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    1116新刊『織田の姫』サンプル美しい母聞こえぬ娘織田の姫海より深い彼女によく似た美しい母

    母上はいつもたもとに櫛を入れていた。
    お輿入れの際に持ってきたつげの櫛だ。つやつやしていつも椿油の匂いがした。美しい母上に釣り合った、美しい櫛だった。
    大切だから肌身離さず持っているのですか、と聞いたことがある。四つか五つくらいの頃か。僕はまだ母上にべったりだった──特に、遊び相手にするには幼すぎる僕を鬱陶しがって、姉上がどこかへ行ってしまった時などは。

    「そういうわけでもないのですよ」

    母上は柳眉を寄せながら微笑んだ。その時だった。庭の左手から右手へ、どこで採ってきたものやらざる一杯の山葡萄を抱えて食べ歩く姉上が現れた、と僕が認識した時にはもう母上は立ち上がっていた。「げぇっ母上」と「待ちなさい吉法師」が同時に聞こえて、次の瞬間にはもう姉上は母上に捕まっていた。その頃はまだ、母上が機動力で勝っていたのだ。
    紅紫に染まった口元が、ごしごしと懐紙で拭われていく。姉上は首根っこを掴まれた猫のように観念してされるがままになっていた。顔が綺麗になると、母上は姉上に座るよう命じた。

    「こうして袂に入れておけば、吉法師を捕まえた時すぐに髪を直せるでしょう」

    母上は櫛を取り出し、姉上の乱れた髪に差し込んだ。豊かな黒髪はもつれに縺れているどころか端々に木の葉や蜘蛛の巣までひっつけていて、母上の機嫌に影響することを恐れた僕はそれらをできるだけ速やかに回収し隠滅した。

    「せっかく私譲りの美しい髪に産んであげたというのに、この子ときたら……」

    するすると手品のように髪がほどけ、見る見るうちに艶めく。

    「頼んどらんし」
    「いつか感謝する日が来るのですよ」

    僕には一度も使われたことのない美しい櫛が、瞬きひとつの間に姉上を娘にする。土と草の匂いが椿油の匂いに塗り替えられていく。母上がそうするのだから正しいことなのだとは思ったけれど、どうにも居心地の悪い感じがしてたまらなかった。話を変えたくて、美味しそうな山葡萄ですねと言った。大粒で、ぴかぴか光っていて、それは本当に美味しそうな山葡萄だった。誰も知らない秘密の場所にひっそり生っているに違いなかった。それを見つけて採ってこられる姉上のことを、母上に褒めてほしかった。

    「半分おあげなさい。男子はおなかが空くのです」

    本当に美味しそうな山葡萄だったのに、美味しかったのかどうか思い出せない。
    どんなに頭を捻ってみても、蘇るのは姉上の溜息と、まるごと押し付けられた笊の乾いた手ざわりだけだった。

    聞こえぬ娘

    殿、殿。
    斯様なこと、申し上げたくはないのですけれど。
    またかと仰るかもしれませんけれど。あの子です。吉法師。……あの子、聞こえが悪いのではないかと思うことがありませぬか。いいえ勿論、本当に耳の造りに問題があるわけでないとは思いますけれど。あどけなくお喋りを始めたのは勘十郎よりもずっと早くでしたし、今もって口の回りように胡乱なところはありませぬ。ですが、――貴方にもお心当たりがお有りでしょう? あの子、急に聞こえなくなるのです。
    いいえ、いいえ、書を読み耽ったり、将棋盤に心を奪われたりといった、そういう時ばかりではないのです。そういう時に満足なお返事をしてくださらないのは貴方様で厭というほど慣れました。あの子は違うのです、聞こえている筈の時に聞こえなくなるのです。都合の悪いことは聞かぬように出来ているようなのです。大きな音に驚いた猫の子が耳を後ろに倒してしまうが如くの、何か、仕掛けが働いているようなのです。
    あの子を叱ったことがお有りですか? 私はこのところ、顔を合わせれば毎日のように小言を言ってしまいます。毎日毎日、同じようなことばかり言っておりますのに、一向に改める気配が無いのです。ええ、本当につまらないことばかりなのです。寝間着のまま外へ出るなとか、髪を梳かせとか、食事の時間に遅れるなとか、血の流れるような喧嘩をするなとか。じき十になる娘に五つの子でも出来ることを言い続けるのは私の方が羞しいくらいです。そういう無作法、私があの子に煩く言うのは全て無作法についてですが、まず一遍では効きませぬ。右から左へ抜けてゆきます。優しく言うたのでは耳に入りもしない様子です。幾度か繰り返し諭して、それでも返事のひとつもなくしらじらと無作法が続きます。無視され続けると此方も悔しくなって、よろしくないとは分かっておりますけれど、他にあの子に分かってもらう術がありませんから、怒りを露わにしてしまいます。肩を掴んで、目を睨みつけて、怖い声で怒鳴ります。そのようにしか出来ない自分が母親として情けのうございますけれど、泣かせる覚悟でそうするのです、そうすると、どうなるかお分かりですか?
    ただ黙って、身じろぎひとつせず、此方を見つめ返してくるのです。
    じいっと、あの血の色の瞳で、私の目を覗き込んでくるのです。異国の言葉でも聞いたような顔で。聞こえている筈なのに聞こえていないというのはそういうことなのです。耳には届いている筈なのです。百歩譲って、耳に届いていなくとも、叱責の内容が分からずとも、顔を見れば私が怒っているということくらいは分かる筈ではないですか。あの子はそれすらも分かっておらぬのではと思うことがあります。形だけでも謝ってその場を収めようとすることもなければ、自分なりの申し開きをすることも、決まり悪げに目を伏せることすらせぬのです。ただ此方を見ているだけ。もしかしたら見てすらおらぬのやも、あの赤いのは目玉でなく蜻蛉玉か何かなのやもしれませぬ。ただ此方を向いているだけなのやも。
    昨日今日の話ではありませぬ、物心つくやつかずの頃からです。四つかそこらで、私が初めてその叱り方をした時からそうだったのです。あの子、私に叱られて泣いた試しがありませぬ。同じ調子で勘十郎を叱ってしまおうものなら、城下に捨てられかけたような勢いで泣き縋ってきますのに――はい? 貴方のお叱りでは泣くことがある? ……それは、何かのお稽古で? 剣の。ああ……そうですね。それは叱られて泣いているのではなく、癇癪かと存じます。父上が怖いのではなく、父上に申し訳ないのでもなく、ただ自分が自分の思う通りに刀を振れない、身体が理想についてこないことに癇癪を起こして泣いているのかと。私の憶えております限り、言葉を話し始めてからのあの子が泣いたのは殆ど――いえ、全てと言って差し支えないでしょう、身の儘ならなさに対する癇癪でしたので。あの子、他者からの働きかけによって泣いたり、ともすれば怒ったことも、一度もないのではありませぬか。
    ……羞しい話、あの瞳に見つめ返されると、どうしていいやら分からなくなってしまいます。行儀作法など、守らずとも死ぬようなことはないのに、何をそんなに感情的に叱ることがあったのかと我に返ってしまいます。しかし、後にも退けませぬ。私は間違ったことなど言うておりませんから。とにかくいけないものはいけません、もうしないように、と強引に場を締めて、それも聞こえているのかどうか分かりませぬが、そそくさと目を逸らすしかないのです。娘に負けてしまったような気がして、母として何とも無念な居た堪れない気持ちになりますが、他に如何しようもありませぬ。本当に厭です。あの子を叱るのが厭。苦痛でございます。
    殿、私が案じておりますのは、この苦しみ、政秀殿も嘗めておいでではということなのです。私は己の腹から出てきた子だと思えば、私によう似たあの子が可愛くないわけはありませんから、何度無視されてもお嫁に行くまでは煩く躾けることでしょう。そうでなければ、いっそあの子は生まれなかったものと諦め、勘十郎だけを我が子と思うて可愛がることでしょう。しかし殿から傅役もりやくを命ぜられた政秀殿には、血の情愛も無ければ自ら傅役の任を降りる選択肢もありませぬ。決して無能だと言いたいわけではないのです。真面目なお方です。だからこそ、あの子のあの目を幾度も正面から浴びて、何を言うても響かぬ、何ひとつ聞き入れてくれぬあの子を立派に育て上げよなどと無理難題を課せられて、正気で居られるものでしょうか。私は、不安なのです。申し訳ないのです。いつか無理が祟って何かが起こるのではと……。
    殿、どうか政秀殿のことを気にかけて差し上げてくださいませ。どうかきちんとお話して、吉法師の秀でたところばかり見るのではなくて、及ばぬところにも目をやってくださいませ。……違います、勘十郎を贔屓にして申しておるのではありませぬ。本当にあの子は普通でないのです。悪い意味でです。女の思い過ごしと侮らず、どうか……。どうか、政秀殿とお話してくださいましね。きっとですよ。
    ええ、おやすみなさいませ。長話を失礼いたしました。
    おやすみなさいませ……。


    織田の姫

    もう泣くな、と言われると、余計に涙が出てしまうのは何故なのだろう。姉上の言うことなら何だって従えるのに、木登りの踏み台にだってなるし三回まわってワンとも鳴くし、替え玉で蟄居ちっきょだってするのに、こればっかりはどうにもならない。言われれば言われるほど喉は詰まり、だって姉上、以外の言葉は取り出せなくなってしまう。
    土手には鮮やかな朱を誇るように曼珠沙華が揺れている。姉上の後をとぼとぼついて歩くうち、川縁へ出た。髪をまとめて持っておくよう命じられ、洟を啜り上げ着物の腰で手を拭く。重さのある毛束を背中で集めて捧げ持つと、姉上はしゃがみ込み、川の流れで手を洗い出した。あの馬鹿どもの鼻血でもついてしまっていたのだろうか。良い気味だったな。女のくせにと馬鹿にした相手にぎたぎたにされて、明日からどの面下げて生きていくのだろう──そんな奴らにのされてべそをかいていた僕が、一番情けないのだけれど。

    「ん、もう良い」

    ぱっぱっと飛沫を散らして姉上が立ち上がる。手を緩めるとしなやかな髪がするりと魚のように逃げ落ちていった。懐から手拭いを出して手渡すと、持っとるなら自分で使わんかと顔をごしごし拭かれた。いつの間にか涙は止まっていた。手拭いの向こうで姉上が少し口元を綻ばせる。つられて僕も、犬みたいにへらへら笑う。けれど何故だか、どこかがいつもと違うような気がして、へらへらしながら考える。
    小さな違和感の正体はすぐに分かった。唇が白いのだ。いつも花の咲いたような色をしている、よく動くぷっくりとした唇が。

    「小腹が空いたな。木通あけびでも探しに行くか」

    くるりと踵を返し、姉上は山の方へ歩き出す。その一瞬でさっきの違和感は過去のものになる。置いていかれぬよう急いで手拭いを畳もうとしたとき、足元の石が目に入った。
    ────血がついている。
    まだ乾いていない新しい血液が、草履で踏まれ擦り付けられて広がっている。点々と続く跡を辿ればそれは紛れもなく十歩ほど先を行く姉上に繋がっていた。右足の草履が赤い。というか、足から、いや着物の中から血が垂れて、ふくらはぎに細い筋を作っている────

    「姉上、血が、足に」

    んあ? と間延びした声で足元を見下ろした姉上は、そこで初めて出血に気づいたようで、うおっ何じゃこれ、と呟いた。足を縺れさせながら駆け寄る。見えないところに手傷を負わされていたのだろうか。痛くはなかったのだろうか。裾を捲りあげて傷を探す姉上の白い脚を汚す赤は膝にも、その上にも続いていて、腿の間では歩くうちに擦れたのかべったりと広がっていた。結構な深手に思える。顔が冷たくなるのを感じた。少なくとも僕は、生まれてこの方こんなにも血を出したことはなかった。

    「ひ、人を呼んできます」
    「待て待て、一人で行くな。お礼参りされても知らんぞ」
    「でも、姉上、すごい血が、」
    「うーん、しかし別にどこも痛くないからな。どっから出とるんじゃこれ。尻? 尻割れたりしとる?」

    裾を持ち上げたまま、くるりと半回転。腰までかかる長い髪を除けて確認する。ふんどしをつけていない桃の実のような尻は、何の異常もなくつるりとしていた。

    「お尻割れてないです。綺麗です」
    「……割れとらんのも一大事だが、まあいい、とりあえず洗ってから探すか」

    言うが早いか姉上は帯を解いて裸になり、ざぶざぶと膝の深さまで川に入ってしまった。すまんけどまた持っててと言うので髪が濡れないよう手伝いはしたけれど、そうではなく、止めるべきだった────ほんの一月ほど前まで毎日のように遊んだ川がいつの間にやら秋の温度になっていることも、冷たい流れに溶けていった内腿の曼珠沙華の色が意味するところも、僕はまるで知らなかったのだ。
    脚は綺麗になったものの傷を見つけることはできず、すっかり体を冷やしてしまった姉上の唇は白を通り越してやや青褪めていた。城へ帰る道の半分も行かぬうち、少しずつ口数が減ってとうとう腹を押さえてうずくまってしまった姉上を、初めておぶった。思ったよりずっと簡単で、軽かった。自分と大して変わらぬ目方の姉上にこれまでしょっちゅうおぶってもらっていたのだと思うと、急に恥ずかしくなった。
    夕陽に染まった二本の脛が、一歩ごと、風に煽られる花のように力なく揺れた。背中が熱かった。川で綺麗に洗ったはずなのに、じわじわと血の匂いがついて回った。

         ◆

    翌朝の稽古に姉上は現れなかった。代わりに珍しく母上が稽古を見に来て、弓を引く僕を縁側に座ってにこにこと眺めていた。

    「そなたの稽古は安心して見ていられます。母には武のことは分かりませぬが、そなたの形が素直で美しいことは分かります。危なっかしいところがないのです。男の子ですものね」
    「ありがとうございます……あの、姉上はまだ具合が悪いのですか?」
    「悪くはないのですよ。ただ、もう斯様かような荒事はしないというだけで……そうそう、昨日はほんに偉かったこと。動けぬ姉を背負うて帰ったとか」
    「えっ、あの、もうしない、とはどういうことですか? 体が良くなってもですか? 槍も、馬もですか?」

    思わず質問を並べ立ててしまってから、怒られるかもしれない、とちらりと思った。母上は姉上の話をするのがあまりお好きでないと知っていたからだ。しかし今日に限って母上の美しいお顔が曇ることはなく、どこまでも晴れやかな微笑みが続くばかりだった。

    「あの子は女になったのです。近いうちに裳着を済ませて、きちんと女の名も貰いますよ。どれほど無法をしようとも、あの子は生まれた時から織田の姫なのですから」

    朝餉には赤飯が用意されていた。
    少し遅れてのろのろとやって来た姉上はまだ白い唇をしていた。あまり眠れなかったのだろうか、目の縁がちょっぴり赤かった。
    膳を見て眉間に皺を寄せると、やる、とだけ吐き捨てて赤飯を椀ごとこちらの膳へ移した。まだおなかが痛むのですかと聞くと、腹が減っとらんだけだとかすかに和らいだ声で教えられ、とりあえず安心する。

    「……昨日はすまんかったな」
    「いえ、そんな! 全然重くなかったです。毎日だって平気です」

    毎日ああなるのはキツいなとぼやいて、白い唇が味噌汁を啜る。ふと、姉上の分まで食べ切れるだろうかと不安になって膳に目を戻し、寄越された椀の小ささに気づく。僕の使っている飯椀と色形はよく似ているものの、姉上のそれは一回り小さく作られていた。いつからそうなっていたのだろう。昨日も一昨日もその前もずっと、姉上は僕より少ない米しか食べていなかったのだろうか。それとも女になったから、今朝から小さくなったのか。
    女になる、とはどういうことなのだろう。姉上の顔は母上のように化粧をしているでもなく、昨日までと特に変わったようには見えない。具合が悪くなったり、弓を引けなくなったりするのが女になるということなら、女になんてならなくていいのに。女の名などつけ直さず、ずっと吉法師でいたらいいのに。

    「…………何じゃ、何か臭うか」
    「う、いえ、見惚れていました」
    「………………メシ食え」
    「はいっ」

    小さな椀を抱えて掻き込む。少し腹が張ったけれど、食べ切れたので良かった。母上は僕が食事を残すと悲しむのだ。

    「母上に何か聞いたか知らんが、わしはわしのしたいようにするぞ」

    姉上がぽつりと呟く。注意されたばかりなのにまた姉上を見てしまう。萎れていた気持ちが簡単に膨らんでいく。やっぱり姉上は何も変わっていない。具合が悪くなったって、稽古をお休みしたって、姉上は姉上だ。僕だってしょっちゅう熱を出して稽古を休むじゃないか。そんなことは全く些末なことだ。休むべき時には休めばいいし、やりたい時にはやればいい。姉上がそうしたいと思うのなら、母上だろうと父上だろうと、神様仏様だってきっとそれを止めることはできない。それが僕の姉上なのだ。そんな姉上だから、僕は踏み台にだってなるし三回まわってワンとも鳴くし、替え玉で蟄居だってするのだ。何かというとすぐ滲むこの涙ばかりは、どうすることもできないのだけれど。

    「……ええ、はい! 僕もそれが一番だと思います!」


    海より深い

    母上が食事に手をつけなくなって、もう三日になる。姉上の元服について父上と全く意見が折り合わず、奥の部屋に籠城してしまったのだ。悪いことに母上のおなかには来年生まれるはずの子も宿っており、このままでは命に関わるという。「あれには参った、己ばかりか腹の子までも人質に取って儂を曲げようというのだ、ここまで強情な女だとは思わなんだ」父上は苛立っていた。「最早そなただけが頼みだ。そなたの言葉であればあれも聞く耳を持とう」父上が僕を頼るなんてことは初めてだ。織田の子に求められる才覚は全て僕より姉上の方が数段秀でていたから、父上にとって子といえば姉上で、僕はせいぜい予備か付属品にすぎない。それは全く正当な扱いだ。姉上のことを侮らず公正に評価するのは城内で僕の他に父上だけで、だから僕は父上のことが好きだった。その父上が僕を頼っているのだ。嬉しくないわけがなかった。

    「母上、勘十郎です。入ってもよろしいですか」

    三日ぶりの母上は少し頬が痩せて目が窪み、顔色が悪かった。障子を閉めてしまうと室内は仄暗く、少し前に焚いたのだろう香の匂いがぼんやりと漂っていた。こんなところに籠っていては身重でなくとも体を悪くしそうだ。
    手招きされて側へいざり寄る。外へ出なくとも身繕いはきちんとされていて、姉上にそっくりな濡羽色の髪が艶やかに体の線に沿って流れている。薄闇の中で瞳ばかりが爛々と光る。もともとの美貌も相まって、どこか人ならざるモノのような迫力さえ湛えていた。

    「殿に言われて来たのでしょう」
    「そうです。でも、僕は父上の味方ではありません」

    掠れた問い掛けに、母上だけに聞こえるよう絞った声で答えると、美しく整えられた眉がきゅっと寄る。ええ、ええ、そうでしょうとも、そなたは優しい子ですもの、と頷く声に隠しきれない震えが滲む。大きな瞳がいとも簡単に、じわりと濡れてしまう。お可哀想な母上。誰も味方がなくてさぞ心細かったろう。そっと触れた指先はひんやりとして、血の気が薄かった。
    懐から帛紗ふくさに包んだ何個かの柿を取り出し、膝の前に広げて並べる。

    「お気持ちは分かりますが、何も食べぬのは体に毒です。決して他言いたしませんので、せめてこの柿を召し上がってくださいませんか」
    「…………しかし、」
    「母上、もし母上に万一のことがあっては、僕は堪えられません。それに、……弟妹きょうだいにも健やかに生まれてきてほしい」

    瞼の関を破った涙がはらはらと落ちる。白い指がそれを拭い、また手招きした。これ以上はないところまで寄ると、正面からぎゅうと抱き締められる。母上にこうされるのは久しぶりだ。体が接しても腹が出ている感じはあまりしなくて、こんなので一体どうやって腹に子がいると分かるのだろうと遠いところで考えながら、震える背を上から下へ何度も撫でた。

    「…………吉法師、と名付けるのも、本当は嫌だったのです」

    ぽろりと、花の落ちるように言葉が溢れた。

    「きちんと女の名をつけて、姫として育ててあげたかった。しかし正室として一番の務めは男子を産むこと。最初の子が女子で殿も周りも皆落胆しておりました。おまけにあの子は難産で、私も生きるか死ぬか、死なずとも二度と子の望めぬ体になるやもとまで言われたものですから、生まれた子に男子の幼名を授けると言われても反対などできなかったのです」

    掠れていた声が徐々に張りを取り戻し、夜半の清流のように静かに、しかし留まることなく流れていく。

    「二年の後にそなたが生まれてくれて、どれほど救われたことか。正式な嫡男はこの子なのだから、幼きうちからそれと分かるよう、吉法師のような幼名でなく成人してからも似合うような男らしい名を付けてほしいとお願いしました。これで吉法師のことを娘に戻せると、物心つかぬうちに間に合って良かったと思ったのです。それなのに殿は口を開けばこの子はほんに賢い、普通の童ではない、他所へ嫁に出すのは惜しいとばかり言って、おしめも取れぬうちから棒切れを振らせるわ馬に乗せるわ将棋を教えるわ、娘可愛さに目が曇っているのでしょうと暫くは微笑ましく眺めておりましたけれど、五つ六つにもなると私にもあの子が普通でないことは分かりました。母に似たは見目ばかりで、お人形にも着物にも目もくれず私の懐剣を欲しがり、政秀殿の目を盗んでは野山へ飛び出し、泥まみれで帰るし生傷は絶えぬし拾い食いでおなかを壊すし、果ては喧嘩に奇矯な策を弄して男子を泣かせるし、利口で無茶をせぬそなたと比べると悪童ぶりが一層際立って、一城の姫とはとても呼べぬ有様でしたから。今日まで指の一本も欠けずに来られたのが不思議なほどです。そう、それでも、それでも年頃になれば変わるだろうと信じて、そのとき悲しい思いをせぬように、顔からだに傷の残らぬよう、行儀の悪さで後ろ指さされぬよう、いずれ来る輿入れの日を思えば、最良の御縁を結んでやりたいと思えばこそ、口煩くもしてきたのです、あの子の髪! 前髪の他は一度も切らせず伸ばし続けたあの豊かな髪、どんなに縺れさせて帰ってきてもこの母が苦心して整えたあの髪もそう、あの子に幸せになってほしいからこそ、ここまで…………殿は、殿は女の幸せというものを分かっておられぬ! 殿は吉法師を男子として元服させると、あの髪を理髪して烏帽子を被せると言うのですよ! あの子が構わぬと言ったからとて、まだ十三ではないですか、恋も知らぬ童ではないですか、後で後悔するに決まっているのに……これでは騙し討ちのようなものです…………そも、後目には勘十郎が、そなたがいるというのに…………無用な争いの種を蒔くことはないではないですか…………」

    清流は徐々に激しさを増し荒々しく飛沫を上げ、最後には黒々とした淵に注ぎ込んで細波を立てた。僕は木の葉のように押し流され、息もできずにただ母上の言葉の渦に飲まれていた。
    掴まれている二の腕が痛かった。ひっ、ひっとしゃくりあげる母上は姉上よりよほど少女じみて痛ましく、母上は姉上のことをお嫌いなわけではないのだと改めて身に染みた。ただ、絶望的に理解できていないだけなのだ。理解できないから苦しんでいるのだ。理解できぬなら諦めて遠ざけてしまえばいいのに、己の腹から出てきたものだからと諦めきれずにいつまでも髪の端を掴んでいるのだ。

    「────母上」

    両の肩に手を掛け、ぐいと引き剥がす。泣き濡れたお顔を見るとさすがに胸が詰まった。僕の泣き虫は母上に似たのだろうか。引きずられて潤む目をきつく瞑り、それから開いた。

    「姉上は大丈夫です」

    呆然としたまま母上が瞬きをする。束になった睫毛に掃かれてまた、珠が落ちる。

    「姉上はとても、……うまく言葉にできないのですが、個として、とても強い存在です。男になるとか、女になるとかは、姉上にはあまり関係がなくて、そんなことくらいで幸せになったり不幸せになったりしない、違う場所にいる存在なのです」
    「では、勘十郎、そなたは」
    「僕は、だから、どちらへ転んだとしても、姉上が哀れとは思いません。母上や父上がどのような道を敷いたとて、姉上は好き勝手に道を外れて駆けてゆくでしょう。そういう人です。だから母上がそのように胸を痛めることはないのです。……とはいえ、母の愛は海より深いと申しますから、僕の言葉などでは、とても割り切れるものではないのでしょうが」

    紅の乗った唇が震える。何か言おうとして、言えなくて、湿った空気を噛む。

    「でも、──ひとつだけ僕の、童らしい我儘を言わせていただくとすれば、ですが──僕も母上と同じく、理髪には反対です。姉上の髪は母上によく似て、とても綺麗ですから」

    ごく、と青白い喉が動いた。張り詰めていた目元が緩み、くしゃりと目尻に皺ができる。そう、そなたもあの子の髪が好きですか。か細い声を絞り出して母上は微かに笑った。僕も笑った。自分にできる最大限の無邪気な顔で笑った。

    「だから僕、元服をするとしても髪だけは切らぬよう、父上にお願いしてみようと思うのです────母上も、同じ思いであるとお伝えしてもよろしいですか?」

        ◆

    障子を細く開けて部屋を出ると、すぐ脇の柱に凭れて姉上が胡座をかいていたので心臓が飛び出しそうになった。声は堪えられたけれど顔には出てしまったかもしれない。ばくばくと跳ねる心臓を押さえつけ、障子をぴったりと閉めてから目礼をする。姉上は口をもぐもぐさせながら鬼灯色の目だけで僕を見上げた。手にした柿の、綺麗な歯形のついた断面から滴型の種が覗いていた。
    静かに立ち上がった姉上は、部屋へ入ることもなく踵を返して歩き出した。丁寧に梳いたばかりのような真っ直ぐの美しい髪が背中で揺れ、足音の代わりにさらさらと音を立てるかのようだった。
    ほんの一瞬、椿油の匂いが鼻先をくすぐったような気がした。


    彼女によく似た

    手付と言って握らされた金が懐でちゃらちゃらと鳴る。
    難しい探し物ではなかった。彼女の頭痛の種は頭痛の種だけあって城下でも大層目立つ存在であるらしく、うつけの若君を見なかったかと聞くだけで容易に目撃談が集まった。どうも朝から一人で遠乗りに出かけているらしい。帰りには川で馬に水を飲ますのがお決まりということで、その川で待ち受けることにした。
    勢い付けに酒を流し込む。手付金だけで結構な量が買えた。味はあまり分からなかったが、ほどよく酔えた。まだ見ぬ探し人のことを想像しようと試みたが、どうやっても他人のものになる前の彼女の顔が浮かぶばかりで、早々に諦めた。


    十五年ぶりにまみえた初恋のひとは、少しだけ痩せて、それでも何も変わらず美しかった。冬の朝のようにぴんと張ってよく通る声もそのままに、懐かしい響きで俺の名を呼んだ。自分で思うよりずっと、彼女のことをまだ引きずっていたのだと認めざるを得なかった。会いたかった、よう来てくれたと甘く緩めた頬に微かに浮かぶ衰えさえも、知れて良かったと思った。とうの昔に消したはずの火跡が、まだほんのりと温かかった。
    聞けばじゃじゃ馬に手を焼いているのだという。親の言うことなど聞く耳持たず、破廉恥な格好で城下をうろつき、物笑いの種になっているので頭が痛いと。貴方様の頑固さにも政久様は相当手を焼いておられましたがね、と混ぜっ返すと、そのような可愛らしい話ではないと睨まれた。とにかくあの外聞の悪すぎる格好だけでもやめさせたいというのが彼女の望みだった。いくら風変わりとはいえ嫁入り前の娘、肌を出していると怖い目に遭うと分かれば慎みを覚えるだろうと考えて俺を呼んだのだと、こんなことはそなたにしか頼めぬと、そう言った。答えあぐねていると、言いづらそうに重ねて、私の顔を好いていたならあの子の顔も好きなはず、体さえ汚さなければ思うようにしてくれて良いとまで口にした。褒美の話も出たが、実際のところ俺を動かしたのはその娘に対する興味だった。彼女によく似ているという娘をひと目見てみたかった。あの頃の胸の高鳴りを、ほんの欠片でも思い出してみたかったのだ。


    隙をついたつもりだったのに、なかなかの大捕物になってしまった。少し飲みすぎたろうか。それでもこうしてほぼ無傷で制圧できたのは、相手にまだ人間を斬った経験がなかったためだろう。刀を抜く判断が、ほんの一瞬、遅かった。この致命的な経験の場が戦場でなくて良かった。今日この場なら、奪われるのは尊厳だけで済むのだから。
    確かによく似ているな、と思えたのは、刀を奪い捨てて藪の中に押し倒し体重の差で逃げ道を塞いで、目を突こうとしてくる御侠おきゃんな両手を一纏めに押さえつけてからやっとのことだった。怯えの色はなくただ最大級の侮辱に対する怒りでぎらぎら燃える瞳、吊り上がる眉の形、つんと愛らしく上を向く鼻、華奢な顎の線、散らばる髪の流れの美しさ。至る所に色濃く面影を感じる。貴様城下の者ではないな、わしを誰だか知っての狼藉かとこの期に及んで畳の上から問うてくるその押し殺した声にも、彼女もこうされればきっとこう言ったのだろうなと耳の一番奥が悦んだ。
    聞きたいな、と素直に思った。
    いつだって一段高いところに綺麗なナリして座っている彼女の、俺を一人で放り出して十五年もの間かえりみることもなく、今になって都合よく使おうとして憚らない彼女の、全ての体裁を取り払った声。恐怖を隠しきれぬ声、来ない助けを求める声、暴力に媚びて哀願する声、絶望にただ啜り泣く声。

    「さあ、知らねえな」

    ────お前が誰かなどどうでもいい。俺が知っているのはただ、褌食い込ませたケツ見せて、諸肌もろはだ脱いでサラシ巻いただけの格好で出歩く女は、男に犯してもらいたくてしょうがない阿婆擦れだってことだけさ。
    答えがよほど癇に障ったのだろう、顔色が血の噴き出しそうな真朱に染まる。顔面どころか細い首筋、胸元までもざわざわと赤らんでいく様は、哀れなことに何ら威嚇の効果を果たすこともなく、ただただ蠱惑的でしかなかった。邪魔な布に指を掛けて引っぺがす。健康的な色合いの肩先と違って日に焼けていない、真白い胸が露わになる。目にしたことなどなかったはずのその色、まろやかな輪郭までも生き写しだと思い込む。吸い込まれるままに触れようとした手は──しかし何故か、己の首を押さえていた。

    「────あ、あねうえッ、姉上から離ッ……!」

    首の右後ろが焼けるように熱い。しかし深くは切れていない。掠れた声に振り返れば刀を握っているのは痩せたわっぱで、おまけに今にも取り落としそうに震えていた。娘を汚すなとは言われたが──それも守ろうとは思っていないが──他には何も止め立てされていない。逃がしてしまえば人を呼ばれるだろう。腰の刀が音を立てる。ガキの喉がヒッと鳴る。先に抜いたのは手前てめェだからな。来世じゃもっと上手くやれよ────

    「でかした」

    ────刀を抜きながら立ち上がるその瞬間に、ごり、と肩甲骨の下に刺し込まれる刃。こいつの刀は先刻、遠くに放り捨てたはずだったのに、どうして、一体何が刺さっているというのだ? 混乱しながら膝をつくとそのまま体重をかけられ、俯せに倒れ込む。馬乗りになった上で両の腕を念入りに踏み付けられる。

    「武家の"女"を犯したければ、懐剣には気をつけることだな」

    背に突き立ったままの異物がぐりぐりと動かされ、激痛と共に咳き込む。目の前の暗くなっていく砂地に鮮血が噴き零れる。何処の手の者だ、言え、と吐き捨てた声は地の底から響いてくるように冷たく、ああこれはあのひととはちがう、全く別の、見目の愛らしさこそ似通ってはいても、中に棲むモノは似ても似つかぬ────

    「………………信勝、刀」
    「……っ、姉上、」
    「聞いとったろ。織田の跡取りに刃を向けたばかりか、言うに事欠いて母上の名を騙る不届き者じゃ。斬る」

    それでも最期にこの目が映すものを、白い胸を曝け出したまま打刀を振り被る女の姿を────この人生を狂わされたひとだと、誤認したまま終わることくらいはできそうだ。



    ハイジロー Link Message Mute
    2025/11/05 13:28:22

    1116新刊『織田の姫』サンプル

    #Fate/GrandOrder #土田御前(Fate) #織田信長(Fate) #織田信勝(Fate)
    ぐだ鯖プチオンリーの新刊、土田御前まとめ本の中身です!
    すべてXで投稿済みの内容で、発行にあたり新規書き下ろしはありません。
    booth→ https://haijiro.booth.pm/items/7618484

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    • 0915新刊ねこたな本サンプル #Fate/GrandOrder #武新 #現パロ #動物化 #下品

      ねこのたなかくんが武市先生に飼われて幸せに暮らしているだけのミニ本を作りました!
      9/15の武新WEBオンリー第3弾で頒布します。
      https://haijiro.booth.pm/items/6065519

      収録作6本のうち2本をサンプルとしてアップします。
      ※岡田と留守番する話の方が長くなっちゃいましたが、他の収録作は全て武先とねこたなの話です。岡田の話はこの1本だけです。
      ハイジロー
    • 現パロしょたなかくんまとめ③ #Fate/GrandOrder #武新 #ショタ #年齢操作 #疑似家族
      しょたなかくん(5~7歳)と保護者の武先とときどき岡田の話です!
      かわいそうなことが一切なく、安心してお読みいただけます。
      ※『バイトちゃんとメロい推し』のみ、武市推しモブクリーニング屋さん視点の話です。
      武新ワンドロ・ワンライ企画へ投稿した5本と、突然の仔鬼パロ1本です。

      9/15のwebオンリーで、しょたなかくんまとめ本③が出ます! → https://haijiro.booth.pm/items/6081491
      まとめ本③では、ここにまとめた話の他に3本の書き下ろしを追加しています。
      書き下ろしは運動会の話、コッペパンが食べたくて仕方ない先生の話、夜のお散歩の話です。
      ハイジロー
    • 現パロしょたなかくんまとめ① #Fate/GrandOrder #武新 #ショタ #年齢操作 #疑似家族
      しょたなかくん(小1)と保護者の武先と家が燃える岡田の話です!
      かわいそうなことが一切なく、安心してお読みいただけます。
      ※最後のページのみ、しょたなかくんと同じ道場に通うモブ女児視点の話です。
      武新ワンドロ・ワンライ企画へ投稿した4本と、お年賀おみくじSSの9本をまとめました。
      かきおろし3本を追加して本にしました! → https://haijiro.booth.pm/items/5030566
      ハイジロー
    • 百足の夢/壺法師巷談 #Fate/GrandOrder #リン段 #金こた #ホラー #怪談 #現パロ #蘆屋道満(Fate) #加藤段蔵(Fate) #風魔小太郎(Fate) #坂田金時(Fate) #キャスター・リンボ

      pixivからサルベージしたリン段(ちょっぴり金こた)の詰め合わせです。全体的にほんのりホラー風味です。

      一.百足の夢
      リンボをドラム缶に詰めて焼く話です。
      小太郎くんと金時先輩が怖い目にあいます。現パロです。

      二.ちゃりちゃり
      リンボが壺に封じられています。
      モブが怖い目にあいます。明治時代くらいのイメージです。

      三.おるすばん
      リンボが壺に封じられています。
      小太郎くん(小3)が怖い目にあいます。現パロです。
      ハイジロー
    • 明ノブ&鬼ノブlog 生前軸&カルデア #Fate/GrandOrder #明ノブ #鬼ノブ #明智光秀(Fate) #織田信長(Fate) #森長可(Fate) #蘆屋道満(Fate) #暴力 #死ネタ
      pixivから避難してきた生前軸&カルデア軸SS詰め合わせです。2020~2021年の作品です。
      明ノブと鬼ノブが含まれますが、全部デキてない話です。デキてなくても接吻くらいはするノッブです。

      一.叡山にて(明ノブ)
       …さくさくノッブ後記の読書感想文
      二.天正十年 夢十夜(明ノブ)
       …本能寺直前期の明智が見た夢10連発の夢十夜パロ。殺人描写あり
      三.藪の中(明ノブ)
       …本能寺後、小栗栖での明智が”汚れた聖杯”を手に入れる話
      四.本能閣、オープン前夜(明ノブ)
       …2021年アイドルイベに登場した、何か燃えてる旅館の話
      五.森可成の次男の初陣(鬼ノブ)
       …生前、鬼ノブの芽生え おねショタ…?
      六.そしたらまた褒めてくれ(鬼ノブ)
       …5周年広告の手筒花火が良すぎて書いた感想文
      ハイジロー
    • 明ノブlog①現パロ・全年齢 #Fate/GrandOrder #明ノブ #明智光秀(Fate) #織田信長(Fate) #現パロ #首絞め
      pixivから避難してきた明ノブ現パロ全年齢SS詰め合わせです。2020~2021年の作品です。

      一.この魂に、憐れみを
       …初めて書いた明ノブ 冬木教会で告解をする話
      二.Friday,25:00
       …同棲!イチャイチャ!一緒にお風呂!
      三.祈り
       …合意の首絞めプレイ
      四.明ノブ三景
       …モブ視点で見た短い明ノブ3本立て
      五.クリスマス、それは胃もたれ
       …真面目な顔してビキニサンタと生クリームプレイを!?
      六.はじめての年越し
       …こたつイチャイチャ
      七.二度目の年越し
       …低血圧で朝がクソザコの明智光秀
      八.Pのおしごと
       …アイドルイベの予告だけで興奮して書いた、アイドルノッブとPのミ
      ハイジロー
    • 現パロしょたなかくんまとめ② #Fate/GrandOrder #武新 #ショタ #年齢操作 #疑似家族
      しょたなかくん(小2)と保護者の武先と事故物件住みの岡田の話です!
      かわいそうなことが一切なく、安心してお読みいただけます。
      武新ワンドロ・ワンライ企画へ投稿したものが多いですが、勝手に書いたものも一部あります。

      しょたなかくんまとめ本②が出ました! → https://haijiro.booth.pm/items/5128251
      まとめ本②では、ここにまとめた話の他に、
      ワンライに投稿した「雨」「海」の短編にそれぞれ加筆したものと、
      短い書き下ろし(岡田が職質される話)を収録しています。
      ハイジロー
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