狐一家のメモが出てきたので写す
嫁1:蒼殊(そうじゅ)→長男、妹
嫁2:小麗(これい)→双子
嫁3:耀珠(ようしゅ)→弟三人妹一人
嫁4:細雪(ささめゆき)→子沢山、10人?
弟妹たちの名前まではメモがなかったし覚えてないぜ・・・
軍の大将ともあろう者がこの齢で正室すら居ないとは情けないと、
年寄り連中がしつこく喚くものだから、私らしくもなく軽率な行動をとってしまった。
一族の中から私の正室にと名の挙がっていた女共をまとめて娶るとは、
我ながら青臭い意地を張ってしまったものだ。
娶ると決めてから初めて顔合わせをするというのは珍しい話ではないが、
まとめて4人の顔を見るというのは何とも気が重い。
馬鹿な男だと思われていても致し方ないだろう。
女共、否、4人の我が妻が待つ部屋に向かう足も重く、尾も垂れてしまう。
みしり、みしり、といつもより長く感じる廊下を進む。
嗚呼、あの突き当たり、あの襖の奥だ。
襖の向こうに漏れないように静かに息をつき、しなびた尾を立たせる。
「私だ、入るぞ」
とか、あったのかなと妄想