青と黄色が混ざったら善逸視点
相変わらずの無表情。
なんかもう、怖さとか感じなくなってきた。
いやまず、この状況は何。
壁ドンされた。放課後に。
いやどうすればいい!?
善逸「あの、俺は何をすれば……」
義勇「何もしないでいい。俺に身を委ねろ」
善逸「えっ」
その場に硬直した。
顔が近い。
顔が思い出したかのように赤くなる。
え、今なんて言った?この人……
身を委ねるって、どうやって?
善逸「義勇さん、それはどう言う……」
義勇「そのままの意味だ」
善逸「あんた、そう言うとこブレませんよね……」
で、俺何されんの?
無表情&無言って怖さの塊でしかないじゃん。
訂正:やっぱり怖い
義勇「善逸」
いきなり顔が近づいてくる。こつん、と額と額が当たる。
急に何だか怖くなって目を閉じる。
__その瞬間、何か柔らかいものが唇に当たった。
善逸「へ……?」
それだけでは終わらない。
口の中に、何か生ぬるい、丁度いいくらいの温度の何かがぬるりと入ってきた。
こ、れって……
善逸「んむ、んーー!!」
義勇「ん、すぐに良くしてやる。落ち着け」
またキスをされる。
舌が入る瞬間が、特にやばかった。
一瞬、ほんの一瞬だけ。快感が体を突っ走る。
そして、舌が入っている時は、突っ走った快感がノコノコと体を歩く。
絶頂を迎えると、痙攣が止まらなくなる。
クチュ、クチャッと唾液の音がする。
その度に、ノコノコと歩いている快感が少し速度を上げる。
善逸「あ、ぅん、やぁっ……」
そう言っても、なかなか話を聞いてくれない。
だんだんと、腰に力が無くなっていく。
善逸「あっ…」
ガクン、と腰から力が抜けた。
指先がピクピクと震える。
義勇「……青と黄色が混ざったら、どんな色になるか、分かるか」
善逸「え、っと、確か、緑っぽい、少し汚い色になるんじゃ……」
義勇「なら」
義勇さんが俺に目線を合わせる。
義勇「お前は黄色じゃなくて、青そのものにしてやろう」
ニヤリと不気味に笑う義勇さんが怖くて怖くて仕方なかった。
目を閉じると、耳元で、
「我妻善逸、いただきます」
もう逃げ場はない。