途中で飽きたのが伺えます
「ペルメルだ」
半ば人の話を聞かず男は名乗った。先刻出会った彼らは出口を探して森をさまよううちに、あたりはすっかり暗くなり、とても進めるような情況ではなかったし、いくら旅慣れた男たちといえど限りはあるもので、今ここにこうして火を焚き夜を過ごすことにした。「名乗ったぞ、それで?」こいつは物静かで不思議な男だと、共に森を進むうちにドラクナはそういう印象を彼に抱いた。「俺はドラクナ。」「ドラクナ?随分似た名前だな」 再び彼は不思議な発言をしたのだと流そうかとも思ったのだが、話を変えられるほどの話題もドラクナには無く、その似た名前、という疑問に対し訪ねた。「似た名前?俺のオヤジにでも会ったのかい?」少々おちょくるように言ってみたのだがこのペルメルという男はやはり話を聞かず「例の成金、ドラクロワという名前だ」と、答えた。本来他人ごとには全く興味が無いドラクナだがドラクロワという響きに聞き覚えがあっ
た。しかしドラクナは全く知らん顔をして「…へぇ」と言うだけで寝てしまった。夜が明ける。次の日の朝だった。出口は見つからない。ペルメルは昨晩のドラクナの態度に違和感を抱き彼に聞いた。「昨晩の話だが…」続けようとした瞬間
ドラクナは腰にかけたマスケットライフルを一丁空に向かい構え、ダンッと撃ち放った。鳥がざわめき森が揺れる。遠くから馬の蹄が地を駆る音が聞こえた。「その道を曲がったら出口だから。」ドラクナはベストから葉巻を取り出し、ペルメルの残り少ないマッチを彼のかばんから取り出し一本こすり葉巻に火をつけ、馬にまたがり、じゃあ。と一言残し、自分の示した別の方の道を駆けていった。「……大嘘つきだな」なにが迷った、だ。そうペルメルはごちり町へと続く森の道を進んだ。
携帯から投稿したし小説が不慣れなので大惨事ですが、こめこさん宅のつづき。勝手にやっちゃってしまいました。ふたたびペルメルさんお借り。口調がまだ掴めてなくて…