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    しおり
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    その二 希少刀と言う存在があるらしい。曰く、滅多に審神者の元へ顕現しない刀。探し回っても姿を見せない刀。あとは、特定の戦場でしか出会えない刀。……などなど。
     希少刀はその名の通りなかなか手に入らないし、逃げるものを追いたくなるのは生き物の本能と言っていい。当然、持っている審神者がいたら羨ましくもなるだろう。隣の芝はなんとやらとはよく言ったものだなぁ、と思う。
     私は正直、希少刀だろうがそうでなかろうが、私の元で戦うと決めてくれたなら構わないって考え方だ。むしろ希少だからとふんぞり返って偉そうにする刀は御免だし、希少じゃなくても勤勉なら大事にしたい。これから本丸で顔を合わせて暮らすのだから、付き合いやすい方がいいに決まっている。
     ちなみにだけど、希少度と手に入らなさは必ずしも一致しないんだそうだ。俗に言う物欲センサー、難民とか呼ぶものらしい。どちらも最近交流している審神者仲間や先輩が零している言葉だけど、やっぱりサーバーごとにそんなものがあるんだろうか。もしそうだとしたら、某携帯獣もびっくりの多岐バージョンだなぁと思う。そんなよく分からないことをするほど余裕はないはずなので、体感でしかないのだろうけど。
    「……おお」
     そんな私はというと、鍛刀部屋でちょっと、いやかなり間の抜けた声で、新しい刀を迎えていた。隣には初期刀兼近侍の切国と、私が初めて鍛刀で喚んだ、通称『指導短刀』の乱ちゃん。あと、ここにはいないけど、他にも何振りかが顕現している。
     鍛刀の間は指示が必要な出陣ができないので、他の皆には遠征だったり内番だったりをお願いしていた。刀の本分とは違うだろうに、私と言う主から命ぜられたからと忠実に任務をこなしてくれる。ありがたいなぁ、と心の中で拝んだ。
     そんな私だけど、そろそろ長物が欲しい頃合だと考えていた。今現在私の本丸は切国を初めとする打刀と脇差が数振り、乱ちゃんのような短刀も数振り。太刀以上がいない布陣となっている。本丸が稼働を始めてから半年も経ってないのだから、大体こんなものだろう。
     とは言え、敵さんには太刀やら大太刀が姿を見せ始めているのに、こちらは太刀が居ないとなると、やっぱり戦力的に不安ではあった。切国達は強くなっているし、ある程度の戦場も切り抜けられると言っても、身体の大きな太刀や大太刀のスタミナには勝てないからだ。太刀以下と太刀以上では人の身体でも基礎体力から違うのだろうし、そこは埋めがたいものがある。
     目には目を。太刀には太刀を。と言うわけで、長物が欲しい頃合だと思った。
     鍛刀には近侍と、鍛刀部屋にいる鍛冶の神の力を借りるらしい。見た目は私の膝下くらい小さな神様だけど、切国がわざわざ膝を折り「頼む」と頭を下げるくらいなのだから、刀剣男士よりも格上なのだろう。私も目線を合わせるように屈みこみ、お願いします、と資材を渡した。
     本来の刀作りに必要な沢山の工程を、この小さな神様が担ってくれている。だから最長でも半日で済むらしいと、マニュアルには書いてあった。三時間から上はほぼ太刀以上なので、期待していい、とも。とは言え、初めて見た三時間で来たのは、今現在の「扱い」だと打刀になる大倶利伽羅さんだったのだけど。
     ちなみに「扱い」というのは政府の指針らしく、急に刀種が変わったのは大倶利伽羅さん、兼さんと同田貫さんだ。急な変更に審神者の大半は戸惑い、一部は政府へ抗議までしたのだとか。当の本人達は夜戦で不利にならないこと、遠戦装備の投石兵を持てるようになったこともあって、むしろ喜んだくらいだ。困るのは審神者だけだったという、なんとも言えない結果になってしまった。
     さておき、馴れ合うつもりはないと言った彼には、内番を割り振っている。太陽属性な陸奥さんと一緒だから、多分なんとかなるはずだ、と思っての組み合わせだった。事実、陸奥さんはそうそうに扱いをマスターしたらしく、適度な距離感を保っているようだった。
     大倶利伽羅さんは『馴れ合うつもりはない』と宣言した通り、本当に必要以外話すことがない。私も別に仲良しこよしさしたいわけじゃないからいいとして、なんとか交流しようとする審神者さんは大変だろうな、なんて思う。そもそも審神者わたしへつんけんしたいなら、こんのすけくらい塩対応になってから出直してほしいものだ。あの狐、最近ますます私にだけ辛辣になっていっているのだから。
     ちなみにその管狐野郎、もといこんのすけはつい数時間前、執務室で仕事していた私のところへ自分から来たくせに「いたんですか主様」とか言ってきた。解せない。私何かした?
     まあ、それはさておき。刀が打ち上がるまで、近侍は付き添いとして鍛刀部屋に残る必要がある。右も左も分からない、生まれたてと言っていい刀剣男士を導くためだ。特に本丸の刀が少ない時は、初期刀を近侍にして鍛刀するのが理想なのだとあの管狐やろ……こんのすけが教えてくれた。
     初期刀は審神者にとって特別な一振りであり、一番の腹心となり得る刀。政府が厳格な審査の元に選び抜いた、俗に呼ぶ「はじまりの五振り」から、審神者が更に選んだ一振り。本来であれば付喪神より魂の格が低い審神者と刀剣男士との間を取り持つ役割を持っている、大事な存在。
     だからこそ初期刀は一目置くべき存在だと、生まれたばかりの刀剣男士が知る意義はかなり大きいらしい。現に乱ちゃんや、彼以降に本丸へ顕現した刀剣男士は、初期刀である切国の言うことをよく聞いて私達を支えてくれている。切国自身は「俺なんかが意見するのもなんだが」と卑屈な発言こそするものの、私の意思を汲んで動くのでとてもやりやすかった。
     そんな風に苦労しつつ資材や札を貯め、仮に太刀以外が来ても何回かは鍛刀できる程度に備蓄を増やした。そうして今日と言う日を迎え、鍛冶の神に資材を渡してお願いした。
     ……までは、よかったのだけど。見慣れない「四時間」の鍛刀時間を見て、切国と一緒に首を傾げる。マニュアル通りなら今度こそ太刀以上だ。なかなか太刀が出来なかったのもあり、近侍の切国は最近「俺なんかを近侍にするから太刀が出来ないんだ」としょんぼりしていたな、と思い出す。
     でも、切国がずっと近侍でいてくれたから今の本丸があることを忘れてもらっては困る。かと言って励ますのも違う気がしたので「私の力不足を切国のせいにしたくない」と答えるだけに留まった。
     せっかくだから、手伝い札を使おうか。切国が頷くのを確認してから札を使った私は、思わず固まった。隣の切国も、信じられないものを見たかのように、この刀が生まれた炉を見つめている。戸惑う私達とは裏腹に、鍛冶の神はやり遂げたとばかりのドヤ顔をしていた。
     刀剣男士との縁は、審神者が結ぶものと私は思っている。だから喚べないなら当然、審神者である私のせいだ。逆に言えば、この刀剣男士との縁も私が結んだことになるわけで。
    「……大きいけれど小狐丸。いや、冗談ではなく。まして偽物でもありません。私が小! 大きいけれど!」
     つまりはこの、もふもふとしていて髪ツヤがよくて、大変お上品な見た目の……審神者の先輩が、目を皿のようにして探す太刀との縁も、私が引き寄せたことになる。まじか。
     端末で調べたデータ上では大倶利伽羅さんと同じ希少度なので、この刀が審神者仲間や先輩の言っていた「希少度と入手しやすさは比例しない」最たる例となるんだろう。希少度に拘らないのは確かだし、なんだか親しみやすそうな太刀だなと思う。でかした切国。さすが私の初期刀。
     賞賛のつもりでサムズアップしてみせたら、切国は遠慮がちに布を下げてしまった。何故。もっと誇ってくれていいんだけどな。
    「小狐丸さん、っていうの? あなたも、あるじさんの呼びかけに答えたんだね」
    「うん? お主は……」
    「ボクは、乱藤四郎だよ。粟田口吉光の打った短刀で、乱れ刃だから乱藤四郎。この本丸では二番目に偉いんだよ。……なんてねっ 」
     なんと声掛けすべきか悩む私達に代わり、乱ちゃんが色々と説明してくれる。その内容はあまり頭に入ってこなかったけど、小狐丸さまはしっかり話を聞いてくれているようだった。
     初期刀と共に初めて喚ぶ刀、俗称では指導鍛刀と呼ばれる一振りは、審神者や初期刀の手が届かないところまで補助することを求められる。だから、と言っていいかは分からないけど、たまたま通りがかってから鍛刀を見守ってくれた乱ちゃんは、小狐丸さまにあれこれ教えていた。
     顕現した時に見せていた笑みを消し、ふむ、と真剣に聞き入る小狐丸さまは、妖しい美しさがより一層際立って見えた。果たしてどちらが本心なのだろうか。真剣なお顔は隙あらば喰う、みたいな獣っぽさが出ていて少し怖くもあるけど、乱ちゃんの話で表情が崩れると人懐っこそうなところも見せるし、何とも多面性のある太刀が来たものだ。本心が分かりにくい刀は、多分小狐丸さまが初めてかも知れない。
    「……あるじさん、切国さん! ぼーっとしてないで、小狐丸さんを案内してあげて! ボクは皆に、新しいひとが来たことを知らせてくるから!」
    「あ、ああ。すまん。頼んだ、乱」
    「ありがとう。お願いね、乱ちゃん」
     腰に手を当てて叱るように言う乱ちゃんへ、ふたりして我に返る。どちらからともなく頷くと、乱ちゃんもしっかり頷き返して、軽やかに鍛刀部屋を出ていった。新しいひとが来たよ、と通る声が、ここまで聞こえてきた。
     改めて、小狐丸さまへと向き直る。赤い瞳がこちらを見下ろしていた。そこに尊大さは全くなくて、むしろこれからのことを思い煌めいて見える。お刀さまにこんなことを言うのもなんだけど、ちょっと可愛いと思ったのは内緒だ。
    「乱殿から話を伺いました。貴方が私のぬしさまでございますね?」
    「はい。この本丸を預かる審神者です。よろしくお願いします」
    「そして、ぬしさまの隣におわすのが、この本丸で一番偉いという、初期刀の切国殿と」
    「……い、一番偉くはないし、畏まった呼び方は要らない。最も偉いと言うなら、それは主の方だ。変なことは覚えないでくれ」
    「そうですか。何にせよ、私はこの通り若輩者。切国殿とぬしさまの手を煩わせないよう努めますゆえ、何卒、ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い致しまする」
     そう言って丁寧に頭を下げてくれる彼に、ふたりして頭を下げ返した。傍から見ずとも、お互いぺこぺこし合うのはちょっとおかしい気がする。切国は完全に私へつられてしまったのだろうけど。
     気を取り直した切国が、小狐丸さまへ手を差し伸べる。ぽかんと首を傾げた彼へ、空いた手で布を引き下げながら続けた。
    「人の身体は初めてだろう。あんたが一振りで歩けるならいいが、そうでないなら歩き方から教えなければならないからな」
    「そんなものですか。では、試しに一振りで……おっと」
     一歩踏み出した小狐丸さまだったけど、すぐにバランスを崩して倒れかける。私が手を伸ばすよりもっと早く、切国が彼の身体を支えた。
     しれっとやってのけたように見えるけど、緩い着物のあわいから見えた身体はかなり鍛えられていると見た。背丈もかなりあるようだけど、重くないんだろうか。……今更かな。
    「これは申し訳ありません、切国殿。人の身体というのは、なかなかどうして具合が分からぬ」
    「気にするな、慣れているから。……今更だが、俺なんかで良ければ手を引こう。少しずつ慣れていけばいい」
    「私もお手伝いします。一緒に案内させて頂きますので、どうぞお手を」
    「畏まりました。では……」
     一度上手く歩けないのを経験しているからなのか、もともとの性格が慎ましやかなのか。切国はともかくとして、私にまでしっかり掴まってくれる。しかも、心なしか嬉しそうに。触れ合うことが好きなんだろうか。桜をふわふわ舞わせながら微笑んでいる。可愛い。
     ……でも、なんと言うか。見た目が私と同じ十代くらいの切国と私に手を引かれて、ゆっくり歩いている小狐丸さまはこう、歩く練習をしている赤ん坊みたいだ。鍛刀部屋で生まれたばかりなので、ある意味間違ってはいないけど。
     小狐丸さまの手を引きながらゆっくり歩く私の頭に、ふと疑問が浮かんだ。
    「ねえ、切国」
    「なんだ」
    「切国はずっと鍛刀に立ち会ってくれてたじゃない? それってつまり、小狐丸さまのように歩きなれてない刀剣男士の手を引いてくれていたんだよね」
    「そうだが、それがどうした?」
    「……大倶利伽羅さんの手も引いて歩いたの?」
     なんとなく小狐丸さまへ聞かせてはいけない気がして、声を潜めてしまう。だけど切国はそんな私の気遣いなんて知らんとばかりに、そうだな、と即答した。聞かなきゃ良かったと後悔したのは言うまでもない。
     何故って、そんな宣言した直後に他人の手を借りないといけなくなるなんて、恥ずかしいなんてものじゃないからだ。しかも自分の知らないところで新人にバラされたなんて分かった日には、折れたくなってもおかしくない。私が大倶利伽羅さんなら、そんな黒歴史に等しいことを第三者に暴露されたと知った時点で、一週間は引きこもるしなんなら殺してくれと叫びたくなる。つらい。
    「馴れ合うつもりはないと言うから、初めは放っておくつもりだったんだが」
    「待って、それ以上は私が聞いたらいけない気がするんだけど」
    「本当に放っておいたら、なんとも派手に転んでな。人の身体に慣れない刀は多いから今だけ我慢しろと言い聞かせて、しばらく手を引いて歩いたんだ。俺の目の前ですっ転んだからか、割と大人しく従ってくれたぞ」
    「切国、もういいから。大倶利伽羅さんが可哀想になってきた」
     大倶利伽羅さんに何か恨みがあるのか、と疑うくらいに包み隠さず教えられてしまった。きっと本人にとっては消したい黒歴史のはずだ。分かっていて話したならなかなかいい性格をしているし、もし淡々と事実を述べただけなら、それはそれでタチが悪い。
     不幸中の幸いなのは、この場に私と切国、小狐丸さましかいなかったことくらいだ。明日からどんな目で大倶利伽羅さんを見るべきか分からなくなったけど。
     ……あとで小狐丸さまには、大倶利伽羅さんにこの話を言わないよう口止めしておかないと、と決意した。わざわざ話に行くような性悪ではないだろうけど、念には念を入れなければ。
     しばらく手を引いて歩くうちに、感覚を掴んだのだろう。もう大丈夫と言われたので手を離せば、小狐丸さまは鍛刀部屋にいた時よりもしっかりと立ち、足を進める。振り返って「どうです?」と向けた笑顔が、褒められ待ちの犬みたいでやっぱり可愛かった。
    「慣れるのが早いな」
    「本当に。初めてお迎えした太刀なので、これから頼りにしていますね。小狐丸さま」
    「切国殿とぬしさまにお褒めいただき、恐悦至極にございまする。……ところで、私はこれから何を致しましょうか?」
    「人としての生活は実際に体験しつつ覚えて頂こうと思いますので、まずは出陣を。簡単な戦場であれば、既にある程度の攻略も出来ています」
    「肩慣らし、ですか。腕が鳴ります」
     にこやかに頷いた小狐丸の瞳が、不意にきり、と鋭い光を宿す。戦神になる瞬間を見た気がして、少しだけ肩が跳ねた。可愛いとか言ってしまって申し訳ない気持ちと、刀の主として気持ちが引き締まるのと、両方の意味でだ。
    「ご明察です。ですが、初陣に一振りは危ないので……切国。小狐丸さまの補佐をお願い出来る?」
    「分かった。刀装はいつものところから取ればいいんだな」
     慣れた様子の切国へ頷く。
     切国にはもう何度も、新人の補佐をさせていた。偵察の手助けや一振りで捌ききれないところを、文字通り補ってもらうためだ。
     人の身体に不慣れな刀剣男士が、まずは切国の動きや刀の振るい方を見て、立ち回りを学ぶ。戦う刀剣男士の姿は『刀』の本能を刺激するのに十分らしくて、二度目には自然と、刀種に応じた戦い方を本能で出来るようになる。と言う寸法だ。
     本能を云々については、乱ちゃんから聞いた話なのでまず間違いないだろう。手合わせでは駄目なのかと思ったけど、そちらはあくまで身体を鍛える一環であり、実戦の方が『刀』として目覚めるのに具合がいいのだとか。私のような人間の目線と刀の目線は違うのだと、改めて思い知らされた。
     切国には初陣で重傷を負わせてしまった負い目があるので、乱ちゃんが顕現してからずっと、こうした方法を取っている。効率はあまり良くないだろうけど、私の力となってくれる刀剣男士を、なんの予備知識もないままいきなり送り出すなんて真似、すすんで何度もしたくない。審神者補佐のこんのすけも口出ししないのだから、間違っていないと信じたいところだ。
     切国にだけ補佐がつけられなかったのは本当に申し訳ないのだけど、初期刀だからな、とそれなりに納得はしてくれているみたいだ。お詫びはもちろんしたけど、それを差し置いてもこうして補佐をしてくれているのは、本当にありがたい。
    「あ、小狐丸さま。こちらをお持ちくださいますか」
    「……これは?」
    「お守りです。無茶な深追いはしないに越したことはありませんが、念のため」
     万屋街で買ったこのお守りは、一度だけ持ち主を破壊から守るらしいと聞いた。どんな風に効果が発揮されるか分からないし見たくもないけど、そうして守ってくれるものはあるに越したことはないはずだと思っている。
     だから、小狐丸さまと色は違うけど、切国にもお守りを渡していた。これだけは政府から支給されたものだけど、金色だからきっと効果も違うんだろう。いずれ位階レベルが上がって、新人の域を出ることができたなら、今いるみんなの分もこの色にしたいと思う。
    「ありがとうございます、ぬしさま。拝領いたします」
     お守りを大事そうに受け取り、小狐丸さまが懐へとしまい込む。切国へ案内されて保管庫へ向かう足取りはもうしっかりしていて、ついさっきまで二人で手を引いていたとは思えないくらいだ。当たり前だけど、やっぱり人とは違うのだなぁと実感した。まあ、私も人ではないのだけども。
    「あるじさーん!」
     出陣の様子を見ようと執務室へやへ向かう背中に、乱ちゃんの元気な声が響いた。振り返った私の胸へ飛び込むように駆けてきたので、手を広げて迎え入れる。……見た目の可愛らしさに反して、結構勢いがよかった。
    「皆に報告してきたよ。褒めてほしいなっ」
    「ありがと、乱ちゃん。助かるよ」
    「ふふ、もっと頼ってくれていいからね。ボクはあるじさんの指導短刀で、ここの刀では切国さんの次に偉いんだからね」
     得意げに笑う乱ちゃんは、本当に可愛い。本人も自分が可愛いのを自覚しているみたいで、私へ『お願い』する時とか、今みたいに褒めて欲しい時とかは、軽く首を傾げて上目遣いで見つめてくる。なんたるあざとさ。私なんかよりよっぽど女子力が高い。男士だけど。
     ご褒美、ということで頭を撫でてからぎゅっとしたら、えへへ、と笑いながら抱き返してくれる。初めは「あるじさん冷たいね。お人形さんみたい」と言われて焦ったけど、低血圧で体温が低めなんだ、と誤魔化した。本当に信じたかはわからないけど、あれ以来何も言ってこないので、きっと大丈夫なはずだ。
     さておき、ぎゅっとした乱ちゃんからは、誉桜の花びらがひらひらと舞っていた。刀剣男士の気分が高揚している、例えば嬉しかったり気力に満ち溢れていたりする時なんかに舞う桜は『誉桜』と呼ぶらしい。正式には名前なんてないらしいけど、なんだかこうした名前をつけられている方が、より親しみを持てる気がする。さっき小狐丸さまも舞わせていたなぁ、なんてふと思い出した。
     それはそれとして、これから切国と小狐丸さまが出陣することを伝える。執務室で戦況を確認がてら補佐をとお願いすれば、 乱ちゃんは快く頷いてくれた。
     曰く、後進の面倒を見るのは先輩の務め、と切国から教わったらしい。切国がどんな状況でそう教えたのか、ちょっと気になってしまった。
    「なあに、あるじさん。ボクと切国さんのお話、気になるの?」
    「え? うーん、気になるといえば気になるけど……」
    「ふふ、ナイショ。でも、あるじさんを悪くは言ってないよ。そこだけは信じてほしいな」
    「それは大丈夫。切国と乱ちゃんを信じてるから」
     乱ちゃんが笑いながら、ありがと、と返してくれた。
     ……にしても私、思いのほか顔に出やすいんだろうか。だとしたら、なかなか表情が豊かに出せる人形ものを見繕ってくれたのかも知れない。
     私の使っているタイプでこうなら、維持費込みで高級外車数台分はする人形はどれくらい人に近いんだろう。涙や汗が出たり、血が流れたりするんだろうか。まず私の給金では買えないだろうし、使って二ヶ月程度で『交換したい』なんて言えるはずもないので、知らない話になるだろうなぁ、なんて思っている。
     それはさておき。乱ちゃんを連れて執務室に戻った私は、手元のタブレットを操作して、戦況を壁掛けモニターに映す。
     壁に直接映すプロジェクター方式もあるらしいのだけど、どう考えても見にくいので、私はこちらのモニターにした。ちなみにこれも本丸の初期設備らしい。プロジェクター方式だとかモニター埋め込み方式だとか、料金次第で数種類くらいに改装出来るのだとか。
     なんと言うか、新人にお金掛けてるなぁ。改めて感心してしまった。審神者が命をかけて最前線に立つのを考えるなら、安い投資なんだろうか。私は人としてなら死んでいるので、その辺はよく分からないけれど。
    「切国さん、相変わらず切れ味いいよね。もう少し自信を持ってもいいと思うけどな……」
     乱ちゃんが、じっとモニターを見ながら呟いた。
     切国は戦いになると、ひときわその姿が煌めいて見える。普段の卑屈さが嘘のように鋭く、舞うように敵を切り捨てていくのだ。まさしく「刀工国広第一の傑作」なのだと、全身でこちらへ伝えてくるかのように。
     私には、刀の真贋なんて分からない。本科と写しのことも、よく分かっていない。だから切国が偽物なんかじゃないと、刀工国広第一の傑作だと私に訴えるなら、それが全てだ。私の初期刀が私に嘘をついたり虚勢を張る理由なんて何一つないし、仮に切国が嘘をついていたとしても、私の初期刀であることに変わりはない。
     それはそれとして、いつ見ても惚れ惚れする刀捌きだと思う。確か殺陣たてだったかな? その辺りに無知な私ですら、舞うように敵を切り捨てる姿に見とれた。間近でそれを見られる小狐丸さまが羨ましいと思う。切国本人がと言うよりは、刀捌きと舞うような戦い方に目を奪われているんだな、としみじみ思った。
     そもそも切国は、見た目について言及されるのを酷く嫌っている。本科である山姥切長義さまと比較され続けたことと、心ない誰かから投げつけられた「本科のほうが」「所詮写しか」なんて言葉が、切国の心に深い影を落としているんだろう。乱ちゃんはちゃんと評価しているようだけど、切国が心を閉ざしてしまった理由が、なんとなく分かるような気がした。
     訴える口がない頃から、「写し」「偽物」と、本質を何一つ見ない言葉を掛けられ続けた切国。同じくらい評価を受けたとはいえ、勝手に期待して勝手に失望されて、を繰り返されたら、他人を信じたくなくなるのも無理はない。その上、本科山姥切というフィルター越しに、切国ではない別の存在へ、勝手な羨望まで抱かれる始末だ。
     写しであることは事実でも、写しと言う『記号』ではない。それをわかってくれる人が、謗る人より少なかったに違いない。語る口がないなら尚更だ。今更ながら、よく人間の戦争に力を貸してくれたものだなぁ、と思ってしまった。
     ゼロから何かを評価するなんて、確かに難しい。何をもって付加価値をつければいいかが分からないからだ。そうしてつけられた付加価値が、今なお山姥切国広を苦しめているのかも知れない。そう思う。
     ……なんて、真面目に考察めいたことをしてみたけれど。私は切国を『記号』として評価なんてしてないし、これからも言うことはない。私も似たようなことをされた身なので、それがどんなに腹立たしくて虚しいか、分かっているつもりだから。
    「あるじさん、敵の本陣に切国さんたちが入ったみたい。この時代の本陣って、確か斥候か何かだったよね?」
    「そうみたい。私も人づてに聞いただけだから……切国、聞こえる? 返事は要らないから、聞こえていたら真っ直ぐに大将のところへ。道中の敵には手を出さないよう、小狐丸さまにも伝えて」
     画面の向こう、戦場にいる切国には、不可視の式神を使って指示を出す。こう言うモニターとセットになっているらしい。この本丸が、正しく前線基地なのだなと思わせる瞬間だ。
     切国は頷くでも首を振るでもなく、本陣内の暗がりへ蠢く眼光を無視して、小狐丸さまを先導した。あちらの敵は良いのかと言わんばかりの彼へ、私の指示だと伝えてくれる。
     実際、無数の敵に見えるあれは罠だ。道を狂わせ、本陣から道を逸らせる罠。切国のサポートを「卒業」した刀ですら、時々引っかかって本陣から出ていってしまうくらい、精巧な罠。一番最初に解放できる戦場だからこそ、歴史改変を邪魔されないように仕込んでいるのだろう。本来ならこの時代、この場所で戦死する、土方歳三の命を救うために。
     あんな化け物に堕ちてまで、時間遡行軍は土方歳三を助けたいと思っている。その死は正しくなかったのだと言外に訴え、歴史を「修正」しようとしている。
     その気持ちが、全く分からないわけではない。自ら死を選んで、こうした審神者になってもなお、過去のあれこれを思うとやり直すか消すかしてしまいたい時だってある。黒歴史とかやらかしとか、数えたらそれこそキリがないくらいには。
     だけど私も、戦場で、病で倒れた偉人達も、やり直したり消したい過去やその死をひっくるめて私で、偉人じゃないかなと思っている。うちにいる堀川くんがあと一歩のところで踏みとどまるのも、きっとそれを分かってくれてるんじゃないだろうか。兄弟刀の切国が、それとなく止めてくれてるのかも知れないけど。
     惑わしを全て退けた切国が、奥に控える部隊を捉えた。すぐさま臨戦態勢に移り、抜き身を晒すと同時に短刀の時間遡行軍を切り捨てる。隊長格の脇差は、切国の袈裟斬りを避けたかと思えば、着地ざまに小狐丸さまを狙った。
     幸いにも刀装が壊れたくらいだったけど、小狐丸さまはその敵の動きで「刀」として目覚めたのだろう。体勢を崩した脇差を文字通り一刀両断して、戦闘を終えた。
     敵本陣が崩れ、砂のように消えていく。佇む切国達から離れたところを、馬に乗った部隊が駆け抜けていくのが見えた。遠すぎてよく分からないけど、あの部隊を率いている人こそ、これから戦死する土方歳三に違いない。
     土方歳三は、お腹に銃弾を受けて落馬し、亡くなったのだと言う。歴史に明るくない私だけど、いわゆる男盛りの歳で死んだのだと、堀川くんが教えてくれた。高い志も持っていたと聞く土方歳三は、自らがここで死にゆくことを悔やんだのかも知れないな、とは思った。
     ただ、それで土方歳三の生き方を歪めるのが、許されるのであれば。彼が『正しくない死』を迎える度に、改変していいと言うのであれば。土方歳三と言う人間は、変えまくってぐちゃぐちゃの道を、無理矢理歩かされることになるのだ。
     それで本当に彼の士道を守ることが出来ると思っているなら、笑い話どころじゃない。むしろ、最期まで士道を貫いただろう彼に失礼ではないか。そんなことも分からなくなってしまったのだろうか。それはそれで、可哀想だと思う。共感はしないし、出来ないけれど。 
     もう何度も見たのだろう光景に背を向けて、切国が小狐丸さまを促す。部隊が消えていく先を眺める彼は、どこか憂えているようにも、敬意を持って見送っているようにも見えた。
     通信に使っていた式神には、帰還の術式も練り込んであるらしい。モニターが真っ暗になったので、式神は帰還術を発動させたんだろう。あとで情報を呼び出さないと。資材や刀装も……。
    「切国さん達、帰ってくるよ。迎えに行こう!」
     乱ちゃんの元気な声が、あれこれ考えていた私を現実に呼び戻す。執務室を出て玄関まで行けば、ちょうど二振りが引き戸を開けたところに出会った。タイミングが良い。
    「お帰りなさい、切国。小狐丸さま」
    「戻った。少し休んだら、さっきの戦績を纏めておく」
    「ありがと。お願いね。……小狐丸さま、初陣お疲れ様でした。本日はいかがいたしますか。休まれてから出陣してもいいし、また後日にして、乱ちゃんと本丸を歩かれるのも宜しいかと」
    「そうですね。この感覚を忘れぬうちに研ぎ澄ましたい気持ちはあります。……乱殿、少し休んだらになりまするが、次は乱殿が小狐と共に出ませぬか?」
    「乱でいいよ。ボクも小狐丸さんって呼ぶからさ。……あ、せっかくだし、小狐丸さんも自分の部屋を持ってみるのはどう? まだ本丸の案内も出来てないし、ボクが教えてあげる!」
    「おお、それは良い。案内を頼めますか、乱」
    「じゃあ、一通り回ってから部屋を決めよっか」
     人懐っこく笑いかけた乱ちゃんが、小狐丸さまの隣に立って歩き出す。切国も行ってしまったし、私も私の仕事をしなくては。
     そんなわけで、もう一回執務室に戻ることにした。さっきの戦績を式神から端末に落とし込みたいし、切国も休んだら近侍として、まとめた戦績を持ってきてくれるはずだ。
     近侍であり第一部隊の隊長を兼ねる切国には、色々お願いすることが多い。頼みすぎかと心配したけど、切国としては忙しさに思考を殺されるくらいがちょうどいいらしい。多分、暇になると考えたくないことまで考えてしまうんだろう。私の初期刀が望むなら、私は主として出来る限り応えたいと思う。
     そんなわけで、過労で倒れない程度に色々お願いしつつ、休む時は休ませることにした。もし切国が改善を望むようなら、また考えよう。
     執務室に戻って、回収した式神から情報を端末へ落としていると、外で切国が私を呼ぶ声がした。招き入れて戦績を受け取り、そのまま今回のことを尋ねてみる。
    「小狐丸さまはどうだった?」
    「どう、か。……太刀はどうやら、暗くて狭い場所は不得手らしい。本陣の薄暗がりに、対応しきれていなかったように見えた。小狐丸は図体の割に、なかなか機転が効くほうだと思う」
    「小狐丸さまは見た目より軽やかに動く、太刀は暗くて狭い場所が得意じゃない。……なるほどね。他に気づいたことはある?」
    「俺なんかの気づきが、参考になるとは思えないがな。……」
     ところどころに卑屈めいたものを挟みながら、今回の出陣についてのあれこれを教えてくれる。ひとつひとつを書きとめながら、ついでにこれからの戦場や遠征についても意見を交わした。
     初期刀と言う最古参なだけあって、切国はよく周りを見てくれている。堀川くんの方が気配り上手だ、なんて言うけど、私から見れば切国も堀川くんも同じくらい気配りが上手い。前にそれを伝えたら満更でも無さそうだったので、外見ではなく中身を褒めるのは切国に効くのだと私は学んだ。
    「……なら、次の部隊配分はその方向でいこうかな。ありがとう、切国。引き続き近侍をお願いね」
    「あんたのためになったならそれでいい。近侍の件も了解した」
     必要なことを話し終えた切国は、ゆっくりと立ち上がる。これからのことを、内番や控えている刀剣男士へ伝えに行くためだ。小狐丸さまは乱ちゃんと出陣するだろうから、刀装や馬の準備もいるかも知れないな、と思った。
     切国は得物の長さが太刀に近めだからまだしも、明らかな差がある短刀の乱ちゃんとでは、機動や戦い方もかなり変わるはずだ。もしかしたら、乱ちゃんの素早さについていけないかも知れない。太刀は小狐丸さまが初めてだから、その辺も含めて、暫くはしっかり観察する必要がありそうだ。
    「あ、切国」
    「なんだ」
    「誉のご褒美、考えておいてね。切国だけだよ? まだ何にするか教えてくれてないのは」
    「俺は結構だ、と前にも言っているだろう。……どうせ写しには直ぐに飽きるんだから、いちいち気を遣わなくていい」
    「……」
     布を深く被った切国は、そのまま早足で歩いていく。溜息混じりに端末の電源を落として、行儀悪く寝転がった。
     ひょんなことから審神者になって、早いものでそろそろ二ヶ月くらい。褒め言葉に対しては満更でもなさそうな様子で誉桜を見せてくれる切国だけど、ご褒美は絶対受け取ろうとはしなかった。見た目についてあまり言わないから、ようやく「こいつは本科と自分を比較しない」なんて思われ始めたくらいなんだろう。切国(と言うよりは山姥切国広全体、と言うべき?)の傷は思った以上に深いんだな、と改めて思い知らされた。
     それだけ、たくさんの声に翻弄されてきたんだ。きっと彼を打った刀工の国広さんは、単なる写しとして作ったわけじゃないはずなのに。
    「……まあ、こればっかりはね。嫌がるのを無理矢理押し付けるのも違うし。切国が欲しいって言った時でいいか……」
     呟いて、えいやっと身体を起こす。ふと、もしかして私の見た目が駄目なのかも? なんて何故か思ってしまい、姿見の前に移動した。
     桃色の生地に桜の柄をあしらった小袖姿の、黒髪に黒い目の私がこちらを見ている。そう言えば生きてる間に鏡を見たのはいつが最後だっけな、と思った。今そんなことを考えても仕方ないけど、どうせなら死化粧くらいはすべきだったかも。
     それはさておき、この出で立ちで私が「審神者」と呼ばれるのは、少し無理があるような気がする。なんと言うかこう、審神者だ! と一目で分かるような装飾品が欲しい。そんな物があるかはともかく。
     思い立ったらすぐ行動、と言うことで、端末から審神者専用の通販サイトにアクセスする。資材から衣服、食料品に、果ては本丸の改装まで何でもやってくれるところだ。さすがに改装は時間がかかるようだけど、大体の品は頼んだら指定したところへすぐに届く。支払いは所持金残高からなので、使い過ぎるなんてこともないみたい。便利すぎて涙が出そう。
     感激しつつ、少し小さめの狐面を買ってつけてみる。素顔を隠せるよう、自分の霊力を使ってサイズが変えられる点が気に入った。紐も緩すぎずきつすぎず、あつらえたようにぴったり嵌る。良い買い物をした気分になった。
    「主様、それは?」
    「狐のお面。これをつけたら、少しは審神者らしく見えないかなって」
    「……厨二病」
     意気揚々とお面を見せた私へ、こんのすけがぼそりとそう呟く。とりあえず手招いてから、辛辣な狐の頬を限界まで引っ張っておいた。
     世の中には言ったら駄目な言葉があるんだよ、この管狐野郎め!
    JURAKU(じゅらく) Link Message Mute
    2024/06/30 10:45:44

    その二

    刀剣乱夢、山姥切国広×女審神者です。まだ出会ったばかりなのでCP要素がないですが、今後姥さにになる予定なのでタグ付けしておきます。
    テスト投稿中。
    初期刀山姥切国広、チュート鍛刀(短刀)乱藤四郎、初太刀小狐丸です。
    ねつ造単語がここからばんばん出て来ますので、分からないところがありましたら教えてくださると幸いです。

    ちなみに今回のねつ造単語:
    指導短刀⇒原作ゲームでいうチュートリアル短刀のこと。


    【注意】
    以下の要素を含むシリーズです。ひとつでも無理だと思う方の閲覧は推奨しません。
    ・審神者が死人(幽霊)です
    ・審神者の一人称で話が進みます
    ・とうらぶ政府などに関する独自解釈、ねつ造設定、ねつ造単語があります



    #刀剣乱夢
    #姥さに
    #女審神者
    #独自解釈
    #ねつ造設定

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    • その三刀剣乱夢、山姥切国広×女審神者です。まだ出会ったばかりなのでCP要素がないですが、今後姥さにになる予定なのでタグ付けしておきます。
      テスト投稿中。
      今回から、刀剣男士にこの本丸独自の呼び方(あだ名)がつきますのでご注意ください。
      また、審神者ちゃんの特殊能力も出てきます。(読む人によってはチートと思われるかも知れない)


      【注意】
      以下の要素を含むシリーズです。ひとつでも無理だと思う方の閲覧は推奨しません。
      ・審神者が死人(幽霊)です
      ・審神者の一人称で話が進みます
      ・とうらぶ政府などに関する独自解釈、ねつ造設定、ねつ造単語があります



      #刀剣乱夢
      #姥さに
      #女審神者
      #独自解釈
      #ねつ造設定
      JURAKU(じゅらく)
    • その四(切国視点)刀剣乱夢、山姥切国広×女審神者です。まだ出会ったばかりなのでCP要素がないですが、今後姥さにになる予定なのでタグ付けしておきます。
      テスト投稿中。
      今回は切国(山姥切国広)視点で「その一」を書いたものとなります。


      【注意】
      以下の要素を含むシリーズです。ひとつでも無理だと思う方の閲覧は推奨しません。
      ・審神者が死人(幽霊)です
      ・審神者の一人称で話が進みます(一部は相手刀剣視点。タイトルに〇〇視点と入ります)
      ・とうらぶ政府などに関する独自解釈、ねつ造設定、ねつ造単語があります



      #刀剣乱夢
      #姥さに
      #女審神者
      #独自解釈
      #ねつ造設定
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    • その一刀剣乱夢、山姥切国広×女審神者です。まだ出会ったばかりなのでCP要素がないですが、今後姥さにになる予定なのでタグ付けしておきます。
      伏字は尊敬する作家さんリスペクトにつき、長かろうと短かろうと✕5つです。テスト投稿中。

      【注意】
      以下の要素を含むシリーズです。ひとつでも無理だと思う方の閲覧は推奨しません。
      ・審神者が死人(幽霊)です
      ・審神者の一人称で話が進みます
      ・とうらぶ政府などに関する独自解釈、ねつ造設定があります



      #刀剣乱夢
      #姥さに
      #女審神者
      #独自解釈
      #ねつ造設定
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