イラストを魅せる。護る。究極のイラストSNS。

GALLERIA[ギャレリア]は創作活動を支援する豊富な機能を揃えた創作SNSです。

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    MOONEYES――Stormi――チビリは月宮殿の訓練所にていきなり現れる。
    ・彼女の手は棍棒を握っていた。
     たった数十分のうちにストーミが訓練所に飛びこんできた。正直に言うと、彼が彼女にしたことに驚いた。どうやら感動の再開とは言えなさそうだった。
    ・窮地に陥った罪人はときに月宮殿を免罪符に使う。
     仲間内じゃ、ふたりのことは『厄介な野伏』と認識している。街道であれだけの殺人を犯しているのだから有名にならないわけがない。
     チビリは両目隠しだ。左目を前髪で右目を布や前髪で隠しているので、思考が読みとり難かった。何を考えているかわからない相手は苦手だ。

     大狼のミアにチビリが挑んでいた。火球がかするだけでも毛皮を焦がした。
     魔術師が火炎魔法をチビリに飛ばしてきた。チビリは炎の鱗粉を魔術師の周辺に散らし、鱗粉に着火させるとそれは瞬く間に誘引爆発を引き起こした。大音量の爆発音がとどろき、熱風の嵐を起こした。魔術師の細かくなった肉片が空から降ってきた。
     大狼のミアがチビリに迫っていた。
     ストーミが一瞬たじろいだ。
     足を前に動かして色のない女に突進していった。
     断頭台。銀の刃は難なく大狼の毛皮を引き裂いた。
     周りの者がどよめいた。それもそのはず、大狼の強靭な皮膚は鋼の刃を通さないからだ。それからストーミはいままでミアを護る立場だった。

    チビリは、血飛沫をあげ倒れた巨狼の前に佇む想い人を一瞬目で追った。後ろ姿なような気がする。ここに来た理由は――わかるよ。

     鎌鼬。

    細い体にかなりの衝撃を受けたはず。両目隠しが風に持ち上げられたおかげで、チビリの片目を一瞬見ることになった。彼女は怯えていた。目を強くつぶった。まぶたを開けて彼女は下を見る。涙がこぼれた。

    ストーミは深々と短剣を腹に突き立てている。柄が腹の肉にめり込むほどにだ。
     彼女は恐る恐るストーミの顔を見て凍りついた。
    ――おまえ、なんて顔をするの?
     腕は彼の首を締めた。わずかに力が入る程度の力しかはいらなかった。
    ――…………

     チビリが戻ってきたときには、ストーミはいなかった。ただただ虚しい。虚しい……。心臓が苦しかった。――ショックだ………耳がふにゃふにゃになって折れた。

     そしてストーミやビリーの高潔さを思った。あれは自分には備わらない。自分たちに向けられた怒り……ストーミの……あの目。
     自分のは街道を行く商人を襲い、生活の糧にする卑劣なやり方だ。そしてそういった野伏を狩るのがストライダーだ。
     チビリは野伏としての自信をつけていた。
    ――自分の居場所はもうあっちにない。自分が帰る場所はもうない、何処にもないなら何処でも行こう。ここを去ろう。遠くに行こう。今度こそストーミやビリーを忘れて。そう思った。

     おもりの役は終わった。



    どうせ月読国の門はくぐれない。ひとりの稀人が逃げている。木にぶつかって鼻を折った。枝に爪先を引っ掛けて転び、手で地面をかいた。立ち上がろうとしたとき、足が背中にのしかかった。振り向こうとしたとき、棍棒が頭を――
     チビリは、鞄のなかを漁った。スウェーデン人か。スウェーデンってどこだ?ウォークマンには音楽が入っていた。イヤホンを耳にあてた。
     食料は、菓子パンと飲みかけのコーラだった。

     巨大な鳥の影が横切った。
     チビリは一息にコーラを胃袋に流し込んだ。耳に入れたイヤホンから音楽が流れてくる。コーラのボトルを握りながら膝を抱え頭を膝につけて縮こまって、その時を待った。体のどこかに弓矢が刺さること。
     触れたのは馴染みの手だった。切っ先ではなく手だった。
     恐る恐る顔をあげると、ビリーがいた。手を差しのべたビリーが。
    「おまえを助けにきた」※耳は既にふにゃふにゃ
    「もう、あんたたちの、助けなんか借りられない」相変わらずのミーミークークー会話だ。しかしなんとか感情だけは伝えることができるようにはなった。
    「なんで……私なんか、助けるんだ……」ミーミークークー
    「私にはもう戻る場所がない……」クークー
    「そいつはおまえに殺された」ビリーは小森を見回した。
    「私は……野伏だから、なんだってする……もう……」ミーミー「なんでもってわけじゃないけど、音楽は簡単に手にはいる」ミーミーミーミー
     ビリーはチビリの腕を持って自分の胸へ引き寄せて抱きしめた。シャカシャカという妙な音がビリーの耳にはいる。
     抱き合った体勢のままチビリはビリーに言った。
    「愛してない……」グーグー
    「それ以上は言うな」
    「擁護できなくなる……選択は厳しくなる一方だな」
    「俺は、いつだっておまえの味方だ。身柄を捕らえることはいつだってできたが、そうしなかったのにはわけがある」
    「……おまえの首なんか見たくない」
     チビリの王子様だった人は相変わらず魔物の気配がないか周りに目を配らせ警戒していた。
    「言わせてくれ」
    「あの日、おまえの炎があの広場を焼かなかったら……いまごろの俺は、灰だ」
    ――ストーミー……
    「チビリ……」ため息がでる。
    「遅い……なにもかもが遅すぎる」クゥーン、クー…、クー…
    「…………私の首をはねればいい」ギュッ!ギュッ!ギュッ!!この鳴き声を聞いてストーミはチビリをやっと見た。今更焦っているけどもう間に合わない。ふたりは見つめあった。チビリに対する憎悪の念は消えている。

    「俺は、おまえを見ている。俺が言えることは、そうだな、たったひとつしかない。捕まるな」ビリーはそう言い残して踵を返した。ストライダーは去った。

     チビリはストーミの後ろ姿はない。まだ側にいるのか。
    「帰りたい……」クー…帰宅願望。

    「私と行動を共にするはどうでしょうか?」ストーミの声だった。
    「……そんなのできない」ミークー
    「私はもう、人じゃない」ミークー
    「私もです」ガーゴイル病に患う腕を見せた。
    「……なにこれ」キュッ?!
     ストーミーはチビリから目を背けた。
    「体が石に……私の腕は……いま、ガーゴイル病という不治の病に患っています……」ストーミ
    「秘薬の軟膏で進行を遅らせているんですが……さすがにビリーから言われました」


    「私を案内してください。タクシーに乗って」ストーミ
    「ぜひ行きたい場所があるんです」
    「……できない」ミー…………
    「良さげな音楽が流れています……これはウォークマン……という機械?ですよね?」
     ストーミが信じられないことにチビリに笑顔を見せた。チビリは驚き、傷ついた。
    「嘘八百……」ミー……
     ストーミの魅力的な顔が曇った。困惑し戸惑いを見せる。イヤホンを、耳にはめこんだ。
    「ここに残ったのは、ビリーのため」ギ~
    「誘拐された私を探してたけど、やっぱり、あなたは自分のミスでビリーが後悔するのを見たくはないよね」ミークーうるさいのでストーミはボリュームをあげていく。
    「あなたの正直な気持ちは訓練場で見た」ミークー

     ストーミがまた笑った。イヤホンをいじりながら言った。
    「有名なネズミの王国があると聞きました」
    「ごはんがおいしいと……」
     彼にはキグルミは伝わらなかったのだろう。
    「……妻が、見ているんじゃないの?」ギュッ!?

     イヤホンの線を繋げたまま、ストーミはチビリの腕をとって歩いた。死体が匂ってきたというのも移動した理由だった。
    「私は、ビリーを騙した」ストーミ

    「その菓子の袋開けません?、小腹がすいて、私にも分けてください」
     チビリはポテトチップスの袋口を開けてストーミに向けた。彼は一枚つまんで口へ入れ、カリポリ音を立てて食べた。カリポリ面白かったから、中身をほとんど彼に譲った。
     ストーミは口笛を吹いた。蛇竜が飛んできた。ストーミはチビリを後ろに乗せた。
     彼は蛇竜に命じた。「私たちを遠くへ運べ!」
    眩しい海、太陽の反射光。
     ストーミの体は夢のような抱き心地だった。引き締まっていて暖かい。
     置きざらしににあうかもしれない。


    砂浜の孤島。砂浜の小いさな山がいくつも霞んで見える。倒れそうな横に伸びたヤシの木の側に座る。
    「波は泡が弾けた音だよ。海水を振ったらぱちぱち鳴るんだ」ミーミーで通じるわけがない。チビリは菓子袋に海水を入れて振った。音を聞く。パチパチ。
    「ヒュージブルのいない海……いいものですね」ストーミ

    「バッテリーがまだ結構残っています。一緒に聴きましょう」ストーミはスマホの動画を見ている。

     スマホのバッテリーが赤くなった頃、ストーミは自撮りをした。それも動画のほうを。チビリの頬にキス真似をした。再生した映像を眺めた。
     ウォークマンのストーミが気にいったらしい曲がリピートされた。
     驚いたことに彼はSDカードやIDチップを抜きとると自分の懐にしまった。ああ、ストーミ、ソーダの味もコーラの味もひょっとしたら私が食べたことがない菓子の味も知ってるんだね。チビリはそう直感した。
     ああ、それならストーミ、ミッキーマウスのキーホルダーだって知ってるじゃないか。そのことはチビリは黙った。
     ディズニーランドへは妻と行きたいんでしょう。
     チビリは顔を膝にあて隠した。

     
     音楽が消えた。チビリの耳からイヤホンがそっと外されたからだ。ストーミは両耳にイヤホンをはめた。目をつむって音楽を聴いて。


     ストーミは目を開けて眩しい海を眺めたが、流し目でチビリを見た。
    「……」


     イヤホンを両耳から外したからウォークマンのバッテリーが切れたのかもしれない。
     長い足を伸ばして、木に背中を預けた。
    ストーミは__を浴びても赤くなるだけで、その後は白くなる焼けない肌。



    「掘っ建て小屋でも造りましょうか」
    「私を」ミー……
    「置いてきぼりにするつもり?」クー………?
    「それもいいかも。……いいえ、やっぱりだめですね。私は見捨てません」伝わった!








    「根元に木屑がたまっている木は虫に喰われています、白いキノコが生えた木は枯れています。近づかないようにしてください。黒い樹液をだしている木は害虫に勝ったことの現れ、伐ってはいけません」ストーミ


    「あなたは恋愛の才能があります」
    「自信をつけられそうなものは他にお持ちでない?」

    「あなたは、この私から愛をいただこうと期待していますが。私が、あなたを愛せるでしょうか。いいえ、無理です」
    「あなたが改心なさるおつもりなら、お手伝いさせてくださいよ」
    「ただ、生易しい問題じゃない」
    「前へ進むためには」
    「私が、あなたを赦さないと。赦す?」
    「あなたは無慈悲にも街道を通る商人の大勢を殺し、国の貿易品を略奪しました」
    「あなたの行いが我々の冠に泥を塗った。我々は王国で指示力を無くした。ビリーが辛い思いをしたのはお分かりいただけているかと思います」
    「あなたの良心は痛みました?飢えに苦しみ、略奪も仕方がなかったと?」
    「自分を赦せた?。そんなの、だめです」
    「ビリーは噂を鵜呑みにしませんでした。仲間をつれて調査に行きました。あなたは彼の前で通行人をなんの脈略もなしに殺害し所持品を略奪しました」
    「あなたの拠点を張り込みすると、ふたりの醜い姿が見えた」
    「彼は憤怒しメリルの喉仏を引き裂かんばかりに脅しました。そして殺した」
    「チビリ、あなたが嫌いです。えぇ、刺しました。警告のつもりだった」
    「刺したとき、あなたの本心を見たので……『ああ、私が刺したせいで、あなたは野伏に逆戻りになる。また、我々を失望させ、貿易商に携わる者たちを落胆させる』そう思いました」
    「実際にあなたはその意思をお持ちになり、我々に見せました。人を、また殺した」
    「我々が守ってきたもの。弱者(稀人)をです」※怒ったビリーに責め立てら喧嘩をしたことは伏せる。

    「私は決めた」
    「もう二度と略奪はさせないと」
    「私に証明してください。あなたは信頼できる人だって。過ちを認めるんです。」
     ストーミは、木材を採集するためにきびきびとした足取りで西の森のほうへ向かった。

    放心状態のチビリはずっと下を向いていた。彼の言葉に叩きのめされた。チビリは反省するかもしれない。

     チビリの獣耳はストーミが枝を折る音を聞き取った。別の音も。

     聴力に優れて音に敏感。ストーミより先に気がづいて魔物との遭遇を避ける。
    「ストーミ。なぜここなの?いくら戦闘の知識があっても、その時々のさまざまな状況によって対処することは簡単ではないでしょう?」ミーミークークーじゃ無理だ。


    「ストーミ。蝙蝠の鳴き声。たくさんいる。北に洞窟があるんだ。廃墟もあるみたい。大きな足が床板を踏んだ」ミーミークークー!?
      __を指さした。
     ストーミは無言だった。足跡は__に向いている。
    「ストーミ。遭遇したいの?」ミーミー?「私は嫌だ」ミー「負ける」クー

    『そんなに騒いで歩くと、まわりの音の異常に気づかないですよ』ストーミが言った。単独行動は危険すぎる。


     傍まで歩み寄る。
     木材を運ぶのを手伝った。ストーミは無言だった。
     ストーミは無言劇の役者だった。あっちへ行こうと仕草をしたがチビリは動かなかった。
    「そんなのわからない」チビリはミーミークークーとかなりぶっきらぼうに言う。
    「足を動かしてください」とストーミは思った。

     ゲリラ豪雨が降った。
    「……コホッ、コフッ」鼻に水滴が入り込んだ。
     ストーミは濡れすぼった毛皮のチビリを見て驚いた。濡れたコアラを見たことがあるだろうか?どことなく責めているような目でストーミを見ている。

     ストーミは心で思うだけにとどめた。「これほど強い雨が降るとは……」
     ストーミは森が変わっていくのを感じた。
    「魔物の気配……?」ストーミはやっと気づいた。
    「外に出たかも知れない。怪物が」ミーミークークー!
     ようやく彼はチビリを見たが口は開かなかった。なんなら唇を強く摘まんで塞いだ。


    「朽ちた屋敷……今は訪れるものもほとんどいない、古い__」
    「こんな場所があるとは……以外です」ストーミ


     チビリのなかでストーミに対する不満が積もっていった。ストーミは残酷だ。チビリは体を翻してストーミの側から去った。ストーミは強いんだからいいよね!!
     ストーミは厄介ごとに巻き込まれたらテリオンカードにチビリを閉じ込める気でいたがそうしなかった。
     彼はチビリを追った。
     急にチビリがあせるようにして立ち止まった。彼が彼女の隣に立つとさっきはなかった妙な球状の果実が地面から群生していた。
     毒々しかった。
     チビリが怯えるように背後を見た。
     反射的にストーミの二の腕をさわると彼の腕にさっと鳥肌が立った。チビリはショックを受けて手を引いた。耳がふにゃった。
    「聞こえる……オーガのような声だ」
     ストーミがチビリの腰を抱きかかえてワイヤーで木に上った。しっかりと彼女の腰を自分の体に寄せて抱いた。妙な声が聞こえた。人形の魔物、それも巨大な。
     護ってくれる。チビリは感謝する。
    「森を行くなら、戦闘の覚悟を」

     
     チビリは両耳を塞いだ。
     眠りたかった。このざわめきから抜け出せる簡単なほうほうは眠ることだからだ。
     巨大な人食い鬼の頭に落ちた。ストーミはチビリを胸に抱きかかえ身を潜めた。彼女は胸に頭を預けたかった。
     怪物は去っていったようだ。
    「ストーミのおかげ」チビリ語で言った。
    「どこへ行ったの……」ミー?
    「心当たりはない?」ミーミー?
    ――世界は彼女に、どんな役目を与えたいのだろう


    チビリは身体中が寒くなって震えた。
    ストーミは外套を膝に掛けた。
     果実を食べたストーミが眠る。
    「こんな物騒なときに、なぜ眠るの……」


    怪物の気配がする。揺さぶったけど起きるようすはなかった。ストーミを引き摺って海の方へ怪物から逃げようと。
    獣が半分混ざるのに、なんて非力なんだろう。
    チビリは森を燃やした。
    浅瀬に運んだころ怪物が走ってくるのが見えた。砂が悲鳴をあげた。
    炎の力を使うがあまり効果がない
    チビリは、ストーミの唇に自分の唇を重ねた。
    波に隠れた。
    ずっと反応がない唇に重ねていた。限界だった。水からあげて息をする。
    力の強い腕が、チビリを勢いよく引っ張った。チビリの頭を殴打した。獲物が逃げられる確率を減らすためにその場で殺すことは魔物にとっても当たり前のことだった。森に引き摺って行く。



     鉄の柵を飛び越えた。石造りの屋敷がある。
     ストーミは目の前が真っ暗になった。
    赤い血の跡は、
     真っ先に目についたのは立派なワードローブだった。ワードローブから血の飛び散った床までつづいていた。
     石の暖炉てまえに敷かれた牛毛皮の上に、怪物に千切られ食べ残された腕が落ちていた。二の腕から先の部位。

     
     チビリはいない。__は真新しい骨で散らかっている。
    二階は床板?
     チビリをつかんで二の腕を噛っていた。
     ストーミは、奇妙な奇声をあげながらデーモンフラメアを首に突き立てた。動脈さえ切れば、意識が飛ぶ。
     チビリの胸の飾り毛がぐしゃぐしゃでアザが酷かった。唾液臭かった。不衛生すぎる……。
     頭部と__が血に染まっていた。血の流れは、__までつづいていた。

     一刻の猶予もならない状態だった。先ず止血しないと!ベルトで二の腕を力一杯きつく縛った。綺麗なポーションを悲惨な傷口にかけようとした。こぼした。
    「うっ、蓄妾!」
     運がよかったのかもしれない血は止まった。
     右腕の千切れた傷口を綺麗なポーションで消毒する。屋敷じゅうをひっくり返して見つけた糸と針で縫った。
     目は血の痕と転がった腕に釘付けになっていた。
    ――私がいたっていうのに。
    窓から風が入ってきた。外では、雨がこぶりになっていた。

    不安ばかりの日々を過ごすことになる。埃と黴を追いだすために 
     窓を開けっぴろげた。
     チビリは何日もの間意識が戻らなかった。高熱に苦しんだ。ストーミはつきっきりで彼女の看病をする。「しくじりました……」
     あなたは屋敷を歩きまわっている怪物の足音を聞いていた。
     あなたの忠告を無視して、歩んだ
     ストーミは自分を責め続けていたので、いつも暗い顔をしていた。

     風と一緒に、血に染まった敷物から__が漂ってきた。
     暇を見つけては石の壁や石の床にこびりついた黴や血痕を擦り落とした。

     落ち着いた頃合いをみて屋敷をあらためて見てまわった。石の床から散乱した骨を拾い麻袋に入れる。「何者かが住んでいたのでしょうか?」寝具に敷かれていたと思われる藁が散乱していた。
     リネンのシーツや牛の敷物を庭の木に干した。部屋の隅に追いやられた机や椅子を戻した。
    ――この屋敷、謎が隠されているような。
     

     苦痛なうめき声が聞こえた。
     チビリは目を覚まし、犬の『ごはん』レベルの発音で『痛い』と言った。
     ストーミは少しでも安らぐならとチビリを擦った。
     『果実』と言った。眠りの果実をとても欲しがったので獲りに出かけた。
     食べさせると安らかに眠った。
     目覚める度に『果実』と言った。また欲しがるだろうと思いバスケットいっぱいにつんできた。次の雨はいつ降るのだろう。
     彼は、チビリが目が覚めてからもできるだけ体の世話をした。入念に消毒をして体から汚れを拭いとった。

     彼は重い腰をあげて掃除の続きをした。ひっくり返したときに見つけた羊皮紙を拾った。内容に背筋が凍った。きっと他にも……

    まだ不安そうな口ぶり

    チビリが自分の世話は自分でできるようになったころ、ストーミは、自室にこもって彼女に伝えたいことを羊皮紙に描き連ねていた。ちょっとした手記だった。
     ストーミは木材を集め燃やして煤を集めた。煤と怪物の油で墨汁を作った。完全に乾燥させるまで5年かかる。そんな余裕はなかった。チビリが真似をする。やりたいことがあった。石の壁に絵を描くことだった。既に石で下書きが引かれていた。あちらの世界を描いたらしい。ストーミは手伝った。

    『__してもらいたいことはあるだけどな』クー



     ストーミは魔よけを編んだ。祈りながら、浄化の言葉を毎晩唱えた。チビリのほうが怖くなるくらいだった。

     ある日、チビリは唐突に『タマゴサンド』が食べたいと言った。犬の『ごはん』レベル以上の発音はできない。動物がまったくいないかわりに人食怪物と鳥はいる。鳥を射て、焼いて食べさせた。
     無言劇はまだ続いている。隅にストーミはチビリを見捨てている。元通りってわけじゃない




    「大きいキャンバスだから細部まで描ける」らしい。
    チビリの部屋のドアに文字が綴られていた。
    ――ありがとう。

     ある日、壁一面に世界の絵を描くチビリの側にストーミが歩いてきた。まったく元気がないストーミ。チビリは彼に「帰って」と書かれた紙を見せた。それを壁画に貼った。他にも紙が貼られていた。ストーミはひとつずつ読んでいった。
    「これだけ」
    「私は、仲間を傷つけてつらい」
    「これだけ」
    「怒りや悲しみを自分に向けたことはない」
     ストーミは車の絵を見ている。指をさして口を開こうとしたのに閉じた。指がタクシーのドアに触れた。
    「帰って」さっきの紙だった。
    「……ここ。手前に引くの」紙
    「じゃあね……」ミークー。チビリは去った。

     ストーミはかなり戸惑った。悲しい顔をした。
     布で壁の絵を急いで拭ったが、やめた。木炭をとり、描き足していく。描き終えて、外に出た。タクシーの座席に獣耳の女性と男性が座っている。


    エ・ン屋敷にいた頃のふたりはいない。ただ暗いふたりがいる。
    「水深の深いところは注意ですよ!」
     


    【トル・ウィロテル❨孤島❩】
    雨が降ると模様替えをする森。樹木の葉に秘密がある。
    果実
    シヴァリング・ムーン(寒さや恐怖で体が震える)
    砂浜
    シヴァリング・サンド、悲鳴をあげる砂

    ウィザリング・ムーン(植物を萎れさせる月。鋭い眼差しで萎縮させる)
    果実
    普通の果実(すっぱい)
    ホワイトアウト。安心しろ。ここはシャワールームだ。

    ――バイクが止まる音が聞こえた。
    湯煙
     実は__の表面温度は__と同じだ。熱を吸収する力が強いか弱いかだ。
     浴びている間じゅう壁につけていた手を離した。
     浴槽に腰かける肩刺青の男とくっちゃべった。とある有名漫画に登場する人物が白昼夢として現れた。と言った。
     この男は、隣部屋に住む女の肉襞に包まれるために来てる。
     やっと浴室を出る。
     一時間後には切羽詰まった嬌声が部屋から漏れていた。
     この部屋には俺が偶然手に入れたサプリ目あてで入室する。

     お気に入りの服に着替え鏡を見る。

     外に出る。黄色いオープンカーに乗る。やることを終えたバイクの男が近づいてくる。話し足りないらしい。言い寄る。男は何かをダッシュボードに置いた。ブリトー。
     俺はブリトーを頬張る。適当に聞き流す。
     肩刺青の男はバイクを発進させた。自分もエンジンをかけて発進させた。

    カーブ、カーブ、直進、カーブ、クラクション
    マスコットの首が揺れる。

    ピエロ。
    ピエロは昔から大衆の鬱憤ばらしに利用されてきた。

    ピエロに話しかける。その顔はどうした?
    ピエロは答える。適当に。
    少しの間話していると、人影が見えた。
    若いバックパッカーだ。

    男を乗せた後も、車は暫く無言で走っていた。青年が白い粉を買い取ると申し出る。
    どうしてわかるんだ?
    粉が入った包みがでていた。あの男がくれた。ブリトーと一緒に。いつ。
    ――環境が悪い、か。そうかもな。
    「俺はやらない。隣人が置いてった」適当な嘘だ。
     青年は山について尋ねた。霧が広がる。
    「白昼夢ハンターかい?」バックパッカー
    「ドライブだ」「……どこに行こうって?」
     こういう白い深い霧はサハルのローニフレド湖からやってくる。この霧は生きている。恐怖の具現化、白昼夢の行進の前触れといわれている。
    ――粉を俺は吸ったのか、いや、そんなはずはない。
    「おい、お前、そればらまいたりしてないよな?」
    「気にするな」
     肩刺青の男のバイクが停車している。不思議だ。
     車を路肩に止める。

     バイク乗りを探す。
     男が倒れている。近づく。
     霧に包まれる。サハルか。

     頭に過った『稀人はローニフレド湖……サハルの嵐に近づくな』

     あの影……ドッペルゲンガーが本人を食い殺すためにサハルを抜けてやってくる。逸話どおりなのか。
     影は小柄な女だった。白昼夢だ。最近の白昼夢には違和感を覚える。

     リャカに通じるなにかを見る。
     白昼夢ハンターはバイク男のほうか。
    「あなたは気づいていないの?自分が稀人気取りの白昼夢だってさ……」女は笑った。


    車内の青年は、吹雪が降りはじめ景色が凍っていく様を啞然と見る。
    ぶるるっ、寒い。このままじゃ、まずい。
     兎に角……急いで寝袋を出して中に滑り込む。吹雪と底冷えがおさまった頃、青年は車外へ出て運転手を探した。霧は消えたが、男も消えていた。なんてこった。



    つむぎは庭の雑草を引き抜いている。
     どういうわけか隣人の車は冷気を放っている。
     部屋に戻る。クッションに座りスマホをとる。
    『残り__15%です』
     スマホを畳に置いて、コードを引っ張るようにして引き寄せる。プラグを入れる。接続する。緑色のランプがつく。
     
     ガラスケージに小動物が入っている。ガラスの箱の中にいれて育てている。黒くて白い靴下をはいてる彼女は部屋が明るいうち、飼い主から餌を貰うとき、用を足すとき以外小屋からでてこない。そしていまは灯りを消せアピールをしている。
     部屋を真っ暗にした。真っ暗闇は嫌いだった。
     暫くして小動物の動く音

     滑車を勢いよく回す彼女のおかげで滑車の振動がドラム演奏のようなリズムをつけてガンガンとガラスに当たる。
     玄関の閉まる音。まったく。
     広告を滑車に挟む

     忌まわしい害虫が這った形跡。一体どこから侵入してくるのか。
     街じゅうに警報が鳴る。また迫害性の強い白昼夢たちが侵入した。
     ローニフレド湖のサハルからやってくる。南アメリカの砂嵐みたいな感じ。ただし、はちあえばそものに恐怖をあたえる。
     滑車を取り上げた。
     ベッドに行き布団を頭にかぶる。
    ――ガンッ、ガンッ、ガンッ、ガンッ
     白昼夢の行進が止まない。隣部屋から小さなお友達が小屋の隅に追いやった餌を中からではなく外から取り出そうとする音に聞き耳を立てていた。
    ――もうっ



    「……。殺風景だ。観葉植物が足りねぇな」ドット・ハムが前歯をちらりのぞかせて言った。
     ソファーに溶けていた古めかしい赤髪の青年が言った。
    「ハム兄貴ぃっ、葉っぱなんかに使う金があんならぁぁ、俺にコロッケをおごってくれよおおぉぉ」
    「チャプターイレブン」
    「俺も、__を食いてえ」
    「……この__の財布には……コロッケに払う金すら入ってねぇ……」
    「じゃあ……隣人からくすねるかぁー」
    ※モルドゥアは人間の欲が蔓延る国。金遣いが荒くなる。



    ――着信音
    つむぎは先日亡くなったヘスティアの火葬がされない話を聞いて戸惑った。
    「私、あの子とは知り合い。ううん、友達で……」
    「……どうするつもり?」
     リャカが回収したそうだ。
    【女缶の店】
    自分が好きだった遊園地を真似た。まだまだ手を加える必要がある。
    「リャカ、肉缶連れてきたぞ」
    「は?」
    「チーズとテリオンしたヤツだ!」
    「なるほど」
    「ほんとに肉缶にされてもおかしくなかった」
    「はあ、経緯は別にいいわかった」
    「正直言って見てくれが悪くなきゃいいや」
    「男はポリコレなんか求めない」
    「ほんとにお前んとこで肉缶にされてお前に知らず知らずのうちに喰わされるのは嫌だ」
    「連れてこいよ」
    「『ロスエホール』はどうだ?」
    「調子がいいよ。あの女悪魔はなんでもつくってくれる。お、いいじゃん」
    「チーズは『遊べる』よな?」
    サクッと切り裂いた。「!?」
    「何をするの!?やめてっ!やめてえっ!」
    「ハーン、いいチーズを使ったな。拘りを感じる。王族が喰うようなやつだ。庶民に提供するわけにはいかないな」
    「シーリンには息子がいた。モルドゥオン・ロモ。戦神だ。彼の背丈は5メートルはあるぜ」
    「中までチーズなら切り抜けられるだろうよ!」
    「わかった。実践が必要だ。おい、蚰蜒眉!そういう巨体を手配してくれないか?」


    つむぎは新しいロスエホールの玩具を試して飛んでいた。超絶美少女のマクラはアヒル座りの体勢で街中の男の自由気ままなテルコンを咥えている。
     チーズの女は絶望をした。
    「早いな、もう、戻ったのか。相手をしてほしい」
    「ギャングを怒らせて肉缶にされかけたらしい」
    「お前は肉にされかけたって、なにしたの?」寝具に連れていく。「名前は」
    「…………ミケイラ」顎が震えている。相手は男缶だった。リャカは美人主義だ。
    「簡単にへたばるな?。戦神が相手なんだ」リャカ


    巨体の男を本当に用意した。
    「チーズには見えない」巨人
    「結果を見たい」リャカ
    「で……でも……」巨人
    「お前のをあいつのものに擦りつけろ。ミケイラ」リャカ
     結果を知ったリャカはその場から離れた。ヘスティアが腐る前にやることがある。コシュタ・バワーの頭部から女を抜き取らなければ。「『偽りのデュラハン』は、もうおしまいだ」


    「リャカは間違ってる。ヘスティアを返して!」
     また、つむぎがうっせえ。ロスエホールで遊んでろって。
    「彼女はウチの『モノ』だけど……?」
    「でも……っ」
     つむぎを無視して薄い肌の美少女に歩み寄る。
    「ふぅん、思い描いていた通りだよ……」
    「自分が回収したかったくらい」なめらかな肩に掌を置いた。
    「ヘスティア。やりたいことができたよ」
    「すぐに試したい」
    「待って!リャカ!嫌!それはヘスティアじゃないの!」
    「別人だ」リャカ「わかったわかった。ヘスティアの名前は使わないから」

    「女缶は客が求めれば『それ』をされるものだ。嫌なら自分の細かい設定を客に伝えろ」
    「もういいや。じゃ、こいつを頼んだ、つむぎ」リャカ
    「うん……私は――うん」つむぎ
    ――女缶は実生活そのものが犯される。常に。
    『シッ!黙っていれば気づかない。隠れてれば見つからない』リャカの言葉が反復する。リャカの小悪魔的に魅力的な八重歯が唇からのぞく。


     
    【アンノン】

    モルドゥオン・ロモはモルドゥア国の外でその日暮らしの生活を送っている。
    アンノン門という豪勢な門に白い箱を開ける。薔薇に埋もれていた。女の髪は黒かった。
    女の手を引く
    白昼夢の行進と出会す危険はいつだってある。
    「美しい……」女が言った。
    「【アンノン】だ。ゴルゴルの最奥にして深淵を護る門……ギルキリスの深き闇……一歩でも踏み出せば、白昼夢や悪魔たちの目に晒されていることを理解できる。門を抜けた先が【サハル】だ」
    「モルドゥオン・ロモ……?」

    アンノン、グランシラ境界川、グワゴロス街道でも抜きたくなった時は抱く。
    ・女は調教癖が強い。「……嘘を口にするな」「痛いと感じたときくらいは、痛いことを伝えろ」ロモが聞いたことのない艶やかな喘ぎ声。※何千年前から生きてる。

    ・ロモは黒い石を弾く。「……強いヤツが投石した」




    ヘスティアは、我慢する性格ではなかった。つむぎや仲間たちに支えられてきたがもう限界だった。
     ヘスティアは、とある常連客の歩兵部隊の協力のもとモルドゥア国を脱出する。が、白昼夢の行進に遭遇してしまう。ヘスティアと部隊は壊滅した。
     コシュタ・バワーをよく知る【トラパニア・マイティ】の悪魔は、ヘスティアの亡骸からトアの幽体を引き取った。
     西洋兜をかぶった頭の下にウミウシの体を持つ悪魔だ。名をタイザルティと名乗った。

    【トラパニア・マイティ】
    トアは石の鏡を見る。蝋燭を見つめる。
     黒い煙から幽体の腕が伸びてきた。数十と。永遠に伸びる自分の体。   
     夥しい透明な腕。透きとおっているけどすべての色がある。白に近い色。
     空ほど大きいびちゃびちゃの土地にぽちゃんと落ちた。それは目だった。巨大な目玉。じゃぁ、あれは虹彩。
     光の柱が狐をかいて躍りくねる。トアは頭のなかすべてを覗かれて終わる頃にはトアではなくなった。 
     月宮殿の蝋燭がひとつ消えた。地下聖堂の消えた蝋燭の数が多い。




    ・二人は今から白昼夢に接近する部隊を黙認する。
    ・リャカの仲間はスタンド使い。ドット・ハムとチャプター・イレブン。スタンドに攻撃させる。
    ・ドット・ハムのスタンド名は【スリップ・ノット】すべての行動を俺の行きたい方向じゃない風にさせるスタンド。俺の行きたい方向じゃない風スタイルで攻めようと思った時点で俺の行きたい方向認定される。シンプルに厄介。※×戦で有効活用する。

    ・チャプター・イレブンのスタンド名は【ブルー・オイスター・カルト】発動者の今現在の夢や憧れを対象者に植えつけ夢や憧れを叶わせるまで追わせ続ける。例えばハゲマントに憧れていたら対象者はハゲマントに憧れる。どこどこにいると吹聴すれば嘘だろうとそこへ向かう能力。絡みつく幼虫型。※リャカ好みの白昼夢を増やしたい時に便利。
    「……………………ってぇ、夢はどうだった?」チャプター・イレブンはスタンドの口から吐き出される台本を読みながら言った。
    ・部隊はチャプター・イレブンが指定した現場に向かった。
    「誰も見ない……だから気に入っている。自分たちのスタンドを!」ドット・ハム



    〘ギアッチョ〙

    回収しに行くつもりだ、位置を確認しに行ってくれないかと頼まれる。渋々承諾。
    「全滅した特殊部隊を渋々回収しに行ったヤツも全滅か……」
     玄関を開けたら、ちょうど賑やかな赤髪と金髪の隣人が帰宅した。挨拶を交わす。
     現場へ向かう。
    ――ばかでかい白昼夢がいる……
    「え?……な、なんだコイツは?」
    ――人間の頭を食べているっ――
     サハルの霧から次々と白昼夢が産まれる。
    「な……なんだよッ……コイツはよぉ……」
    「人間を喰って経験を取り込んだらっ……そいつの夢を具現化するってかぁ」
    「――神か!!……コイツ」
    「おいおいおいおいおい……」
    「なら……逃げねえと……!」
    「ホワイトアルバム!」スタンド発動して全身全霊で逃げる。
    『漫画で知った『あのキャラクター』が具現化されちゃたまらねェからな!!』
    ――クソックソッ……ババァに知らせねぇと!

     どういうわけかカーリーが待ち構えていた。「リャカ!!」
    ――どういう意味だぁ?どういう意味だよぉ……クソックソッ!
    「だが、お前は停止すると聞いている!超低温の世界……!」
    ・攻撃をする。カーリーはバリバリに凍る。スピードに自信があるホワイトアルバムは距離をあける。スタンドで攻撃できる距離は決まってる。越えたら追ってくるだろうか?
    ――あの糞の役にも立たねえババァに知らせねぇと……
    ・逆立ち猫のアーチでは【神のテリオンカード】が完成間近。
    ・餌のマルリルアをテリオンが運ぶ。「餌代が半端ねぇな」折角作ったマルリルアの武器を溶かして餌にするほど。
     燦然たる金色の輝きを放つマルリルアは西大陸の__で採掘できるものだ。最北端には港がない。輸送はかなり面倒だった。最北端からリングディンドンまてまは大した距離ではないが盗賊の目にさらされた。だから彼らは知っていた。疑問に思っていた。


    ・ビリーはCBからマルリルア輸送の護衛を頼まれ断らなかった。
    「そこの先を行けば戦闘がはじまる。盗賊が待ちかまえているぞ」
     ビリーはCBから譲り受けたテリオンカードを手に取り召喚した。「アラジン……!」風の精霊とオーク族を掛け合わせたらしい。「お前の息で盗賊の矢を吹き返せ!」
     アラジンは言われた通りに矢を吹き返した。ドリミアの軽い身体は簡単に吹き飛ばされてしまった。
     ビリーたちは波のような勢いで突撃していった。【ブラック・バード】との戦闘がはじまった。

     丘上の狙撃手をアラジンが下から吹き上げると空高く舞いあがって地面に叩きつけられた。
    ・どういうわけか悪魔の息がかかった【闇堕ちトア】が乱入する。

     ストライダーの仲間が困惑する。「あれは?」「少し様子が……」
    「女は人間ではないようだぞ」ビリー
    「マルリルアを!急げ!」ビリー
     地面から無数の触手が勢いよく突き生えてきた。
     しなる触手はドリミア盗賊やストライダーをなぎはらった。
     間一髪ビリーを助けたアラジンは別の触手に首をへし折られて消えた。ビリーのテリオンカードが粉になった。
    ・『ブラック・バード』首領リコンは撤退命令をだしたが無駄に終わった。触手が足に絡みついた。向かいの妙な触手がリコンを踊り食いにした。

     化け物をライフルで蜂の巣にできるのか?
    ・ビリーは銃創に金の弾を装填する。仲間と撃つ。トアの腹と腕の一部が吹き飛んだ。トアはくずおれる。

     リコンは絶命していた。背中の穴からおびただしい量の粘液が流れた。胃液臭かった。ドリミアが悲鳴をあげた。「これ肉が溶けて……こいつの体液じゃないか!」
     消化液を餌の体内に流し込むやつだ。
     刺激臭にビリーは気分が悪くなった。戻した仲間もいた。
     ブラックバードは、略奪どころじゃなかった。悪魔の遭遇に恐れをなし逃げた。
    ・ビリーはリング・ディンドンまで荷物を運び終えた。CBに直に説明した。悪魔の正体を見せた。答えを知っていたのはジョリーのほうだった。ビリーは戸惑った。
     


    ・ヘイルとカトラーは『ブラックバード』が来ないことを確認する。
    ・カトラーはドリミア族の力の衰退を犇々と感じた。
    ・ブラックバードの使いがくる。失敗だ。ストライダーと禍禍しい悪魔に襲われた。
    「リコンは死んだ。悪魔に殺られたんだ!ブラックバードは終りだ!」


    チャールズはトアに両手で平手打ちされる。そして出ていった。二度と会うことはない。
    ・ドロレスは死んだ。トアを庇ったんだ。
    ・足を怪我しているアイスが説明をする。悪魔が来たんだ。おびただしい量の血痕が残っていた。紙ヤスリと回復の薬。手練れの調べ屋を舐めていた。
    アイスに説明をしようとするが口を塞がれた。説教された。



    「チャールズ・ヘイルはどこにいる。話がしたい」ビリー
    ・ビリーは腐ったトアの死体を持って月宮殿を訪ねた。神託を授かった12月神の使者が待っていた。招かれた部屋にはもうひとりのトアがいた。


    月宮殿では損傷の激しいトアの死体と自殺したばかりのトアの死体が並んだ。部屋に呼ばれたヘイルは二度と人を愛せなくなる。
    チャールズはあの時計を溶かした。

    人脈にも豊かな才がいる。ここでは望めなかった。
    ここの人間は予測不能すぎる。
    ビリーは海賊の勘から隠された財宝マルリルアを見つけリング・ディンドンに返した。
    ヘイルは思った。あれがあてだったのに。
    ドリミアの力不足はカトラー自身も感じていた。ドリミアは時代遅れの種族だ。

    うんざりだ。ヘイルは情報が欲しかった。向かった先はストライダーのビリー・ボーンズのところだった。
    ・ヘイルはドリミアの情報を月読国に流した。
    ・ドリミア盗賊の【ブラック・ウィドウ】、【ブラック・バード】の残党はヘイルの口がきっかけで殲滅した。いつも斜めに構えていた【クック・ロビン】には及ばない。

    ・ヘイルは養蜂場の権利をアイスに譲る。アイスは勘づいていた。トアは足掛かり、カモフラージュでしかなかった。本当はどうでもよかったのでは。チャールズを責めたかった。ストーミと不満を共有したかった。なのにあいつはいない。ガーゴイルになっていないといいが……。
    タクシーの絵の前に立ったチビリがチビリ語でクーーと言った言葉は「嘘八百」だった。
    彼が織っていた魔除けにはどのような祈りが込められているんだろう。
    机に羊皮紙の束が置いてある。ストーミの字は美しい。知っていますか?墨汁で書いた線は劣化しないんです。

    ――屋敷の住人は呪われているのでしょう。
     彼は屋敷の__に証拠を残しています。

     彼の言葉はどこに置かれているか、私たちは彼が発した言葉から何者に警戒すべきかを学ぶでしょう。
     この羊皮紙に書き記しておこうと思います。
     自分でお確かめください。


     チビリはびびり散らかした。
    ――嘘だ、なんで独りにしたの?
    チビリは外の様子をうかがった。
    まだ蛇竜を待ってるかもしれない。羊皮紙を鞄に入れて外に走った。
    待ってよ!
    待ってよ!
    置いていかないで!
    「ストーミ!!」ミーミー!!
    「いやだ!!」ミーミー!!
     蛇竜はいない。間違いない。ストーミは去った。

    ・しかたなく部屋に戻って羊皮紙を読んだ。こんなにたくさん?
    ・屋敷のその場所に行く。

    ――額縁入りの家族を描いた絵画に隠された羊皮紙に書かれた手記を読む。内容に全身の毛が逆立つ。
    ・次はなに?
    ――書室に隠された手記を読む。
     そういえば、あの日、彼は庭になにかを埋めていた。
     小さい棺だ。
    ・慌てて埋め直した。今日はもう嫌だ!!大丈夫!彼が私を残して去ったのは、驚異になる存在を滅ぼしたからだ。
    ――キッチンに隠された手記を読む。

    『小さな棺の隣に拵えた棺を見つめる私は亡命者だ。妻は亡くしている。出産が原因だった。
    ――私は、いつ、愛する者を怪物へ変えてしまう力を宿したのだ?
    ――魔女の心臓を貫いたときだ。
    いずれ自分を殺す者が、この呪いを引き継ぐことになるだろう……。不死の魔女として生きなければならぬ。
    ――私は誰にも殺されまい……』

    ストーミの考察が書かれてある。『なにがきっかけか詳細は不明ですが、彼は自分を愛するようになったのだと思います。』
    ※妻に対する愛は冷えたが腹のなかの赤子を愛していた。カラルタンの王妃を密かに愛していた。王妃が怪物になった時に皆が魔女オルクスの存在に気づいた。あっという間に炙り出され島に流された。

    チビリは愕然とした。最後の手記内容から……ストーミがカラルタンに赴いた事がわかる。確認をするために……。


    ・ストーミは破滅国カラルタンにいた。
     ストーミは墓を掘る。絵画が出てきた。
    ――私は近づかない。
     ストーミの自画像だった。
     ストーミは泣いた。
     【魔女の絵画】
    ※戦神と魔女は絵画から誕生する。

    ――彼は自身を愛し怪物の姿に……!


    チビリは気をつけなければならないことに気がついた。怖くなった。
    ――ストーミ……!な、なんてこと……!!

    ・ストーミが戻る。
     ストーミは自信がある笑顔をみせた。チビリの顔が曇った。チビリの前であの顔を見せるときは任務を成し遂げなければいけないときだ。
    ・チビリとの距離感。片腕を失っているからストーミを頼る回数が自然に多くなる。
    ・アイスのことを考えたら終りますよ……赤子を想ってはいけない!駄目だ考えるな!…………愛雛……!あの言葉を私に……!
    ・ストーミは、はじめは嘘の言葉をチビリにかけた。心にも思ってない言葉をかけて疲れる。だからなるべく負担のかからない言葉を選んだ。
    「足元に注意してください」
    「この灯りも、つけておきますか?」
     チビリの身のまわりのことを聞く機会が多くなる。チビリのことを考える機会が増えるのはありがたい。世話を焼いている間だけはアイスと赤子のことを忘れやすくなる。彼女と子供の未来を奪いたくはない。忘れてしまえば怪物になることはない。
     少なくとも嘘ではない。チビリは勘違いをしているが愛の言葉をかける必要なんかない。

    ・チビリは悲観的で彼とは距離をとりたがる。
    「……静かな夜、ですね」なんでもいい……彼女を忘れる!気持ちをそらせることができればいい……
    「例え我が子がどうなろうとも、愛する心に変わりがあるもんですか」
    ・ストーミの葛藤


     鳥肉を串に通す作業中に彼が訪ねた。とある時代の海賊の物語を彼女に聞かせた。ある男の気転に騙された男の裏切りの物語。
    「ウィリアム・マンダリーですよ。誰だかご存じですか?」
    「誰のことかわからない」ミー……?
    「ビリー・ボーンズですよ」
    「そっか」ミ
    「『ミ』……いまのはなんだか……ふふっ」
    「あなたの本名をまだ」ストーミ
    「チビリ」犬の『ごはん』程度の発音。

    ・チビリがずっと勘違いをしている。

    「もうやめてほしい。無理に好きになろうとしてる」グルッ!グルルルッ!!💢
    「どうなされました?あなたを怒らせること言いました?」
    「……今更ですよね。ずっとあだ名で呼び続けてた……人の子につけるようなあだ名でない、と……愛雛は言っていました……」
    「……愛しているのに」
    「私のことをそんなふうに思っている?」ガルルルッ!?ヴーッ💢??
    「きっと、私を怪物にしたいからなんだ!!」ガルルルッ!!ヴーッ💢
    「だからあなたは…………ははは…………大丈夫です。あなたは……」――あなたが嫌いですよ。なにを根拠にあなたを愛すと思っているんですか?
    「……まぁ、人をどう愛すのかは個人の自由だと思いますが……クスッ」ストーミは頭を振った。バカイヌだと思い始めてさえいる。
    「……怪物に……なればいい……」ウォーゥ、ウォーゥ!!💢

     チビリは隣の部屋の奥に駆け込み泣いた。ストーミは自分を化け物にするつもりだ!ウーッウォーゥ!





     ストーミは隣の部屋で真顔になった。これだけ離れているから好きに想えばいいのだろうに。万が一距離が関係ない場合……

    ・疲れたな……………
    ・疲れた。短剣の刃先を自分の胸に押し当てていた。頬に涙が流れた。嗚咽を我慢する。
    ・ストーミは部屋にこもり短剣を眺める。チビリは覗き見る。※扉はない。
    ・ストーミは魔物狩りの話をした。彼女は無表情で鳴かないが話を聞いている。相槌をうった。
    ・暫くそんな感じの互いに苦痛を残す対話のある日々を過ごした。
    ・一日に一回は口喧嘩をした。大抵はチビリの馬鹿馬鹿しい勘違いからはじまる。ストーミはバカ犬にうんざりしていた。そしてそれは微表情を通じて伝わる。
    ・腹いせにチビリは串に眠りの果実を刺した。ストーミはそれをできるだけ避けていたが口にした。彼は眠った。チビリも眠った。
    ・チビリとストーミは食事を共にしなくなる。チビリから避ける。


     チビリが突然笑った。その笑顔に一瞬ホッとした。
     ストーミの覗きに気がつくと彼女は顔を曇らせた。彼女が笑った原因に目をやると、チビリがストーミのシーツにヘビを仕込んだところだった。
     短剣でやっつけたヘビを遠くに投げ捨てる。
    「そんな笑顔を……」彼は悲しげな顔つきで言いチビリを動揺させた。彼はその場から離れた。

    ・チビリはお返しに彼の様子を盗み見た。彼はじっと壁画を見ていた。喧嘩をした後にチビリは彼をぼやかした。
    ・ストーミは愛雛とお別れをしたくない気持ちが何より勝った。※このときに書都へ行くことを決意する。
    ・無言の横顔は覚悟を決めたような感じだった。
     チビリは怖くなった。彼は考えていた。命を絶つことを。そんな死を選ぶタイプじゃないと決めつけていた。※チビリは勘違いの連続。ストーミは自分でない。
     黙り。食事を終えた彼は奥へ消えようとしていた。怖い。
    「私が怪物になればあんたは救われるかも」ミーミークークー
    ・ストーミは無視をして早歩きで去った。
    ・雨が降った。果実をバスケットに摘んだ。ストーミは果実を噛って眠った。
    ・ストーミが起きる。なぜか敬語に戻った。
    「小屋にボートが」「__から__へ船を進めれば港町につくのですが――?」ストーミが寝ぼける。
    「あんたの傍にいる」ミーミー「昨日までの事を謝らせて」ミーミークークー「ごめんなさい」クゥーン……。

    ・仲直りをする。
    「あなたを愛す努力をしましたが、それはあなたを赦す努力です。あなたの勘違いでしたよ」「なかなかに辛かった。あなたはなにを根拠に私があなたを愛す努力をしたと思っていたんですか?」
    「馬鹿げたチビリは嫌いでした」チビリの耳はみるみるふにゃふにゃになって折れてへしゃげた。『あなたを嫌ってました』
    「私は……愛雛に乗りたい」
    「そんなことありませんが、もし間違えて……あなたが魔物化しても傍を離れません。旅を一緒に続けて呪魔の呪いを解くと自分に誓いましたからね」
    ・チビリの耳はずっと戻らなかった。混乱を極めた。そして部屋に引きこもった。翌日、ストーミに本でケツを叩かれ引きずりだされた。



    【書都ヒース】

    ・二人はオルクスについて聞きまわる。チビリはテリオンのため書物庫には入れなかった。
    ・一人が戦神と魔女の話をできた。
    ・テリオンカードの元祖。戦神と魔女。
    ・画家は二枚の絵画を描いた。魔女と対となる戦神。戦神は死ぬことを許されない。神に変わって怪物に罰をあたえることができる破格の存在。

    「魔女を祓う戦神たる者……私たちは目立たぬように行動しなければ……」
     農民の墓を見つめてつぶやいた。
     チビリは怖くなった。手を背中に置いた。
    「愛雛は女性です」
     チビリは驚いた。
    「私は、必ず、彼女と赤子の元に帰る」
     チビリは手をはなした。


     この街でテリオンは珍しかった。チビリはずっと気まずそうにしていた。いつの間にか知らない男の後をついていたことに声をかけられて気づいた。
    「キミは僕を追っかける。僕に__があるっていうんだい?」
    「べ……」ミー、ミー……
    「……キミさえ、よかったらだけど」
    「買いすぎてしまって」

    「物語を探してるんだろう?」
    「はい?」ミ?
    「オルクスにまつわる物語」
    「アノル」「アノル・アイウェローフ」
    「チビリ」犬の『ごはん』並みの発音
     彼は鼻で笑った。
    「僕はあだ名を聞いたんじゃないよ。……それが本名なわけない。チビリなんて人につけていい名前じゃないからね」通じた!!
    「君は奴隷だったのかい?」
     チビリはうなずいた。

    本と羽ペンを手渡された。チビリは言いたいことを書きまくった。
    「私の連れがオルクスに呪われてる。百万が一……千万が一、彼から愛されたら私は化け物になる。って思ってた。みんな勘違いだった!」
    「キミは彼を好きなのか」
    「いまのところは、めっちゃ嫌われてる」
    「……彼には懐妊した妻がいて……。彼は、お腹のなかで赤ちゃんが化け物に育つことを恐れてる。それでね……そっちに呪いを向けさせないために私を……愛す努力をしてるって思い込んでいたんだ」
    「私は……残った半分の私を失いたくないんだ」
    「キミ……そうか」
     前髪をあげてチビリの目を見つめる。
    「生きてるはずだよ」
    「死んでるなら帰るさ。生きてるならただ遠くに行く。呪魔の術が届かない場所まで。たぶん君の世話を焼いた」
    「いろいろなおるまで?そうかも」ミー……
    「行かなきゃ……」


    「どうしました?」ストーミ
    「最悪……」クゥーン、クゥーン……
     若者がチビリを見ている。
     ストーミは嫌がった。チビリの肩に触れた。肩は拒絶した。


    「ミルロリアン――大切な夢――が私にはありますよ」
    ・もう少しチビリと一緒に過ごす。もう喚かない。ストーミは、チビリを赦す。


    ・噂を聞きつけて駆けつけた戦神という称号を持つ騎士が訪ねてくる。
    ・赤い革の軽装備、見事な金髪、セクシーでどこか柔和さも感じられる威厳ある双眸。正気ではないのは明らか。
    ・腕をひらひら踊らせながら近づいてきた。
     
     アノールが叫んだ「サングドール戦神だ!」彼が戦神を連れてきたのか?チビリに、なにか言いたそうにしていた。
    「あの、戦神様……」街人
    「魔女、名乗れ!」
    「そ。では……」
    「覚悟はよいか?」
    ・剣戟はいきなり始まった。左利き?
    ・剣戟 
    ――つ、強い……!
    ――少しでも油断をすれば首をはねられる……!
    ――真剣勝負なんて……久々だ
    「……なぜ折れん!」サングドール戦神は折れない刃は、久々だった。
    ・ストーミは戦神の二の腕を切った。筋肉を切断してやれば。
    「あーあ……」サングドール戦神
    ・ストーミは吃驚した。戦神は武器を利き腕に持ちかえた。
    「ずうぅっと、これで勝ってきたんだけどな」サングドール戦神の顔つきが変化した。
    ・青褪めるストーミ。ワイヤーも使う。剣を使えなくされたのはストーミのほうだった。ワイヤーで攻防。なんとか相手から剣を奪った。

    ・ストーミとサングドール戦神は殴り合った。

    ・街人が戦神に剣を差し入れた。サングドール戦神が受け取る。
    ・こんなイカれたヤツに殺される。そう感じた時、脳裏に彼女の悪戯心に満ちた笑顔が浮かんだ。

    ――なぜ?――

     切っ先が止まった。冷たい刃を首筋に感じる。一筋の生温かい血が流れる。
    「……トーミ」
     チビリの様子がおかしい。街を人質にでもとったか
    ――そ、そんな……!なぜ……
     チビリは喚いた。
     そっちに行きたいのに体が動かない。
    「そんな、そんなの……!」
    「ダメだ……、やめろおおぉ!」
     チビリは喚き、泣いてもいた。
    「!!」
     最後には嬉しそうに笑った。
     彼女は大きな狼に姿を変えた。居合わせた街人の大半が逃げた。
    「フェンリスヴォルフ?」サングドール戦神
    「その上、お前はオルクスか!」
    「――チッ!」
    「やめろ!彼女に手を出すな!!こいつめ!」
     戦神は狼に向き直った。ストーミは戦神の足首を掴んだ。戦神は彼の胸を蹴ったがストーミは手を離さなかった。

     チビリはストーミにすり寄る。
     彼はチビリを抱いた。謝った。何度も謝った。※間違えたので
     チビリはぼこぼこにされたストーミの酷い顔を舐めた。土の感触と血の味がした。
    「戦神様!もうやめて!!」人垣から小さな女の子が飛び出した。「かわいそう!!!!」
     街人が同情している。戦神は戦闘意力を完全になくした。
    「戦神様、お祓いはできるんですかねぇ?」街人
    「オルクス。魔物言葉は『叶わぬ夢』だ。その呪いゆえに戦神が手がだせぬ!」
    ・ストーミの夢が打ち砕かれた。
    「お前は討伐したのだな!」

    ・ストーミから事情を聞いたサングドール戦神はフェンリスヴォルフの頭に手を置いた。

    「私は戦神となります」ストーミ
     戦神は高笑いをした。「魔女がおかしなことを!」

    ――なるほど。
    ――これは戦神のニューゲームということか。

    「選ばれし月の子よ、神々の遊びにつき合う覚悟はよいか?」

    「私が切り開いた道を辿れば、おのずと最後の道にでるだろう。それでも閉ざされた門を開けるものは断固たる己の意志や力ではないぞ……?」
    「神の関心」
    「契りに挑み、軸の力を身体に刻め!」※力のアーティファクト【タロット】を刻むことを教える。
     月宮殿へ赴き、ひとつめを刻め。名は……――
    ・ストーミは蛇竜を呼んだ。フェンリスヴォルフと一緒に旅にでる。
    ビーチで休憩。ストーミが察する。
    ・チビリは考えられなくなってきたらしい。
    「寄り道でもお考えでしょうか……戻っていただけるなら安心です」「チビリ!」チビリが声に驚いて身を引いた。
    ・彼は、人間の慣習を忘れていくをチビリを見て残念そうに思う。
    ・チビリは波に打ち上げられた海藻の傍から離れ、ストーミの隣という自分の場所へ戻りはじめた。彼女が彼にぴたりと寄り添い、頭を胸に預けると、ストーミは曖昧な笑みを浮かべた。


    ・ストーミとビリーの再会。ビリーはチビリが狼になったのを見てショックを隠せなかった。
    ・ストーミは仲間に呪魔オルクスの話をした。
    ・ストーミは戦神になる旅に出ると仲間に告げた。また長く会えそうにない。ビリーは彼とチビリを励ました。みんな二人に同情した。
    ・しばらくストライダー仲間はオルクスの呪魔にびびっていたが、ビリーが快活にお前らなら大丈夫だ。「__の俺が怪物にならないからな」。と言い、仲間に理解させた。

    ・どういうわけかチャールズ・ヘイルがいる。彼からトアは死んだ。という悲報を聞いた。アイスには近づけない手紙を書いて彼にわたした。
    ・チビリは犬好きの仲間から多めにヤギの肉を分けてもらっていた。
    「な、こいつ、本当に」犬らしい。
    ・ミルロリアンが本当に犬になっていく様子を仲間も見る。ビリーも言った。「彼女はそこにいない」 
    「彼女をおろそかにした罰だ」ビリーがきっぱりと言った。ストーミの目が伏せた。

    「さて、始めましょうか、チビリ。ビリー、時間です。私は月宮殿へ赴かなくては……」

    「いつか私もあなたたちから土地名で呼ばわれるかも」チビリが犬の首をかしげた。
    「ストーミ、お前ならいける気がする」ビリー
    「サングドールから『グワイマカール』と呼ばれますが意味はわかりません」
    「どういう意味だろ」仲間
    「たぶん風だろう……鎌鼬みたいなところがあんたにあるから。なあ、地下には行かないよな?」ビリー
    「あれ、行きますよ。契りを刻みに」
    「なら……」ビリーが引き止める。
    「たぶんお前の旅を邪魔するやつがでる」
    「これを、いいんだ。持ってろ。それで白昼夢は切り刻める」
    「これはマルリルア?いいんですか?ありがとう、嬉しい……!」
    「チビリも行くのか?」仲間
     ヘイルから蜂蜜蝋燭をもらう。アイスが作った。
     ・悩む。ふたりに会いたい。助けたい。
    「【ロス・ニムヘス】」ヘイル
    「【クック・ロビン】の合言葉さ、ヴィックに会うといい。彼は神々の起源を知っていた。より詳しい物語を聞けるだろう」ヘイル

    「あなたたちの胸をお借りして行って参ります」ストーミ
    ・チビリがなんとも大きなあくびをした。
    「ミルロリアン!」ストーミ
     呼ばわれたチビリがビリーを一瞥して走り去っていった。
     チャールズ・ヘイルは空模様を確かめた。

    ・ビリーがヘイルの近くに座った。「あいつから手紙を預かっただろ」
    「お前が裏切ってないという証拠はない」
    「お前は、婚約者も盗賊団も裏切った」
    「まあ、いい……ストーミだって……」ビリーは手紙を読んだ。
    「胸に種を植えやがる。それはでかい嵐に育つんだ」
    「犬って」仲間




    「無限……永遠……完璧なる円環」
    「仮に、始まりや終わりがあるのだとしても……」
    「永遠の時、無限の世界に囚われた我々には、それを知る術はないのです」
    「世界は、数多に、無限に存在するのです」
    「無限、永遠、完璧なる円環」
    「現し世には生があり、死がある。永遠ではなく、皆がその時を醜く汚く生きる」
    「ポーンもあなたも然り」
    「我らは世に現れ、消え、また現れる。無限に湧き続ける泡のように」
    「漂白の民として、長く世界を渡り見れば……そのことが自ずと知れましょう」
    「現し世のあらゆる動物が、魔物が、そして人が、生まれ、死す」
    「私をここに導いた力は」「世界の円環を巡らせる力ですよ」
    『しかし、神は見向きもしませんでした』チビリは思った。
    ・神託を授かった月神の使者は全員揃っていた。ストーミを特別な部屋へ案内した。


    ・ストーミは、呪魔オルクスを討ち自身が魔女になったことを報せた。サングドール戦神との戦いの末に、オルクスを葬る為、戦神になることを誓った。
    ・しかし、問いただされたのはチビリのほうらしい。
    ・チビリは頭を激しく振った。部屋の隅のほうへ走っていった。ストーミは吃驚して「ミルロリアン!」と呼ばわり追った。
    ・よくわからないうちにミルロリアンの身体が光につつまれて浮き上がった。吸い込まれるようにして消えた。

    『愚者よ、怪物を討て!!』
    「戯れていると!彼女は……!」
    ――フェンリスヴォルフの霊体。

    ・討伐するが頭がぼんやりする。
    ・ストーミは、月読国を去った。
    深淵ゴルラートの水たまりに月がぷかりと浮かんでいた。月の中心にフェンリスヴォルフが眠りから目覚めた。あくびをする。
    ・獲物のものらしい気配を感じて耳を立てた。小走りに動いた。
    ・小さな生き物を捕殺した。
    ・自分の匂いを検知したらしい。遠方から狼の群れが威嚇をする。
    ・フェンリスヴォルフは故郷に戻りたい。
    ・水の匂いと獣の匂いに誘われる。加工した革の匂いは人間のものだ。
    ・水辺に冒険者を見かけた。喉笛を噛み千切った。
    ・水を飲み、所持品を漁った。胸がちくりと痛んだ。チビリの苦い経験のせいらしい。あの日から声は聞こえない。


    ストーミは月を眺めた。模様が狼に見えた。月の飾り棚にフェンリスヴォルフ。雲が月を隠し、闇が一段と色濃くなった。ヘイルから譲り受けた蜂蜜蝋燭を懐から取り出し、火を蝋燭に灯し、闇を押し退けた。
     遥か遠方に月読国の街の灯りが見える。はぐれ星のように、離れたところで蜂蜜農場の窓から漏れる灯り。赤ん坊の泣き声を聞いたような気がする。
    ――『愛する者を、疎かにした罰だ』ビリーの言葉が耳に痛い。


    ストーミは自分が住んでいた森にビリーが仲間を連れて帰った日のことを思い出した。
    ・月神を心底嫌うビリー。月神に懐疑的。
    「この足跡は稀人かな。小鬼の群れに追われてる。とっくに見つかって襲われたかもしれないな」仲間
    『その者たちは、我々の助けを求めています。救援が必要なのでは?』
    『敵に待ち伏せされているかも、気をつけましょう』ストーミ
    『は』落としていった荷物に見たことのある鞄。ビリー
    『知ってる顔だ……』ビリー『時間が惜しい。先を急ごう』

    『一体、どうなってんだ。小鬼を見た』八重歯が特徴的な女海賊だった。
    『助かったな』アチャック『そういった魔物を見るのが普通だ』
    ・女海賊は小鬼くらい簡単に片付けた。
    『他は、連れていかれたか』
    『あれは奴隷商人だった。ほっとけばいい』そう話す女海賊にビリーが鞄を渡す。

    ・ストライダーが拠点を作る。伐採をし、木を切りだし、建造物を建てる。
    『あれは疲れる』愛雛
    『そういった力仕事も我々ポーンが請け負っていた』※ストーミはこの世界にも戦徒がいると思っている。ただ、戦徒を覚者の元へと引き合わせるような空気はない。
    『おたく、マナーがいいな。俺には馴染みがない。どこの出?』アイス
    『宿営地』ストーミ
    『私たちポーンは漂泊の世界から生まれ、リムを渡って世界をまわりますが』『あなたたちから、私たちポーンと似たような気配といいますか、なにか、感じます。気のせいでしょうか』
    ・こいつ何言ってんだ?的な顔をしているアイス。
    『必要以上の……』女海賊
    『まだ最低限の丁寧語を覚えていりゃいいって時代に』女海賊
    『なんだ。無愛想なやつ』アイス
    『戦徒とはなんだ?』アチャック。ビリーは頭を振った。
    『街には』ビリー『いろんなやつがいて飽きない』
    『月宮殿にはホビットがいた』ビリー
    ・ストーミは言葉の暴力にはめっぽう打たれ強い。
    ・みんな汗だく。
    『水浴びをしたい』女海賊
    『じきに日が暮れますのでご注意を。水辺には水の魔物ヒュージブルが潜んでいます』『十分なご警戒を』
    『水の魔物が潜んでいます?……ははっ』アチャック『いつの時代の話だよ、それ』
    『ビリー!海賊の話をストーミー君にしてやってくれ!好きそうだ』アイス
    『またプリスターの話を?』『魔物というものは不思議な存在ですね……』

    『それは……?』ストーミ
    『ああ、これか。』ビリー
    『……ディズニーランド。俺がいた世界の__年後のアメリカにできるらしい』
    『もらいもんだ』
    『行ってみたい』アイス
    『気の合う親友か女と行くところだそうだ』ビリーがアイスにあげる。『誘うやつがいない』
    『……魔法の国だと聞いたぞ』ビリー
    『おまえも持ってるのか。どれ、見せてくれ』ビリー
    『行き倒れた稀人の所持品から稀に見つかることが』ストーミ
    『ふん、なんだろう。こういうの……どう、言い表したらいい』アイス
    『【かわいい】と』ストーミは女海賊に手渡した。
    『かわいいな』とアチャックが皆の顔を見比べながら言い、愛雛は微笑んだ。
    『アチャック』ビリー

    ・休憩。
    『ポーンとは、何者だ……』アチャック
    『ふぅん、天使。たぶん』アイスがマスコットを眺めている。
     ストーミは頭をぽりぽり掻いて、指先についたものに息を吹きかけて風に飛ばした。
    『だとしたらディンジーエンジェルだ』女海賊の八重歯がのぞいた。愛雛は唇を結んだ。

    ・翌日の昼
    日が傾いて世界が黄金一色に染まる頃に愛雛がどこかで水浴びをする。真っ昼間にはストーミやビリーなどがミウス川で水浴びをする。ストーミは太陽で熱くなった岩に真っ裸で横になっていた。波紋が見えた。女性の頭が浮き、彼を驚かせた。
    「そこに誰かいるね」という険しい声が聞こえてきそうだ。息を潜めたが無駄なのでやめた。
    「ディンジーエンジェル」八重歯が印象的な女海賊。
    「ここにヒュージブルはいない」※体をちゃんと洗えと言ってる。
    『おまえ、どうして宮殿に入らない?』
    『見ることが叶わないんです。入国した人たちは、あの深い霧をどうやって抜けたんでしょう』ストーミ
    『我々ポーンとて、人の住む場所は落ち着きます』
    『……街に行きたいなら、ビリーってやつの提案に乗るな』女海賊
    『なぁ、あんた騙されるな……アイスは面白いから髪をのばしてるんだ』
    ⚠️ストーミが実は男気を好きだと勘ぐった。
    ・女海賊は川を泳いで去った。


    ・私は何を得られた?月神に対する反感が芽生えた。
    ・ストーミは丘を離れ北街道へ歩を進めた。チビリ的に言えばクック・ロビンって気分だった。他に行く宛がない。使者からは大した情報を得られなかった。
     遺跡に座る不思議な女から声をかけられた。
    『キミは立ち止まって私の話を聞いてくれ、グワイマカール』
    『私の名はロスフィンデル。ギルキリスの深淵イアロー谷に棲む大悪魔だ』
    ・旅を労う言葉をかける。
    『神託の女神に由れば、お前は月神に欺かれし【アーエレン】を私の膝下へ導くのだ』※星王
    ・ロスフィンデルは、チビリの走馬灯をチビリと見た。

    『グワイマカール、是非これを受け取ってくれ。これは褒美だ……そして、姉ぎみがチビリに対してよりいっそう辛くあたることへの詫びだ』
    『いま手渡さないとラデラの夢を叶えてやれないしな』
    ・燦然たる白い輝きを放つ魔法の指輪。主張強め。
    ――これは、リム?
    「それは【親指の王冠】」
    ・とある世界にとある魂を紐づけた。
    「さて、私はお暇しよう。姉ぎみの目が気になるのでな。ではな、グワイマカール。私の【アーエレン】をよろしく頼む。彼は迷える子羊故に誰かの導きを必要としている……」ロスフィンデルは薄まって消えた。
    ・ストーミは月を見上げた。
    ・アーエレンとは誰ですか?
    ・北海岸線に続くエスリマ北街道を歩く。と言っても街道の左側は西エスリマだ。目的は【クック・ロビン】首領との対談。困難を極めるはず。それもそうだ。ストライダーがドリミア盗賊団を根刮ぎ剥いだ。一網打尽にした。
    ・前方にエスリマ北半島の最北端の山が見える。

    ・丘の麓で見事な金髪の腰の細い男がストーミを見ていた。運が良かった。ドリミアだ。ストーミは手を招いた。魔法の指輪が煌めいた。
     
    ・焦げ茶色の軽装備、灰と茶色のマフラーを首に巻いている。白と薄茶の縦縞模様のブラウスを着ていた、男とも女とも見てとれる不思議な人物だった。
    「そこの止まれ!」
    「本気か、海岸へと進みたいのか。【クック】以外にもオーク族の海賊船が何隻も停泊しているんだ。言っておくが、こいつらを月読国の寄生虫といっしょくたにするんじゃないぜ」
    「失敬。無駄口だったな」
    「噂を聞いて見に来たんだ。『俺』を捜してるヤツがいるって」
    ――彼がヴィック
    ・ストーミは事情を説明した。男は魔法の指輪と背中の盾を見て納得した。
    「本当にあった物語か……ロスフィンデルの品。あんたは女神から目をかけられたということか……」当然サングドール戦神とオルクスの話を知っている。

    「ラデラの番がまわってきたってことだ。他には?まわりくどい独特の言い回しでヴァーヴァー言わなかったか?」
    ――ラデラに由ると、月神に欺かれしアーエレンを私の膝下へ送るのだ。グワイマカール、私のアーエレンをよろしく頼む、迷える子羊故に誰かが導かなくてはならないのだ――
    「ちっ……誰が星王になるって?」ヴィックは苛つきを隠さなかった。
    「なるよあんたは戦神に」かなりぶっきらぼうに言った。指笛を吹いて馬を呼んだ「乗れ」
    「光栄だ、戦神!海賊蔓延る海岸線に宝船を案内するわけにはいかない」※マルリルアの短剣、稀人世界の短剣、ロスフィンデル神器を二つ、戦神の卵は贅沢なテリオン素材。
    ・ヴィックは東に向かった。
    「どうせ知らないだろう。リング・ディンドンと逆立ち猫のアーチで動きがあるぜ。とっておきが完成した。輸送は越境部隊『×』が担当するんだがストライダーの同伴が決まった。俺の勘だと……ビリーはあんたが必要だ」
    「姿を現すときには蛇竜に乗ってるんだぞ?じゃねぇと格好がつかないからな」
    ――なんでも知っている!
    ・【逆立ち猫のアーチ】では神のテリオンカードが完成する。
    ・【リング・ディンドン】CBはストライダーを育てるつもりでモルドゥア国までの輸送を同伴させる。
    ・ヘイルが色々勘ぐる。ヴィックも知っていたんじゃないかな。「羽ばたく鳥が見えたんでね」
    「厄介ごとを押し付けられやすい」ビリーがウィルムに跨がるストーミを仰ぐ。
    ・ストーミから進捗。「月宮殿での探索は辛いものでした……チビリは命を落としたのです」
    ・ビリーはやっぱりなという顔を浮かべた。はなから神など信じちゃいない。
    ・愛雛について訊かれる。ビリーに嘘がばれた。赤子がいるな?
    ・ストーミは洗いざらい話す。ストーミは自身と愛雛と赤子のために戦神の巡礼は続けるつもりでいる。

    ・リング・ディンドンの例の武器マルリルアのことを話す。※ビリーは神のテリオンのことなんて知らない。
    ・ストーミはヴィックから聞いているのと武器の種類が食い違っていることに気づいたが口に出さない。様子見をする。

    【逆立ち猫のアーチ】からストライダー。月読国の外から×と合流【北聖堂】へ護衛同伴。ストーミが仲間にいるストライダーは違う。


    ・クック・ロビンと思われる盗賊
    「手先の数は把握していませんが。他にもいることでしょう」ストーミ
    「正体がわかっているのであれば、邪魔しないことです」X6-88
     戦闘に関しては多彩な知識を持っているので困難に面したときに助力が得られれば、道を切り開けるかもしれない。

    【リング・ディンドン】手前の街道からCB、ジョリー・トーマ、シャーリーが合流する。【地下迷宮ゴルラート】へ潜るため、ストライダーたちと北の聖堂へ。
    「こういう場所では奇襲をうけることもあります。慎重に進みましょう」ストーミ
    ・旅人の木偶の坊を【ゴルラート】へ転送する神官が厳かな北聖堂の前に佇んでいる。
    【北の聖堂】

    「墓荒らしか」ビリー
    ・大量の苔、カビに仲間がくしゃみをする。
    ・越境部隊『×』が【神のテリオンカード】を確認する。C.Bはここで待機をする。まれに棺泥棒が出没するため警戒を怠らない。
    ・月宮殿の地下聖堂で行われるめのと全く同じ一連の儀式のあとで転送される。

    【地下迷宮ゴルラート】

    「【怖道】を進みます」

    ・アリマスピという怪物が初っ端から出没。仲間の死骸を喰らっている。
    「魔物よ。注意して」111
    「死体を食らう敵です!」ストーミ「ひとつ目?サイクロプスにしては小さい……」「私が仕掛けます」ストーミはバッテに押さえつけられる。
    「地下迷宮ゴルラートは前途暗澹冥濛(あんたんめいもう)」フェイスレス

    「私たちは基本、魔物の相手はしない。一旦、戦闘が始まれば、戦闘の連鎖が続くことになるから」モルガン
    「でも、相手によりけりね、道を塞がれて動けなくなる場合もある。ゲームみたいに経験値や宝箱が手にはいる訳じゃないからさ」自称ダンタリオンの®️指定の本
    「お帰りになられては?今ならまだ間に合います」X
    ・ストーミは武器をしまう。
    「そうだ。俺たちはオーク相手に疲弊し困憊した。化け物相手には歯が立たない。お前なしではまるっきり駄目だったんだ」ビリー
    「俺の推測だけど……お前との1日は、大変なものになりそうだな」バッテ
    「もし魔物の気を引いた場合、どうするんだ?」ビリー
    「逃げるか死ぬかだね」モルガン
    「悪いな!、おまえ、戦神のタマゴなんだって?」バッテ
    「あら、じゃあ、ゲームヒーローか。経験値稼ぎの邪魔して悪かったわ」111
    「ひとのことっ、ぷっ」モルガン


    「暗闇からの不意打ちには十分に警戒を」ストーミ
    ・ストーミが敵を発見する。「強そうな敵です。分が悪いのでは」
    「エンシェントヴァンパイアがいるよ……」モルガン
    ・無視をする!
    ・無視が出来ない怪物もいる。警報器の様に突如鳴り響くシュリーカーの轟声にゴルラートの魔物が一斉に侵入者の存在に気がついた。
    「ぐあっ、鼓膜が破れるっ」ストーミが堪らず耳をふさぐ。
    「ウゥッ!」モルガンはイヤーマフをかける。
    ・フェイスレスが炎で焼き払い、バッテが爪召喚で一気に片付ける。


    ・部屋か通路に魔物が滑り込むように入ってきた。
    「被害が広がる前に手を打ちましょう!」「弱い敵はお任せします!」ストーミ
    ・ストーミが屈強な獣人マテリオンを一思いに片付ける。

    ・とある部屋は機械で溢れていた。「生体生産工場だ……ここは」ヘイル
    「これが……機械……」ストーミはあたりを見回した。警戒は怠らない。
    「そうなんだ。地下迷宮ゴルラートは怪物生産工場だった」®️指定の本
    ・怪物がやってくる。
    「困ったことになりました」X
    「私に弾丸を支給してくれれば戦闘において使わせてもらいますよ」X
    「こんなときに……くっそ」バッテ
     爪召喚で怪物を引っ掻く。
    「こんな魔物まで……」ストーミは尾のあるべき場所に人の長い足の生えたナマズの怪人に特大サイズのゲジゲジみたいな足を持った幼虫が群がっているのを見た。魚の怪物は生きていた。長い蜥蜴の尾を鞭のようにしならせストライダーの仲間を叩いた。足が伸ばされたときそれは人ではなくバッタの足だと気がついた。幼虫の頭が持ち上がると赤い光を放つ眼光を仲間にあてた。「キモッ」モルガンが槍で魚の怪物を突き刺した。

    「またマテリオン!」111。屈強な狼の獣人の片目は潰れていた。堅い皮で覆われているがストーミの断頭台で簡単に片付いた。
    「攻略が難しいと感じたら、パーティー再編もご検討を」ストーミ
    「深部には、より凶悪な魔物が待ち構えているかもしれません」ストーミ
    ――カチカチッ、カチカチッ
     扉の上に巨大な昆虫の怪物がいることは皆が気づいていた。バッテが爪召喚で削ぎ落とすと緑色に鈍い光を放つ超弩級の白ムカデが激しくうねって目に留まらぬ速さで逃げていったがアリマスピがいた。
     たった一つの丸い山羊の目を赤く発光させた怪力怪物。犬の指を長くしたような三本指だが脅威になるに違いない。
    ・他の怪物が迫ってきている。
    「逃げましょう」敵が強く、分が悪い……と思ったら逃げるのも手です」ストーミ
    ・全員、避難先に駆け込む。生産工場の扉を開けて、閉じるを繰り返すわけにはいかない。フェイスレスか®️指定の本が導いた。

    ・【モルドゥア】へ転送する為の移動キーを見つけて拾う。序盤でシュリーカーに叫ばれた結果、かなり回り道するはめになった。


    「相手を信じるということって、難しいことだね」モルガン
     大切な何かが欠けているという気がして仕方ない。生の虚しさを実感している。幸福という実感はない。この段階で改めて私はなにをすることを求められているのだろうという問いに苛まれる。
    ・バッテがストライダーに教えた。モルガンはリャカに裏切られたから少し疑心暗鬼だ。
    ・ストライダーがバタバタ倒れた。×がテンパる。フェイスレスが【北聖堂】で問題が!!

    ・モルガンがいち早く置き去りのビリーの木偶の坊の懐をまさぐる。「どうなってるの?」
    「形勢をくずさないで!」フェイスレス



    【北の聖堂】

    盗賊の動き

    シャーリーの使い魔が鳴いて知らせた。シャーリーがジョリー・トーマの元へ走り寄る。「ひどいことしないでっ!」
    ・使い魔は弓矢にやられるから退かせる。「わかってる!きみたちを」「もう傷つけたくないんだ!」
    ・銃と弓の撃戦。
    ・シャーリーをスライムで護りながら戦う。
    ・テリオンカードマスターC.Bがイフリートの炎で焼き払う。
    ・ドリミア盗賊の残党がまだいたのか。クックでないことを祈った。


    【ゴルラート】

    ・ストーミはどういうことか訊ねる。「モルドゥオン・シーリンがマステリしないってことだな」バッテ
    ・いまなら消せることもできるよね?死因が事故なんだもの。モルガン
    ・フェイスレスは偽物を輸送することにした。どのみちもう終わってる。


    【北聖堂】

    ・ほとんどの仲間は北の聖堂で目覚める。ヘイルも、ビリーも。
    「なぜ呼び戻した」ビリー
     シャーリー・オオトモは叫んだ「助けてほしいと思ったっ!自分の身を守ってえ!」
    「こっちでもってか」ヘイル
    「お、俺は、助かった!」仲間
    ・このドリミア盗賊の残党は手強い。
    ・戦闘中だがビリーがストーミの棺の前に立つ。開けると、中は空だった。×のを開ける。空だ。「どういう意味だ!!」
    ・×の本体は消失している。皆が木偶の坊の体だ。ストーミについてはたぶん、木偶の坊を造れない体なんだろう。

    「神のテリオンカード?」ビリーが問い詰めた。CBは吃驚した。
    ・ビリーは問い詰める「誰のために作られた、いや、作らされた?」
    「モルドゥオン・シーリン」CB「モルドゥアの女王」
    ・ドリミアの奇襲。CBがブチキレる。魔法で
    「今度こそ、ヤツらを根絶できたはず……」C.B




     

    【北聖堂】
    ・リャカの仲間の一人ドット・ハムのスタンド【スリップ・ノット】が発動している。偵察に来ていたクックを俺の行きたい方向じゃない方向へ無事に操作できた。おかげで北聖堂が無茶苦茶だ。クックの頭にはチャプター・イレブンのスタンド【ブルー・オイスター・カルト】が作動した。
    「伝説の盗賊の仕事っぷりをみせてもらおうか」


    【ゴルラート】

    ・ヴィックは既に【神のテリオンカード】を×からすって逃げていた。怪物の群れを利用して。
    ・スタンド【ブルー・オイスター・カルト】が次の憧れを植えつける。チャプター・イレブン。
    ・ヴィックは地上へ戻る。怪物の間を巧みにすり抜けながら。

    ・時間をかけずにチャプター・イレブンの元へ。ドット・ハムが神のテリオンカードを受けとると。また憧れを植えつけられたヴィックは去った。
    「これが【神のテリオンカード】か……」懐にしまう。
    「汝を閉じ込める、無限のくびきから……っ、脱する資格を得よ!!」
    「…………なんてな」
    「行くぜっ、チャプター・イレブン!」
    ※モルドゥア国へ帰る。



    ⚠️ストーミの反応を描くこと。
    ✕はストーミとモルドゥアへ。
    壁画で見た車が__大通りを通過していくのを見て、ストーミはその車全部がミルロリアンのまえに駐車する光景を思い描いた。
     車が__前に止まった。と
     ストーミは躊躇った。やかましい。

     


    親指の王冠、指輪を眺めた。そして、指にはめた。
     リムの世界が無限に広がっていた。リムに満ちている。無音は彼を不安にさせた。
     彼女をみた。水たまりに沈んでいた。彼女自身から湧き出る水。チビリはまだ安定していない。
     彼女は、自身を否定したので、こうなっていると気づいた。消えたいと願い、消えようとしていた。目が開かない。





    【モルドゥア国】
    ・モルドゥアの女王は、傲慢なので神になりたがった。
    「モルドゥオン・シーリン」不死の象徴である蛇冠が落ちた。
    ・モルドゥオン・ロモは怪訝な顔を浮かべる。
     神のテリオンカードが女王の手に渡る。
    ・カードから神を抜きとったモルドゥオン・シーリンは自分とマスターテリオンさせた。
    ・爆発!!
    ・全身の肌が粘着性の非常に高い黄色に。ひどい匂い。側近が笑う。シーリンがスライムみたいに発光している。シーリンは金切声をあげた。
    ・偽物のカード!
    フェンリスヴォルフは月がぷかり浮かぶ水辺で目を覚ました。体が重いのはたっぷりと水を含んだ毛皮のせいだと感じた。身震いをし、水滴を飛ばした。
    ・嗅覚は濡れた犬の匂い、土の匂い、大気の匂いを嗅いだ。
     天井から根っこが突き抜けている。光が洩れていた。天使の階段があらわれる。いつもの竜が周りを飛び交っていた。
    ・狼の群れは威嚇の遠吠え、胴体だけのコシュタ・バワーの蹄が暗黒の大地を駆け抜ける。

    【グランシラ河】
    ・フェンリスヴォルフはグランシラ河の水を飲みに来た。現世との繫がりが完全に消えた。
    ・棺が流れてきた。岸辺に漂着する。抉じ開けようとする。
    ・中から叩く音が聞こえる。
    ・蓋を引き剥がす。牙に抵抗する女は意識を失う。女の腕を咥える。妙な味がした。
    ・妙な毛色の巨人と鉢合わせた。巣に運んだ女を横取りされた。


    ・カタクリはモルドゥオン・ロモと逢い引きをしていた女は実は『悪魔の実』の能力者ではないかと疑った。チーズらしい体があっちこっちナイフで削られていた。※二人はカタクリの頭を煩わせたため一度投石されている。
    ・看病を続ける日々を送るあいだ、弱ってきたように感じた。
    ・モルドゥア国へ赴いて医師の元を訪ねるまえにドーナツ屋を見つけてしまったため金は全てドーナツにつぎ込んでしまったが、ちゃんと医師を連れてきた。※拉致
    ・医師の診断が終わった。命に別状はない。医師は彼女はミケイラというテリオン族で王族専属娼婦だという。確かに彼女の訃報を聞いたのだが?と頭を傾げた。彼の目から見てもミケイラが王族に調理に使われすぎたのは明白だった。ショックが原因。
    ・意識のない女に話しかけるようになる。まだあっちこっち削られているチーズが戻らない。※カタクリは自分が産まれた海賊船、子供時代を過ごした国、住み慣れた国を鮮明に思い出せる。なのに住み慣れた世界はここにはない。

    ・ミケイラが目覚める。自分が看病されている訳を尋ねる。ロモに慣れているため背丈五メートルの怪物を見ても動じない。
    ・ミケイラの歯が欠けている。ミケイラは指でなぞって落ち込んだ。
    ・カタクリにはテリオン族の話もしていないのに話が通じる。
    ・ミケイラは王族に贈られる贅沢な食材とのマスターテリオンした結果王族専属娼婦になったのだと説明した。先日のモルドゥア国を統べるモルドゥオン・シーリンの醜態により、モルドゥオン・ロモは国王になった。
    ・ミケイラは別の王族貴族専属娼婦になった。これが最悪だった。チーズの体を調理に使った。あまりに贅沢な食材のため身内で食べすぎた。ミケイラは倒れた。殺人を恐れた王族貴族はミケイラを棺にいれ滝に落とした。
    「なるほど…………」
    ・ミケイラは戦神は白昼夢狩りをしていたことを話す。白昼夢であるあなたを狩る立場のことを。しかしとっくに剣を交える仲であることを知る。
    ・ミケイラは訊ねた。朝、昼、晩の食事を。
    ・白昼夢から剝いだ肉なんて体に悪い。このチーズを売って金を手に入れてと言う。カタクリは餅を売ってくると言う。

    ・カタクリは白昼夢だが、高いフィジカル、人間にとって有害の存在であると自覚している。だからゴルゴルの最深部【アンノン】の鬼の巣で普段は大人しく身を潜めている。ただ、午後は頭が疲れる。糖分を大量に摂取する必要があるためモルドゥアに現れる。人を襲わない白昼夢は希少ということで特別視されている。彼が登場した漫画を読んでいる人間も大勢存在しており、彼の口元も知っている。モルドゥアではたまに自分を稀人だと思い込む白昼夢が存在する。人に危害を加える恐れがない人物は受け入れられる。元ネタを曝すことはモルドゥアで禁止されている。カタクリは隙を見せなかった。
    ・元海賊のカタクリから見てもモルドゥアの状況は、海賊に支配された楽園よりも深刻さを物語るオブジェクトで溢れていた。
    ・餅を売る。めっちゃ売れる。めっちゃ人来てめっちゃ野菜くれる。

    「はじめての野菜?」
    ・漫画では野菜を積極的に食べる習慣がなかったため読者世界からめっちゃ心配されていたらしい。※馬鹿ではないので気づいている。
    ・カタクリはひとつ咳払いをして、これからは健康に気をつけることをお知らせする。
    ・二人は調理する。鍋。ちゃんと野菜を食べる。
    ・カタクリは新聞紙も持ち帰っていた。王族貴族は黒だ。お前は死んだことにされている。ミケイラはモルドゥア国に帰ってもリャカに利用されるから帰るつもりはないと答えた。屋敷の隣に小さな家でも建てると答えた。
    ・数日経過。まだミケイラの体はあちこち欠けている。特に欠けた歯を気にしていた。気にしないことを教えた。
    ・カタクリは、ミケイラの声は『セクシーで低くていい』こと(自分自身感想)を教えた。

    ・フェンリスヴォルフは探求者から怪物扱いされているため討伐されそうになる――討伐された未来では、待は大火事に見舞われる。お気に入りの店の心配はしたくないため――救出し、手懐け、ミケイラがしつけをした※フェンリスヴォルフをアンノンへ誘ったのは御飯の匂い。カタクリの近くを彷徨けば美味しい餌にありつけることを学習した。そしてカタクリとミケイラは御飯の体臭がした。
    ・餅屋敷の隣に小さな家屋が建った。フェンリスヴォルフが入っていった。あれはサウナだ。
    ・ミケイラは訊ねた。「マルリルアをご存知ないですか?」手練れの探求者が青い武器を持っている。
    ・最近は街が騒がしい。マルリルアの武器をサハルの嵐で試していて。白昼夢を刺激している。白昼夢の行進も騒がしくなった。
     あれは恐怖の具現化ですのよ。街人の幸福度が著しく低下してますわ。



    ・ギアッチョは全然人の話を聞こうともしないモルドゥオン・ロモに激しい怒りを噴出させていた。神経質そうな顔を歪ませて。
    ・ギアッチョは常闇月神が大量に稀人好みの白昼夢を産み出していることを告げ続けていた。バックに黒幕がいるってことだろ。おまけにリャカからちょっかいされる始末。だから言った。どうせお前だろうが!
    これって納得いくか?俺はぜーんぜん納得できねえ!超〜〜イラつくぜ!
    ・避難を激推ししてるっつーのに!誰も聞く耳を持たない。


    ・カタクリは好物調達に行く。なんだか貧乏ゆすりの激しいカリカリした青年がいる。あの髪型『ニケの実そっくりだ』
    ・白昼夢が吹き荒れていた。口元を隠すカタハバまであるファーをあげた。街が白昼夢で大変なことになる未来を見たが。安否が気になるドーナツ屋は無事だった。店内でドーナツを食む。フェンリスヴォルフは大人しくしている。

    ・つむぎはギアッチョが激推した避難スポットに避難した。つむぎが同僚たちに言った。ローニフレド湖のサハル領域でマルリルアを試しているせいで誕生した白昼夢が嵐と共に街へ押し寄せた。あの霧嵐は生きている。

    ・サハルの霧嵐にフェンリスヴォルフが唸った。
    ・カタクリが頭上に落ちてくる『ダンタリオン』をキャッチした。本の中から人がでてくる。
    ・越境部隊『✕』と鉢合わせをしたカタクリは白昼夢のため誤解される。R−指定の本を破り捨てる。
    ・カタクリにはフェイス・レスの火炎魔法もちっともちっとも役に立たなかった。
    ・未来モルガンが言った、水に弱いよ!だからモルガンは弱点を教えず女神モルガンに化けれもしなかった。土竜のひと突きでモルガンは瞬殺された。※攻撃が見えないため。

    ・X6-88と111が咄嗟にマルリルア弾を使ってカタクリを襲撃した。確かに発砲した。「マルリルアが、まるで効かないっ!?なぜよ!?」「落ち着いて。よく見てください。弾は彼の体を貫通はしているんですが」
    「ちっとも弱ってないじゃない」111「それに、あれはなに……?」
    ・周囲を餅に変えふたりを呑み込む。
    「実は魔女だったり」バッテが口走る。カタクリの土竜とバッテの爪召喚バトル以前にバッテは殴り殺された。
    ・フェイス・レスが恐怖に息も絶え絶え。最後にフェンリスヴォルフのアギトが見えた。
    ※カタクリはただドーナツを食べに来ただけ。


    ギアッチョのホワイトアルバム※街破壊の白昼夢を停止させるため。
    ・氷は街破壊活動を一時的に静止させたが同時に街の一部も静止した。
    ――一体どんな温度で冷やしたら戦神が凍る?――カタクリは見聞色の未来予知で退避をする。
    ・カーリーはギアッチョの居場所を割り出し、四本の手に持つ剣で斬りつけるために飛びかかる途中で氷の彫刻になる。建物ごと破壊する。
    ・ギアッチョはドーナツ屋の瓦礫のなかから這い出る。
    ・カタクリには、バリバリに凍りついたカーリーが強引に動き出し、氷の彫刻を破壊しはじめる未来が見えた。ロモ、ならいい。
    ・カーリーは、妙な色に発光しているモルドゥオン・シーリンの成れ果て、スライムを砕いた。モルドゥオン・ロモも粉々に砕いた。ラッキーだった。※シーリンスライムは街人のゴミ箱化。戦神ロモは白昼夢カタクリに近づいたため。

    ・つむぎはホワイトアルバム影響範囲外。隣人のギアッチョから暖かい格好をしてそこに行け!と言われたため。同僚たちも一緒。
    ・つむぎたちはそのまま脱出。「越境部隊が……全滅……したみたい」

    ・カタクリがドーナツ提供店が破壊されているのに気づいた。もうドーナツが食えなくなるという理由でカーリーに攻撃を加える。
    「俺を『知っている』な……?」覇王色の覇気を纏わせた斬撃を飛ばす。それがカーリーの気を引いた。
    「お前は『ワンピース』の化け物」
    「シャーロット・カタクリ」
    「……」
    「厄介だよな!漫画は!フィジカル高すぎて!!」
    「カタクリが粉だからって小麦島がお前の島って変だし!カタクリ粉は餅と関係ないし、賞金10億5700万ベリーの維持が……!大変じゃん?!」
    「漫画はいいなーー」
    ・カタクリは目を細めた。※気を取り乱させてなんぼ……つまり……
    ・剣戟
    ・カタクリがカーリーを倒す。完全に食べ物の恨みを買って殺られた。
    ・リャカを拘束する。


    ・ギアッチョが「地上はいま何世紀だ?」「ここに来る探求者は、どいつもこいつも古い時代の甲冑やら毛皮の外套やらを羽織る」「主権か?」
    ・つむぎがギアッチョに尋ねる。「ギアッチョ!逃げよう!」「地上に行こう!」
    ・リャカが言った。「お前さぁ、気づけよ……自分がぁ、何者なねかさあ……」
    「最低……」つむぎ
    土竜がリャカの胸を貫通した。
    「ママを呼ぶ気はねぇよ、リャカ」※未来リャカが、ヤバいの呼んじゃうよ?と発言したため。
    「呼んじまえって……」リャカ
    「…………ッ」ギアッチョ「おいっ、理解してねぇのか?!地上へ上がれねぇよ!俺たちはまだこいつから移動手段を聞いちゃいねぇんだ!」
    「オイッ!どこに隠した?ポートキーを!」
    ・リャカは死んだ。
    ・カタクリは騒がしい者たちから立ち去った。


    ・アンノンに佇む餅の家屋の前でミケイラが主の帰りを待っていた。「おかしいですね……街が壊れでもしたかのような音を確かに聞いたのです……」
    ・主を見つけたミケイラが手を振る。
     妙だ。確かにサハルの霧嵐は生きていた。
     おいしい御飯を食べたあとはサウナだ。
    ・野菜鍋を食べながら。カタクリは今回は傷ついたらしい。「落ち着いて見ろ。俺は、漫画だ……」
    ・ミケイラは箸を置いてから言った。「おかしなことになっていますわ……なんと言ったらよいか、あなたの色彩は……漫画……ではありません」
    「……」
    ・ミケイラはにこやかに言った。私は強いあなたが好きなの。「生き様を私に見せてください」「私も私で新しい人生をここに作った!」


    目的は、欲しい調味料を手に入れること。

    このモルドゥア国の中心街、道中とある場所を通過する際、意識してるしてない関係なしに卑猥な映像が流されて吃驚する。通行人の話によると内容は人によるらしい。
    髪の毛を光らせている輩は、アナーキスト(無政府主義者)は、富裕層が調達するような家電を攻撃している。

     数週間前に初めて訪れた。オルクスの屋敷の壁画にチビリが描いたもの、摩天楼や立派に整備された道路と煩い音を立てるあらゆる車種を見ることできた。音や匂いは我慢ならない。
     街が白昼夢の手によって破壊されたことにより対白昼夢の抗議活動が盛んに行われている。
     デモ参加者たちから蔑みの目を向けられ子供たちに取り囲まれた。酷い罵声を浴びせられた。
    「お兄さん、歯を見せてください!」子ども1
    「…………あ」子ども1
    「創作物だ!!」子ども2
    「虫歯のない口」子ども1「うわああぁぁぁぁっ」
    「こらっ!ほんとうのこといわない!」ママ
    ――え

     燃やされた漫画が路面に落ちている。



    __にあるバルに目をむけた。ああ、マスターを思いだす。
     __が見える壁際に座った婦人が、鮮やかな__で布に刺繍針を刺し、スチールの輪の下からひきぬいている。
     一針一針紡がれる華やかな花。立体の花びら。
     長く見すぎた。婦人に声かけられる。「その装いは誤解を招きますよ」
     自分は着古したエンハンスジャケットを着ているから。
     ストーミも並んで腰を下ろす。

     私のマスターは、よく革靴を履きつぶす人だった。革靴を休ませることなく履き続けた。泥で汚れ、水辺で靴のなかを濡らし、骨が散らかる鉱山にも足を通わせ靴に穴を開けた。キャンプを張って、靴底の穴を獣の皮で塞いだっけ。時間に余裕がある日は魔物の硬皮を使い貼り付けて補修した。

    ――それにしても魅惑的な花。
    「アートニードルというの。珍しいかしら」
     装飾を施すことがなかった。
    「なんという花?」
    「薔薇よ、そうよね。ここは薔薇がない世界だものね」
    「薔薇……これが」チビリの花だ。挿し木を主の首筋に突き刺したことがある。
    「その花は市場にはなかなかでてこないの。一鉢で300万」

    「このレースも見て、美しいと思わない?ね?」
    「とても」
     婦人から無地のストールと刺繍箱を買い、絵を描いてもらう。それをなぞるように糸を刺す。先ずは刺繍針への糸の通し方から教わった。
    ――マスター、これほど親切なひとはいなかった。
    ――マスター、なぜ?

    これは、ええと……贈り物




    マスター?




    買ってきた調味料を紙袋から取り出し棚に置いた。チビリは外か。

     今朝、ふたりは静寂を切り裂く音に目覚めた。家畜たちは散るように小屋から外へ逃げた。

     ストーミは森のなかにも脱走した家畜がいることを知っている。彼女ひとりで無事に豚を捕獲できない。
     脱走した豚を使いたい。今晩の献立、ウィンナーに思いを巡らせた。兎に角忙しくなる。

     ストーミは畑を抜ける。すぐそばにある。丘の小花の青が空に溶けた。
     小さく可憐な青い花が丘の一面に咲き誇る丘で大きい頭と短い脚を持った小さいチビリが耳を澄まして鶏の鳴き声を探している。
      ストーミの耳には聞こえている。
    ――コッコッコッコッ
     丘をおりて__に向かい、鶏をさがしだした。
     ふたりは鶏を籠に入れた冊に戻す作業をする。
     周りを徘徊する鶏は環境に適応したかどうかもわからない。虫などを食べているのだろうか?少なくとも痩せてはいない。

     ストーミーはふと家屋を眺めた。自分にそっくりな子供たちが牧場を駆けめぐる白昼夢を見る。「こういうのでいいんです」牛を連れ帰り妻を吃驚させ、跡継ぎされない牧場とともに朽ちるのが彼のささやかな夢。妻となる女は愛雛なんだろう。
    「何羽か足りないようです」
    「私、もう少し粘ってみるよ」
    「では宜しく、私は豚を探しますね」
     それからもう一時間ほどは__豚を捜す
     


    豚は緑豊かな森と手つかずのリムの境目に居た。



    はじめは無音の世界だった。感覚が剥奪され、自分は苦しかった。
    「気が狂いそうです」
     チビリは孤独を嗜む性格をしているから平気そうだった。

     あまりの苦痛から、荒れ地から__埃まみれで、車のうるさい音がする国の話をした。
    指輪の外に出られないチビリのために撮影でスマホに納めたモルドゥア国の風景を見せた。チビリは言った。「私が住んでいた時代より進んでる」と。
     



    対白昼夢の抗議を思いだす。抗議に参加者から囲まれて罵声を浴びせられた。
    『なにもないを見てなにもないまましんじまう。それのどこがいけないんだ?』
    ストーミーは立ち尽くした。
    ――でも
    スマホにダウンロードしてあるアルバムアプリを開く。ビリー、愛雛、仲間たち、チビリと、自分のマスターの記憶は遜色ない。

    ――気にしない。

    ・ロスフィンデルが言っていた『世界』とはもともとリムの粉塵で固められた土地でしかなかった。

     ここにあるものは全部、
    必然的に望むものが誕生するのを垣間見たストーミは自分がロスフィンデルから貰った神器は『界王の力を扱える』魔法の指輪!だということをチビリに教えた。
     ストーミとチビリは世界の土台を形成した。

     赤い楓の絨毯、見事な黄金に染まる木々の森は、二人があまりの暑さに、世界に望んだ景観、初めての力の応用だった。
    「気に入らなかったですか」豚に言った。チビリの真似。彼女は動物に話しかける。

     ストーミは豚を捕まえる、縄で縛った豚を背中に背負って森へ引き返す。
    豚が森から逃げるんじゃ、豚が何百頭いる森だと自慢できない。ここにドングリの木はない。


     彼の身につけたものをはためかせ
     雨が降ってきそうだ。
    「気圧やばい」
    「私は背中と肩が痛む。揉んでほしい」
     ストーミーは手に取った棍棒で彼女の背中を軽く叩いた「熱湯を頼めます?」
     
    タライを用意する。干し草も。
     チビリは湯を一生懸命勉強沸かしていた。
    「うん、いいですね」「チビリ、棍棒使う?」
     ストーミーはチビリが鈍器で豚の頭をつぶすところを見守った。それからぐったりした豚の胸の頸動脈を切り放血させた。タライにためた血は後で調理に使う。
     雲ゆきが怪しい。血が入ったタライを部屋へ置いた。
    「お湯よろしく」

    毛をこそぎ落とし終わった。
    ストーミーは干し草に火をつけており豚を炙る。チビリが熱い湯をタライに注ぐ。豚を湯につけ温め、洗った。チビリは興味深そうに作業を見守った。


     チビリは特別な人だ。再開した日から、妙な違和感を覚えている。なんだろう。
    ――でも、私が夢を叶えるとき、あなたはいない。

    二人がかりで豚を頭を下にして吊る。それから解体をする。大丈夫、氷は沢山ある。
    ストーミーは豚の内蔵を取り出す作業にうつった。
     食品貯蔵室の扉を開く、取り出した臓物を冷凍庫へ置き、それから閉める。
     チビリはテレビゲーム『スカイリム』を遊んでいた。スタルリム鉱石を知っている。鉄のように強く死のように冷たい。

     スタルリムにある氷を採取しないと。危険なのでふたりは一緒に行く。スタルリム鉱脈は洞窟なかにある。水も氷らせる。
     ストーミーは頭の隅にまだ残る罵声を思いだした。
     彼女は手と腕を拭いはじめている。

    「あの街は腐敗しています。稀人を迫害して」
    「思うところがいろいろあるんだろうね。街が壊れたんだから」
     タオルをタオル掛けにかける。


     雨など気にもせず、__
     彼は玄関を抜け、__上着とシャツを脱ぎ、__を__
     をハンガーに掛けた。チビリはせっせと氷をシンクへ置いた。
     二人がかりで砕いた氷だ。
     ストーミーは挽肉を作る。
     血も混ぜた挽肉に砕いた氷を投入して一緒に混ぜる。使う分以外は冷凍庫へ入れた。



     チビリはハンバーグがいいと言ったのを覚えていた。調理法を知らなかったからモルドゥア国で料理本を買って学んだ。それから料理にはまった。
     チビリが食器を用意する。テーブルに並べる。



     ハーブ入りのウィンナーが添えられたハンバーグ。ソースをかける。
    「食事がすすむよ、ストーミーのごはん、おいしいねっ」
     ストーミとチビリはご馳走を見て、たっぷり喰んだ。
    「ストーミーは酒をすごくたくさん飲んでる。」


    「ストーミーって、熱量すごいね」
    「……ええ」
    「助かってるよ。私も頑張るよ」
     チビリは__をふたつつくり、ひとつを渡した。




    「秘密の小森で果実をつくったの」
    「いいですね、タルトに使ってみたい」
    「甘い香りはしない、きっとおいしくない」
    「迷いでも?」
    「私の問題じゃあない気がする」
    「友情って愛とは違うものなの?」
    「そう、ですね」
    「あなたとわたし、相方って表現のほうが正しいか」
    「果実に味をつけたいから」「好き」
    「なるほど、恋の味……」
    「それを冠した菓子なら世界にあふれるほどあるのでは。モルドゥアで探してみましょう」


     そう、リムは唸るほどある。だけどストーミは頑張って牧場を建てた。そうしたかったから木を斬って倒して掘っ建て小屋を建てた。
     家屋のほうは指輪の力を利用して頑丈な建物を建てた。動物を生成し、うさぎ、鶏、山羊、豚を飼いはじめた。鶏ははじめは卵を産まなかった。環境が整っていないことを報せているということだった。二人は試行錯誤をした。成功したときは笑いあった。
     彼女は私の相方だ。でも自分のほうがなんでもうまくできるから


     彼の部屋は一階にあった。
     今日の最後の目標、愛雛に手紙を書く。妻子のこと、いま夢中になってること、美味しい料理をあなたに振るいたいこと、物資について。
     


     チビリとストーミはたまにケンカをした。いつものチビリの被害妄想だからストーミは鼻で笑って許した。妻子がいるのに諦めない。まったく、どこがいいのか。均等がとれてるが自分の顔には特徴がない。不安になるほど色素が薄い瞳は小さく細くまるで自慢にならない。チビリはヘビ男子だと言ったが、自分には良さがわからない。自慢できる箇所といえば小顔で9頭身あるくらいだった。わからない。なぜ、チビリが私を好きでいるのか。歯並びを見る。
     一緒に生活をしているだけ。


    シーツ、シミ落とし
    なにかを頑張る。
     ストーミは部屋にいる。もう寝るころ。
     ひとりになったチビリは__の__で包みを手にしつつ、中身はいったいなにかと想像を巡らせた。買い物袋の中に薔薇柄のショールが入ってた。胸に針が刺さった。

     「それは……妻に……」 白昼夢のなかの彼はそう言った。
    ――燃やしたくなる……
      

    「スプーンが進む」
    「たくさん食べて」
     朝も豚肉を使った料理。スープのなかで揺蕩う。チビリは元気がなかった。心苦しいのは自分も一緒です。ただ、彼女は食事に時間をかけた。味を噛みしめていた。味を忘れないように。
    ストーミーはいつものように様子を見たあと唐突に話かけた。そのあとは会話が尽きない。

    「チビリ、歯を見せて」
    「あなただ。虫歯がある」
    「ストーミの歯も見せて」
    チビリからストーミィは前歯が少しおっきい。ウサギみたいだねと言われる。彼の歯は揃いがよくオーバーバイトでもない。 
    歯を舌がなぞった
    「ここだけマスターと一緒で、私は気に入ってる」
    「虫歯ひとつない綺麗な歯」ストーミ





    モルドゥア国。
    彼女が好きそうな菓子。材料を買う。
    ――虫歯とは無縁だった……
    子どもが装備名を口にした。おいでついてきてと手招きをする。




    ストーミーが帰宅。恋を冠した菓子を買ってきた。
    「チビリ、どうだろう。正直どれかっていいかわからなかったから、悩むだけ無駄か。チビリなんでもよかったりするから適当な」
    「そっちの袋、怪しいなぁ」
    「私への」褒美ケーキで、なんというか、自分を褒め称えたくて。作ろうかなとなんて言えない。夜、こっそりつくって食べたい。やけ食いというやつか。
    「その話をして」

    「ねぇ、あなたがやろうとしてること、私が相手だとまずくなるんだよね」
    「ああっこれ、失恋の味だって?」
    「言ったものがちでは?」そう言って失恋味の菓子を食べる。





     ストーミーは秘密のデザートを内緒で食べる。
    「こっちから美味しそうな匂いがしたので」
     どんな味?
     チビリにバレ、教えたからチビリは怒った。※チビリの勘違いストーリーのほうが都合がよいため。
     やはり言ったもの勝ちだ。

     チビリフルーツを使えるか聞いた。チビリの耳にはとても意地悪に聞こえた。
    「」

    そんなことを言ったので
     不幸な顔、泣き腫らした顔をたびたび見るようになった。朝も豚肉を使った料理。チビリは泣き腫らした顔を彼に見せるのは慣れている。じっくり味わって食べた。
     ストーミーは幸せだった。そんな光景でも、喜ばしかった。
     チビリが、自分からどんな言葉をかけられたいか、何を言われたいか分かるから胸が痛む。
     それでも無難な世間話を選んで話しかけた。
     彼女は、ほんとうに孤独だった。
    ――チビリ、いまだけは一緒だ、いまだけは。


     家畜の世話の話に移った。
     家畜の世話は予想をはるかに越えて手間がかかった。ストーミは実感した。餌の確保、必要な栄養。温度管理と家畜の体調管理も難しかった。


     彼女の食事が終わった。ストーミは畑の様子を見に行った。いまは野菜作り中心の生活をしている。ストーミは愛雛と赤子のことを思いながら土いじりをした。常に気にかけている。役に立つ物資を贈りたいが配送料が高すぎる。
     家屋へ戻り、今日食べるぶんを冷凍庫へしまった。豚の挽肉やウィンナーはまだまだある。

     ふと思いだした。紙袋のなか、ショールがなくなってる。豚に構っていて、すっかり抜け落ちてしまった。



    「薔薇のストールがあなたを暖めたのに」
    「なんのことか、おわかりでしょうか」
    「チビリの盗賊時代再びですか」冷やかに話した。
    「あんなの嫉妬するじゃない」
    「待って……わたしに?」
    「あなたに贈る前に、あなたはそれを私から奪いましたね。いろいろ考えさせられますよ」
    「生花を買おうと思って値札を見たら吃驚」
    「裁縫箱を買って、薔薇を縫った」森の中は温度が下がりますからね
    「まぁ、いいか。次はマフラーでも編みましょう」
     ストーミーはオルクスの呪いは解けないのかと哀しむ
    「ストーミ」ストーミーは薔薇の挿し木を主の首筋に突き刺した。
    「あなたのいない世界なんて、いやだ」

    「夫になってほしい。老夫婦の絵、描くんだよね。あなたの隣りに立ちたい」
    「駄目ですね。あなたは……あなたが夫になれば幸せになれると言いますが、私の気持ちは――」チビリがウォークマンを使った。

     ウォークマンが流すメロディを聞き取った。砂浜で聞かせてもらった曲だった。あれは愛雛と一緒に聞いた曲だった。稀人は音楽を聴きながら歩いている。
     チビリの耳からイヤホンを抜く。
    「私が夢を叶えるとき、あなたはどこにいるだろう」ストーミ
    「いじわるポエマー」
    「その曲は」
     そうチビリに言ったら、砂浜で一緒に聞いた曲、あなたがリピートした曲は愛雛との思い出の曲だったと、チビリはイヤフォンを置いた。悲しむ人のそれをまともに見た。
    ――




    お金を集めたストーミーは、妻子のために贈り物を届けにモルドゥア貿易商へ行く。
    悪くなった花を分けてもらう。いや、高い。
    ビリー率いるストライダーの噂。☓とはぐれてだいぶ経つ。
    「私には、どうすることも……」ゴルゴルという場所に現れたらしい。《彼ら》だけでゴルラートから抜け出す道を見つけたことになる。まず無理だ。
    くすねる。

    愛雛の手紙を受け取る。
    なぜビリーが彼女を気にかけたのか気になる。何がそうさせるのか。ビリーの冒険の執筆をしていて、おまえが彼女の面倒を見てんのもなにかがあるような、神の意志を感じるんだ。
     
    「だめだよ、いまは来るな」広場には近づくな。と街人から忠告をうける。
    巻き込まれる。やられっぱなしではない。散々嫌味を言って戻ってきた。


    ストーミー帰宅。くすねた薔薇を見る。

    煮卵はウケが良かった。
    ほっとする。

    エッグスプレッド(粗みじん切り)
    タマゴサンドを作るストーミー
    パンの一枚にバターを塗る。中央が高くなるように、四隅にむかってのばす。パンの耳を切り落とす。

    1輪の薔薇をアクセントに


    「わたしの、私に愛をくださいモンスター」
    「__のたまごサンド置いておきますね」
    「煮卵のキャベツサラダ、ミルクスープはここに」
     彼女は幸せのはずが、それとは程遠いところへ置いてけぼりくらったひとのようだった。暗い顔をして、目には羨みと恨みが滲んでいた。
    「ありがとう。いただくね」
    「たべて」ストーミーは柔和な声で言った。
    「その花は」
    「あなたは挿し穂してたらしいですから、持ち帰ったら喜ばれるかと」
    「駄目になった生花は買えるかも、そう思ってちょっと寄ってみたんです」ウォークマンを手に取る。
    「うれしい……これ、挿し穂にするね。瓶に挿さなきゃ」
    ――ごめんなさい。音楽消しちゃった。

    萎れてない……
    「ストーミー……あのころは……ビリーが来る前はどんなものを食べてたの?」チビリ
     暫し考えを巡らせて言った。
    「肉……干し肉……」ストーミ
    「あ、干し肉ベルトだった。そうだった」チビリ
     アチャックが仲間になってからは彼がやった。元の世界では料理長だった。食材を街から安く仕入れるのがうまかったから。
    「おいしいっ、食事が進む」
    ――私はあなたが食べる姿を見るのが好きだよ。
    ――マスター、どうして私は、あなたに任せていたのだろう。あぁ……

    ――マスター……は

    ――いない





    わざとらしくストーミーが歌うとチビリは2階か外へ逃げた。

    家畜の世話をストーミーがやってしまう。彼の口数が少ない。喧嘩した。「ふぅ、いいですか」
     ストーミーは説教をした。歌詞を忘れそうだから書き写したとか、そういう話をした。(おかげで気が散って助かった)
     
    「私から愛をいただこうと」
    「欲しいんだ。たっぷり」
    「妻子の気持ちも一緒ですよ。私自身のことを言わせてください。愛雛の愛が……」
    「いれないで!いわないで!」
     ご馳走さまと言ったあとチビリは家を出た。ストーミーは眉をひそめた。


    気の毒なチビリは戻らなかったらしい。やりすぎた。彼女の表情が語っていた。限界だって。
    二階の彼女の部屋のなかへ足を踏み入れる。紙にはストーミーが画かれている。日記も。出来の悪いポエムはない。
    自分を責めている。一緒には慣れない、そもそもならないことが書きつるされていた。

    秘密の小森の図案が隠れていた。茨の入口。

    眠れない。顎の下まで布団を__した。

    朝からタマゴサンドを詰めたバスケットを持って探しに出た。少しばかり手を抜いた、気が散って。丘によってネモフィラを摘んだ。
    チビリは最初、これをつくったあと大変喜んだ。けれど丘を登るのは大変だった。それなりの体力がいると気づけなかった。夢の自分は無敵だねといった。

    ――私は……ポーンではない……

    楓の森には野生動物がいてもいい。風に掃けられ積もりすぎた葉かなにかが駆けていった。※細菌いない?キノコない空間?落ち葉を分解する微生物は?
    ストーミーはそれを野生動物に変えた。歩きながら。日記のなかの私……
    ――人の夢のなかの……わたし……

    図案の通りなら秘密の小森に行き着くはず、
    棘の__を潜る。泉が近いのを感じる。

    色彩に言葉を失った。

    森のなかに星の数ほどもある白い点が現れた。それは花と果実だった。白い幹から何本ものびる枝、そのなかで、ひと際目太い枝が目についた。しなやかな枝葉に見えたが乳白色の果実は重いらしい。地に枝先を着けるほどに垂れさがっていた。装飾的だと感じた。木の葉が風に揺れれば落ち葉の上に落ちていく。
     太陽の光が揺れ動く木の葉をとおしてさしこんだから茶色い落ち葉の絨毯に模様をつくった。雰囲気が変わった。
     ストーミが周囲を確かめ、それから彼女を探した。動くものはない。あやうく彼女につまずくところだった。
     茶色の落ち葉のなかに彼女が埋もれていた。どこから吹かれてきたのか茶色い実のついた針葉樹の葉が散っていた。
     白い果実がひとつ彼女の側に落ちていた。手をのばして取る。
    「わたしが拾ったのに……」
     齧る。味難題だし、これはなにかの冗談ですか。とチビリに問おうか考えた。齧りついた果実の果汁が彼の口もとを汚した。
     またぽちゃんと音を立てて池に落ちた。
     白い池は白く濁っていて黄色混じりの氷のような色合いの花とたくさんの果実が点々と浮いてる。縁は落ち葉の大河のおかげでわかりづらい。
    「ばえますね」
     ストーミーは懐からスマホを取り出し写真を撮った。※ストーミーは青い丘の写真を沢山撮っている。
     違和感を感じた。香りがない。


     ストーミはチビリの脇に腰を下ろす。脚が長く膝が高い。
     視線と視線がぶつかった。チビリの釣り合いのとれた一対の茶色い目。近くでみると眼の魅力を味わえるが離れて見ると評価を著しく損なう眼。本当の色は茶ではない。
     果実を齧る。
    「試す勇気がなかった」チビリ
    「知ってますか。ゴブリンは肉の味がしないんです」と彼は口に入れたものを咀嚼しながら言った。
     困惑の色を浮かべるチビリ
    「木を噛じったような味がしました」半分食べてる。
    「欲に正直なあなたが、なぜこんな失敗を?」
    「怒らないでよ」チビリ
     彼女はむくっと起きあがってストーミから離れた。
    「ね……そんなに劣悪?」
    「わたし」
    「拗らせちゃうな」
    「ほんとうなら、魔物になることへの恐れなんか、もうもたなくていい」
     ストーミーは彼女を顔を見ただけでなにも言わなかった。
    「でも」チビリ
    「百万が一の『できごと』のために、百万回あなたを好きだって言うから」
    「そんなに聞いたら耳にタコができる」ストーミ
    「○○○、ごめんね」ストーミ「この騒ぎを終わりにしようよ」
    「しってるもん。好きになっちゃだめだって」チビリ「我慢しなくちゃいけないけど、私には、すごく難しいことなんだ」
     彼は明るくふるまおうとする。悲しい声が出た。
     唇を緩めて、他愛もない話をはじめようとした。だめだった。
     いつもみたいに、よくひとりで喋り、チビリのささやかな反応に気持ち良く笑う。それができなかった。ただ彼女を胸が詰まる思いで見ることしかできなかった。
     話せなかった。
    「お腹空いた……バスケットのなかは、なに?」
    「…………………」
    「ストー……(なんて顔)」
    「チビリと話してると、愛してるのは自分だけなんだ、と感じて、悲しくなる」ストーミ「わがまま」
    「そんなあなたが嫌いだと何回も言ったのにな」
    「あなたは変わる気がないというから、教えてあげます」
    「僕は褒めて欲しい」

     彼女の顔は――愛情……わからない……――という風だった。ストーミーの新しい一人称に吃驚もしてる。
    「待ってよ、……わからない。……から、教えてよ」「褒めかた」
     とりあえずチビリは、ストーミーを撫でた。二の腕。背中。頭。肩を擦った。
     ストーミは不器用なチビリにくすくす笑ったあと、青い丘にもどった。
     





    ストーミーはウサギを__に吊るした。
    「豚は、今日食べきってしまいましょう」

     彼女の気配を感じ、木琴を3回叩いた音のような名前を呼んだ。
     ショールが自分の首にかかった。
    「酷いことした。ごめんなさい」
    「あなたへの贈りものだから」ストーミ
     チビリが体に合ってない服を着ていると落ち着かない。彼女の肩幅を合わせたくて両端を引っ張る。
    「うさぎの血も使うつもりなんだ。昼にでるスープにはいる?」チビリ

     なんだろう、彼はどことなく遠い。距離をとられて当然か……

    「お疲れ様。肩、もんであげる」チビリ
    「あなたは小さな嘘もつけない」ストーミ
    「うん、あなたは」チビリ
    「嘘つき」ストーミ
    「いつ?」「いつ、言った?」チビリ
    「いつも」「お昼にしよう。なに食べたい?○○」ストーミ

    「今日、あなたの隣で一晩過ごしたい。いいよね!」チビリ
    「知りたいんだ」チビリ

     ストーミーは腹を空かせた自分たちのために__を使った温かいスープを作った。
     食事中も団欒がとぎれなかった。
    ストーミはわざとオニオンをたんまり入れた。距離をとるために。


    夜ごはん
    豚を食べ尽くした。ストーミは相殺したくなかったからスープ飲まなかった。
     ストーミは居間のソファで足を伸ばし、料理本を読みはじめた。この前の愛雛を称えたデザートは美味しかった。腹ばいになり悶えた。

     火を焚き、お湯を沸かしたチビリが。風呂の準備ができたことを知らせた。彼は珍しく、自分が先に入った。オニオンに満たされた空間は苦手。
    ――まったく
     
     湯船からあがったストーミが炊き直すか聞きに行った。チビリは自分がやるといった。

     
    風呂上がりをキッチンに戻ったストーミーは冗談交じりで言った。
    「キミのベッドに行こうか」
    ほんとうに行こうとするチビリを引き止めた。
     ストーミはシンクに向かって立ったまま、木琴を五回叩いた音みたいな発音の女に欲しい調味料があることを知らせた。明日モルドゥアへ行くのかと聞かれそうだと答えた。
    豚の内蔵を使った料理が続いたし、明日は兎、魚でも食べたくないか訊ねた。




     ストーミーは、ずっとひとりで喋っていた。
     毎夜のチビリは、この人と結ばれたいと思うのです。
     これまでにもチビリからは、もっとあなたといたい。結婚をしたいと願ってると聞いた。彼女は隠し事をしない。でもいまは、あの日からは、隠している。愛を置いてきた。
    「ストーミー、絵を描くんでしょう?くたびれた老夫婦の」
    「いまなんか描いてよ」
    「ん?はい……」
     パフェ時代のチビリ。
     チビリは笑った。腹をひねってソファに転がった。
    「ナスカの地上絵!下手っぴでも良い性格出てるすごくかわいいっかわいい絵を描くねっ!」
    「不快ではない下手っぴな絵。つまり、私は絵がうまい」ストーミ
    「ストーミー、天才!」
    「そうだね。私の部屋に飾るね」
    「飾るの?」ストーミ
    「私を描いてくれた」顔を赤く染めた嬉しそうなチビリ。
    「うん、うれしいんだ」
    ストーミーは、不満なんだ。愛雛より劣化してる人なんか好きになるわけないよね。
    「ミルロリアン…………ひとりで叶えた」ストーミは、ぼそっと声にだした。
    「ぼっち。それのタイトル」




    【秘密の小森】
    ストーミーの髪色と同じ葉色。彼の肌と同色の幹
    胸に手を当て思案する



    「……」
    真似して作ったアイボリーカラーの果実を少し噛じった。困惑した。
    チビリの小森から持ってきた果実をカットして食べる。無味。
     このギャップに安心する。フェンリスヴォルフを愛おしいと思ったことが一度はある。本当のチビリにはありえない。けれどいまは、なんだかくすぐったい。

     チビリは引きこもった。
    「○○○、おはよう」ストーミ
    ストーミは、淹れたての紅茶をふたつ手に持って彼女のまえに姿をみせる。チビリはバラのショールを首に巻いている。寒くもない部屋にいるのに。
     ストーミは持ってるカップをサイドテーブルの上に置いた。
    「デザート、食べません?」
     チビリは、果実を使ったデザートを喰んだ。温かい紅茶を口に含んだ。
    「アイスクリームみたい。待って、それ以上に甘い」
    「そういえば、挿し木はどうされました?」脱衣所に置いてある。発根するまで2週間は待つ必要がある。温かく湿度が高い環境が必要だと言っていた。
    「あれはいい感じ」
    「よかった。このまま待ちましょうか」ストーミ
    「ストーミー、ねえ」
     
    ――自分が白昼夢だって気づかせたいんだが――
    ――歯並びがまったく一緒なら――
    「あの、これ高かっ「お気になさらず」
    「気になるよ」
    「たいした稼ぎもないのに高価な果物を」「このまえ無理して薔薇をか」


    「その昔、私はシーフだった」ストーミ
    「ふふっ驚かれて!そんなことはなかった」ストーミーはチビリから取ったフォークを口に入れた。無意識に。
    「私は、生まれたばかりの月のこ」ストーミ
    「月の子、どういうこと?」チビリ
    「絵画のなかのきみは生きたと言えますか?」ストーミ「じゅうぶんに」
     

     
    ――愚者の奴隷だと?わたしが
    「……対白昼夢のみなさんが作った抗議映像が直接、頭に届いた。それによれば、お前の知人を思い返せ、みな同じ背丈、みな容姿端麗、みな同じ歯並び、お前と知人にこれらの特徴があるものは、みな紛い物だ、歩く価値もない。こう言うんです」
    『ねえ、みんな同じ身長だった?』
    ――そんなことはなかった。
    「私は……知ってしまった」ストーミ
    「こどもが私を見て『エンハンス・ジャケット』って言うんです。この服ね。手招きをするこどもの後ろについていったらゲームソフトを取り扱うショップに行き着きました。案内された先…………」
    「そんな……みんななかったことにするつもり?」チビリ
    「ストーミー、一緒にいた人たちのこと覚えてるんだよね」「ウソじゃない「偽りの真珠です、きみ」ストーミ
    「いらない。綺麗な言葉など!」ストーミ
    「あなたを愛せるのはキミだけ。あなたのものになれる人はキミだけだよ、ストーミー」チビリ
    「きみは明日も明後日も胸を張って生きてるんでしょ!」チビリ「いつもの私をいじめながらだよ」「いまが『楽しくない』なんて言わないでよね」
     ストーミはフフッと笑い声をたてた。

    「ストーミ、きみのことをもっと知りたいよ」チビリ
    「私に辱めを?」ストーミ
    「なになにどうしちゃったの?」チビリ
    「あ……あなたがいるんなら、したいかな」チビリ
     ストーミーはチビリに覆いかぶさった。温かい。
     彼女は作品を知ってる感じはする。
     「嫌ですよ」ストーミ
     「閉じないと」「読破した本なんか」「読み返したところで結末はおなじですから」ストーミ
     「……嫌です」ストーミ
     「ごめんなさい」チビリ
     「思い出があった風に振る舞うのはね」ストーミ
     「わかった。もう言わない、ごめんなさい」チビリはストーミを抱き返す。
     ストーミは彼女の木琴を3回鳴らしたようなおかしな名前を艶めかしい声で呼ばわった。

    ――私に、辱めを……
    ――あんなことなかった。実際には体験しなかった。
    ――なら、私はポーンではない。

     朝御飯の支度を放置していることを忘れてはいない。沢山他愛のない無駄話をしたがチビリの手を掴んでダイナーテーブルから離れる。
     ドアを通り抜けるまえに調味料はまた今度にすると告げた。今晩は別のなにかに熱中したい。恋に落ちたとはいわない。
     ただ、愛着のある彼女をめいっぱいかわいがりたい。それだけ。
     チビリはアーチの下に踏みとどまった。ストーミがチビリの肩に手を置いた「どうしたの?」チビリは振り返った。
     ストーミは膝をおってチビリの唇にバードキスした。目をまんまるくしたチビリの瞳を見つめる。チビリは堪らず目をそらした。「そ、そんなに見つめないでよ」「恥ずかしい」
    「うっ……」「なんで?」
    「したくなったから」ストーミ
     チビリは晴天の霹靂をうけた。
    「さっきので?ストーミマジわからないよ」
     ストーミは、もう一回バードキスした。
     抱き寄せて。顔を寄せて甘い言葉を彼女の耳元で囁いた。
    「これを、きみのなかにしずめたい。……いいならしちゃう」ストーミ
     晴天の霹靂。ストーミのなにか綺麗なものが消えた?

     ストーミは服を脱がせ裸にさせたチビリを自分に抱かせ、じっくりと““手をつけた””

    まる1日、彼女にお願いして寄り添ってもらった。


    みんな自分の時間で勝手に動いた。






    ・いまのモルドゥア国は白昼夢によって街の一角を破壊されてしまった。戦神であるはずのモルドゥオン・ロモが死んだ。国を統べる王がいない。マルリルアの脅威が去ったものの依然として白昼夢の行進は続いていた。白昼夢を排除してきた戦神がいないと絶望されていた中、最近、リャカを倒した白昼夢のカタクリが白昼夢を退けた。聞いた話だと本当に子供の喧嘩みたいな理由が事の発端なんだとか。
    ・街中では王族貴族が偉そうに演説をしていた。
    ・ストーミは調味料を買い揃えた。彼は料理にはまってしまった。
    ・ストーミはゴミ箱を見る度にスライム・シーリンを思い出す。ヴィックはなぜあのような行動をとったのか。不支持されていたシーリンとはいえ。
    ・ストーミは遠くにカタクリを見た。


    ・ドット・ハムとチャプター・イレブンが妙に格好をつけたポーズで立ってる。『見つけたぜ』『行きつけの店をめちゃくちゃにされたってだけの理由でリャカを殺ったガキだぜ』『夢半ばでくたばっちまったリャカのために俺たちができることが二つある……』
    『ひとつ!__』『ふたつ!__』


    ⚠️⚠️⚠️⚠️⚠️

    💫🐱🐥🐹🐶💫構築中

    ⚠️⚠️⚠️⚠️⚠️


    ・カタクリが家にグランシラ河から水をひいていると聞いた商人が鉄パイプを見せた。その作業は終わっているんだと伝えた。商人はモルドゥオンになってほしいとせがむ。
    ・カタクリは、無言で餅細工の袋に大量の生きた海老を入れる。


    【アンノン】

    ・生簀を拵えたカタクリはどこか影の射す顔で海老を放流しながら言った。「モルドゥアの連中……俺に世直しの旗を背負わせるつもりだ……」不満を聞き終えたミケイラはあなたが決めてと言った。生き甲斐がありそうだと言ったカタクリが鼻で笑った。
    ・ミケイラは堀の深い顔を眺めた。餅細工の鞄を掲げて料理を覚えようと思ってる。と言った。

    ・自我がある白昼夢や悪魔が玄関を抉じ開け侵入することがある。美しいミケイラが悪魔に誘拐され調理されかけたことがある。洗脳されていた彼女は最も贅沢な具材に選ばれた事を誇りに思っているとかなんとか言って食べられる歓びに浸っていた。カタクリは敵を打ちのめし彼女を連れ帰った。洗脳は時間をかけて解いた。それは、とある感情を認めさせることになる。『ロスエホール』を体験し、求めるきっかけになった。

    ・ドット・ハムとチャプター・イレブンは【アンノン】へ偵察に来ている。漫画を読んだので相手が見聞色の達人だということは知っている。近づけない。ここからでも確認できる。カタクリの弱味は使えるだろう。
    ⚠️ドット・ハムとチャプター・イレブンの『スタンド』を使いカタクリの日常をぶっ壊す!!二次被害はストーミとミケイラの日常の破綻



    「……考えたって、解らねえ」「どうしてこうなってしまったんだ……」

    ・カタクリはあろうことか頑張って手の込んだミケイラの手料理を彼女の前で棄ててしまった。ミケイラのショック貼りつけた顔面を見た。彼女は我慢して大食いのために多めに作ってあった料理を破棄した。カタクリが不味いと言ったものを彼の前で食べられない。

    ・謝りはするだろうが惨めったらしい言い訳は言わねえだろうな。
    ドット・ハム「ちょっとずつだぜ……」


     

    【親指の王冠】
    チャプター・イレブンのほうは魔法の指輪をはめたら異世界に飛んだ。
    最初の偵察中に変なあだ名のブスに見つかりそうになった。指輪の効果を理解した彼は愉しそうなことを思いついた。指輪を外し世界へもどる。

    ・ドット・ハムから進捗を聞き、指輪の効果を伝えた。ブスは手にはいるかもしれないが、あの美女からは徹底的に嫌われるだろう。チャプター・イレブンは下品な笑い声を立てた。


    【親指の王冠】
    ・チビリの頭は混乱を極めた。こんなことはオルクス以来だった。あの人が指輪を盗られた!!慌てて頑丈なワードローブの中へ逃げ込み衣類を自分に被せた。
    ・背丈が五メートルはある何者かが玄関を開け、階段を上り、チビリが隠れている部屋の扉を開けた。五メートルはある人間があんな小さい枠を潜れるの?玄関を潜れたなら………………!!日射しが頬にあたる。
    ・チビリは、これが誰かを理解し、チャッターフェイス、鋭い牙が並ぶ口をまともに見た。生きた心地がしない時が流れた。
    ・カタクリは戸惑った。訳がわからない。ミケイラが頭の片隅に追いやられ知りもしない興味もない女の家に勝手にあがった。きっかけがまるでわからないがどうしようもなく好きだと思う気持ちがある。
    ・異常事態に違いなかった。まるで抵抗ができない。頭ではあり得ないことだってわかるのに、どうしようもなく惹かれる。お前が欲しい。

    ・チビリはワードローブからよろよろと這いずって出た。その指輪はどうしたのと訊ねた。カタクリは貰ったと言った。チビリは彼が海賊であることを知っていたので奪ったと思った。
    ・彼は無事ですか?と訊ねた。カタクリは誰のことだ?と言った。チビリはストーミが殺られたのかもしれないと思った。


    ストーミに指輪を返してと言う。家畜を傷つけないでとも言った。
    ストーミは、どこ?



    チビリは逃げた。秘密の小森に。
    味がないかもしれないが彼が生きているなら実は腐らない。






    ポーンがキャラクターとして登場するモノを調べてきてくれない?心臓を取られた覚者がポーンという主従を連れて、心臓を奪還するまでを描いた物語」




    ・数日が過ぎた。「分けてくれ。米と交換してもらう」
    ・俺には、この空間を往来する『ちゃんとした理由』があるはずだ。「俺には彼女が必要だ」違う!……違う……!


    ・ミケイラは米櫃の中を覗いて戸惑った。満杯だった米が消えていた。あそこに積んである知らない野菜はミケイラの口には入らない。米と交換されて、あれほどあった米もこれしかない。どこへ持っていくというの?
    ・はじめミケイラは頭の病を恐れた。
    ・ミケイラは関係が終わるのを恐れた。
    ・カタクリが戻った。
    ・ミケイラは訊ねた。大量の野菜を米と交換しているの?
    ・カタクリはどちらかといえば正直者だ。【親指の王冠】に米を置いてきたとは言えない。だから黙っていた。ミケイラはこれが嫌でたまらない。
    ・カタクリは目に涙をため真っ直ぐカタクリを見るミケイラを見て胸を痛めた。支えたいと思っている。なのにどうしようもなく惹かれるチビリがいる。常に彼女を思った。
    ・カタクリは口を開いた。「ミケイラ、紙と筆をとり、俺を見ていてくれ……俺がいかにおかしい振る舞いをしたか書き綴ってくれ……わかってる。俺はバカじゃねぇよ。誰かの力が俺の頭に直接働きかけてる!」「助けてくれ」カタクリはミケイラに謝った。
    ・ミケイラは言われた通りにした。

    ミケイラは日誌を書き記した。あなたは釣魚を持ってきた。熟成させた魚の数と私たちが口にした魚の数が合わない。一体あなたは熟成魚をどこへ運んだのですか?
    「なぁ、釣魚を持ってきた。ミケイラ」
    「新鮮な魚もうまいが、熟成させた魚も旨いんだ」
    「それと鮎を放流しておいた」
    「釣竿を持ちたいわ。鮎を塩焼きにして食べるのが好きですの」


    ・熟成魚を食べながらカタクリは未来の話を聞いた。チビリの口が開く前からチビリの話の内容にカタクリは驚いた「テリオンだったのか」
    「奴隷商に捕まったんです」
    「本当にいろいろあって彼と旅をすることに……」
    「いまのあの人は愛する人を魔物に変える力を秘めています」
    「彼は旅先で殺めた者をオルクスに変える魔女を殺めたせいで強力な呪いをうけました」
    「魔女は戦神に狩られる定め。サングドールの戦神が彼の元を訪れた」
    「彼の呪いは強力です。私が戦神に狩られそうになったとき、私はフェンリスヴォルフに。相手は魔女の正体がオルクスだと知り立ち去った。彼は死を免れることができた」
    「私のほうは消えた。彼は激しく自分を責めていたと思います」
    「彼は魔女を滅ぼす戦神になると誓い。いまその道を歩んでるところです。あなたが彼を連れてきてくれたら……」
    ・カタクリはわずかに口を開けて聞いていたが動画に撮ってくると言った。
    「ストーミは生きているんですよね?」「ストーミーは無事なのですか?」
    と聞くからだ。

    「いつか……どっちか選んでくれる、な?」カタクリの目が控えめな笑みを浮かべた。一見それとわからぬような希薄な変化。


    【モルドゥア】
    最近ストーミも読んだ『シン・シティ』という漫画が散らばる部屋はリャカが使っていた部屋だ。稀人から収集しただろうミスロリアンのかわいいぬいぐるみが数多く飾られている。
     ゲーム器機が転がるベッドでストーミは横たわっていた。なんの気力もわかずに。人生の指標を失った彼は数多の世界を彷徨うポーンとは対照的にゲームをしたり漫画を読んだりして遊びほうけていた。
     寝返りを打ちうつ伏せになるとグレーのパーカーは依れて捲れた。
     食欲不振。お腹は減らない。
     チビリと浜辺で聞いた音楽を聞き、口ずさむ。

    「竜に知られた覚者のように……彼女も、何者かに知られ、定めの輪に囚われた」ストーミ

    ・いきなり外壁が破壊された。土竜の刃先が見えた。
    ・こめかみの血管が浮き出ている。この男がこれほどまで私を怒る理由はないはず。左手に持ったスマホで動画を撮っている。カタクリは満足した様子でスマホを尻ポケットに戻した。魔法の指輪がはめられている。
    ・指輪がなくても巡礼は続けることできるよな。「」
    ・ストーミの表情が変わった。理解した。こいつが盗んだ。
    ・カタクリはどことなくホッとした表情だった。その顔が気に入らなかった。「こいつっ」ストーミが悔しそうに言った。
    ・ストーミは指輪の中へ入ろうとする。相手の攻撃を受け流すつもりだったのに攻撃が全く見えず、突き飛ばされた。
    ・様子がおかしい!ヴィックの時と一緒だと思った。カタクリのある部位からリムに似た気配を感じる!!ヴィックに憑いていた幽体と同じだ。
    ・戦いながら説得
    ・カタクリは貴重な意見を述べるストーミを徐々に信用する。




    ※ストーミは不思議がった。カタクリは創作キャラだと自覚している。にも関わらず、偽過去を自慢にさえする。
    カタクリの話を聞いたストーミは、自分も舵を取り進路を変え同じ思想をもとうと思った。
    ⚠️⚠️⚠️⚠️⚠️
    🐱🐥🐹🐶改稿中
    ⚠️⚠️⚠️⚠️⚠️







    ・チャプター・イレブンはソファーに横たわり退屈そうに大欠伸した。「ぜんっぜん、面白くねえじゃねえか!!」ドット・ハムも同意見だ。
    ・幽体が取れる。

    ・雰囲気が変わっている【親指の王冠】
    ・チビリが振り向いたグレーのパーカー姿のストーミにチビリの頬が弛んだ。ストーミはチビリの肩に手を置いた。そのまま軽く抱き締めた。チビリの肩に置いた手が彼女の手をつなぐ。軽く。
    ・ストーミは彼について語りはじめたらチビリは手を離すだろうと思った。
    「チビリ――」

    【アンノン】
    ・カタクリが眠っている。椅子に座った状態で机に膝をついて。心地よい夢を見ていた。ミケイラの支度の音で目が覚めた。
    ・頭がすっきりしていたが胸はむかむかしていた。
    ・ミケイラに今日、話をつけてくると言った。ミケイラは庭の世話をすると行って出た。朝食を済ます。
    ・カタクリはミケイラがつけた日誌を読んだ。
    ・メリエンダの刻が近づく。椅子から立つ、部屋から離れる。



    ・モルドゥアの菓子を持って青い丘へ向かった。
    チビリは木陰に身を潜めていた。遠くから駆け寄ってきた。
    「良かった!来てくれた!」ホッとする様子で。
    「調子はどうだ?、メリエンダにするか。今日のデザートは『ギモーヴ』」
    「とても食べやすそうなサイズです!ピクニックのデザートにぴったりでは」
    ・チビリはカタクリの腰と太股の付け根をテーブルとして利用したいらしい。
    「……あいつからなにも聞いてないな」
    「…………なにを?」微妙な表情だった。知っているような感じはする。
    ・意識操作がきっかけで、戦神になると誓ってしまった。
    ・あれは他人に操作された偽りの感情、偽りの言葉だった。お前のことなど実は興味ない。と言えと?

    「ワードローブの中から見たあなたの表情には違和感が……」
    「…………」チビリは手で顔を覆った。「あなたは……良かった!」
    ・時間まで青い丘で寝そべった。ほとんど関心を失うとほとんど無言になる。ただ胸は傷を負ったように痛んだ。

    ・チビリはずっと空を眺めていた。

    ・カタクリが去ったあとチビリはストーミに枕で叩いて八つ当たりをした。「そんなにツラく当たらないでくださいよ」
    「二度とヘマしませんから……!」
    「……………………」俯いたまま苦悶するチビリにはケアが必要だった。
     ストーミはチビリからそっと枕を取りあげてポイした。ストーミはチビリの頬を擦って肩を擦って腕を擦って背中も擦った。

    そうして彼女を『石』にした。
    『グワイマカール、是非これを受け取ってくれ。これは褒美だ……そして、姉ぎみがチビリに対してよりいっそう辛くあたることへの詫びだ』
    ――彼女は『石』になったじゃないですか。私のせいだ……。
    ・ストーミは、眼前にひろがるゴルゴルの無慈悲な漆黒の荒れ地を見て、禍々しいと思った。「この漆黒……まるで世界の終焉を表しているかのよう……」

    ・ゴルゴルのクレーターにブラッドバグが密集している。大量発生した理由はすぐに見つかった。ストライダーの死骸が散乱している。その中に見覚えのある服を着た親友らしいうつ伏せの男に近づいた。
    ・ひっくり返す。――そんな……そんな……!ビリー……!――
    ・堪らなかった。岩影で泣いた。喪に服していると。布擦れの音、なにかを引っ掻く音や引き摺る音が耳に入る。ストーミはすかさず立ちあがった。――な、に?!――錆びた剣を腐る手で握り、剣をあげられずに切っ先を乾いた地面に引き摺る音や布擦れの乾いた音。彼らはストライダーではない。
    「ビリー!すみませんっ!!」「私のせいだ!」必然的にビリーが最後に残った。彼には特別な情がある。――苦渋の選択をせまられた。
     
    ・「あなたを埋めたい!」ビリーの胸を短剣が突いた。加減を知らぬ彼の爪がストーミの胸の肉に食い込んだ。離さない。ストーミはビリーの腕を取り、足や腹を蹴った。ストーミが後退りをするとビリーは足を地を引き摺った。真っ直ぐこちらを見るビリーの顔が迫った。噛み千切るつもりだ。だからビリーの額を掴むはめになった。顔面の皮膚がずりむけた。ストーミは堪らず声にならない悲鳴をあげながらビリーの頭を殴り続けた。首の骨が折れ、顔があっちに向いた。が、目だけはストーミを見ていた。自分の胸を依然掴み続ける彼の腕を強く拒み、ついにビリーの腕を彼の肩から引き抜いた。ストーミは泣きながら声にならない謝罪をした。
     仕方なかった。行動不能にするにはもはや首をはねるしか手段がなかった。ストーミは雄叫びをあげてやることをやった。今日を呪う。
     胸からビリーの腕を慎重にはがす。彼の手は『石』を掴んでいた。ストーミはゾッとした。

     穴を掘る作業にはいる。ストライダーはまだ蠢いていた。ビリーにいたっては私を凝視している。石を見る前は、ビリーは死しても尚、私の胸を借りたいのだなと思っていた。
    「……あなたに、なにがあったんですか……?」

    ゴルゴルの岩が流動する。大男が飛び出してきてトライデントが岩を貫く。
    「かわしたな!」
    「正気かあっ!?」ストーミは甲高い裏返った声を発した。
    「やめてくださいよおっ!!」

    「…………オルクス!」※モルドゥア国の貿易システムがやられた。物流の流れが止まり、全ての値段が上がると予測される。カタクリは指輪の効果に気づいている。ミケイラのために世界が欲しい。
    「魔女のお前は、どうせ戦神になれっこないのだから別にいいだろ」
    ・ストーミはカタクリの狙いは指輪だと気づいた。クズッタレの海賊が!

    ――攻撃が通じない相手と戦闘をする?自分はここでビリーと朽ちる運命か?

    「石!!」カタクリ
    「この呪いは、愛する者を怪物に変えてしまう……」ストーミは石を掲げた。「あなたはきっと後悔をしますよ…………」じりじり近づく。
    ――オルクスを滅ぼせる唯一無二の戦神……その戦神は私のこと。自らオルクスになり戦神へ昇華することにより魔に勝つ。これが……神々が嗜む…………戦神と魔女という名のゲーム。
    「クズ」ストーミ
     ストーミはカタクリに負けて【親指の王冠】と『石』をとられた。地に伏す。

    ・カタクリがストーミを踏みつけた。「【ゴルゴル】は、先へ進めなかった者の墓場か」
    ・ブラック・バグの羽音に起こされた。ストーミは呻き、咳き込む。__に倒れていた。
     黒い地を這いずり死臭を放つビリーの側から離れた。膝を折って立ちあがる。
     岩に背を垂れる。ゴルゴルの壁を仰いだ。
     風が唸って黒い霧が渦巻いていた。
    空に渦巻く黒い竜巻。老婆の指のようにひん曲がった木々……探索者や魔物に踏み固められた数多の轍に、漆黒のゴルゴル絶壁では猛禽類の翼を持った戦士ロッヴァルティッタが旋回している。
     ブラック・バグが仲間だった者たちの体液を吸っている。
    ・腹の虫が鳴った。目は依然ストライダーを見るともなしに見ていた。
    ・ふと思った。チャールズ・ヘイルらしい死体はなかった。立ちあがり近づく、目を凝らして確認をする。やはりそれらしき死体がない。
    ・ストーミは周りを歩いた。『気になる地形だ……待ち伏せされる可能性も……』
    ・ストーミはクレーターの坂を下った。『おや、こんなところに、湖……』
    『?、水辺の様子が変だ……』水かさがどんどん増す。ストーミがおおきく飛び退いた。『いくつもの触手が伸びてきている!逃げなければ捕まる!』
    『ヒュージブル?……こいつは!』『…………『カリブディス』」「自ら狩り場を作る魔物……』
    「修行相手にちょうどいい」「強い相手は、好きですよ……!」
    ・ビリーの『アダマンタイトの剣』が触手に突き刺さっている。「ビリーの仇を討ちます!」
    ・アダマンタイトの剣を使って触手を断ち切る!
    ・カリブディスを狩る。アダマンタイトの剣は回収。


    ――手を振る人影。

    「チャールズ・ヘイル?」男が__ほど離れた場所で倒れていた。
     声が出せない状態だった。彼は衰弱している。自分で応急措置を施した形跡を確認できた。
    「ヘイル……!私の声が聞こえますでしょうか?」
    「水を」喉に詰まる恐れがあるため水でたっぷり濡らした布を軽く食わえさせた。その間は布を手に持ち目を離さない。
    「痛む所はありますか?」
    「あなたをモルドゥアの病院へ運びたいのです……!」親指の王冠は海賊に奪われた。マジでクソ野郎だ。
    ・ヘイルの反応は薄かった。入念に確認をした。体温、呼吸音、手足や首に異常はないか。怪我の元はないかなど。
    ・ストーミは盾を召喚した。ウィルムを召喚。ヘイルを慎重に乗せモルドゥア国へ。


    【モルドゥア】
    ・医師にあなたも治療するよと言われた。小指が曲がってしまっていた。

    ・ストーミは大海賊からチビリと魔法の指輪を取り戻す必要がある。だが相手に敵わない。戦わずになんとか取り戻す方法はないだろうか。
    ・モルドゥア国の大半の者は国外へ逃げたがった。地上へ出るには先ず【地下迷宮ゴルラート】へテレポーテーションする必要があった。だからCBは『道』を切望していたんですね。

    ・激しい貧乏ゆずりをしている青年は、カリカリしている。モルドゥオンに対する激しい怒りを露にし、説明的な怒鳴り声をあげながら面前の柱に殴り続けて鬱憤を発散させていたのだが柱が砕け散って倒れた。
    「ああ?てめぇ、なにみてやがんだあ!?ああ?」と神経質な顔を怒りに歪ませている。
    ・モルドゥア国は酷い有り様だ。どの店も品切れ状態。『フォールアウト』状態だった。

    ・後日、ある程度回復したヘイルはストーミに感謝の意を伝えた。事情を説明した。
    「北聖堂で問題が起きてね。俺たちが眠る棺がドリミア盗賊団の急襲を受けたらしい」「シャーリーだ。俺たちを呼び戻したのは」
    「そういえば、あんたの棺が空だったんだが……」
    「私は魔女ですよ」
    ・ヘイルは探索には「すっかり懲りたよ」
    ・ストーミはヴィックがシーリンへの献上品を盗んだと話す。あの時の彼の表情、そして彼の一部から感じた不思議な気配は幽体だったと話した。チビリに夢中だったあの時のカタクリから感じられた気配の一部と同じものだった。ストーミはヘイルに幽体の正体を探るべきだと言った。ヘイルは不思議がる。誰の霊体だろう……?
    ・被害者がどれ程極悪非道な男であっても、前に進むためにコンタクトをとる必要がある。相手も困っているだろうとヘイルが言った。



    青い丘でカタクリは寝そべり唄を歌いながら特大サイズのドーナツを食んでいた。
    ・家畜の世話をし、畑の面倒をみた。チビリにはなんの感情もわかない。
    ・彼は『石』をとりだし、それを『サーム』と呼んだ。
    ・ただカタクリは自分を攻撃した相手を探っている。タイミング的に
    リャカの仲間か、悪魔か……

    ・ミケイラがストーミを接待していた。カタクリがストーミに圧をかけた。サームのことで。
    ・ストーミまた攻撃をされるのではと扇いだ。ヴィックのことを話した。カタクリが望めば地上の事を話した。
    ・トラパニア・マイティかリャカの残党か。
    ・ヘイルたちはリャカの残党を調査すると言ったが。カタクリは知っていた。あの二人は非力だ。
    ・どのみちストーミたちはポートキーが必要になる。そういうものを作成するのは【トラパニア・マイティ】の連中だとカタクリは教えた。最高に運が良ければロスフィンデルと接触できるだろう。
    ・ヘイルはリャカの残党を調査することにした。隣人の青年から聞き込み。
    ・カタクリたちは【トラパニア・マイティ】へ向かう。ミケイラの目から離れたのでストーミは指輪とチビリを返すように言った。
     カタクリは返さなかった。





    【ローニフレド湖のサハル】
    恐怖の具現化
    ローニフレド湖は穏やかで美しい。サハルとの境目がわからない。
    微かに美しい建造物が見える。蜃気楼だろうか。








    【トラパニア・マイティ】
    ギルキリス深淵にある海の神殿。

    首領であるタイザルティの領域を囲むように悪魔の楽園が広がる。ロスフィンデルの潜むイアロー谷、灰都ミスアルダ、エレボ・ヘン・スールなど。

    ・ポートキーが欲しいと話す。
    ・謁見の権利が設けられた。悪魔たちが集う。タイザルティ、ミスアルダのモル、イアロー谷のロスフィンデルもいた。
    ・悪魔は言った。通貨では買えないと。代償は知識だと!ストーミは思った。知識を売る?冗談じゃない!
    ・カタクリが言った。「モルドゥアを売る」ストーミが愕然とした。
    カタクリは「オレはただ哨戒していただけだ」
    ・悪魔たちはざわついた。早速、領土を奪い合い、早速分担し、買い手がついた。
    「背に腹は代えられませんね」ストーミ
    カタクリ「永久のポートキーを取りに行く」
    ・取りに行って帰る。
    カタクリ「先へ向かっていてくれ」
    「これはサームじゃない」1人トラパニア・マイティにひきかえす。

    「石を摩り替えたヤツがいる」門番をなぎ倒しながら
    「名乗れ」蜂の巣をひっくり返したような騒ぎ。


     石から引摺りだされたサーム。礎に張り付けれて火のようなものに炙られている。
    「私……」土竜で切り捨てる。驚愕に満ちた顔に寒気が走る。本物か?断末魔の悲鳴をあげ死んだ。
    『まやかしを見抜いたつもりかね』
    『女を殺めた。無惨に』『魔女と呼ばわる者がでてきたのも納得だねぇ』

    『あのポートキーを錬金した者の名を言えるか?――私だよ』
    『おまえはモルドゥアで払ったつもりでいるが、私は権力にも通貨にも興味がなくてね』
    『私なりのやり方で』『払ってもらうことにしたのだ』
    『魔導書を知らないか。試練の合格者だけに魔法を授ける』『ポートキーも同じであるべきだね』
    『問う』
    『石は、いや、この者は、おまえの……何者なのだ?』
    「知らない女だ」
    ・首を絞める。「アガッ、グッ……、グッ……」強く首を締め付ける。「ハッ、グッ、アガッ、ハガッ!、スハッ、ハッグッ!」
    『つまらん』
    「あんたは、紐づけられている女を処分できた、連中に秘宝を買ってやった」
    「ああ、取引成立だ」カタクリは書類にサインする。
     石はそれらしく道場に転がった。


    ストーミ
    ――胸がッ……苦しい。いま大切なひとが去ってしまったような……

    ・モルドゥア
    ・ヘイルはあの二人の行動を見張る。

    【モルドゥア】の上空に悪魔が召喚された。
    「いったいなにが、どうしたんです?」ストーミ
     



    悪魔は凍った。



    トラパニア・マイティの悪魔たちによりモルドゥア国が更に壊れていく。
     光景になおも目をくい入らせつつ、ヘイルの心は__
     ヘイルは困惑した顔で逃げることしかできなかった。なんの前触れもなく悪魔たちが押し寄せてきた。

     ヘイルは見た。ドット・ハムとチャプター・イレブンが白昼夢であるヴァラオン・ドゥアディに護ってもらっていた。

     つむぎたちには影響がない。
     ギアッチョがすべてを凍らせようとした。
     悪魔や神レベルの連中には効果が薄い。
     トラパニア・マイティの悪魔がなぜ攻めてくるんだ?
     ドットハムとチャプターイレブンはギアッチョのスタンドを見た。スタンド使いだから見える。消さなきゃ都合が悪い。
     二人とギアッチョの戦い。※氷をドゥアディの力でかきけす。
     「チャプターイレブン!引き上げるぞ!!」悪魔退治に専念させた方が都合がいい。


     恐らくだが、ゴルゴルのポートキーの対価だ。ヘイルが言った。
     狩場と化す。
     ギアッチョが悪魔を凍らせる。


    ……部屋はまだ冷えていた。つむぎが隣に座るといくぶん和らいだ。
    「私、頑張った……」ポケットから薬を取りだし、マクラにも分け、飲んだ。

     ストーミはヘイルを救出し、モルドゥア国から脱出を図る。
     モルドゥアは悪魔に占領された。
     ポートキーを使ってゴルラートへ飛んだ。



    【月読国】
    ・月読国は蜂の巣をひっくり返したような有り様だった。
    ・モルドゥアは【トラパニア・マイティ】悪魔に占領されるだろう旨をたしためた手紙をカードのロードが読み上げる。月読国の少年王が暗い顔をする。
    ・モルドゥオン・シーリン、戦神モルドゥオン・ロモの訃報。
    ・ストライダー殲滅。神クラスのテリオン族の存在。
    ・少年王は【リング・ディンドン】【北聖堂】の通路を直ちに閉鎖するよう命じた。フェンリスヴォルフを讃え、極上肉を与えたあとに使いに行かせた。
    ・フィタの噴水広場では月宮殿を非難する人びとが現れていた。ストライダー信仰の影響だった。稀人に自由を!運動がはじまっていた。
    ※チャールズ・ヘイルは【リング・ディンドン】に一刻も早く伝えたかった。容態がよくなる前には、フェンリスヴォルグに手紙を入れた筒を括り地上へ向かわせた。ストライダーの所有物を思わせるためカラーを徹底し、月読国の旗もつけた。
    ・ロードは、物資を届けられないことを伝えた。リングディンドンが消えた。


    C.Bたちは神テリオンが少年王にばれたらどうなるか?わかりきったことだ。月読国の衛兵、それも、地位の高い軍隊が、北聖堂へ向かってくる。【リング・ディンドン】しまってある。CBは【地下迷宮ゴルラート】へ生身で潜っている。
    ・ここを立派にしてやろう。CBは思った。


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    2025/12/01 2:12:43

    MOONEYES――Stormi――

    《《加筆作業公開中》》

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