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作品 - 小説 OR 小野不由美

 : 1225件
  • 19かつくらに投降したものなど。

    #過去絵 #版権 #小説
    ののえみつ
  • 5※グロとヤンデレ注意 19歳辺りKさんに嫉妬モリモリG様2P目に「飲禁」という、衝撃の謎の単語がありますが修正が面倒ですのでスルーしてください(死)。
    「軟禁」と読んで下さい……!

    ##感情*怒哀・不穏・恥  ##[人物]Kさん  ##[人物]G様  ##G様とKさん  ##グロ  ##Kさんら小説

    続きのグロエロR18→https://galleria.emotionflow.com/45784/448172.html
    どベ3(My art Do not Repost)
  • 3創作文「扇風機自殺」形態:##グロ   ##感情*喜楽・平和 ##Kさんら以外の小説 
    キャラ:##その他キャラ
    どベ3(My art Do not Repost)
  • 4爽やかにいらつく5世+愚痴聞くRsさん ##Kさんら小説  ##[人物]5世 ##[人物]サッちゃん+Jr  ##[人物]Zeさん ……は噂されてるだけ。  ##手書きブログ  ##感情*怒哀・不穏・恥どベ3(My art Do not Repost)
  • 2楽しそうなBとR ##アナログ  ##感情*喜楽・平和  ##Kさんら小説  ##白黒  ##[人物]R  ##[人物]B

    39000hitキリリクでした。
    どベ3(My art Do not Repost)
  • 6お題6「風呂上がり上半身裸のPにばったり出くわしたナッちん」 ##感情*喜楽・平和  ##[人物]6世  ##[人物]ナッちゃん   ##手書きブログ ##Kさんら小説どベ3(My art Do not Repost)
  • No.7:立花 香織7日目!最近時間ないので予約投稿にしまする(´・ω・`)

    注:あくまで大体で作ったのでデザインが違うところもあります。

    名前:立花 香織(たちばな かおり)

    誕生日:4月3日

    好きな色:ピンク

    好きな食べ物:甘いもの

    特技:朝寝坊

    はい。この子は、恋愛小説とかの主人公っぽい子がいても面白いと思って

    過去にボツにした子をちょっとアレンジした子です(´˘`*)

    朝寝坊して食パンくわえて走ってそうでしょ?………………

    え?そんな事ない??え?

    ...走ってそうでしょう?(必死)

    というわけでこの子もよろしくお願いします!

    .☆.。.:.+*:゚+。 .゚・*..☆.。.:*・°.*・゚ .゚・*..☆.。.:*・°.*・゚ .゚・*..☆.

    ではまた次回(´ᴖωᴖ`)
    星夜 鈴流-スフィア-
  • 3突発創作文「とある盲目者の話」形態:##感情*喜楽・平和  ##感情*怒哀・不穏・恥  ##Kさんら小説  
    キャラ:##[人物]5世  ##[人物]Zeさん  ##[人物]6世
    どベ3(My art Do not Repost)
  • 9グロピーとFt~ネズミたんモコモコ☆~形態:##感情*怒哀・不穏・恥  ##感情*喜楽・平和  ##Kさんら小説  ##手書きブログ
    キャラ:##[人物]Kさん  ##[人物]グロピー  ##[人物]Ft

    36500hitリク/創作文でした。
    どベ3(My art Do not Repost)
  • 4Ze、はじめてのアイスの巻形態:##感情*喜楽・平和  ##Kさんら小説 
    キャラ:##[人物]5世  ##[人物]Zeさん  ##[人物]6世
    挿絵が ##手書きブログ
    どベ3(My art Do not Repost)
  • 5Kさんをうらやましがる酔っ払いBちなみに冒頭で言っている『雑貨屋に告られた』のはコレ
    https://mangahack.com/comics/3523/episodes/34576

    形態:##手書きブログ  ##感情*怒哀・不穏・恥  ##グロ ##Kさんら小説
    キャラ:##[人物]Kさん  ##[人物]B

    ▼新書メーカーで使用した元

    「あーあぁぁぁぁ!! オレもKみたいなイケメンに生まれてきたかったぬぁぁぁぁぁ!!」
     Bが酔った勢いに任せて店中に響き渡るような大きい声で叫び、テーブルに突っ伏した。
     酒場の客達が一斉にこちらに視線を向けてきたのでBの隣にいたKが慌てて|方々《ほうぼう》に頭を下げる。
    「………|上の下《じょうのげ》の美男様は人に頭下げてる姿もサマになりますねぇぇぇ!!」
     Bがわめく。

     ――数時間前。
     Kは「雑貨屋の店員さんに告白されてしまいました……(※12年手ブロ9月6日参照)」とBに相談した。
     すると「何ソレ!? いいなぁぁぁぁ!!!!」とBに胸ぐらを掴まれ、酒場に連行された。
     
     ――そして、こうして|管《くだ》をまかれている。
     Kはトリカブトも硫酸も洗剤もゴクゴク飲めるが、酒だけはどうも体が受け付けない。呑む事はおろか、匂いだけでも気分が悪くなる。
     ガブ飲みしたら死ねるかなぁ、とガブ飲みしてもそんな気配は一切無く、ただ気分が悪くなるだけなので口にしても何も得しない。
     未成年のBが飲酒している横で、大人であるはずのKはなんとなく水を飲んでいた。
    「……くそぉう……。いいなぁ、お前ぇ……何? なんで? なんでちょっと通った店の店員に告られるの? 何したの?」
     そんな感じで延々とBは愚痴り続けた。
    「はぁ……。えっと『スタイルがいい・黒髪がキレイ・お店の棚の乱れを直してくれた』……からだそうです」
     恐縮しながらKが答えると「そんな事で。そんな事で……」とBはブツブツと呪文を唱えるかの如く呟き続けた。
    「………身長ほしい」
     Bが遠くを見つめた。
    「あと10cm……。いや、7cmでいい……。そんでもって、Kみたくシュッ!!とキラッ☆と!! フフッ……ってな感じになりたひ……」
     それは、どういう感じだ。
     ……と、素でツッコミを入れたくなったKだったが、穏やかに「Bさんの方が僕よりもずっとずっと魅力的ですよ」とBを諭した。
     お世辞ではなく、本音だった。
     Bは外見も悪くなく、頭の回転も早く、口が達者で頼りになる。
     家事……特に料理の腕前がすごい。
     何も出来ない頭の悪いKからしてみたら、Bはとても価値のある素晴らしい人に思えた。
    「………んで、お前はどんな風に店員ちゃんをフッたんだっけ?」
     Bが据わった目で睨みつけてきた。Kは酒の匂いに多少たじろいだ。
    「えっと……『スタイルがよくて髪がキレイで棚の並びを直してくれる男性なら他にもいると思いますので、そちらをあたってください』的な」
    「うあああああああああああ!!」
     Bが再度、絶叫したのでKは再び周りにぺこぺこと頭を下げた。
    「何様だ、お前ぇぇぇぇ!! せっかく逆ナンされたんだから、付き合っちまえやぁぁあぁん!!」
     Bがテーブルの下の足をバタつかせる。
     あの店員ちゃん、結構かわいかったじゃん。かわいかったじゃん。Bがうねうね悶える。
     と、何杯目になるかわからない酒をぐいっと飲み干してからBはピタリと静止した。
    「…………お前、人生に“女”はいらないのか?」
     急に真顔で見つめられて、テンションの落差に思わず苦笑いを浮かべる。
     が、Bからの質問にはマジメに答える。
    「……………いらない、かと」
     女体に欲情しない。子供もいらない、ほしくない。Kは“女”に必要性を感じなかった。

     ……過去にとある女と一緒に暮らしたことがあるが、あれは“飼われていた”ようなものであって、恋愛感情があって一緒にいたわけではない。
     妊娠だって、向こうが勝手に自分の上に乗ってきただけである。
     その女がGに殺された時はさすがに若干、その場の空気のせいで感極まって泣いてしまったが、それで終わり。
     別に、もう、引きずってはいない。多分。

    「………悲しいヤツだなぁ………」
     Bに同情の言葉を言われる。
     一般人である人間の少年が言うのだから、きっと自分は本当に“可哀想”なのだろう。
     しかし「女に好かれたい」だの「嫌われた」だの、そういうものに振り回されているBの方が自分にとってはよほど滑稽で「可哀想」に思えた。
     Bは人から「好かれよう」「陽気なヤツ」だと思われようと過剰におちゃらける節が見られる。
     適度なキャラ作りはいいと思うが(自分だってしているし)Bの“それ”はやはり過剰だ。
    「そんな、いい元があるのにもったいねぇ……。オレにお前の体と顔をくれよ……」
     Bの不用意な嘆息に、Kの赤い瞳がきらめいた。
    「――!!?? ……あっ、ハイ!! どうぞどうぞ!! 僕の顔の皮がほしいんですね!? 剥ぎましょうか!? 今、喜んで剥ぎましょうか!!」
     Bが自分を“求めてくれた”のでKのテンションが一気に最高潮になった。
     Bは「しまった」と、すぐさま酔いが覚めた。
     自らのあごにナイフを突き刺し、顔の皮をナイフで削ぎ落とそうとするKに光の速さで酒をぶっかけ、押し倒し、口をこじ開けて飲ませ、死にたがりのバカ野郎を酔い潰した。
    どベ3(My art Do not Repost)
  • 4お題5「R宛ての手紙を拾ったB」形態:##Kさんら小説  ##感情*喜楽・平和  ##お気に入り作品
    キャラ:##[人物]Kさん  ##[人物]B  ##[人物]Jg・ハラダ
    どベ3(My art Do not Repost)
  • 5インキュバスと小説家(腐向け)PJOの海神親子でいちゃこらさせてるだけ。
    また色々描いて加したいね。
    ##イラスト・漫画  #POlympians #PJO #ポセパシ
    めっこり
  • 青黒/NBA×小説家 #青黒 #青黒SSPon-SS
  • 8バレンタイン♡バレンタインまでのカウントダウン。Twitterに掲載していたもの。

    #長蜂  #女体化  #バレンタイン  #小説
    さかえ
  • 3Kさんが“手首を切る理由”形態:##感情*怒哀・不穏・恥 ##グロ  ##アダルト系列  ##Kさんら小説 
    キャラ: ##[人物]R  ##KさんとR  ##[人物]Kさん  ##G様とKさん  ##[人物]G様
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  • 3創作文「指から“海”」 ##その他キャラ  ##Kさんら以外の小説  ##グロどベ3(My art Do not Repost)
  • 7お題4「朝の挨拶だよ」と言ってLのほっぺにチューするR形態:##感情*喜楽・平和  ##Kさんら小説
    キャラ:##[人物]6世  ##[人物]ナッちゃん ##[人物]R  ##[人物]L  ##KRBL揃ってる
    どベ3(My art Do not Repost)
  • 89/2の事を尋ねてみてショックをうけるZn(Pナち) ##感情*喜楽・平和  ##[人物]6世  ##[人物]ナッちゃん  ##Kさんら小説どベ3(My art Do not Repost)
  • 7お題3「なんだか物思いに耽っているPを見つけたK」形態:##感情*怒哀・不穏・恥 ##Kさんら小説
    キャラ:##[人物]Kさん  ##[人物]6世  ##[人物]ナッちゃん
    どベ3(My art Do not Repost)
  • 7お題2「誰にも言えない悩みをRrに相談するNっちん」 ##感情*喜楽・平和  ##[人物]6世  ##[人物]ナッちゃん  ##[人物]R  ##Kさんら小説どベ3(My art Do not Repost)
  • 涼宮ハルヒ15周年 #涼宮ハルヒの憂鬱
    原作小説15周年だそうでおめでとうございます!
    はづさ
  • No.6:水波 怜六日目!

    注:あくまで大体で作ったのでデザインが違うところもあります。

    名前:水波 怜(みずなみ れい)

    誕生日:6月19日

    好きな色:寒色系

    好きな食べ物:バニラアイス

    特技:水魔法

    この子は、私がとあるサイトにて小説を書いていた時に生まれた子です。

    もし魔法が現代に存在して、それを人間戦争に使い始めたら…

    そう考え書き始めて、そのためには魔法使いキャラがたくさん必要だ!

    と思いどうせなら逆ハーを書いてみたかったので6人のメインメンバー

    のうち女の子はこの怜ちゃん1人です。

    怜ちゃんには妹がいるのですが、ちゃんとキャラとして作っていないので

    キャラとしては数えていません。そのうち作ろうかな。

    その他男子5人は女の子キャラ紹介が住んだら男の子キャラも紹介するので

    その時に!

    .☆.。.:.+*:゚+。 .゚・*..☆.。.:*・°.*・゚ .゚・*..☆.。.:*・°.*・゚ .゚・*..☆.

    ではまた明日〜(´ᴖωᴖ`)
    星夜 鈴流-スフィア-
  • 6【杉尾】ホメオスタシス【小説】書き掛けたままお蔵入りしてた13巻杉尾SSをサルベージ。
    杉尾と言いつつ杉はいない。
    同じシチュで前も書いたでしょおばあちゃん!( ‘д‘⊂彡☆))Д´) パーン
    (ページの作成には文庫ページメーカーを使用しました。)
    #杉尾 #腐向け #二次創作 #小説 #金カム
    忍足
  • 花の骨 #名探偵コナン
    #降谷零
    #風見裕也


    小説です。試しに既に他所へ上げてある作品を投稿してみます。
    ゼロの降谷零の話。風見を右腕に事件を解決していきます。所謂プロローグです。

    ※実在する組織や建築物、人物や事件とは一切無関係です。キャラクターはあくまで架空のものであり、実在する人物やその境遇についてを否定したり容認したり、あるいは推薦したりするような意図は一切ありません。物語の中の人物ですので、現実世界とは無関係です。
    ※何から何まで驚きの捏造率。完全なるファンフィクションです。








     病室の窓から見える青空に、すこし焦がれた。
     雲ひとつない透明な青。冬の寒さを忘れてしまうほど、幼い頃の夏の景色と変わらない。薬品の混ざったような匂いさえなければ、ここが病院であることを忘れてしまいそうだった。
     清潔な香りのする寝具。飾り気のないベッド。間仕切り用のカーテンレールは古く、所々錆びている。部屋は何故か個室で、どうも現実味がない。
     零は包帯にしっかりと巻かれた両手を、改めて見つめてみた。熱傷と打ち身で悲惨な色になっていたと看護師が言っていた。爆風で吹き飛ばされた時、吸い込んだ空気の熱さと背中を抉られたような衝撃でこのまま心臓を潰される気がして、自分の人生は十三年で幕を閉じるのかと、諦めながら意識を手放した。零が病室のベッドで目を覚ました時、看護師が慌てて医師を呼んだのが昨日のことだ。
     視線だけを動かしサイドテーブルを見ると、味気ない病院食が置いたままになっている。食欲が出なくて手をつけていなかった。
     零は瞳を閉じて考えた。
     あのとき施設長の部屋へ来たブロンドの女が、施設長ごとあの部屋を爆弾で吹っ飛ばしたのだ。あいつは一体、何者だったのか。
     不意に心臓が焼けるような痛みに襲われ、脳は記憶の森へ迷い込むのを拒絶して頭痛を引き起こす。今は何も思い出したくない。
     頭痛に顔を歪ませ手のひらで覆ったその時、ドアをノックする音が聞こえた。零は顔から手を離し、ぶっきらぼうな声で、どうぞ、とめんどくさそうに返事をした。どうせ看護師だろう。
     しかし入ってきたのは、やけにしっかりとスーツを着こなした男だった。着ているものには乱れが一切無く、短く黒い髪は癖毛なのかウェーブがかっているが、綺麗に整えられている。切れ長の瞳はどこか自信に満ちている。歳は四十代くらいだろうか。手には大きな白い紙袋を持っている。
     男は零の姿を見ると、ほっとしたような薄い笑みを浮かべた。しかし零はその男に全く見覚えがなく、部屋を間違えたのでは、という考えが過った。
    「元気そうで良かったよ、零君」
     男は零のことを知っているようだった。声も出さずに眉間に皺を寄せる。扉の手前にあった丸椅子を手に持ってベッドの横まで来た男は、目の前にいる幼い警戒心の塊を見て、はは、と笑った。
    「実はね、倒れてた君を見つけたのは僕なんだ」
     あの日は里親登録のために施設へたまたま来ていたんだよ、と小さく付け加えた男は、サイドテーブルを陣取っていた病院食を端へと追いやって、紙袋から出したフルーツバスケットを置いた。綺麗に包装されており、すぐに食べられるようなものではなさそうだったため、暫くはこの病室の飾りになりそうだな、と零は思った。
    「君は爆発があった時あの部屋にいたらしいけど、何をしてたのかな」
     男が優しい口調で尋ねてきた。
     まるで警察官みたいだ、と零は顔をしかめた。昨日、目が覚めて真っ先に来たのは、施設の人間でも知り合いでもなく、あからさまにめんどくさそうな表情を浮かべた刑事だった。あの時のことについて形式的な質問をいくつかされたが、それも数分で終わり、あっさりと帰っていった。あまり深く調べる気は無さそうだった。
     大人を一切信用していない零は、この男の質問にもまた眉間の皺を更に深くするだけで、ひと言も言葉を発さなかった。
     暫くの沈黙があり、男は諦めたように後ろ髪をかくと、質問を変えよう、と呟いた。
    「爆発はストーブが原因と聞いたが、あの時ストーブをつけたのは君? それとも部屋から出てきたブロンドのあの女性かな?」
     ブロンドの女性。
     零はその言葉を聞いて、男の顔を初めて直視した。爆発の直前に施設長の部屋へ入ってきて、爆弾を置いて出て行ったあの女のことに違いない。事件はお粗末な捜査でストーブによる爆発事故として処理され、謎の多い死となった。
    「なんであんたがそれを知ってるんだよ」
    「なんだ、喋れるんじゃないか」
    「……うるさい」
     驚きのあまりつい口が滑ってしまった。
     零は精一杯の睨みをきかせてから視線をそらした。
    「あの爆発の直前、君のいたあの部屋からブロンドの女性が出て行くのが隣の棟の二階から見えた。そしてそのすぐ後に君が飛び出してきて爆発が起こった。君を助け出した時は煙と炎が酷くて、辺りをきちんと見ることができなかったが……単なる石油ストーブによる事故として処理されていて驚いたよ」
    「あれはストーブが原因なんかじゃない。大人は俺の言うことを信用しないから」
    「ああ……それで何も話さなかったのか」
     どこか憐れみを含ませた物言いで、男は口元へ手を置いて唸った。男が思っていた以上に零の疑心は根深く、話すには慎重を期した。あの日、零があの部屋にいたことはきっとこの独特の疑心が起因しているに違いなかったが、幼い彼の心はこれ以上踏み込むのを許してくれそうにない。
     男は改めて零のことを見た。
     腕や首は包帯に包まれ痛々しく、金色の麦畑みたいに輝く細い髪に少し色黒の肌が、どうも日本人離れしている。十三歳にしては大人びて整った顔立ちは、この世のもの全てに裏切られたような警戒心に彩られている。
     視線に気付いた零は顔をそらし、それを見た男はどこか穏やかに笑いをこぼした。
    「将来の夢はあるかい」
     零はその問いに、渋々といった様子で男に視線を遣った。他意はないと悟ったのだろう。
    「……公安警察」
     男は目を見開いた。
     公安警察。日本の治安を維持する組織だ。
    「それは、何故?」
    「あんたには関係ない」
     零はそう言い切り、疎ましそうな目をした。何を聞かれても答えるつもりはない様子だった。
     男はそんな零の態度に、ただただ驚いていた。幼い彼からそんな言葉が飛び出してくるとは思っていなかったからだ。
     警察官や刑事などのわかりやすい名称ではなく、しっかりと公安警察だと口にした零に、男は得体の知れなさを感じ、畏怖した。この少年には何か大きな目的があるのだ。見た目の幼さに似つかわしくない何かを、恐らく抱えている。一体あの施設でこの幼い少年に何があったのだろう、と、男は考えたが、それを想像することは困難だった。これ以上の詮索と考察は無意味だ。
    「零君、僕は今警察庁に勤めてるんだ。刑事企画課というところにいる」
    「あんた、刑事なの」
    「お、興味が出てきたな?」
    「……別に興味があるわけじゃない」
     零は少し言い澱んで誤魔化したが、興味があることは明白で、男の目には情報を欲しているように見えた。その子供然とした貪欲さに男は少し安堵し、そして、煙と炎の中で倒れていた彼を助けるために抱き上げたあの時から心に決めていたことを、口にした。
    「なぁ、零くん。君が嫌でなければうちへ来ないかい。僕は独り身だから、残念ながら母親代わりの人間はいないことになるが、君の夢を応援するなら、きっと僕は誰よりも適任だ」
     零は男のその言葉に瞬いた。理解が追いついていない表情を浮かべ、何と返していいかわからない様子だった。
     そんな零へ、男は名刺を差し出す。
    「そういえばまだ名乗っていなかったね」
     零は渡された名刺へ視線を落とした。
     降谷 正俊。
     警察庁刑事局刑事企画課所属の、警視長だった。







     この国は平和というセーフハウスの中で、もう永く眠り続けている。頑丈で頑な鉛の扉は開けようとする者の多くを薙ぎ払い、自らを守るのには十分過ぎた。内側から出ることもできず、それはやがて腐敗を始め、今まさに弾けようとしている。
     男はそう叫んだ。神父のような格好でホワイトボードを背に息巻いているその男を、降谷零はいかにも熱心な瞳で見つめていた。しかしその視線とは裏腹に、宗教に平和を見出すのは楽なんだろうな、という気持ちを混ぜ込んだ溜息を口内でころがしたのだった。
     新興宗教はどの国にとっても立派に火種の類である。かの有名な地下鉄の事件がそれをまさしく証明した。日本というこの国は宗教には甘いのだ。守られている。故に警察は非常に手が出し難い。この国がセーフハウスの中で永く眠り続けているという表現は言い得て妙なものであり、彼らが語る内容はあながち馬鹿にも出来ない。しかしそれでも、入信に伴う新興宗教の説明会とやらは、降谷の想像をはるかに超えて退屈そのものだった。
     この教団は「光の歩み」と名乗っている。国内でも屈指の会員数を誇る宗教法人で、この二年で爆発的に信者を増やした。信者の急増と共に教会や保有施設の数も増え、潤沢な資金を惜しげもなく使い勢力を伸ばしている。急激な成長を支えているその資金繰りに以前から公安は目を付けていたが、ひと月ほど前に教団へ潜入している公安の捜査員が表には出ない取引目録を入手し、教団の主な資金源が武器密売や麻薬の輸入売買などであることが浮き彫りになった。なかでも一際目立つ取引が大量の銃火器と爆薬の輸入である。これを日本国内に持ち込もうなどと大胆にも程がある数で、それは暗にこれだけの武器の使用が想定される事件が国内で起きるということを示唆していた。
     取引が行われるのは本日、七月十七日の昼十三時頃。降谷は風見以下十五名の部下を率いて、その取引現場を押さえようとしていた。
    「全員、予定した配置についています。外部からのそれらしい訪問者は今のところありません。例の部屋には先ほど教団幹部の西尾が入っていきました。動きはありません」
    「指示があるまで待機しろ」
    「了解」
     耳元に仕込んだ無線から風見とその部下達の声が聞こえる。こちらの声は風見以外には聞こえないようにしている為、降谷がその会話に入ることはない。
     ホワイトボードの前で熱弁をふるっている教団幹部の男は、忙しなく口を動かしながらも時計を気にしている素振りを見せ始めた。部屋の隅には同じ格好をした若い男女が一名ずつ立っている。先程まで資料や飲み物を配ったりしていたので雑務要員だろうか。男の方が腕時計を見てから、音もなくそっと部屋を出た。
     降谷は、考えを張り巡らせる。
     東京にあるこの第一教会に所属している人物で裏取引に関わっている者は、少なくとも三名いるとされている。今日、姿が確認されているのはそのうちの一名だけであり、今まさに目の前で声をあげている男がそのはずだった。しかし訪問者は未だに無く、説明会は終わる気配がない。
     取引開始の予定時刻まであと十五分。先ほどの男の動きも気になる。
     降谷は小さく咳払いし、そっと立ち上がった。教団の女がそれに気付き近寄ってくる。
    「どうしましたか」
    「すみません、お手洗いはどちらに?」
    「男性は上の階になります。部屋を出て右手に階段がありますので」
    「ありがとうございます」
     女が見惚れてしまうほどの柔らかな笑みを向け、降谷もまた、音もなく部屋を後にした。
     窓のない白塗りの壁が左右に長く伸びている。四階建てのこの建物の中で一般開放されているのは二階にあるこの入信希望者専用のフロアだけで、説明会のためだけに設置された会議室だけがずらりと並んでいる。上の階には礼拝堂があり、その奥にある部屋は限られた人間しか入れず、商談などに使用されているという。盗聴器を仕掛けるのに大変な苦労を強いられた、と風見に愚痴を零していた教団の潜入捜査員からの情報だ。
    「教団の男を確認。礼拝堂へ入りました」
    「説明会にいた男です」
    「祈りに来た……わけじゃなさそうですね、あの様子だと」
    「雑用係じゃなかったのか」
     階段を上がる降谷の耳には部下同士のやり取りが流れ込んでくる。
     その隙間を縫うように、扉を開けたような音が聞こえた。仕掛けた盗聴器が拾った音だろう。先ほどの男が例の部屋へと入ったらしい。
    「突入のタイミングは降谷さんの、」
    「客はどうした?」
     風見の声を遮って、聞いたことのない男の声が飛び込んで来た。耳をすませる。しん、とした空気の中で絨毯の上をゆっくりと歩くような音が聞こえた。
    「取引は既に終了しています」
     聞こえて来たその言葉に、礼拝堂の扉を開けた降谷の足が止まる。
    「報告に上がっていないが」
    「必要ありません」
    「何?」
     その瞬間、カチャン、というプラスチックが擦れるような音の後に、鉄パイプで布団を叩いたような丸みを帯びた鈍く重い衝撃音が響いた。小さな金属片が絨毯へ落下したかのような軽い音が追う。
     一瞬の出来事だった。部屋は静けさを取り戻し、衣擦れの音がし始めた。会話はもう聞こえてこない。
    「今の音は……」
     風見が無線の向こうで息を飲んだ。
    「ああ、素人じゃないらしい」
     サプレッサーで減音されていたがあれは銃声だ。躊躇いもなく引き金を引く、スムーズな仕事だった。
     しかし盗聴したあの内容だけでは、襲われたのが先に部屋に入っていた教団幹部の西尾なのか、それとも雑用係だと思われていたあの男なのかがわからない。部屋から出てくる男を確認する必要があった。取引が終了していた事実についてあれこれ考察するのは、この男を確保してからの方が良さそうだ。
     降谷は礼拝堂へ静かに、そして足早に足を踏み入れた。明かりはついていない。薄暗い空間を裂くようにして、天窓から入る陽の光が幾筋も差し込んでいた。教団の創始者の女の写真を囲むように飾られた祭壇は、まだ真新しい輝きを放っている。天井は高く、収容人数は百人ほどの広さがあり、長椅子が群れをなしている。
    礼拝堂の右奥に部屋の扉を確認すると、一列目の長椅子の後ろへとしゃがみ込み、ジャケットの内側に仕込んでいた自動拳銃へマガジンを装着して構え、影から様子を覗く。
    「風見、建物内の人間を全員一階へ避難させてから全ての出入り口に人をつけろ。他にも隠れている可能性がある。相手は何を所持しているかわからない、手は出すなよ」
    「了解」
    「男はこちらで確保する」
    「一人向かわせます。無茶はしないでくださいよ」
     風見のその言葉に降谷は一瞬目を丸くしたが、すぐに飾らない笑いをこぼしてから息をついた。
    「お前にそんな事を言われるとはな」
    「代わりです」
    「肝に命じておくよ」
     自嘲気味にそう答えた瞬間、部屋の扉が開いた。
     出てきたのは説明会で雑務をこなしていたあの男だった。男の格好は先ほどまで着込んでいた教団の制服ではない。黒いパーカーにデニム、そしてスニーカー。手にはサプレッサー付きの自動拳銃を持ち、肩にはリュックを引っ掛けて、パーカーのフードを被っている。
     男が長椅子を横切ろうとした瞬間を狙って、降谷は拳銃の引き金へ指をかけた。
    「止まれ」
     男へと銃口を突きつけたままゆっくりと立ち上がる。
    「取引はどうした」
     降谷のその言葉に男は立ち止まり視線を向ける。二回瞬いてから納得したように口元を歪ませた。
    「ああ……あんた、それが目的だったのか。入信希望者のフリをして侵入してたんだな。受付で見たときから変だと思ってたよ、神も仏も信じそうには見えなかったから」
     男は降谷の方へ体を向き直す。突きつけられた銃口へ笑いかけると、銃を持ったまま両手を挙げて降参するようにひらひらと手を振った。
    「残念だね。どこの誰だか知らないが、あんたが欲しがってるものはここには無い」
    「その銃、今日予定されていた取引でこの教団が手に入れる筈だった物だな」
    「へえ! そこまで知ってるのか。あんた何者?」
    「それは寧ろこちらが是非聞きたいね」
    「話す必要あるのか? 今から俺を殺すのに?」
     そう言った男に、一瞬の隙を突かれた。
     鈍く重い銃声が礼拝堂へ響き渡る。男が素早く身を屈め至近距離で銃を構え直したのを、反射的に右へ避けたのが幸いだった。発射された銃弾は降谷の左肩を掠め、真っ白な壁に黒い亀裂を描いた。
    「ッ、う、!」
    「降谷さん!?」
     風見が耳を劈くような大声で叫んだ。よろめいた体勢を瞬時に立て直すと素早く教壇へ身を隠した。
    「あれを避けるなんてあんたもう人間じゃないよ! どんな悪魔と取引したんだ?」
     男はこちらに向かって笑いながら威嚇射撃を繰り返し、礼拝堂の入り口に向かい走っている。今下手に身を乗り出せば今度は確実に頭か心臓を穿たれるだろう。
    「風見!」
     礼拝堂から男が出たのを確認した降谷は無線で連絡を入れ、自らも走り出す。
    「無事なんですか?!」
    「そこはいい、奴を取り逃がした! 民間人を誰一人巻き込むな!」
     降谷が叫んだのも束の間、無線と階段下から二重に重なった大きな銃声が二発響き、女性の金切り声があがった。
    「クソッ!」
     あの音だと捜査員が発砲したに違いない。風見がこちらへ寄越すと言っていた捜査員が、奴と鉢合わせたのだろう。銃を所持したまま建物の外へ逃げ出されたら最早追跡は不可能だ。民間人を巻き込みかねない。
     礼拝堂から飛び出し、銃声の響いた下の階へ降りていく。弾が掠めた肩の皮膚がじりじりと焼けたように痛み始めた。
     二階のエレベーターフロアで捜査員の一人が足を撃たれ倒れていた。幸い肉を裂いただけで済んだようだが、あの男の手慣れた動きを思い出せばわざと外した可能性の方が高い。捜査員を囲んで応急処置をしている数名の教団員達に、至急救急を呼ぶように伝える。二名の捜査員が人間の群れを階段へ誘導しながら、怪我人の野次馬にならないよう堰き止めていた。
    「男は駐車場に向かって逃走!」
     無線の向こうの風見が息を切らしながら報告してきた。無線からは数名の足音が忙しなく繰り返されている。微かだが銃声が聞こえ、足音は困惑したように止まった。男が撃ってきたのだろう。その様子からして風見達は男を追っているようだ。暫くしてまた風見の息切れと舌打ちが無線に入り込んできた。ただならぬ動きを見せる男に困惑しているようだった。
     一方で降谷は人の群れの隙間を縫って建物の外へ出ると、駐車場側へと走った。駐車場の出入り口付近の右柱の影で、捜査員一名が身を潜め張っている。男はまだ出てきていない。
     大きな銃声が四発、建物内部と無線から同時に聞こえた。近い場所まで来ている。
     降谷は待機していた捜査員とは反対側の柱へ潜んだ。
    「君一人か」
     捜査員へ声をかけながら銃を構える。
    「はい。建物内部の民間人の数が多いので、半数はそちらで手一杯です。各出入り口に一人ずつ張ってます」
     そう答えた捜査員だったが、改めて降谷の様子を見て、あっ、と声をあげた。ジャケットの肩口の焼け焦げたような服の穴に血が大分滲んでしまっていた。
    「大袈裟に見えるが大したことはない」
    「いえ、後で止血します」
     有無を言わせずそう返事をしてきた捜査員に降谷は少し瞬き、ああ、上司に似たのか、と力なく笑いをこぼした。よく躾けられている。
    「降谷さん、今どこです!?」
    「駐車場の出入り口付近だ」
    「男が外へ出ます!」
     風見の言葉通り、男が建物内部のドアから飛び出してきた。
     降谷は銃口を男の足元に定めるとそのまま地面へ数発撃ち込んだ。駐車場の床へと貫通した銃弾に、走っていた足を止めた男は直ぐにこちらへ顔を向けた。
    「なんだよあんたも警察だったのか!」
    「武器を置いて投降しろ」
     銃口を向けながら男の元へ歩み寄っていく。
     捜査員六名に銃を向けられ囲われた状態でここから一人で逃げ出すことは不可能に近い。男は諦めたように項垂れると、武器を待ったまま両手をあげた。
    「その成りで警察とはね。すっかり騙された。成る程、潜入に向いている。あんたいくつなわけ?」
    「口を閉じて武器を置け」
     男はゆっくりと地面へ拳銃を置き、焦れったさを感じるほどゆっくりと手を離す。近い距離にいた捜査員がそれを無事に回収したのを、その場の全員が見届けたその時。男が被っていたパーカーのフードを脱いだ。その耳元には何か白いものが見える。それが耳栓だということに降谷が気付いた時、既に男は黒い塊を手にしていた。フードの中に仕込んであったのだ。
    「……全員離れろ!!」
     降谷は叫んだ。男の手から弧を描くように放たれた黒い塊にやっと気付いた捜査員達は、強張った表情ですぐに受け身を取った。状況が飲み込めず拳銃を構えたままだった一人の捜査員を、車の影まで突き飛ばした降谷は左耳を塞ぎ、片手で持った拳銃を男に向けて発砲した。こめかみを掠ったそれに男は舌打ちをして再びフードを被って駆け出す。パーカーの背に無数の白い花の柄が見えた。そのすぐ後に黒い塊が地面を打って弾み、一気に膨んで破裂した。それと同時に降谷は受け身を取り、瞳を強く閉じた。
     耳を裂くような高周波音と凄まじい閃光がその場を支配し、全員の視覚と聴覚を奪う。瞳を閉じていてもわかるほどの光量と、強烈な高周波音は数秒間続き、自分が真っ直ぐ立っているのかすらわからなくなるほどに周囲の情報を遮断している。
     減光していくのを感じて瞳を開くと、白みがかった視界の中で体勢を崩した捜査員数名が膝をついているのが見えた。数分は動けないだろう。塞いでいた左耳ですら、暫く音を拾いそうにない。男の姿はなかった。
     音響閃光弾まで所持していたのか、と、降谷は眉間を寄せ苦い表情を浮かべた。まるでこうなることを予め予想した上で全て用意していたかのように無駄のない動きだった。至急、建物内をくまなく調べる必要がある。リストには相当量の爆弾も含まれていたからだ。
     降谷は状況を整理し始めた。
     教団側が予定していた武器取引は、先ほどの男に事前に横領されたと見て間違いない。リストにあった武器を所持していた。まさか自分が発注した武器で襲われるとは、教団幹部の西尾も思ってはいなかっただろう。しかしあれだけの量の武器や爆弾を、一体何のために横領したのか。一人の犯行とは思えなかった。男が何者であるにしても、確実に別の組織が関わっている。勿論、元々取引を予定していたこの教団にも、何らかの大きな計画があったことは明白だ。そちらは別のチームに捜査を担当させる。
     西尾が襲われた件については動機は一つしかないだろう。盗聴内容から二人は顔見知りだったことがわかっている。あの口ぶりだと男は西尾の指示に従っていた立場だ。襲われたのが西尾だけだったということは、西尾には口を封じられる理由があった。恐らく男の正体を知っていたのだ。でなければ横領後に余計な掃除をせずとも姿をくらませるだけで済んだ筈だ。つまり、あの男の手がかりは西尾以外にこの教団には存在しない可能性が高い。西尾の生死はまだ確認出来ていないが、あの男が口封じに失敗したとはとても思えなかった。
    「……まさか閃光弾を所持していたとは」
     風見が傾いていた眼鏡を指先で押し上げ、立ち上がりながら呟いた。他の捜査員も徐々に回復しているものの、まだ喋れそうにはなかった。
    「すぐ本庁へ連絡を入れろ。捜査員を撃った男が街中へ逃走した挙句、行方の知れない武器と爆弾が大量に野放しになった。こちらも上へ報告する」
    「気が重くなりますよ……それから降谷さん」
     拳銃にセイフティをかけてマガジンを取り出し、残り弾数を確認していた降谷の腕を、風見が掴んだ。男の銃弾が掠めた方の腕だ。
     降谷は確認の手を止め、風見を見上げた。
    「なんだ、どうした」
    「肩、ですか」
    「大袈裟に見えるが大したことはない。さっきお前の部下にも同じことを言ったが」
     掠めた程度とはいえ肉を裂かれた肩は酷く熱を持って血を滲ませている。風見は、傷口へは直接触れないようにその周りを少し撫でた。侵食していくような傷の痛みに想定外の刺激を加えられて顔を顰めた降谷に、風見は憤りを感じているような表情を向け、何か言いたげに唇を開いたが、何も言わずすぐに閉じてしまった。
    「なんだその顔は」
    「……いえ。建物内は我々が調べますので病院へ」
     風見は掴んでいた腕を放すと、全ての部下を引き連れて建物内へと戻っていった。説教でもされるのかと思ったがそういうことでもなかったらしい。
     降谷は深い溜息をついた。風見の考えていることは手に取るようにわかる。しなくてもいい心配をしているのだろう。
     共に仕事をし始めてもう数年経つが、先日初めて自分自身のことについて少し話すことがあった。公安として初めて担当した事件の話だ。余計な話をするんじゃなかったな、と今更後悔したが、他人に関する記憶などどうせ時と共に風化する。ただでさえ忙殺されているせいで昨日食べた夕飯のことも思い出せないほどなのだから。
     降谷は拳銃とマガジンをホルダーへ差し込むと、無線を耳から外して乱暴に束ね、ジャケットの内ポケットへ詰めた。
    やのしゅういち
  • 2夢ワンライログ「有象無象」※SS(FGO:サリエリ) #二次創作  #夢小説  #FGO  #アントニオ・サリエリ(FGO)  #小説  #SS
    ##夢小説

    何と無く日を今日中におさめたかったので文庫メーカー→縦書き画像出力機産サリエリ夢SS※非2部所持のみ観
    追加末に文章も上げときます
    名前変換向けブックマークレット:lapin(Y'z Atelier) http://yzatelier.web.fc2.com/lapin/
    推奨変換語【マスター】

    お題出典:深夜の夢小説60分1本勝負@DN60_1 https://twitter.com/DN60_1/status/1003622398514491394
    画像出典:文庫ページメーカー(背景つき):http://sscard.monokakitools.net/bunkobg.html
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    にせな
  • 4脚フェチへの目覚め #長蜂  #小説 

    脚フェチの長曽祢の話
    さかえ
  • 27/1TOONMIX2のお知らせ7/1に東京ビッグサイトにて開催される海外アニメオンリー『TOONMIX2』に参加致します。画像の缶バッジと小説2種持っていく予定です。 #TOONMIX #TOONMIX2薙切えを
  • 10小説二次創作まとめまた描くかどうかはわからないけど好きな作品とかで描いたものをまとめまとめ。
    ##イラスト・漫画
    めっこり
  • 10 #クラステ #腐向け

    某小説を読んで「これはクラステに変換したらめっちゃかわいいぞ!」とひとり盛り上がったので描いてみました。らくがきクオリティですが一応人に見せられるまでの物を描いたのは初めてなので漫画の基本のキも分かってませんがよろしくどうぞ。
    にや
  • #オリキャラ #創作
    いつか書く予定の小説のキャラです。背景の楽器っぽいヤツはあくまで楽器っぽいモノなんで気にしないで欲しい。
    瑠都
  • 3頼みがある #長蜂  #小説 

    Twitterに投稿したSS
    さかえ
  • 3終わりのその日テスト投稿
    Twitterに投稿したss

    #長蜂  #小説  #蜂須賀虎徹
    さかえ
  • テスト投稿イラストも描きますが基本字書きなので
    小説もぼちぼち投稿出来たらなと思います
    #キルミス
    森下一葉
  • 23真・女神転生Ⅲ作品まとめ過去の外付けHDDさえ壊れてなければもっと作品あったのよ…。
    本当よ…。
    人修羅君推しです。
    ##イラスト・漫画  ##小説
    めっこり
  • 23曲擬Cosy Catastrophe

    171cm 20歳

    こじお
    元々無感情症(自覚なくて無意識に感情あるように振舞ってた)だった上に世界崩壊引き起こすようなヤバい力を吸収してしまった結果なんかヤバい人物になってしまった 彼のいた世界もヤバいことになった
    別人格かってぐらい全然違う性格2種が使い分けられる
    翅も生えたりする
    絶対相手にデバフ撒いてころすマン
    スペック自体は真人間だけど部分的に自己バフかけられるし痛覚が鈍いので腕刺されようが怯まず銃口を向けるし勝負が終わった後はよく大量出血で倒れる あぶない
    どっか人間味が薄い
    趣味は映画見たり小説読んだり、物語を見るのが好き 「どういう人物であればどういう時にどういう反応をする可能性があるか」を見れるから

    リノアド3後は徐々に感情を徐々に手に入れて泣くことも増えたそうな、よかったね

    ##DDR
    Rairi
  • 4さよなら銀河鉄道999 #日記  #銀河鉄道999  #松本零士  #映画
    THE松本零士ファンアート大賞2018出品予定作品です。
    ジュニア版小説の構図のまんまですが、キャラクターポーズは変えています。
    メカ描くの苦手で999号だけ合成です_(._.)_
    リエコ車掌C103/土/東D39b
  • 2ゲーム風に描きかけの漫画絵を使ってまたまた遊んでしまいました。すっかりハマってしまったのでこんな感じが続くかもしれません(´∀`)

    顔だけしか出てませんが、小説家の先生初公開です。静(しずか)と女っぽい名前ですが男です。売れてるのに表には出ない作家で、世間には女流と思われている静先生です。

    #オリジナル
    花千代✳︎
  • ありがち系ひょんな出会いで、とある売れっ子恋愛小説家の家政婦をする事になったキャバ嬢・光。雇い主の映画化した作品を観て女優を目指しちゃったり。

    設定強引で酷いですけど一応、物語は恋愛ものというジャンル。ラブコメちっくなのが好きなのでそういう可愛い感じのになるといい。

    #オリジナル
    花千代✳︎
  • ティーちゃん ##二次創作 #キノの旅

    もうアニメ終わってしまったけども。
    基本的に小説は好んで読まないんですけど、キノ旅だけは昔読んでたな~と懐かしかったです。
    あきひか