呉服の足立はオシロイバナを抱き抱えています。眠そうな様子です。古い手紙を持っていて友人から贈られました。そばにいたい人がいます。
診断メーカーに激しく萌えたその2
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「あの子供から貰った手紙…」
あれから10年経った今、あの子供はここに綴った事を覚えているんだろうか
「覚えてるわけない、よねぇ」
この手紙にボクは返事をしなかった
有耶無耶に、してしまいたかった
約束なんてものはするものんじゃあ無いから
「…どうせ若気の至りってやつだろうし」
じゃあ、なんでボクはこれを処分せずに未だ手元に置いているんだろうか
あまつさえ、手紙に書かれたこの場所に立っているんだろうか
あの子供の言葉など信じたくないのに
ボクは何を待っている
「……っ」
ぐしゃり
「その手紙、ずっと持っててくれたんですか?」
「…な、んで」
「あなたのそばにいたいって、俺、そこに書いたじゃないですか」
そう云って差し出された手を握るのにボクは数十分の時間を要したのである
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オシロイバナの花言葉
「あなたを想う」「内気」「臆病」「信じられない恋」「疑いの恋」