夏至の雑談ゼウス「さて、集まったな。議会を始めよう」
ヘラ「最終的に宴会やゲーム大会に移行するんですから別にしなくてもいいのでは?」
デメテル「最近は報告するほどのことも起きていませんし。ねぇ?」
ゼウ「ええい、無いわけがないだろう! アテナ、お前は何かあるだろう?」
アテナ「無いです」
ゼウ「なに?」
アテ「無いです」
ゼウ「そんなはずは」
アテ「無いものは無いのです。最近気をつけてみているものと言えばウクライナとの戦争の結果ロシアがこれからどうなるかくらいです」
ゼウ「」
アレス「おれがロシアに手を貸してやれば形勢逆転も簡単だろう」
ゼウ「」
アテ「アレスがロシア側につくというのなら私はウクライナ側につくまでです。そうなれば結果は考えるまでもありませんね」
アレ「あぁ? ! 今回は俺が勝つかもしれないだろうが!」
ゼウ「もういい、一旦口を閉じろ二人とも! ディオニュソス、おまえはどうだ?」
ディオニュソス「ふん、訓練所も変わらず生意気な子どもたちがやかましいだけですしな(ぐびぐび)」
ゼウ「会議中にダイエットコークを飲むのはやめろと言っているだろう。……本当にハーフ達にも何も無いのか? 面倒がないに越したことはないが……」
ディオニュ「せいぜいアポロンが訓練所に度々やって来て微妙な俳句を聞かされたハーフたちがやる気を落としてる程度ですよ」
アポロン「あれはほら、根を詰めすぎないように脱力させるためっていうか……そんなに酷いかな?」
ディオニュ「気が抜けると言っている子たちが何人か出ている」
アポ「えぇ……(´・ω・`)」
アフロディテ「結局あなた気になる子はできたのかしら? メグとの関係は上手くいってる?」
アポ「だからメグは妹みたいな存在だからそんなんじゃないって」
デメ「そうですよ。恋人や伴侶としては私の娘にはふさわしくありません」
アポ「……ぼくそんなにダメかな……」
ヘルメス「いやー、君の場合ダメなんじゃなくて選ぶ相手が悪いだけだよ」
アポ「なんのフォローにもなってないけど、ありがとう……」
ヘル「そんなにへこまないで、ほら、気分転換にウクレレでもどうだい?」
ゼウ「おい! どんどん話が脱線していってるぞ! ヘパイストス、お前の方はどうだ?」
ヘパイストス「父上、ほかの神々の様子を見てどこにも議題なんかありはしないとまだお分かりにならないんですか」
アルテミス「私の方も一応ハンター隊の方で注意しておくべき怪物は見てますが、どこもこれといった動きはありません」
ヘル「かつてないほど平和だよねえ。これじゃ防災グッズや撃退用の商品も売れやしないよ。困るな〜」
アレ「許可さえあればおれが戦争を起こしてくるんだがな」
ヘル「おっ! いいねぇ、それじゃ早速準備して──」
アテ「面倒事を起こすのはやめなさい」
ゼウ「そもそも許可していない! ポセイドンの方は何かないのか?」
ポセイドン「わしの方は何も……ああ、そういえば」
ゼウ「なんだ?」
ポセ「この間父の日にパーシーからプレゼントを貰ったぞ」
ゼウ「今そんな話はどうでもいい!」
ポセ「は?どうでも良くないだろう。父の日の贈り物だぞ? 神々が子供から敬われて贈り物をしてもらえることがどれほど珍しいことか知ってるだろう!」
ゼウ「……」
アポ「ちなみに中身はなんだったの?」
ポセ「アロハシャツと愉快な帽子だったな。ハコフグの形をした黄色と青の帽子だ」
アポ(さ〇なクンさんだ……)
アテ(さ〇なクンさんね……)
ポセ「ほら、これだ。日本の有名な魚類学者が被っているものと同じらしい。ハコフグを選ぶなんていいセンスをしてると思わないか? ちなみにハコフグと言えばハコフグ自体は毒を持たないが食べてきた餌によって蓄積されていくんだ。要するに意図的に毒に慣れさせていってそれを捌いた身を食べさせれば美味しい毒になると思うんだがどんな味か試してみたくないか? それとフグで思い出したが偶然にもパーシーの義理の父親のラストネームはブロウフィッシュという名で──」
ゼウ「分かった! もういい! それ以上フグについて喋らなくていい! はぁ……何も無いのならゲームでもするか……。今日は何をする?」
今日も今日とて議会という名の雑談会は続く。
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去年書き始めて放置してた夏至の話を今更完成させました。
元々長い話を書くつもりはなくチョロっと書いてアップロードしようと思ってたので本当はもっと早く終わってたはずなのに…!
息抜きの作品とでも思っていただけたら幸いです٩( ᐛ )و
ハデスおじさんが家政夫してる話とかアレスとパーシーが手紙でやり取りしてる話とかちまちま書き続けてるのでまた完成したら投げます。(◜¬◝ )