<br>【お狐珍道中その2】
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<br>「 おんやそんな宿屋があるんで? 」
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<br> 「 そぅそう。とっても変わった宿屋 」
<br> 「 でも、最初は入れてもらえないと思ったよね 」
<br> 「 そうだね。子どもを雨の中放りだすなんて”人”の風上にもおけないよね 」
<br> 「「 ねー 」」
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<br>「 ほぅほぅ 人の世界でも風変わりな所はあるもんですねぇ 番傘の旦那」
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<br> 「 ……それをテメェ等が言ってちゃあなぁ…… 」
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<br>「 おんや ごもっとも(ケンラケンラ)
<br> さてはて、小さい旦那方。まだ饅頭はいりやすか?
<br> 何ぁに、先程知り合った御仁に沢山頂いたものでねぇ こちらも困ってたところでさぁ」
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