真・女神転生5 プレイレポあてんしょん!
此方、2021年11月11日にアトラスより発売されました「真・女神転生5」のプレイレポとなります。
ナホビノが何を想い、ダアトの世界を生き抜くのか的な感じで書いております。
実は、これ書く予定無かったのですが、ハヤタロウや愛しの悪魔達への愛が滾りまして書き始めました←
主人公 渚ナオト
感情の起伏が少ない、物静か。好きなものみたりすると、それに限らず。
だいだいがネタバレ全開なので、未プレイ・プレイ途中の方はご注意を。
縄印学園からラムフ完全撃破までとなっております。
大丈夫ですね?
・意外な一面
「分かった、ここから先は任せてくれ。・・・・・・それと・・・・・・急がなきゃ行けないのは分かってるんだが、ハヤタロウ」
「なんだ?」
「少しだけ撫でて良いか?」
「・・・・・・」
「ナオト、君」
「・・・・・・忘れてくれ。行ってくる・・・・・・」
「ユヅル殿」
「・・・・・・ハヤタロウが良いなら。ナオト、手短目にするんだぞ」
「!! ありがとう!!!!」
ハヤタロウの目線に合わせるようにしゃがみこむと、頬の辺りから優しく撫で、頭を軽く撫でる。思いの外手触りが良かったのか、緊張した面持ちだったナオトは顔が綻んだ。
「フワフワだ・・・・・・可愛い・・・・・・」
頭を存分に撫で、最後に両頬を軽く揉むようにして、ハヤタロウから離れる。
「ありがとう、ハヤタロウ。敦田もありがとう。それじゃあ、あとで」
そういうと、ナオトは一人と一匹を残して立ち去る。
「さて、僕達も行こうか」
少しだけ意外な一面を見たなと思いながら、ユヅルは仲魔に声をかける。
「可愛い」
ダアト探索の束の間の休憩時間。ナオトは、仲魔のネコショウグンの顎を優しく撫でていた。気持ちいいのか、ネコショウグンは嬉しそうにしている上に気持ちよさそうに鳴いている。
「可愛いなぁ、ネコショウグン」
「可愛いだけではなかろう!」
「頼りになるし、強いよ、ネコショウグン」
「そうだろ! そうだろ!」
手放しの賞賛に、ネコショウグンは胸を反らしながらえっへんとする。それを見て、ますます顔を綻ばすナオト。
その背中と言うよりかは腰辺りにドシッと振動が。振り返るとケットシーが少し不服そうな顔をしている。
「ケットシー」
「・・・・・・」
「ケットシー、お前も頼りにしてるし、強いよ。いつもありがとう」
帽子の上から頭を撫でると、ケットシーは不満げにナオトを見上げるので、ネコショウグンにしていたように顎を撫でる。
ケットシーも同じ様に鳴くので、ナオトはますます顔を綻ばせては「可愛い。ケットシーも可愛い」と撫でていた。
・異なる依頼
「分かった、引き受けよう」
後ろに控えてたタオが小さく「えっ」と声を漏らした。それは前にいるナオトにしか聞こえてなかった様子で、目の前に居る悪魔には聞こえてなかった様子だった。
そこから少し離れた後、その真意を訪ねる。
「ねぇ、ナオト君。どうして、依頼を受けたの?」
「どうして? ・・・・・・それはベテル側の人間としてか?」
くるりと振り向いたナオトは、凪いだ眼をしてタオを見つめていた。
「確かに、半ば強制的にベテルの協力者になってるから、絶対的にベテルの言いなりじゃない・・・・・・ってのは、認識として持って貰ってるよな?」
「うん、それは大丈夫。・・・・・・そう言う意味では申し訳ないとも思ってる」
「磯野上が謝ることじゃないさ」とナオトは笑うと、顎に手を当てて少しずつ考える。
「一方的な話を聞くのはフェアじゃない。悪魔は確かに俺達に仇なす所もあるけども・・・・・・俺は、どうしてもそれだけで済ませたくないんだ」
「だから、両方の話を聞いてからって事?」
「・・・・・・まぁ、そう言うところだな・・・・・・」
苦笑しながら、ナオトは「行こう」と告げて先に進む。タオは少し瞬時した様子だったが、少し遅れて付いて来た。
(磯野上にとっては、小さい頃からベテルに関わってたから、何も感じないのだろう。だけど・・・・・・)
どうにも、天使のやり方が気に入らない。気に入らないではない、あいつ等は悪魔以上の悪魔ではないかと思うことがある。絶対神の教えを元に、悪魔と退治するものたち。故に、目的のためならば、人間でさえ平気で見殺しにする奴ら。
(それに、どうしても、それ以上のことがあると思えてしまう)
故に、話を鵜呑みにする事が出来ない。どちらかが都合のいいことを伝えていようとも。
・妖精の国にて
「ハヤタロウ」
「・・・・・・」
「また、駄目だろうか?」
「前回同様手短に頼む」
「ありがとう。あと、もう一つ」
「なんだ?」
「今度は抱き付いても良いか?」
「・・・・・・」
「駄目・・・・・・だよな、やっぱり」
「・・・・・・」
「それじゃあ、な」
「構わない」
「え?」
「手短に済ませるならば、抱きつくのも構わない」
「!!!! ありがとう、ハヤタロウ!!!」
前回同様優しく両頬を撫でた後、右手で頭を左手で頬を撫でる。それを終えると、優しく両腕で軽く首元に抱き付く。
「フワフワだぁ。ほっんとうに、フワフワだ。気持ちいい・・・・・・かっわいい・・・・・・」
うっとりとした声で、ハヤタロウの毛並みを堪能する。最後に頭を軽く一撫でして終わらせた。
「ハヤタロウ、ありがとう。じゃあ、行ってくる。行こう、ジャックランタン」
「ヒホホー!!!!」とお目付役のジャックランタンとタオを伴って歩き出すナオト・・・・・・と、一連のやりとりを見て驚いた表情を見せるミヤズと「やれやれ」とした表情をするユヅルはナオトを送り出していた。
「先輩、すっごく嬉しそうにハヤタロウに構ってたね」
「ハヤタロウの事を気に入ってるのか、度々ああいう風にするんだ」
「そっか。なんか、意外な一面見た気がする」
「・・・・・・同感だ」
・また、会えるだろう
「アレレ? オタカラじゃな・・・・・・ヒホー!」
「下がれ、二人とも!!!」
それだけ叫ぶとナオトは、タオとジャックランタンの前に躍り出て、敵に立ち向かう。
「ゴメンホ・・・・・・悪魔のワナだったホ」
「あれくらい大丈夫だ。また、何か見つけたら教えてくれ」
そう言って、ジャックランタンの頭を撫でる。そうすると、ジャックランタンは「ヒホホホホ~」と嬉しそうに身体を揺らす。その様子を見て、思い出すのは途中まで共にいた悪魔の姿。
(アマノザコ・・・・・・何処行ったんだか)
ナオトは以前アマノザコを同行させるとき、アオガミには「情けは人のためにならず」と伝えた。実際はそう思うことも合った。だが、アマノザコは他の悪魔とは少し違うと。
(なんであれ)
タオとジャックランタンに声を掛けて、再びダアトを歩き始める。
(また、何処かで会うこともあるのだろう)
樹島の最後の言葉、タオの死。アオガミの自責に対しての答え。
「誰のせいでもない」
とんだ偽善だ。その答えに、アオガミは「定められた運命であった」と納得しつつも、気遣ったことがバレてしまった。だが、アオガミは気遣ったことで、少しは前向きになってくれたのは良かった。
(だが、俺は)
右手に残る、あの時の感触。悪魔ではなく、人間を。
(・・・・・・)
“ありがとう・・・・・・これで・・・・・・”
樹島にとって、あの終わりが、彼女にとって最善だったのは分かる。それでも、
「どうすれば良かったんだろうな」