しとしとと降る雨の中。オレは目の前に広がる藤を眺めていた。
花から滴り落ちる雫が美しい。その中を、直江が歩いてきてオレの目の前で微笑む。
「風邪、引きますよ。あなたは雨に弱いのですから」
いつも通りの言葉を投げかける直江。オレはその直江にも見とれた。
花も雨も似合う男なんて、ズルイ。
「高耶さん?ほら、行きましょう?」
「……お前も濡れてんじゃねーか。傘くらい持ってこい、バカ」
見とれてたなんて少し恥ずかしくて目線を逸らして言葉を吐く。
そんなオレなんかお見通しの直江は「すみません」と笑ってオレの肩に手をまわして二人で歩き出した。
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気が向いた時にちょっとした文字を追加していきたいと思います。ほんとになんでもない文字ですけどね^^;
それにしても直江が若くなってしまいました><;