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    しおり
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    しおり
    アイドルパラレル② 鏡に映った自分の顔がだらしなくゆるんでいる。カメラが回っている前で見せれば、あきれた総士に怒られそうな気の抜けた顔だ。巻かれ、編まれ、結われる自分の髪をよそに閉じられていた総士の目がふと開かれ、俺の方をちらっと見て、仕方ないな、と言うように笑った。
    「アイロン、熱くないか?」
    「ああ」
     表に出る総士の髪型をきれいに整えるのは、もう長いこと俺の仕事だ。メイクさんの入る撮影やステージがある日でもヘアアレンジだけは俺にさせてもらうし、別現場のときや時間の都合で難しいときも、こうして自宅で総士の髪だけはやってから家を出る。
     全体をゆるく巻いたあと、両耳の上の束をすこしとって、やわらかい裏編みにする。後ろの高い位置でまとめてかたちを整え、余った髪をふわふわのお団子にまとめれば、フォーマルだけど華やかになって、総士の雰囲気によく似合う。以前ハーフアップのアレンジを探していたときにネットで見つけた髪型だ。絶対に似合うはずだと思ってたけど、やっぱりよく似合う。
     総士の髪は細く、やわらかい。昔はまっすぐでさらさらの髪だったけど、成長するにつれて髪質が変わったのか、今はゆるくくせのあるふわふわの髪をしていて、さわっているだけでも気持ちがいい。染めていないやさしい色もきれいで好きだ。長く伸ばしているわりに、総士自身がプロとして自分のパーツにまめに気を配っているのに加えて、俺もよく、総士にさわりたくなったときにはじっくり手入れをさせてもらうから、毛先までつやつやだ。
     総士の髪型を任せてもらえるようになってから、思う通りにアレンジできるようになるまで、それなりに時間がかかった。はじめのうちはヘアアイロンの扱いに慣れなくて、何度かやけどしたりもした。だけど、ネットや雑誌や、凝った髪型の女の子を参考にして何度も練習させてもらう時間は俺にとってうれしいだけの時間だったし、こうしてそつなく、総士をますますきれいに整えられるのが俺だけの特権だと思うと、そういうちょっとした労力なんか、あってないようなものだ。
     髪飾りは、淡いグリーンのリボンと悩んで、あたたかく透きとおった琥珀と繊細な金細工の花がかわいいバレッタに決めた。やっぱり今日は、いつもより特別なものを使いたい。
    「今日はずいぶん凝るんだな」
    「だって総士の晴れ舞台だろ。とっておき」
    「記者会見だけだぞ」
     鼻歌まじりにバレッタを留めて全体を整える俺に、いつもより長く頭をいじられている総士が目を閉じたまま、僕よりお前のほうがよほどうれしそうだ、と苦笑した。
     最近ユニット揃っての撮影が続いていた中、今日は久しぶりにお互い別々の現場での仕事が入っている。俺は来月発売の雑誌のインタビュー後にソロラジオの公開収録。総士は、初主演舞台の発表記者会見だ。
     総士は演技が好きだ。台本の合間を読み取るのが苦手でなんとなくの勘でやってしまう俺と違って、総士は設定や台詞から、その登場人物の人となりを細かく解釈して演じるのが楽しいと言う。
     ドラマや映画にも積極的で、舞台にも挑戦したいとずっと漏らしていたが、左目の視力のことで他のキャストやスタッフに迷惑をかけるわけにはいかないからと、いままで生の舞台を避けてきた。総士の目のことをよくわかっている馴染みのスタッフや俺が側に控えている、たいていのアクシデントなら演出やセットリストの変更でなんとかできるコンサートと違って、ある程度のアドリブが許されるとはいえ、最終的には決まった台本通りの結末で終えなければならない舞台は、総士自身にとっても負担が大きかったようだ。
     しかし今年に入ってから、界隈で評価の高い劇作家から熱烈なオファーがあった。フォロー体制も万全に整えるからと、かなり熱心に口説かれたらしい。
     総士が左目の傷をとても大切にしてくれていることは知っている。もう罪悪感にうずくまって、その傷から目をそらすことはしないと決めた。だけど、結果として俺が奪った左目が原因で、総士が望みを叶えられない、その才能を発揮できないという事実は、長い間ずっと胸に重くのしかかっていた。
     だから、総士の演技を認めて、総士が実力を発揮できる環境を整え、その演技を必要としてくれた人がいたことも、ずっとやりたいことを心に仕舞っていた総士が今回オファーを受けてくれたことも、俺にとってはほんとうに胸がいっぱいになるような、うれしいことだった。
     そんな総士の初主演舞台だ。今日は記者会見だけとはいえ、誰もがはっとするような、総士のうつくしさを引き立てるような髪型にしたい。鏡を覗いて最後の確認をすれば、そこには文句なしに世界でいちばんきれいで、かっこいい、俺の大切なたったひとりのパートナーがいる。
    「はい、できた」
    「ああ。……ありがとう」
     結局、最後まで途中経過を気にすることもなく、ぬくい風呂につかったときのような顔でただじっと目を閉じてされるがままだった総士が、あらためて出来上がった髪を鏡で簡単に確認している。
     俺が髪をやるようになって、はじめのうちはひとつにまとめてくれとか、寒いから下ろしたままでいいとか、頭が痛くなるからあまりヘアピンは使うなとか、ある程度あれこれと指定はあったはずなのに、いつからか総士は、俺がやる髪型にも使われる髪飾りにも、なんの注文もつけなくなった。
     総士はいつも、自分がどう見られているかをきちんと計算している。その日の仕事で求められるものによって腕時計も靴も、眼鏡ですら使い分ける総士が、髪については俺を信頼して、すべて手放しで任せてくれるようになったことを、実感するたびにじわじわとよろこびがからだじゅうに広がるような気がする。
     今日は崩れないように高めの温度で巻いたから、帰ったらしっかり保湿して手入れしてやらないと。ヘアアイロンやワックスを仕舞いながら、公開収録の終了予定時刻を思い出す。ちょっと遅くなりそうだから、雑誌のほうが終わったら先にスーパーに寄っておこうか。そういえば今日の総士の記者会見は明日朝のワイドショーで報じられるらしいから、録画予約もしておきたい。
    「一騎、今日の雑誌はスナップ撮影もあるんだったな」
     そろそろ迎えの時間が近づいて、上着を羽織った総士が首をかしげる。
    「ああ、そう聞いてるけど」
    「お前も今日は上げたらどうだ。ずいぶん伸びてきただろう」
     ひんやりした細い指が、肩ほどまで伸びた俺の髪をさらさらと梳く。くすぐったくてきもちいい。
     今度やるドラマの関係で、ここ半年ほど伸ばしている髪もずいぶん長くなってきた。俺の髪は総士と違って硬くておもしろみのない黒だから、台所に立つときひとつにまとめるくらいで、仕事のときにいじるなんて考えたこともなかった。たしかに、人から見ればちょっとうっとおしいかもしれない。
    「うーん、そうだな、……そうしようかな」
    「あのバレッタを使うといい」
    「いいのか? 総士」
    「何がだ」
    「……いや、なんでもない。うん、あれにするよ」
     満足そうな顔でうなずいた総士が、もう出る、と言うので玄関先まで見送る。いってらっしゃいとほおにキスすると、まじめにうなずく顔がいつもより低い位置にあるのがかわいい。エレベーターに乗り込むのを手を振って見送って、鏡の前へ戻った。
    「さてと」
     仕舞ったヘアアイロンをもう一度出してくる。そろそろ俺も準備をしないと。総士の髪ばかり触ってきて、自分のをなんとかするのははじめてだ。長さが足りないからお団子にはできないけど、簡単にでも巻いて編めばそれなりに見えるだろう。
     引き出しから、総士に言われたものを取り出す。
     総士のきれいな髪に留めた今日のバレッタとそろいの、明け方の空みたいなうす青い透きとおった紫の石が使われた、銀細工の髪飾り。
     雑貨店で最初に見つけたのはこっちのほうだった。総士の目のようなきれいな色に惹かれて、そこそこ値の張るバレッタを絶対に買うと言い張った俺に、となりで興味なさそうにしていた総士がめずらしく、今日つけていった琥珀のほうを手にとって、僕はこちらがいい、と言ったのだった。
     なんでも似合うから特にこだわりがない、と言えば聞こえはいいものの、髪飾りに全く興味がない総士が自分からひとつを選ぶのははじめてだった。だから琥珀のほうを買うことはその時点で決定したものの、結局俺が紫のほうを諦められず、どちらも購入して、男のふたりぐらしだというのに、うちには長い間、同じ細工で色合いの違うバレッタがふたつ仕舞ってあった。
     これを買ったときには自分が髪を伸ばすつもりもなかったし、いつかとっておきの場面で総士につけてもらうつもりだった。髪を伸ばしはじめてから、一緒につけられるな、と思ったことが一度もないとは言わないが、てっきり総士はそういうのをいやがると思っていた。
     今日の記者会見は、総士がずっとやりたかったことへの第一歩だ。もちろんうれしいことだし、よろこんで送り出したい。
     だけど、ここ最近なかった別々での仕事に、どうしてもほんのすこし感じてしまったさみしさ、心許なさを、同じように総士も抱いてくれていたのかもしれない。
     そう思えば、鏡の中の見慣れない自分の姿も、なんとなく好きになれそうだった。
    ま子 Link Message Mute
    2018/09/12 20:50:12

    アイドルパラレル②

    例によって一総とも総一とも決めてません。
    公録で今日は一騎髪上げてる〜〜かわいい〜〜!!となったオタクが翌朝のワイドショーで報道された記者会見での総士の髪型に卒倒するし、翌月発売された雑誌の一騎のスナップに映り込んだ髪飾りが総士のものとお揃いであることに気づき、時間差で卒倒する。

    #蒼穹のファフナー #一総 #総一

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    • ラブレターフロム(一総)遠隔でいちゃつく一総を見守る剣司先生

      #腐向け #一総
      ま子
    • きみのてざわり(一総)総士の髪が好きでたまらない一騎と、そんな一騎がとても大切な総士。HAE〜EXO前のどこか。pixivに上げていたものをテストとして投稿してみます。
      小説機能の開発も予定されているとのことで、とても楽しみにしています。

      #蒼穹のファフナー #腐向け #一総

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       正式に喫茶楽園の調理師という職を得て、一騎はノートにレシピを書き留めるようになった。
       自宅では母親の残したレシピ本を愛用していたようで、たまに簡単なふせんやメモを書いたり貼ったりしていることは知っていた。それでも一騎はあまりまめな質ではないから、逐一メモを取って割合や工程を工夫するよりも「なんとなく」でうまくやってしまうことのほうが多かったし、レシピ本そのものも長じるにつれて内容を覚えきってしまい、登場の機会は減っていったらしい。一度見せてもらったレシピ本のメモは、どれも少し昔の武骨な少年の字で書かれていた。
       それが、今まで習慣で行っていた調理というものを仕事としてこなすようになって、一騎なりに責任感というか、仕事としての義務感をおぼえたようだ。職場で出すランチのカレーや簡単なデザートのレシピをノートにまとめるようになった。「俺はだいたいなんとなくでいつも同じ味になるけど、店としてそれじゃだめだろ」と困ったように笑った顔が記憶に新しい。
       総士が楽園を訪れるたび嬉々として店員とは思えない頻度で構い出すので、こいつには今仕事中だという自覚があるのか、そもそもなぜ他の誰も咎めないんだ、と内心呆れていたが、後輩の暉がバイトとして入るようになって、少しは労働と向き合う気になったらしい。はじめてみれば案外楽しかったようで、最近では今あるメニューをまとめるだけではなく、試作と称して新しいメニューを総士に食べさせては、その表情にうんうん頷いて何かの文字列をノートに書き込む回数も増えた。ノートを開く姿も、喫茶店での仕事中だけではなく、自宅や今日のように訪れた総士の部屋でも見ることが多くなった。店外に持ち出すならパッドにしたほうが効率的じゃないか、とも勧めたが、性に合わないからと断られてしまった。
       今日も総士がシャワーを使う間にどうも手持無沙汰になったらしく、ぼんやりとデスクでノートを開いて何事かを書き込んでいる。なるべく早く済ませたつもりだったが、なにせ腰まで伸びた髪を濡らして洗うだけでも手間がかかる。一騎のように鴉の行水とはいかない。
       上がったぞと声をかけてベッドでドライヤーをかけながら、なんとなく頬杖をついた一騎の左手を見ていた。
       一騎の、数年前と比べて確実に細く白くなった指を見るたび、否応なくその根元に残る五本の痕が目に入る。色素が薄くなった肌に余計に濃く映るそれを見つめるたび、いつだって総士の胸は、痛みのような甘い感情で締めつけられる。恐怖と、そして歓び。
       呪いのように残るその痕は、同化現象が今も一騎の命を蝕んでいる証に他ならない。しかし同時に、一騎が総士の隣にあることを選び続けてきた証でもあるのだ。
       その痕が一騎の指に纏わりつく前の、ファフナーに乗る前の一騎の健康的に日に焼けた肌の色を、総士はもうぼんやりとしか思い出せなくなっている。もっともその頃は、お互い相手を真正面に捉えられないくせにその背中や横顔を見つめてばかりで、こんなふうに近い距離でその指を見つめることなどできなかった。
       ドライヤーを仕舞って声をかけようとした総士の目に、自らの髪に絡む一騎の指が映った。
       肩口まで伸びたつややかな黒髪に、線の細くなった白い指が絡んでいる。
       耳のあたりの一房を取って、細い指にくるくると巻きつけては解き、巻きつけては解きをゆるりと繰り返している、無意識だろうその動きを見ているうちに、蘇る記憶があった。



       もうずいぶん前。まだこの左目に傷を与えられる前。まだ総士がどこにもいなかった頃。
       父の勤務の都合で、一週間ほど真壁家にお世話になったことがある。
       総士はその頃ちょうど、人よりかなり早くメモリージングが解放されたばかりだった。竜宮島と島のコアのために生きろという父の言葉もまだよく噛み砕けず、行き場のない孤独と空虚に襲われて、自分がここにあってはいけないのだと、どこにもいないのだという恐怖に、塞ぎこみがちになっていた頃だった。
       人前で繕ってはいたものの、一騎はそんな総士の様子にうっすらと気づいて不安に思っていたのか、総士と長く一緒にいられることにいたく喜んだ。帰る家も同じだというのに、どこへ行くにもおおはしゃぎでくっついてまわった。
       二人で真壁家に帰宅してからも、母さんのレシピなんだと持ち出した件のレシピ本を参考にはりきって夕食を作り、食事中も珍しく史彦に静かにしなさいと窘められるまで総士に話しかけることをやめなかった。
       入浴も二人で済ませ、頑として一騎が譲らなかったので、二人一緒に一騎の布団で眠った。それでもまだ一騎は興奮していたようで、ぽつぽつと話しかける声は止まなかったが、総士がほとんど初めて感じる他人の体温の心地よさにうとうとと舟をこぎはじめると、ようやく安心したように、一日止まなかったマシンガントークを落ち着けたのだった。
       自宅とは違う、畳の上に敷いた布団の感触。いつもと違う石鹸の香り。すぐそばで感じる、この世で最も信頼する相手のゆっくりとした心臓の音。自分よりも少し高い体温。遠慮がちにそうっと総士の手を握ってくる、やわらかい手のひら。パジャマのズボンから伸びた裸足の足がすべすべと絡みあう気持ちよさ。
       物心ついた頃から一人で眠る習慣のあった総士には、それらすべてがはじめてのもので、そしてなぜ今まで知らなかったんだろうと悔やむほど安心感を与えてくれるものだった。
       「総士」と一騎がおずおずとささやいたのは、そのときだった。
      「総士、あのな、髪の毛、さわってていいか?」
       総士は寝つきの良いほうではなかったが、その日はもう半分夢の中で、一騎の言っていることもきちんと理解しているわけではなかった。
      「うん、いいよ」
       なにをねだられているのか理解はしていなかったが、大好きな一騎の言うことだから、なんでも許してやりたかった。
       夢うつつにそう返事をすると、あたたかい一騎の指がそっと髪に絡むのを感じた。他の男子よりも長く伸びた髪に絡んだ指は、遊ぶように、指通りを楽しむように、くるくると巻きつけては解き、巻きつけては解きを繰り返した。
       不思議と煩わしさはなく、どころかやさしく髪をひっぱられるその感触にとてつもない安心感をおぼえて、あっという間に総士は深い眠りへと落ちていった。
       次の日も、その次の日も同じように一騎にねだられ、四日を数える頃になると、もう一騎はなにも言わないでも布団に入るなり総士の髪にそっと指を絡め、総士も髪を触られる感覚にうっとりと目をつぶった。その頃には、一騎が触れてくれる感覚が自らに安心感を与えてくれるのだと、ここにいると感じさせてくれるのだと、総士にはもうわかっていた。
       そんなことだから、父の多忙が落ち着き自宅に帰ってからも、それからしばらくは一人のベッドではなかなか寝つけなかったのだ。



      「総士?」
       髪に絡めた指はそのままに、ベッドに腰かけたまま自分を見つめる総士を、一騎が不思議そうに呼んだ。
      「それ」
       きょとんとした顔が、総士の目線の先にある自らの指に気づいて、ばつが悪そうな、照れたような色に染まる。髪を解いて、誤魔化すように手櫛でぐしゃぐしゃと梳く。
      「なんか、癖なんだよ。子どもっぽいけど」
      「お前、昔、僕の髪でも同じことをしていたな」
      「そうだっけ?」
      「同じ布団で寝るとき、僕の髪を指にくるくる巻きつけながら寝ていただろう」
      「よく覚えてるな」
       向かっていたノートを閉じてベッドに上がるあたたかい身体を正面から抱き留める。胡坐をかいた膝の上に腰かけしばらくもぞもぞと動いていたが、収まりの良い場所を見つけたのか、腰を落ち着けた一騎が総士の肩に顔を埋めて満足げにため息をついた。深呼吸をして、うっとり蕩けた声がいいにおい、と呟く。
      「お前くらい髪が長いのって、他に周りにいなかっただろ。俺も父さんも短いし」
       痕の残る一騎の指がやさしく総士の髪を梳いて、ゆるく癖のある毛先をくるくると指に巻きつける。
      「だから、そうやって髪を触ってると、総士がここにいてくれるんだって、すごく安心した」
       あとは……総士の髪、気持ちよかったし。今も気持ちいいけど。
       総士の肩に懐きながら、一騎は機嫌よく髪をいじっている。同じ仕草でも、昔からは考えられない体勢と距離感だ。子どもの頃には知らなかったお互いの温度と感触まで手に入れて、同じ布団に入ることも、同じにおいを纏うことも、子どもの頃とは違う意味を持つのだと知った。そうして今は、手に入れたあたたかさが、ここにいるのだと教えてくれる。
      「だから癖になったのかな」
      「人のせいにするな」
      「総士が構ってくれないと、寂しくてやっちゃうのかも」
       だったらお前、しょっちゅうそれをやってることになるぞ。そう言いかけて、案外自分も一騎に構いきりなことに気づいてしまった。なにせ給事中の遠見になんとも言えない目でじとっと見つめられるくらいだ。これでは一騎のことを言っていられない。
       シャワーの間放っておかれた一騎は身体を持て余していたようで、むずむずと擦り寄りながら、顔中にキスを落としてくる。額、頬、鼻、くちびる、そして左のまぶた。乾いたやわらかいくちびるが皮膚を食む感触を味わっていると、しなやかな黒髪が頬や首筋を撫でて、くすぐったさに身がすくんだ。
      「伸びたな」
      「そうかな」
      「切らないのか」
      「うーん……うん」
      「伸ばしているのか。どういう心境の変化だ」
      「なんとなく」
       そっと髪を耳にかけて、さも今は総士の首筋にキスをするのに夢中です、といった顔をする。
       一騎は、髪が伸びた。
       同化現象の影響で色が白くなったし、なんとなく面差しもやさしくなった。体つきもそうしっかりしたほうではなかったが、同年代が大人の身体に変わっていく中で、今もどこか華奢でたおやかでさえある。本人は頑なに認めようとしないが、格段に体力は落ちたし、体調も崩しやすくなった。
       そして、昔は決してしなかった表情を見せるようになった。総士を丸め込んで、隠しごとをするのが上手になった。
       一騎の指に残る十本の呪いの輪。
       かつて一騎は、変わってゆくことが怖いと言った。
       自分が自分でなくなってしまうことが怖いと、そう言った一騎の声色や表情を総士は知らない。しかし、そんな一騎が変わることを受け入れてまで、総士の隣にいることを選んでくれたからこそ、総士は今ここにいる。
       ここにいるから、ここで共に生きているから、変わってゆく一騎の今を目に焼きつけたいと思う。変化の理由を思うたび痛みを感じても、それすら総士には幸福だ。
       だけれど、記憶に焼きついた幼い日の一騎から変わらないでいてくれる部分があることも、総士にとっては同じくらい胸を刺す幸福だった。



       お返しと言わんばかりに一騎を組み敷いて、顔中へ熱心にキスを落とした。結わえていない髪が一騎の首元をさらさらと流れて、くすぐっそうな吐息がくちびるを温める。額の生え際で深呼吸すれば、総士の先にシャワーを使った一騎からは同じシャンプーのにおいがするはずだが、心臓をやさしく撫でられるような、締めつけられるような愛しいにおいでいっぱいになる。何度感じても不思議だ。
       このまま素肌を合わせるところまで進んでいいだろうかと思いつつ、くちびるで感じる熱にうっとりしていると、つんと前髪をひっぱられて目を開く。
      「お前も、前髪、ずいぶん伸びたな。切ってやろうか」
      「いや……」
       特に髪型に拘りがあるわけではないが、理由もなく伸ばしているわけでもない。必要ないと言いかけて、見下ろした一騎の表情に口をつぐんだ。
       電灯に照らされて透きとおった一騎の飴色の目が、まぶしそうに総士を見上げている。
       何度も交わしたくちびるの温度にしっとりと濡れたまぶたが、穏やかにまばたきしながら総士の目をじっと見つめている。
       ふと、先程落とされたやさしいキスの感触が、熱が、まぶたによみがえった。
      「……そうだな、今度、近いうちに切ってくれ」
        この、溢れてしまいそうな感情が、伝わればいい、だけど、きっと伝わらなくても構わない。
       自ら言い出したくせに、きょとんとした瞳が不思議そうに瞬いた。
      「いいのか?」
      「お前が言ったんだろう」
       一騎が言うのなら、一騎が一緒なら、なにも怖くはない。揺るぎないものはずっとここにあって、そして知らなかった景色でさえ、やさしく総士を照らしてくれるから。
       だから僕も、変わることを受け入れよう。僕はここに、お前の隣にいるから。
      「髪、触っててもいいぞ」
      「髪だけ?」
       おかしそうに笑って服の下へ潜り込んでくる手のひらの心地よさに吐息を漏らしながら、どうか今はただ笑っていてくれるようにと、一騎の左目にくちびるを落とした。
      総士の髪が好きでたまらない一騎と、そんな一騎がとても大切な総士。HAE〜EXO前のどこか。pixivに上げていたものをテストとして投稿してみます。
      小説機能の開発も予定されているとのことで、とても楽しみにしています。

      #蒼穹のファフナー #腐向け #一総

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       正式に喫茶楽園の調理師という職を得て、一騎はノートにレシピを書き留めるようになった。
       自宅では母親の残したレシピ本を愛用していたようで、たまに簡単なふせんやメモを書いたり貼ったりしていることは知っていた。それでも一騎はあまりまめな質ではないから、逐一メモを取って割合や工程を工夫するよりも「なんとなく」でうまくやってしまうことのほうが多かったし、レシピ本そのものも長じるにつれて内容を覚えきってしまい、登場の機会は減っていったらしい。一度見せてもらったレシピ本のメモは、どれも少し昔の武骨な少年の字で書かれていた。
       それが、今まで習慣で行っていた調理というものを仕事としてこなすようになって、一騎なりに責任感というか、仕事としての義務感をおぼえたようだ。職場で出すランチのカレーや簡単なデザートのレシピをノートにまとめるようになった。「俺はだいたいなんとなくでいつも同じ味になるけど、店としてそれじゃだめだろ」と困ったように笑った顔が記憶に新しい。
       総士が楽園を訪れるたび嬉々として店員とは思えない頻度で構い出すので、こいつには今仕事中だという自覚があるのか、そもそもなぜ他の誰も咎めないんだ、と内心呆れていたが、後輩の暉がバイトとして入るようになって、少しは労働と向き合う気になったらしい。はじめてみれば案外楽しかったようで、最近では今あるメニューをまとめるだけではなく、試作と称して新しいメニューを総士に食べさせては、その表情にうんうん頷いて何かの文字列をノートに書き込む回数も増えた。ノートを開く姿も、喫茶店での仕事中だけではなく、自宅や今日のように訪れた総士の部屋でも見ることが多くなった。店外に持ち出すならパッドにしたほうが効率的じゃないか、とも勧めたが、性に合わないからと断られてしまった。
       今日も総士がシャワーを使う間にどうも手持無沙汰になったらしく、ぼんやりとデスクでノートを開いて何事かを書き込んでいる。なるべく早く済ませたつもりだったが、なにせ腰まで伸びた髪を濡らして洗うだけでも手間がかかる。一騎のように鴉の行水とはいかない。
       上がったぞと声をかけてベッドでドライヤーをかけながら、なんとなく頬杖をついた一騎の左手を見ていた。
       一騎の、数年前と比べて確実に細く白くなった指を見るたび、否応なくその根元に残る五本の痕が目に入る。色素が薄くなった肌に余計に濃く映るそれを見つめるたび、いつだって総士の胸は、痛みのような甘い感情で締めつけられる。恐怖と、そして歓び。
       呪いのように残るその痕は、同化現象が今も一騎の命を蝕んでいる証に他ならない。しかし同時に、一騎が総士の隣にあることを選び続けてきた証でもあるのだ。
       その痕が一騎の指に纏わりつく前の、ファフナーに乗る前の一騎の健康的に日に焼けた肌の色を、総士はもうぼんやりとしか思い出せなくなっている。もっともその頃は、お互い相手を真正面に捉えられないくせにその背中や横顔を見つめてばかりで、こんなふうに近い距離でその指を見つめることなどできなかった。
       ドライヤーを仕舞って声をかけようとした総士の目に、自らの髪に絡む一騎の指が映った。
       肩口まで伸びたつややかな黒髪に、線の細くなった白い指が絡んでいる。
       耳のあたりの一房を取って、細い指にくるくると巻きつけては解き、巻きつけては解きをゆるりと繰り返している、無意識だろうその動きを見ているうちに、蘇る記憶があった。



       もうずいぶん前。まだこの左目に傷を与えられる前。まだ総士がどこにもいなかった頃。
       父の勤務の都合で、一週間ほど真壁家にお世話になったことがある。
       総士はその頃ちょうど、人よりかなり早くメモリージングが解放されたばかりだった。竜宮島と島のコアのために生きろという父の言葉もまだよく噛み砕けず、行き場のない孤独と空虚に襲われて、自分がここにあってはいけないのだと、どこにもいないのだという恐怖に、塞ぎこみがちになっていた頃だった。
       人前で繕ってはいたものの、一騎はそんな総士の様子にうっすらと気づいて不安に思っていたのか、総士と長く一緒にいられることにいたく喜んだ。帰る家も同じだというのに、どこへ行くにもおおはしゃぎでくっついてまわった。
       二人で真壁家に帰宅してからも、母さんのレシピなんだと持ち出した件のレシピ本を参考にはりきって夕食を作り、食事中も珍しく史彦に静かにしなさいと窘められるまで総士に話しかけることをやめなかった。
       入浴も二人で済ませ、頑として一騎が譲らなかったので、二人一緒に一騎の布団で眠った。それでもまだ一騎は興奮していたようで、ぽつぽつと話しかける声は止まなかったが、総士がほとんど初めて感じる他人の体温の心地よさにうとうとと舟をこぎはじめると、ようやく安心したように、一日止まなかったマシンガントークを落ち着けたのだった。
       自宅とは違う、畳の上に敷いた布団の感触。いつもと違う石鹸の香り。すぐそばで感じる、この世で最も信頼する相手のゆっくりとした心臓の音。自分よりも少し高い体温。遠慮がちにそうっと総士の手を握ってくる、やわらかい手のひら。パジャマのズボンから伸びた裸足の足がすべすべと絡みあう気持ちよさ。
       物心ついた頃から一人で眠る習慣のあった総士には、それらすべてがはじめてのもので、そしてなぜ今まで知らなかったんだろうと悔やむほど安心感を与えてくれるものだった。
       「総士」と一騎がおずおずとささやいたのは、そのときだった。
      「総士、あのな、髪の毛、さわってていいか?」
       総士は寝つきの良いほうではなかったが、その日はもう半分夢の中で、一騎の言っていることもきちんと理解しているわけではなかった。
      「うん、いいよ」
       なにをねだられているのか理解はしていなかったが、大好きな一騎の言うことだから、なんでも許してやりたかった。
       夢うつつにそう返事をすると、あたたかい一騎の指がそっと髪に絡むのを感じた。他の男子よりも長く伸びた髪に絡んだ指は、遊ぶように、指通りを楽しむように、くるくると巻きつけては解き、巻きつけては解きを繰り返した。
       不思議と煩わしさはなく、どころかやさしく髪をひっぱられるその感触にとてつもない安心感をおぼえて、あっという間に総士は深い眠りへと落ちていった。
       次の日も、その次の日も同じように一騎にねだられ、四日を数える頃になると、もう一騎はなにも言わないでも布団に入るなり総士の髪にそっと指を絡め、総士も髪を触られる感覚にうっとりと目をつぶった。その頃には、一騎が触れてくれる感覚が自らに安心感を与えてくれるのだと、ここにいると感じさせてくれるのだと、総士にはもうわかっていた。
       そんなことだから、父の多忙が落ち着き自宅に帰ってからも、それからしばらくは一人のベッドではなかなか寝つけなかったのだ。



      「総士?」
       髪に絡めた指はそのままに、ベッドに腰かけたまま自分を見つめる総士を、一騎が不思議そうに呼んだ。
      「それ」
       きょとんとした顔が、総士の目線の先にある自らの指に気づいて、ばつが悪そうな、照れたような色に染まる。髪を解いて、誤魔化すように手櫛でぐしゃぐしゃと梳く。
      「なんか、癖なんだよ。子どもっぽいけど」
      「お前、昔、僕の髪でも同じことをしていたな」
      「そうだっけ?」
      「同じ布団で寝るとき、僕の髪を指にくるくる巻きつけながら寝ていただろう」
      「よく覚えてるな」
       向かっていたノートを閉じてベッドに上がるあたたかい身体を正面から抱き留める。胡坐をかいた膝の上に腰かけしばらくもぞもぞと動いていたが、収まりの良い場所を見つけたのか、腰を落ち着けた一騎が総士の肩に顔を埋めて満足げにため息をついた。深呼吸をして、うっとり蕩けた声がいいにおい、と呟く。
      「お前くらい髪が長いのって、他に周りにいなかっただろ。俺も父さんも短いし」
       痕の残る一騎の指がやさしく総士の髪を梳いて、ゆるく癖のある毛先をくるくると指に巻きつける。
      「だから、そうやって髪を触ってると、総士がここにいてくれるんだって、すごく安心した」
       あとは……総士の髪、気持ちよかったし。今も気持ちいいけど。
       総士の肩に懐きながら、一騎は機嫌よく髪をいじっている。同じ仕草でも、昔からは考えられない体勢と距離感だ。子どもの頃には知らなかったお互いの温度と感触まで手に入れて、同じ布団に入ることも、同じにおいを纏うことも、子どもの頃とは違う意味を持つのだと知った。そうして今は、手に入れたあたたかさが、ここにいるのだと教えてくれる。
      「だから癖になったのかな」
      「人のせいにするな」
      「総士が構ってくれないと、寂しくてやっちゃうのかも」
       だったらお前、しょっちゅうそれをやってることになるぞ。そう言いかけて、案外自分も一騎に構いきりなことに気づいてしまった。なにせ給事中の遠見になんとも言えない目でじとっと見つめられるくらいだ。これでは一騎のことを言っていられない。
       シャワーの間放っておかれた一騎は身体を持て余していたようで、むずむずと擦り寄りながら、顔中にキスを落としてくる。額、頬、鼻、くちびる、そして左のまぶた。乾いたやわらかいくちびるが皮膚を食む感触を味わっていると、しなやかな黒髪が頬や首筋を撫でて、くすぐったさに身がすくんだ。
      「伸びたな」
      「そうかな」
      「切らないのか」
      「うーん……うん」
      「伸ばしているのか。どういう心境の変化だ」
      「なんとなく」
       そっと髪を耳にかけて、さも今は総士の首筋にキスをするのに夢中です、といった顔をする。
       一騎は、髪が伸びた。
       同化現象の影響で色が白くなったし、なんとなく面差しもやさしくなった。体つきもそうしっかりしたほうではなかったが、同年代が大人の身体に変わっていく中で、今もどこか華奢でたおやかでさえある。本人は頑なに認めようとしないが、格段に体力は落ちたし、体調も崩しやすくなった。
       そして、昔は決してしなかった表情を見せるようになった。総士を丸め込んで、隠しごとをするのが上手になった。
       一騎の指に残る十本の呪いの輪。
       かつて一騎は、変わってゆくことが怖いと言った。
       自分が自分でなくなってしまうことが怖いと、そう言った一騎の声色や表情を総士は知らない。しかし、そんな一騎が変わることを受け入れてまで、総士の隣にいることを選んでくれたからこそ、総士は今ここにいる。
       ここにいるから、ここで共に生きているから、変わってゆく一騎の今を目に焼きつけたいと思う。変化の理由を思うたび痛みを感じても、それすら総士には幸福だ。
       だけれど、記憶に焼きついた幼い日の一騎から変わらないでいてくれる部分があることも、総士にとっては同じくらい胸を刺す幸福だった。



       お返しと言わんばかりに一騎を組み敷いて、顔中へ熱心にキスを落とした。結わえていない髪が一騎の首元をさらさらと流れて、くすぐっそうな吐息がくちびるを温める。額の生え際で深呼吸すれば、総士の先にシャワーを使った一騎からは同じシャンプーのにおいがするはずだが、心臓をやさしく撫でられるような、締めつけられるような愛しいにおいでいっぱいになる。何度感じても不思議だ。
       このまま素肌を合わせるところまで進んでいいだろうかと思いつつ、くちびるで感じる熱にうっとりしていると、つんと前髪をひっぱられて目を開く。
      「お前も、前髪、ずいぶん伸びたな。切ってやろうか」
      「いや……」
       特に髪型に拘りがあるわけではないが、理由もなく伸ばしているわけでもない。必要ないと言いかけて、見下ろした一騎の表情に口をつぐんだ。
       電灯に照らされて透きとおった一騎の飴色の目が、まぶしそうに総士を見上げている。
       何度も交わしたくちびるの温度にしっとりと濡れたまぶたが、穏やかにまばたきしながら総士の目をじっと見つめている。
       ふと、先程落とされたやさしいキスの感触が、熱が、まぶたによみがえった。
      「……そうだな、今度、近いうちに切ってくれ」
        この、溢れてしまいそうな感情が、伝わればいい、だけど、きっと伝わらなくても構わない。
       自ら言い出したくせに、きょとんとした瞳が不思議そうに瞬いた。
      「いいのか?」
      「お前が言ったんだろう」
       一騎が言うのなら、一騎が一緒なら、なにも怖くはない。揺るぎないものはずっとここにあって、そして知らなかった景色でさえ、やさしく総士を照らしてくれるから。
       だから僕も、変わることを受け入れよう。僕はここに、お前の隣にいるから。
      「髪、触っててもいいぞ」
      「髪だけ?」
       おかしそうに笑って服の下へ潜り込んでくる手のひらの心地よさに吐息を漏らしながら、どうか今はただ笑っていてくれるようにと、一騎の左目にくちびるを落とした。
      ま子
    • ひみつのビオラ(総一)衆人環境(真矢ちゃんと暉)の喫茶楽園でいちゃつく総一、一騎が総士にメロメロのメロ(まだつきあってません)

      #総一 #腐向け
      ま子
    • アイドルパラレル二人組のアイドルユニットをやっている一騎と総士の、起伏のない短いやつです。ふたりの嫉妬について。一総でも総一でも読める感じです(どちらとも決めていません)

      #腐向け  #一総  #総一
      ま子
    • よりそうパルス(総一)できてない18歳の夏、流し素麺大会と総士の左目の話。HAE後に総士と性的関係を持たなかった一騎はどこまで鬱屈するか総一。おなじものをぴくぶらにも流しています。

      #蒼穹のファフナー #腐向け #総一
      ま子
    • アイドルパラレル3アイドル時空のふたりも9歳のころに一騎が総士の左目を傷つけた一件で疎遠になっており、そんな状態なのに14歳でユニットデビューすることが決まってしまった、という設定のうえのぎすぎす期の話

      #蒼穹のファフナー #一総 #総一
      ま子
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