以前載せたババアをこっちに再掲
呪いババアの本名はヨネっていうんだよ。
ヨネは預言者の隠れ里に住む娘だった。里での閉塞的な生活に辟易としたヨネは、周りの静止も振り切って都会へ下りた。
預言者の力を上手く使い、都会で占い師として成功を収めたヨネは、農夫の青年と恋に落ち、結婚した。二人は町外れに小さな小屋と畑を作り、つつましくも裕福に暮らした。子宝に恵まれれば何も言うことはなかったが、二人の間に子どもは生まれなかった。ヨネはその未来を知っていたため、嘆く青年と共に泣くことはできなかった。
ある日、ヨネは青年の未来を見てしまった。近々起こる戦争ともいえぬ領主同士の小競り合いに徴兵され、彼が死ぬという未来だった。ヨネは初めて未来を変えたいと思った。自分の力を嘘だと信じたかった。だが、見える未来に偽りなど無い。二人の小屋に将校がやってきて、青年の徴兵を告げた。
青年が徴兵され、兵役について1月もたったころ、ヨネの元に占いの依頼が舞い込んだ。領主じきじきにこの戦の結果を占って欲しいという。ヨネは屋敷に赴いて、領主の未来を覗き込んだ。結果は酷いものだった。
「この戦は酷い負け戦となります。即座に降伏すべきです。今なら有利に事を進めることができましょう。」
ヨネが正直にそう告げると、領主は激昂し、その瞳が悪いのだ、と、ヨネの目を強く殴りつけた。そのときヨネの視力はほぼ無くなり、彼女は未来を見ることができなくなった。しかし彼女はそれよりも、いとしい男の死に目を、いつか受け取るであろう骨を、髪の毛を、見ることができないのだということが悲しくて仕方が無かった。
かくして始まった戦は、ヨネが言ったとおりの結果となった。生きて帰った兵士のほうが少なく、町中が荒され、従ったものは奴隷となり、歯向かったものは殺された。異端者として追放されたヨネが無事に生き残れたのは皮肉な話であった。
青年の遺品は何ひとつ手に入らなかった。見えない目では探すこともできなかった。小屋は焼き討ちに合い、思い出は蹂躙された。ヨネは心底恨み、呪った。その呪いは冥府にまで届き、一人の悪魔を召喚するに到る―
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で、悪魔と契約しヨネは呪いババアとなるわけです。
今では泣く悪魔も黙るとんでもねえ呪術師ですよ。
女子の過去はちゃんと考えたいけれど
もうホモの過去は ホモです でいいような
そんな気がしてきたよ
ほもです。