見た目高校生になっちゃった堂島さんのお話朝、いつものように朝食を用意していたら、堂島さんがリビングに出てきた。
だが、次の瞬間、驚くべき事象が目の前に展開されることになる。
「足立…すまん、お前のシャツ貸してくれ…」
目の前には僕より少しだけ背丈の低い堂島さんがいた。
堂島さんによると、朝起きたらこの状態だったらしい。
そして、今のサイズは高校生の時くらいのサイズだということ、
中身はいつもの堂島さんのままだということ。
「仕事はどうされるんですか。」
「まぁ見た目あんま変わらないだろうし、記憶が飛んでいるわけじゃないから行こうと思う。」
一番本人が混乱しているはずなのに、至って冷静。
まぁ、そんなところも堂島さんぽいな…そう思いながら
僕は朝食の準備を進めることにした。
だがこのときからちゃんと調べておけばよかったんだ。
夜。仕事から堂島さんは帰ってきたのだが、一向に戻る気配がない。
最初の頃は、堂島さんも少し面白がって学生時代の学ランを引っ張り出し、
その姿を僕に見せたりと、少しはしゃいでいる様子もあったのだが、
流石の堂島さんも焦り始めた。
「堂島さん、やっぱり一度調べてもらった方が…。」
「わかってるよ!わかっている!だがどうしろって言うんだ…畜生!」
こういう時、本当はもっと僕がしっかりすべきなんだと思う。
だけど、いつもどっしり構えて支えてくれる堂島さんの不安な姿を見て、
情けないのだが、僕の方も泣きたくなってきた。
中身はいつもの堂島さんなのに、僕より少し小さく、そして今や学ランを着ている状態。
いつも少し上の目線で眉間に皺が常に寄っている状態だけど、
優しい目線で見つめてくれている、そんな堂島さんではないのだ。
そんなことを思い、少し涙ぐんでしまった僕に驚いた堂島さんは、
一生懸命腕を回して僕を抱き締めた。
「くそ、この体系じゃお前と背丈変わらねぇから抱き込めねぇな…。
元に戻ったらちゃんと抱きしめてやるから。…だから泣くなよ、足立。」
そういって堂島さんは僕に優しくキスをした。
見た目は高校生だけど、
舌で僕の上顎をなめとって深めていくキスはいつもの堂島さんと変わらない。
そうしてじっくり堂島さんのキスを味わっていると、
堂島さんがみるみる大きくなっていき、元のサイズに戻ったのだった。