イラストを魅せる。護る。究極のイラストSNS。

GALLERIA[ギャレリア]は創作活動を支援する豊富な機能を揃えた創作SNSです。

  • 1 / 1
    しおり
    1 / 1
    しおり
    【千ゲン】ふきゲン/不機嫌【原文】Dr.STONE新石紀│千+幻 ふきゲン/不機嫌【日本語版】原文出典:https://waterfall.slashtw.space/thread/42020
    ※コピー&ペーストで転載させていただく旨、許可頂いています。
    【原文】Dr.STONE新石紀│千+幻 ふきゲン/不機嫌詩梨紺@SILICON_dcst より

    感謝根矢崎さん授權三次創作及感謝雩漓代為請求授權。
    原創作:https://twitter.com/MinoruNeyazaki/status/1419166363327688708

     身旁有人默默坐了下來,幻並沒有回頭查看,這時候會來找他又走得小心翼翼的人只有一人,但他沒有要立刻搭理的意思,那樣顯得他的生氣太無足輕重,他又好脾氣得太容易任人拿捏。

     他還在氣頭上,不論對方說什麼或怎麼示好,他都會用最冷淡的方式拒絕他的靠近。

    「幻。」不是心靈術師也不是幻老師,而是正經八百地叫喚他,聲音也不如平常的高,千空帶著討好的意味望著他的側臉。

     幻沒有閃躲,也沒有瞧他一眼,用面部所有肌肉展現何謂正在生氣中。

     許多人都會直呼其名,但都沒有千空來喊的意義重大,並非是他人說話毫無分量,幻確實也將其他人擺在心中,只是他習慣了千空總以職業代稱稱呼他,讓他在重要時刻還能多一手能下,多麼可惡的人。

     雖然是自己的專業,但身陷其道這點仍是沒變的,幻確實動搖了,一個稱謂便讓他的自我隔離露出裂縫,想要回頭應聲。

     他真的好解決得不行,就這麼一聲正經的叫喚也能推動他築起的壁壘,僅是一個字,便在上頭鑿了一個洞,穿過一絲光束,他本自命陰鬱,卻有人總要朝裡頭撒入大把陽光。

    「我要怎麼做才能讓你消氣?」在這裡直球絕對是不行的,給我自己好好想想到底要怎麼討好人啊。

     即便幻是這麼想的,他還是忍不住謹慎小心地打開了門,看著站在外頭的少年,實際上少年什麼都不用做了,他已經因為他為了讓自己原諒的討好而消氣。

     只是他還是想讓千空更加重視自己一點,畢竟他可是個珍貴的智囊,總認為他不需要花費心思是錯誤的,他確實不要求大量心思或者實質金銀財寶,但他也是活生生的人,擁有各式欲念,並非讓排除他以外所有人快樂就能滿足,他不是無感情的機器,他也擁有心理層面需求,同樣渴求被關愛。

     幻沒有回應他的問話,千空便煩惱了起來。

     關於心理層面的需求,他不懂拿捏。

     他明白幻在他心目中成為了特別,但這份特別卻與大樹和杠不同,他們三人是穩定的共構關係,其中二人之間有所不足時,第三人會作為橋梁填補,然而他與幻之間,並沒有足以作為溝通的第三人,關係搭建與否,只在他們之間,他得靠自己揣測、學習、審視,幻從自己身上索求的東西究竟為何?

     這個問題讓他沉默了許久。

     幻所追求的合理性不亞於他,並不會為了向他要求他無法給予的東西而發脾氣,畢竟他都用一瓶可樂──實際上他早就盤算好了不只一瓶,從今往後他會持續供應,只是他尚未向幻明說──換到了這份同盟,幻甚至先行向千空徵求可能性,才提出要求,他是那麼慎重的斟酌,才終於給出這種看似刁難,實則僅作為象徵意義的要求。

    「小千空還在想嗎?」裝得不想裝了,幻側過頭枕在自己的手臂上,語氣略帶無奈。
    「不氣了?」

    「還有一點。」這段時間之內他做到的事情僅有『陪伴』,意料之外,又是情理之中,在人際關係重啟的新世界裡,人難免擁有雛鳥情節。

     在幻確實認知到新世界時,睜眼所見的便是千空,即便他們都不是對方見到的第一個舊世界人,但他們作為待在彼此身邊的唯一擁有了他人難以切斷的連結,在漫長的時光裡,早已依戀起具有時代共鳴的彼此。

    「小千空應該不會沒有人情味到是空手來安撫一個生氣的人吧?」他氣消了,但不代表他不索求賠償。

    「會給你做很多可樂。」這個條件確實不錯,不過距離滿足他想要的賠償還有一點距離,幻想要的東西很單純,單純得讓人反而覺得難以啟齒。

    「還有呢?」千空理解他的需求,但他並不善於表達情感面的回應。

    「你並非孤身一人。」從千空說出口的扭曲回頭揣測他所想表達的意思,得出超出腦袋負荷量的結論讓幻露出錯愕的神情。

     他的情感獲得回應,並且遠遠超出想像。

    「小千空不鳴則已,一鳴驚人呢。」並非是找不到詞彙,相反的他能夠精準描述,只是千空自認並非是那種會說好聽話的個性,從他手裡出去的好意,總要在數次轉折之後才會抵達。

     「不生氣了?」千空扭開頭,不習慣這種對話便把剛才的話重複了一遍。

     「當然!」他都獲得了超出預期的回應,若還不知滿足未免太過貪得無厭。

    【日本語版】(日本語訳・ニュアンス監修:雩漓/小説意訳:根矢崎稔)


     誰かが黙って隣に座る気配がしたが、ゲンは振り返らなかった。
     この瞬間、彼のところに来るような人間は一人しかいない。けれど、ゲンは取り合う気にならなかった。ここで取り合ってしまったら、この怒りがあまりにも些細なものになってしまうではないか。それを自分でもわかっていた。
     ゲンはまだ怒っている。
     何を言われても、どう親切にされようとも、冷たくあしらい、拒むつもりでいた。

    「ゲン。」

     メンタリストでもゲン先生でもない、真面目な呼び方。いつものような軽い声ではない。千空が愛想笑いを浮かべながらこちらを眺めていた。

     ゲンは避けもせず、見向きもせず、顔のすべての筋肉を使って怒っていることを表現した。

     皆はゲンの名を呼び捨てにしている。もちろん、その呼び方に重みが無いとは言わない。けれど、誰が呼んでも千空を超えることはできないだろう。『メンタリスト』だとか『マジシャン』だとか、いつもは職業の名で呼んでくるくせに。
     突然チェックメイトされたような気分になった。
     メンタリストとはいえ、不意打ちで千空のペースに巻き込まれたという事実に、ゲンは確かに動揺していた。呼び方ひとつで閉ざしていた心の隙間が開く。もう既に振り返って声をかけたくなっていた。

     ちょろすぎだね、俺。
     ただの一言、真面目な声だけで押される壁。たった一文字(※原文は「幻」のため)で、その上に穴が開き、一筋の光が通り抜けた。陰鬱だったはずの世界に大きな光を放とうとする人がいる。

    「何をすれば気が済むんだ?」

     ここで直球勝負はジーマーでダメでしょ。どう媚びたらいいのか自分で考えてみなよ。
     そうは思っても、慎重に扉を開けて覗かずにはいられない。そして、ゲンは外に立っている少年を見てしまった。実際の所、少年は何もしなくていいのだ。もう怒る気力も失せてしまった。彼がそこに立っている。それだけが彼の取りうるご機嫌取りの最適解なのだ。

     けれど、自分はもっと大事にされても良いんじゃないか、とゲンは思う。
     ゲンは千空の大切な右腕、彼の不足を補う頭脳の一部のようなもの。だからといっていつも気を遣わなくてもいい、というのは間違っている。別にお気遣いをたくさんして欲しいわけでも、実質的な金銀財宝を求めているわけでもない。でも、ゲンだって様々な欲を持つ一人の生きている人間だ。自分以外の人を楽しませることで満足しているわけではない。無感情の機械なんかじゃないのだ。
     彼も人並みの欲求を持っており、みんなと同じように愛されることを求めていた。

     返事をしないゲンに千空は悩み始めていた。
     普通の人が持つ普通の欲求を彼は測りかねていた。
     千空にとってゲンは特別な存在だ。この特別は、大樹と杠に持つ特別とは違う。三人は安定構造のような関係で、もし三人の中で二人の間に不足が生じることがあったとしても、もう一人が架け橋となり、欠けている部分を埋めてくれる。しかし、千空とゲンの間に橋をかけてくれる三人目はいない。二人の関係に橋がかけられるかどうかは、彼ら次第だ。
     千空はただ自分で推測し、過去から学び、ゲンを見つめ、ゲンが千空に求めているものは何なのかと探るしかない。
     千空は自らのこの問いに、しばらく沈黙した。

     ゲンは千空に劣らず合理的で、例え要求するものが与えられなかったとしても、彼は怒らないだろう。現にコーラ1本で──別に、1本どころかいくらでも渡してやるつもりだったが、ゲンにははっきり言わなかった──この同盟は成立している。
     ゲンは要求を出す前に、千空に可能性を聞き、慎重に考えた上で一見不可能だと思われる取引を持ち出している。ただ、実際には象徴的なものにしかならなかったのだが。

    「千空ちゃん、まだ考えてんの?」

     もう怒ったふりをしたくなかったので、ゲンは自分の腕を枕にして、少しだけ「しょうがないな」という口調で言ってやった。

    「もう怒ってねぇのか?」
    「あとちょっと」

     千空ができることはただ「そばにいる」だけ。
     千空は意識していなかっただろうが、それが正解を導く。
     リセットされ再構築せざるをえなかった新しい世界では、人間関係はどうしても滅茶苦茶になってしまう。当然のことながら、多少なりとも雛の刷り込み現象も起こる。
     ゲンがストーンワールドを認識したその時、目に入ったのは確かに千空だった。
     お互いが最初に見た旧世界人かという意味では、違う。けれど、たとえそうだったとしても、二人は他人には断ち切れない結びつきを持ち、長い時間を共に過ごした。かつて同じ時代を生きた者として、共鳴し合い互いを恋しく思うことは、結局のところ必然だったのだ。

    「千空ちゃんは、怒っている人を手ぶらでなだめたりするような薄情な奴じゃないよね?」

     なんて。千空がそこまで薄情だとは思っていない。
     でも、怒りが収まったからといって、謝罪を求めないというわけにはいかない。

    「テメェのために、コーラをたくさん作ってやる」

     確かにその条件は悪くはない。でも、不正解。
     ゲンが求める償いを満たすにはほど遠い。彼が欲しかったものは単純で、むしろ言いにくいほどに、単純だった。

    「他には?」

    「……」
     千空も、ゲンが欲しいものを理解はしていた。けれど、感情を言葉にするのが苦手なのだ。

    「テメェは独りじゃない」

     千空の言い方はややこしい。千空の言葉から彼の言いたかったことを推測し、やがて、ゲンの頭の負荷を超えた結論に呆然とする。その結論は、ゲンの中で響き渡り、想像をはるかに超えたものになった。

    「…千空ちゃんは…ジーマーで人を驚かすね」

     千空の中で言葉が見つからなかった代わりに、出た表現は精確そのもの。彼は思いつきでは喋らないし、わざと良いことを言うような性格でもない。彼から出る想いや好意は、何度か転回してようやく辿り着くもの。

    「もう怒ってねぇのか?」

     千空は少し振り返り、慣れない会話を放り出したまま、先ほどと同じ言葉を繰り返した。

    「当たり前じゃん〜」

     予想以上の言葉を与えられ、満足しないわけにはいかないだろう。

    根矢崎 稔 Link Message Mute
    2022/06/05 21:51:04

    【千ゲン】ふきゲン/不機嫌

    #dcst腐向け  #千ゲン  #石神千空  #あさぎりゲン

    詩梨紺@SILICON_dcst(https://twitter.com/SILICON_dcst)さんが、根矢崎のこちらのイラスト(https://twitter.com/MinoruNeyazaki/status/1419166363327688708)からSSを書いてくださいました! 是非、日本のフォロワーさんにも読んでいただきたいと思い、許可を頂きまして、日本語SSに変換いたしました。雩漓(くり)@KURI_dcst(https://twitter.com/KURI_dcst)さんに原文の日本語訳とニュアンスチェックにご協力いただき、根矢崎が日本語訳をもとに小説的な言い回しに意訳しました。

    原文出典: https://waterfall.slashtw.space/thread/42020
    ※コピー&ペーストで転載させていただく旨、許可頂いています。

    詩梨紺さん、雩漓さん、この度は素敵な作品の紹介にご協力いただきまして、ありがとうございました! このゲンの絶妙な自己主張と甘えと、千空の破壊力を日本語でも読んでもらいたかったのです。私は外国語はほぼできませんが、翻訳の真似事という貴重な体験をさせていただきました。面白かったです!

    1P…原文SS(詩梨紺)
    2P…日本語版SS(日本語訳:雩漓/小説意訳:根矢崎稔)

    more...
    Love ステキと思ったらハートを送ろう!ログイン不要です。ログインするとハートをカスタマイズできます。
    200 reply
    転載
    NG
    クレジット非表示
    NG
    商用利用
    NG
    改変
    NG
    ライセンス改変
    NG
    保存閲覧
    NG
    URLの共有
    OK
    模写・トレース
    NG
  • CONNECT この作品とコネクトしている作品