今からかく作品を漫画にする 幽霊 ドクターストーン すこし暗黒物質の解説が入っています。何となく、見えた気がした。目に見えない、何かを。全身で感じた気がした。
「ゼノ!お前幽霊とか作れよ!銃造れんだろ!」
前の席のゼノという優等生が、このクラスで一番の悪ガキに絡まれている。助ける気は、最初はなかった。そのうえ、自分も学校以外では悪ガキだったからだ。
「…こく………キセノン………れる…」
ゼノはまた何か言っている。いつも本を読みながらぶつぶつ何かを言っていて少し気味が悪いのだ。集中してるのだろうか、クラス一の悪ガキの話など、耳に入っていない様子だ。しかも、目がやばい。いつもの事だが。真っ黒だ。表情がない。それだけではない。こいつ、_ゼノは、何かを考えていると、最近日本ではやっているらしいじゅじゅつかいせん?とやらの領域展開とやらに似ている手の形をする。だが、この手の形をして考えるのは、じゅじゅつかいせんが出る前からだった。_そう思っていると、一瞬で表情が明るくなり、大声になった。
「そうか!キセノン検出器は光量が多くて自己弊社能力も高い!それだけではなく、大型化が容易で、キセノンに含まれる内部放射性物質を少なくすることができるから、暗黒物質がキセノンと反応するのが分かるのか!」(間違ってたらすみません)
ゼノがそういったとき、思わず吹き出してしまった。まぁこういう理系の事をわかるのは少ないから、俺しか噴き出してなかったんだが。ちなみに、なぜ吹き出したしたのかというと、ゼノのスペルは「XENO」。ゼノは、キセノンと暗黒物質の話をしてる。簡単に言えば、自分たちが地球が回ってる中で立っていられる、落ちるという現象が起こるのは、みんな知っている通り、重力のおかげだ。そして、勘違いされやすいのは、重力は、物の質量が多ければ多いほど発生する、ということだ。勿論、地球上で質量が多いほうが重いから、ということではなく、宇宙で、質量が多ければ多いほど、その質量が多いものに重力が発生する、的なことだ。まぁ、ざっくり言えばある意味当たっているんだが、実は、元から重力を持っているものがある。それが暗黒物質だ。空気中か、真空か、などと関係なく、一リットルの水が入る空間に必ず一つあり、そして、生き物の眼には見えず、触れない。においもない。五感で暗黒物質を感じるのは、重力くらいだろう。ちなみに正しくは触れない、見えない、じゃなくて、触ってるのを感じない、見えているのが細かすぎて感じない、だ。そこで、こう思うだろう。「じゃあなぜ暗黒物質というものが存在するのを知っているのか」。
それは、液体キセノンというものに暗黒物質をあてると、すこし電磁波を出す。その液体キセノンを用いた理由というのが、今ゼノが言ったことだ。今は、どこかの大学の研究所で、暗黒物質の直接探索実験というのがされている。長かったが、ここでゼノのスペルを言ったことの回収だ。その実験の事を、「XENON実験」という。
_____滑ったな確実に。
ここで、ゼノが振り向いた。するとこういった。
「もしかして君は、XENON実験の事を知っているのかい?」
そこで一言、俺が間髪かます。
「俺よりもそいつの相手してやれよ。」
クラス一の悪ガキの事を指さして言ってやった。俺が今考えたりしてる間にも、クラス一の悪ガキはまだ幽霊作れよとか何とか言っていた。
「おお、悪いね。放っておいてしまっていたかい?」
「だーかーらー!!!幽霊作る方法だっつってんだろ!早く教えろよくそが!」
「じゃあ今日の放課後僕の家に来てくれないか?あ、あとそこの君!」
急にゼノが俺を指さして言った。
「あ?」
「君もだ!君も一緒に僕の家に来ないか?」
「あ?オレ?」
「そうだ!君もだ!」
急に声をかけられた上に放課後僕の家に来いだと?ナンパか?ふざけんな。と思ったが、こいつの性格上、一度目をつけられたら必ず放課後家に来て遊び、そいつに飽きたら捨てるのだ。どうせ捨てられんだろ。暇つぶしにはちょうどいいし、あいつらよりはこいつの脳も知識も幾分とマシだ。そう思った。だからついていくことにした。どうせ一瞬だけだろ。
「あー…わーった。行く。」
「おお、ありがとう!」
…どうでもいっか。
「おお!二人とも来てくれていたんだね!ありがとう!じゃあいったん幽霊の作り方らしきものを解説しようか!」
ゼノの家の庭に明るい声が響き渡る。
「じゃあ自己紹介をしよう!僕はゼノ・ヒューストン・ウィングフィールドだ!一日中本を読んで放課後は実験をしているが、悪く思わないでくれ」
「俺はモブ・モブ。得意なことは喧嘩。」
「俺はスタンリー・スナイダーだ。得意なことも好きなことも銃だ。理化学の知識がほんの少しだけある。」
実は新学期だったのを思い出してはっとした。もう5月だが。
「では、幽霊の作り方についての解説だ。幽霊はそもそも存在するかもわからない。」
「お前化学好きなんだろ。じゃあ科学的に証明しろよ」
「残念ながら世界のほかの研究者でも証明できてないんだ。だから存在するかもわからないんだ。だが、いたとしてもいなかったとしても、作ろうと思えば作れる。頑張ればだけどね。
では、ここで一つの説を出そう。そもそも幽霊は存在しないという説だ。」
「存在するから作れるんじゃねぇの馬鹿かゼノは」
ここで少しこいつが馬鹿だなと思いながらも会話を聞いていた。
「幽霊は存在しないという説は、意外と簡単な理由だ。それを少し細かくかみ砕いてみよう。
幽霊を見たっていう話をよく聞かないか?あれは体験した人の中では実際にいるんだ。
じゃあ超能力を使える人を見たことがあるか?マジックではなく、本物の超能力。クラスにいるね。一人だけだけど。幽霊の事は、一説によれば、生き物はみな超能力を持っていて、幽霊というおそらく架空のものを畏怖する気持ちが幽霊を呼び寄せようという効果の気持ちとして消費され、そのまま超能力となってポルターガイスト現象が起こる。そういう説もある。だが、僕はそれは違うと思う。そんなことがあれば、この人類の文明二百万年が発達する前に、科学という概念ができる前に、魔法という概念ができるはずだ。それは、隠していても、どれだけ蓋をしていても同じだ。もし超能力を使える人がいたとして、その人たちを虐殺すれば、逆にいつかは必ずばれて公になる。虐殺をしていなくとも差別をしていても、後々問題になる、またはみんなが知ってる当たり前の存在となる。差別で言うと、最近は女性差別やジェンダー差別などがあるね。みんなが知ってる当たり前のものは最近よく聞く腐女子とか腐男子とかかな。」
「マジで何言いたいのかわかんない。はっきり言ってよ。」
モブの邪魔が入る。そこの解説もちゃんと聞きたかったなのに。何も言わないけれど。
「___簡潔に言うとだ、僕たちが幽霊と感じているもの、その中で見たことあるものは幻覚、聞いたことがあるのはその環境や幻聴、何となく気配を感じるのは耳では聞こえないが全身で低周波を感じているということだ。」
「幻覚?幻聴?じゃあなんでそんなこと起こるんだよ。おかしいだろ。」
「では、目の錯覚ということが起こるよね?意外と人間の目って適当に作られてるんだ。でなければ補色というものがないから手術する時に着る服も青緑色ではないし、目の錯覚も起こらない。簡単に説明すると、例えば縦六マス横六マスの図を作るとする。その図の角がゆがんでるんだが、その角は状況によって見えるときと見えない時が異なる、とでもいえばいいのだろうか。とりあえずそんな感じだ。そしてあと一つ、低周波は、人間が不快に感じる音だ。だが、ほとんどの低周波が聞こえないほど低い。じゃあなんで不快に感じる音なのか。それは、耳ではなく全身で感じているからだ。それが脳で処理するときに気配という風にとらえてしまい、何となく幽霊がいるのではないかと思ってしまう。ちなみに低周波は洞窟などで感じやすい。洞窟のような形状の空間は低周波が生まれやすいからね。だが、五感すべてで感じたとなれば別だ。実際僕は五感すべてでポルターガイスト現象を感じたことがある。それは僕もよくわからない。だが、未来でそれが説明できるようになりたいとは思っている。
そんなことはいいとして、幽霊の作り方だ。僕たち人間が言う幽霊と似たものを作ればいいのだろう?科学で作れるじゃないか。細部までは再現できないが、というか、さっきも言ったように大体幽霊の気配がするというのは低周波だ。だから低周波そのものが幽霊とも言い切れる。だから、自然の幽霊はいるといっても過言ではないね。」
「お前本当に何言ってるのかわかんねー。本当にバカみたい。ばいばい」
急でびっくりしたが、いきなりモブが抜けた。どうやらちょうど幽霊について話し終えた時の事みたいだった。
「モブが居なくともスタンリーがいる。さぁ実験をしよう!」
なんとこのゼノはもう幽霊を作る実験をしようとしているようだ。さっき未来になってからやるとか何とか言ってなかったか?
「人間が不快に感じるものを組み合わせればいいんだよ。大体人間が不快に感じるものは機械にも影響が出たりするからね。例えば、壊れた蛍光灯とか見てたら不快に感じて気分悪くなる時ないかい?僕はとてもあるよ。スタンリーはないのかい?」
正直なところ、将来の夢が軍隊の隊長になることだから軍の特殊な訓練をできるものはやっているから、そんなもの最初は不快だったがもう大丈夫だった。お化けなんて感じない。人殺したら罪悪感で感じるかもしれないけど。
すみません時間がないのでいったんこれはこれで終わりにします。続きかくかもしれない