ろうと言い、おかげで俺は銃を誤射することがなくなるほどだった。…途中で遊びの域を超えたことがばれてゼノが逮捕されたのは気に食わないが。そして、いつの間にか大親友になっていた。というか、正しくはもはや家族ではないだろうか。お互いに愛し合っているといっても過言ではなかった。やがて、小学校を卒業することになった。
「俺たちもう卒業すんのか。」
「そうだね。小学校の生活はとても楽しかったよ!」
「ところでゼノはドコん中学校行くん?」(口調がよくわかってないですすみません。)
「僕かい?僕はスタンと同じところならどこでも」
「俺もゼノと同じところならどこでもいいな」
二人で笑った。
「じゃあ今の小学校のまま一番近い中学校行くかw」
「そうだねw」
「春休みはゼノん家(ここではゼノの家ではなくラボの事)泊まっていい?」
「おお、泊ってくれるのか。では僕も泊まろう」
「それは当たり前じゃん」
「おおそうだったね」
そういっている間に家についてしまった。
「じゃあ明日からもうラボ行くかんね~!」
「じゃあどちらが先に来るか勝負しようじゃないか!」
「いいぜ!」
春休みが始まって、楽しい日々が続いた中、心配事が起きた。
ボォンッッッ!!
俺が買い出しに行ってからの帰り道だった。急に爆発音がして、その方向を向くと明らかにラボがある場所から煙が出ていた。やばいと思って走っている途中で煙は弱くなっていき、煙が出なくなった。水の音は聞こえない。
ラボにつくと、ラボの天井の一部分に穴が開いていた。その付近が少し焦げている。中にゼノがいると思うとぞっとした。
「ゼノッ!!」
勢いよくドアを開けると、中にゼノが居た。顔が真っ黒だった。どうやらけがはないようだ。無事でよかった。だが安心できない。これからもこのようなことが起きるかもしれないし、まずその前にまた爆発することなどはないだろうか。そう心配していても、ゼノは目の前で楽しそうに「ここの回路が違ったのか、いや、鉄が酸化してるからか」などとブツブツ言いながら楽しそうにしている。俺がいることにすら気づいていないようだ。
「ゼノッ!おいっ!」
「おおスタン、来ていたんだね!今日はとても大事なことが分かったみたいだ!」
名前を呼ぶと、真っ黒こげなかおで楽しそうに返事をした。その瞬間、涙が出て、思わずゼノにハグをした。勢いがよすぎて、床に倒れそうになった。
「おおスタン、どうしたんだい、帰還した軍人でもないのに」
涙目になった俺を見ながらゼノが言った。それと同じくらい心配だよ!クソゼノが!
一寸今日はここで終わります。続きも書くよ