宇髄さんと冨岡さんと煉獄さん善逸視点
合同任務の帰り道。
なんかすっごい冨岡さんの匂いがついた気がする。
炭治郎みたいに鼻が良いって訳じゃないけど。
任務終わってからも抱きつかれたし。
本当、
なんなの?
(シャラシャラ)
何か音がするなぁ。誰かな?
なんか賑やかな音が近づいてくる……
宇髄「あ、善逸じゃねーか」
煉獄「む!合同任務か!」
義勇「今は帰り道だ。」
善逸「そうです。宇髄さんたちは?」
煉獄「先程、合同任務でな!」
義勇「宇髄たちも、そうだったのか。」
宇髄「あぁ。ま、弱かったけどな」
善逸「はいはい」
賑やかな音は、宇髄さんと煉獄さんだったんだ。
たしかに賑やかな人たちだしね、納得。
煉獄「むぅ?何か我妻少年から匂いがするな!」
宇髄「匂い?あぁ、たしかに。」
匂い?……あ、冨岡さんのかな。
宇髄「嗅ぎ慣れた匂いだなぁ、あ、そうだ思い出した。冨岡の匂いか」
煉獄「む?でもなぜ我妻少年から?」
善逸「あぇ、えーっと……」
なんて言えば良いんだろう。
どど、どうしよう。
任務の時に抱きつかれたなんて言えないよ……
義勇「(我妻を)抱いたから。」
宇髄/煉獄「「………」
善逸「ちょ、冨岡さ……」
宇髄さんと煉獄さんはピクリとも動かない。
ほんの少し、沈黙が続いた。
その後、宇髄さんが尋ねるように、
宇髄「ちょっと聞き間違えたかもしれねぇ。誰をだ?」
義勇「我妻。」
煉獄「むぅ?」
善逸「……(あ、これまさか)」
やな予感がした。
言葉が足りなかったから誤解されたな。これ。
宇髄「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
煉獄「!?!?(善逸と義勇を交互に指差しながら)」
ほらね言ったじゃない!!
いや言ってはないけど!
絶対これ何か誤解されてる!
セから始まる何かしたと思われてる!
抱きつかれただけだかんね!
大丈夫だかんね!?
宇髄「嘘だろ、お前らそんな関係だったのかよ……」
煉獄「そう言うことなら早めに言ってくれたらよかったな!」
善逸「ちょ、誤解で……」
義勇「……(善逸の手を取る)」
善逸「な、なんですか」
義勇「……(ずいっ)」
宇髄「おいおいおい!待てお前!」
煉獄「さ、さすがにここでやるのはよしてくれないか!被害が出てしまうぞ!」
煉獄さんの言う通りだよね!?
っつか、まだ誤解されてる!
そして顔が近い!
義勇「……人などここにいないだろう」
宇髄「いや、もしもの話だ!」
煉獄「そ、そうだぞ!」
珍しく煉獄さんが焦ってる。
そうだよね!?いきなりこうなったんだもんね!
そりゃ流石の煉獄さんでもこうなるわ!!
あと顔が近い!
(チュッ)
宇髄/煉獄/善逸「「「………」」」
義勇「………」
善逸「ちょっ……」
宇髄「おいてめぇぇぇぇぇぇ!?」
煉獄「もう俺は何も知らない!(思考放棄)」
善逸「煉獄さん諦めないでぇぇぇぇぇ!」
カオス状態!
そして冨岡さんはどんな感情なのこの顔!!
無言はやめて怖いから!
義勇「なんだお前たち。こんなことすらできないのか」
宇髄「……は?」
煉獄「な、何を言ってるんだ冨岡。」
善逸「それはどういう……」
義勇「?そのままの意味だが……」
また沈黙が流れる。
宇髄「は!?ちょ、お前、馬鹿じゃねぇの!?」
煉獄「何を考えているんだ冨岡!!」
善逸「そうですよ!」
義勇「できないなら、今後一切善逸に関わるな」
宇髄「どう言う理論だよ!?」
いや、本当になんなのこの人!
何がしたいの!?
なにを言いたいの!?
宇髄「だーもう!こんぐらい俺にだってできるからな!」
善逸「え?」
(チュッ)
善逸「………宇髄さん?」
煉獄「……我妻少年、少し場所を変えようか!」
善逸「え!?」
義勇「………(自分の唇に人差し指を添える)」
宇髄「………(口を開けながら煉獄、善逸、義勇の順に顔をあたふたさせる)」
事故発生だよね!?
これ、事故だよね!?