観察日記[○月○日]
人形を手に入れた。私にとっては珍しい、しかも少年型の西洋人形だ。
初めは人形集めなんて子供のすることと思い、別に興味無かったのだが、この人形には特別惹かれたので、私の手元に置くことにした。
本当に…綺麗だ。
[○月○日]
人形が鳴き始めた。何だと?最近の人形は、自動で鳴くことも出来るのか?
最初は関心したが、後に煩く思い、つい思い切り平手打ちをしてしまった。
しまった。折角手に入れた宝物なのに、壊してしまったら元も子もない。
だが、無事だった。思ったより頑丈な作りで、一安心した。
[○月○日]
人形をゲージで覆ってあげた。これで、塵から守ってくれる。
何れにせよ、日に浴びないと駄目になるから偶には外に出してやらないとな。
[○月○日]
私の元に、謎の連中が攻めてきた。
一人は紫色の繋の男。
一人は猫耳の女。
一人はほぼ半裸の自由快活そうな子供。
曰く、「人形を返せ」。
失礼な。私が努力して手に入れた人形だぞ?
私は怒って、何とか奴らを追い返した。またやって来るかもしれない。今後はこのようなことが無いように、備えなければ。
全く、しつこい連中だ。
[○月○日]
あの敵襲以来、人形はずっと下を向き、私のことを見なくなった。
何故だ?
何故だ何故だ何故だ何故だ!!??
こっちを見ろ!こっちを見ろと言っている!!!
オニオンナイト!!!!
[解説]
鍾会は気絶したオニオンナイトを拉致し、監禁する。
後日起きたオニオンナイトは、悲鳴を上げて仲間に助けを求めるが、平手打ちで黙らされた。
オニオンナイトは檻に収監され、塵というのは普通の埃もそうなのだが、これは他の人間からの隔離を余儀なくされるという意味でもある。
また、日時が経過して仲間のデッシュやヤ・シュトラ、ヴァンが助けに来るが返り討ちに遭う。
それを知ったオニオンナイトは、とうとう心が折れる。