■フジテレビ出身のフリーアナウンサー長谷川豊さんの記事より(転載)
『TV局社員ネットの住人を見下す?』
http://news.livedoor.com/article/detail/9384986/
テレビマンたち、とくに僕らキー局の人間(正社員たち)はネット上に色んな書き込みをしている人たちをとても見下しています。これは現在もです。
あぁ、社会不適合者ね。
あぁ、ネットの「住民」ね。
ニート、ニート。
皆さんも聞いたことあると思いますが、ネットの「住民」という言葉。実はこれ程差別的目線で作られた言葉はありません。ネットに書き込んでいる人は「ネットに書き込んでいる」人であって、そこに「住んでいる」訳ではありません。そんなことを言いはじめたら、僕らアナウンサーは「マイクの前の住民」だし、「ディレクター陣」は「編集機の前の住民」になっちゃいます。
2011年。
フジテレビの前で大規模なデモが起きました。集まった大半はいわゆる「ネットの住民」だったそうです。で、あるフジテレビの局員はそのデモに…
身分を隠して参加してました。
本当です。あのデモ隊の中に、フジテレビ社員がいたのです。そして、ある程度の所で、彼はそのデモから抜け出し、フジテレビの中に戻り、笑いながら周囲に言っていました。
「案の定、キ●ガイばっかだったよ(大笑)」
「キ●ガイ」と言う単語はそもそも放送禁止用語です。きわめて失礼な言葉です。僕はその当時、アメリカNYに赴任していたので、一時帰国の時にその話を聞きました。結局、フジテレビはそのデモの様子を一切ニュースで扱う事もなく、無視した、と聞きました。キー局の周りに、何千人と言うデモ隊が来たにもかかわらず、取り上げなかった、と。
ネットに書き込んでる「ネットの住民」など相手にする価値はない
そう言わんばかりの扱いでした。しかし、その後、事態は思わぬ方向へ展開します。
韓流のごり押しに反対するネットを中心とした声は拡大の一途をたどり、ついにはフジテレビに対し多額の広告費を支払っている大手のスポンサーへとその攻撃対象は移っていきました。
フジテレビは無視できなくなりました。
現在、フジテレビ上では、あれだけゴリ押ししまくっていた韓流の放送はほぼ皆無となり、また大きくイメージを傷つけられたフジテレビは、テレビ朝日にあっさりと抜き去られ、現在、視聴率3位と苦しんでいます。経営規模や営業成績から言って、テレビ朝日の後塵を拝するわけのない規模のフジテレビが、テレビ朝日さんに完全に勝てない状態が続いています。僕は、あのデモ行進を…反韓流騒動を
ネットの声が大メディアに勝利した、歴史的な事態
だと捉えています。その最初の事例として、語り継がれるものだろうと。
ネットの声の中には、確かにまだ見るに堪えないものも少なくありません。読む必要もないものも少なくないでしょう。
でも、御意見にもあるとおり、本当に「普通の人」が「怒りとともに」懸命に発信している「真剣な声」ってものがあります。叩きゃあいい、罵詈雑言を並べればいい、そういった声も少なくないので、それはさすがに無視しててもいいとは思うんですが、本気で発信しようとしている声を無視していると、これからは手痛いしっぺ返しを食らう時代ではないかと思います。だって、その声は「普通の人が普通に感じた気持ち」なのだから。