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GALLERIA[ギャレリア]は創作活動を支援する豊富な機能を揃えた創作SNSです。

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    消えない契約 魔界に一柱の神が出で現れた。造りものの魔人と人間の少年が混じり合って生まれた神だ。人の子の中に取り込まれていた力を得て、神は真の姿を取り戻す。そうした神はナホビノと呼ばれた。
     ナホビノは普通、元の神よりも強くなる。ところがどうしたことか、このナホビノは少年の意識が表に出て、姿かたちも少年が持っていた線の細い姿に近いものに変わってしまった。形は変わっても肉体は魔人のものだったから、いくらかは人間と違っていたが、体を動かす主体が少年であったために、神としてはかえって弱くなった。
     少年と出会ったのはもともと兵隊として造られた魔人だった。型式をアオガミと言う。人間の時間で言えば二十年近く前に大きな戦いがあって、仲間の神々を失った一柱の神が、戦力を補おうとしてたくさんの魔人を造ったのだ。だから頑丈で戦う力もあったが、頭の中まですべて自由でいることはできなかった。それを思えば、意識を握ったのが少年だったことは不幸ではない。
     砂に覆われた魔界の片隅で、ナホビノの長く垂らした青い髪が揺らめくさまは晴れた日の穏やかな海を思わせた。戦いかたの一つも知らないまま、彼は悪魔が蠢くこの地に帆を張った。
     ナホビノはよく悪魔と話をした。魔人の記憶は一部が壊れていたし、少年は魔界について何も知らない。少年は人間としか言葉による交流をしたことがなかったから、つい異種族と話している感覚が抜け落ちてしまうことがあって、初めのうちは苦労した。話したなかには行動を共にしたいと望む者、依頼を持ちかけてくる者までいて、ナホビノは悪魔なりの道理を認めたときには助けてやった。
     アオガミは少年の決断を尊重した。ナホビノの振る舞いはそのまま神としてのアオガミの神格に関わったが、いつでも少年の補佐としての役割に徹した。魔人を創造した神が与えたこの制限は、アオガミの思考を限定した一方で、少年という外部装置による自由な判断を妨げなかった。魔人がナホビノの意思を握れなかったことは、彼を造った神にとって誤算であっただろうか。

     山の中腹で尊大な口調の堕天使アンドラスに出会った。
    「わが輩の願いを聞きあるものを集めてくれぬか?」
     梟頭の下で赤い体が腕を組む。悪魔からは神経質な印象を受けた。悪魔の依頼で厄介なのは、引き受けるまで内容を明かさない場合だ。何に加担させられるかわかったものではない。表向きは何でもないものが、大きな企みを動かしはしないか。
     ものを集めるだけならば、やめてしまうこともできる。そう考えて承諾した。
     依頼内容を聞き取って立ち去ろうとしたナホビノに、手袋をつけた悪魔が耳打ちする。
    「すっかり呪い師気取り。えらそーでしょ」
     頼まれたのは呪いの秘薬の材料になるバイコーンの角集めだった。東京タワー近くの斜面を下った先で追い回されたことを思い出す。二本の角を生やした馬の姿をしていて、足が速かった。
     群れからはぐれた個体がいれば良いのだが、彼らは円を描くように縄張りを巡ることでうまく互いを守っていた。
    (少年、この依頼の緊急性は低い。まずは戦力を増強することを推奨)
     身の内でアオガミの声がした。
     ナホビノは一つ頷いて、右手に燐光を放つ剣を伸ばした。強い悪魔を仲魔に引き入れたければ、彼らに認められるほど強くなければならない。歩みを止めず、大きな頭をした悪魔の縄張りに無遠慮に踏み込んだ。

     いざバイコーンの角を集めるとなると方法に困って時間がかかってしまった。
    「アイトワラス、燃やすな」
    「げえ? じゃオイラは一抜けだ」
     アイトワラスが膨れ上がった火球を明後日の方向に跳ね上げて、迫るバイコーンの角の先でひらりと身をかわした。とっくに避難していたアマノザコのところまで高く舞い上がる。
     状態の良い角を手に入れなければならなかった。依頼主は黒く焦げた角をすんなり受け取りはしないだろう。
     バイコーンの突進は止まらない。角を下げて地を蹴る汗ばんだ体と、待ち構えていたツチグモの額がぶつかり合う。体格で勝てる仲魔はツチグモだけだ。衝撃で体が少し押されて砂に跡をつける。互いがほんの短いあいだ静止して、赤い目を怒りに燃やしたバイコーンが後ろ脚で立ち上がろうとする前に、ツチグモの爪が汗でぬるりとした脇腹を貫いた。
     爪に引きずられて上体を持ち上げられたバイコーンは、口角に赤いものの混じった泡を吹いている。
    「アイトワラス! 後続を止めろ」
    「よければだけどさ、次からは先に計画を教えてもらっておきたいね」
     ツチグモに迫っていたバイコーンの足先で炎が爆ぜる。先頭が驚いたのを見て群れ全体が進路を変えた。じきに大きな円を描いて戻って来る。
     ナホビノは急いで、ツチグモの脚にぶら下がったバイコーンの角の根元を剣で折り砕いた。斬るには硬い。緑色をした二本の角を岩陰の砂に突き立てておく。あと四頭分。ツチグモは角を失ったバイコーンの体を斜面の下に振り飛ばした。
     次だ。
     角を失って逃げていく一頭を見送りながら、ようやく八本目の角を地面に突き立てて、報酬も聞かずに引き受けるには面倒な依頼だと思ったとき、向こうの岩陰に仲魔のイッポンダタラの姿が見えた。
    (いつの間に)
     単独行動は危険だ。かといっていま声を掛ければバイコーンたちにイッポンダタラの居場所を知らせるようなものだった。槌の上でころころと小石を器用に転がしている。その小石を今度は上に何度も弾く。小石と槌が当たる音が徐々に間隔を広げてナホビノの耳まで届いた。一頭のバイコーンも大岩の方に耳を向け、ゆっくりと近付いてくる。岩の後ろを覗き込もうといよいよ頭を突き出した瞬間、大きな槌がいきなり右の角と目を奪った。倒れずに踏みとどまったがゆえに、二発目の槌に残った角を奪われ額を割られることになったのだが、バイコーンは岩の後ろに何がいたのか、最期までわからないままだった。
    「うぜえ」
     離れたところに落ちた角を拾ってナホビノの方に向かうイッポンダタラを、バイコーンたちがたてがみを振り乱して追い始めた。片足で跳ねる彼の歩みは速くはない。ナホビノはツチグモとアイトワラスを前に出した。
    「角は揃った。イッポンダタラを守れ」
     雷と炎が走る。バイコーンの鼻面が焦げ、尾が燃え上がった。風下にいたナホビノたちに肉が焼ける匂いが流れてくる。やがてイッポンダタラが戻ってきて、これまで集めた角の隣に持ち帰った二本を突き刺した。
    「なあ。オレの大事な仕事道具に雷が当たったらどうしようなんて当然思ってくれてたよな」
     ナホビノは生返事をした。目の前に広がる光景に違和感を覚える。頭上で見ていたアマノザコも気付いたようで、騒ぎ始めている。
     角を失ったバイコーンの死体が二つ転がっている。一方は腹に大穴が空いていて、他方は頭が割れている。
     その周囲で焼かれたバイコーンが赤い光に変わって消えていく。あの死体はなんだ。先に絶命したはずだ。どうして消滅しない。硬直した脚がいつまでも宙に投げ出されて、風に巻き上がる砂が傷口に張り付いていく。
     ナホビノは足元の角を見下ろした。
     十本の角がある。
     しんとした頭の中で、ナホビノの半身たる神造魔人アオガミの声がする。
    (少年、あくまで推測だが……君もまたアンドラスの呪術の一部に含まれている。君はアンドラスと契約した。契約からが呪術の始まりだ。彼の言葉を思い出してほしい。あるものを集めてくれぬか、と言っていた。契約が遂げられるには、君は角を集められなければならない。恐らく角も、角と繋がっていたほかの部分も、アンドラスが呪術を完了させるまで魔界から消えることはない)
     息絶えたバイコーンの頭部にも角の根元が残っている。完全に取り除けば角と肉体の繋がりは切れたかもしれない。確かめる気力も体力も残っていなかった。
     大きなバイコーンの死体をどうすることもできずその場に残して、イッポンダタラと手分けして角を抱える。随分歩いてから振り返ると、砂煙の向こうに小さく黒い塊が見えた。腕の中の角を抱え直すと擦れて音を立てる。
     アンドラスは自分の前に角を下ろすように言うと、自ら屈み込んで等間隔に五本ずつ二列に並べ始めた。いくつか気になるものを手に取って、断面の傷や仲間同士の争いで付いたであろう表面の傷を調べている。アイトワラスは退屈して「どうせ細かくするんだろお」とぼやいた。
    「ホホゥ、これはこれは。随分と嗜虐趣味なことだ」
     堕天使は角を一本取り上げる。
    「生きたまま角を奪われたバイコーンは、己の角がもうじき粉に挽かれて呪いの秘薬になるとも知らずにいるのだ」首を回して翼を梳いてみせながら、瞳だけをナホビノに向ける。「どこの馬の骨とも知らぬ奴がわが輩の羽を一枚でも、一欠片でも呪いに用いようものなら、わが輩は必ず探し出してその者を殺そう。生きたまま呪いの媒体となるなど……」
     アンドラスは角に付いた汚れに執着して指先でこする。声はそのまま途切れて、いくつかの言葉が語られず、最後に一言だけ付け加えられた。
    「知らぬが幸せよ」
     手渡されたのは堕天使族の護符だった。護符はそう軽々に異種族に渡すものではない。持つ者に種族の加護を与える貴重なもので、うまく使えば戦いが有利に進められる。大きな報酬を得たにも関わらず、ナホビノは押し黙ったままだった。
     護符が持つ相手の能力を強く押し下げる力に、呪いという言葉がちらついた。
     ナホビノが契約が完了したことについて念を押そうとすると堕天使は鳥の声で笑った。
    「貴君はあるもの、すなわちバイコーンの角を集めることを請け負ったぞ。わが輩は五個ほどほしいと言ったが、五個で良いとは言っておらぬ。わが輩はいくらでも引き取ろう」
     悪魔と契約をするならば、目的と期間を明らかにしておかなければいけない。アンドラスは手慣れていた。これから先アンドラスは望む限りいつまでも、ナホビノを呪術の一部として縛り続けて良い。ナホビノ自身がそれを承諾したのだから。
     あの手袋をつけた悪魔が目を輝かせて笑っている。
     利用されたらしいと、左手のやっとこを握りしめるイッポンダタラを押し留め、ナホビノは仲魔ではなく自分だけが請け負ったことだと確認した。それから彼らは引き返して、角がないバイコーンをすっかり殺してしまった。
     立ち去りながら振り返ると、一頭のバイコーンが焼け焦げた死体に近付いて、角でその胴を押している。

    (少年、この悪魔はアンドラスと同じことを君にさせるかもしれない)
    (間違いなくそうだ)
     仲魔の顔ぶれもすっかり変わって、倉庫街で悪魔バフォメットがナホビノに依頼話を持ちかけたとき、ナホビノは砂の上を重たく滑る黒い塊を思い出していた。
     バフォメットはサバトを司る悪魔だと名乗った。全身が黒く、鳥の翼を生やした人身に山羊の頭をしていて、頭上で燃え続ける炎が倉庫をあかあかと照らす。炎が揺れると壁に映るコンテナの影も動いて落ち着かない。力の弱い悪魔や人間ならこの幻影だけで気が触れよう。
     呪術に用いるイヌガミの首を五つ集めてほしいと頼まれて、ナホビノが「集める、と宣言しよう」と答えると、その含みを悪魔は興がった。
    「これはこれは。我は汝を何も知らぬ悪魔とあなどった。理解した上で我と契約を結ぶか」
     ナホビノは状況を飲み込めていない仲魔たちを引き連れてすぐに倉庫を出た。迷いを悟られたくはなかった。
    (少年。なぜこの依頼を受けるのか聞かせてほしい)
    (先に進むためだ。もっと強くならないといけないから、どのみち一帯のイヌガミたちはこの手に掛かって死ぬ。そのつもりだった。報酬が出る分、受けた方が得だ)
    (君はこの依頼に動揺している)
    (バイコーンのことは嫌いじゃなかった。神だけに髪が長い、あれに初めてナルホドと言ったのがバイコーンだったからね。でも襲い掛かられても傷付けないようにするとか、角を折らないようにするとか、そこまでしようとも思わなかった)
    (過去と釣り合いを取る必要はない)
    (楽だ、そのほうが)
     初めに刃を向けたのは特定の形を持たない悪魔、スライムだった。身を守るのに必死だったから何かを考える暇もなかった。それから手足がある悪魔も斬った。一度は言葉を交わした相手でも利害が一致しなければ斬った。襲い掛かってきた悪魔もいたが、ナホビノの意思で斬りかかった悪魔はいくらでもいた。そうしなければ強くなれなかった。
     それでもいつも、悪魔は何も残さず消滅したから、手に掛けたという感覚は薄らいだ。
     あのとき眼前に死体を突きつけられるまでは。
     ナホビノの実力に対して手強い悪魔、強い悪魔がいただけで、少年は元より特定の種族を嫌ってなどいなかった。それは一つの資質でありながら、いまは少年の精神に負担を掛けている。神としての意識の変容を促す作用はアオガミにはない。少年の精神状態について情報を収集すべく、まずはイヌガミとの戦闘を待とうと黙り込む。
     魔人は、少年にとって犬は馬にも増して身近な獣だったことを知らなかった。
     コンテナ伝いに倉庫の屋根に上がれば、イヌガミが白く長い体を立てて周囲を見回している。腹が裂けた熊のぬいぐるみ、バグスたちと縄張りを共有しているので、あまり中央に切り込むと囲まれる恐れがある。ナホビノは隅に孤立しているイヌガミに的を絞った。
     振り向かれる前に燐光を放つ青白い刃が走り、初めのイヌガミの首が落ちた。同時に長い胴体が屋根の上でどたりと音を立てる。ナホビノはイヌガミの首が転がっていく前にその吻を掴んだ。吻を埋める短い毛、湿った口元。上唇がめくれあがって牙の硬さが指に伝わった。
     イヌガミの胴が力なく曲がって屋根の勾配をすべり落ちていく。そのまま背を先にして屋根の向こうに消えるとき、突っ張った足先が弧を描いてナホビノの目に残像を残した。下で鈍い音がした。
     手の中の首が重い。
     弔いたいと望む自分をおかしく思った。
     犠牲となったイヌガミが発する臭気に反応した群れのイヌガミたちが吠える。長く尾を引く鳴き声が次々と重なった。怪我を負った仲間がいると思ったかもしれない。死体を角で押していたバイコーンの姿が浮かぶ。
    (少年? 少年!)
     はっと気がつくとイヌガミがこちらを取り囲んでその円を徐々に縮めている。
     掴んだ首を傾斜した屋根に置くわけにもいかず、かと言ってこのままでは動きがあまりに制約される。時間がない。仲魔のナーガを振り返る。
    「貸せ」
    「あっ、おい! やめろ!」
     ナホビノは槍を取って手にしていた首を刺し貫いた。ナーガは露骨に嫌そうな顔をして、槍がないから戦わないし、貸し賃は高く取ると言って後方で不貞腐れた。重たい槍を杖のように屋根に突いて、ナホビノは跳びかかろうと脚に力を込めているイヌガミに対して刃を構えた。
     四体目、五体目。最後の二つの首のたるんだ皮を掴むと、ナホビノたちは倉庫から飛び降りて逃げ出した。仲魔の一人が下にあったイヌガミの胴を踏んでしまった。
    「我は首に穴を開けてはならないとは言わなかったな」
     バフォメットは溢れる呪力は申し分ないと言って槍の跡が残る首が混じった五つの首を受け取った。これからもナホビノがイヌガミを殺める度に、バフォメットの呪術に消費されるまでその骸は地に残り続ける。報酬を受け取って立ち去ろうとするナホビノをバフォメットは面白そうに眺めた。
    「我と汝は協力関係にある、一つ助言をしておこう。その手が斬り落とした首は汝に付き纏う。槍で穴を開けずともよいぞ」
     結局は自分が状態の良い首を得たいがための言葉に過ぎない。どのように付き纏うのか知らないが、何も喜ばしくはなかった。だが見込みどおり護符が手に入った。このために、請けないわけにはいかなかった。呪力を失う前の首など二度と持ってくるつもりはない。古い首の落ちくぼんだ目が倉庫の床からバフォメットを睨め上げる想像をして、炎に照らされる倉庫をあとにする。
    「なあもう返せって!」
     ナーガが舌打ちをしてナホビノの手から槍をもぎ取った。槍が呪われていそうだと文句を言うナーガに多めのマッカを握らせる。
     ナホビノは高いところに出てふと眼下を振り返った。複数のイヌガミが屋根の一箇所に集まって下を覗きこんでいる。
    (アオガミ。胴体のことを忘れていたよ。今まですっかりね)
     少年は苦笑した。彼は怒っていた。バフォメットを嫌悪しているつもりで、自分に対して怒っていた。
     そのとき魔人は躊躇なく首を貫いた少年の判断について考えていたために、返答の機会を逃してしまった。
    鴗 滝 Link Message Mute
    2022/06/05 1:49:35

    消えない契約

    ナホビノが堕天使アンドラスから引き受けた依頼は、妖獣バイコーンの角の収集だった。単純な依頼だ。ところがナホビノは知らなかった。悪魔と契約するのであれば、目的と期間を明確にしておく必要があることを。人の子が意識を握ったこの神は、己が屠った悪魔に何を思うだろうか。まだあまり強くなかった頃のナホビノの物語。
    ※この小説はサブクエスト「呪いの秘薬」「東洋の呪術」の内容を含みます。
    (過去作。2022年4月14日に公開)
    #真・女神転生5 #ナホビノ #アンドラス #バフォメット #イッポンダタラ #二次創作

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    • 魂にまぎれた卵アイトワラスたちは人間界にやってきた。卵を持ち帰って魔界でオムレツを作りたいだけなのに、群れた天使たちはわずらわしいし、体の大きな悪魔は通路いっぱいに体を広げていて、おまけに恐ろしい青い悪魔まで人間界に来ているかもしれない。命を賭けて卵を求めた邪龍たちのものがたり。
      #真・女神転生5 #アイトワラス #ラクシャーサ #エンジェル #ジャックフロスト #オバリヨン #ツチグモ #アンドラス #マナナンガル #二次創作
      鴗 滝
    • 二十七少年は神造魔人と合一してナホビノにならなければならなかった。砂に埋もれた東京、絶えた人影、無数の悪魔。急激な変化に彼の精神は徐々に不調をきたし、ある記録への執着は程度を増していく。彼と合一した神造魔人アオガミは彼を救おうとした。大戦のための兵器として開発された造りものの魔人は苦闘する。
      ※至高天までの内容を含みます。
      #真・女神転生5 #ナホビノ #アオガミ #二次創作
      鴗 滝
    • 完全な贈り物岩山のセタンタが騎士に憧れたとき、妖精王オベロンは喜ばなかった。セタンタはどのような騎士になりたいのかすら答えられない。それでも騎士になりたいならば、彼は苦難の道を歩き、王のすべての問いに答えを出さなければならない。林へ、岩山と同じ悪魔たちがいる街へ、そして竜が空を飛ぶ広い世界へ、彼は槍を握りしめて歩いていく。
      ※万古の神殿手前までの内容を含みます。
      ※「真夏の夜の夢」をオベロンとティターニアの過去のできごととして扱います。
      #真・女神転生5 #オベロン #オニ #セタンタ #シルキー #リリム #フィン・マックール #ティターニア #二次創作
      鴗 滝
    • 嘘とオムレツアイトワラスはついにジャターユの卵を手に入れた。これは他のアイトワラスには知られてはならない。もしも気付かれたら、温め続けていた計画は台無しになってしまう。アイトワラスの視点から見た「究極のオムレツ」の物語。
      ※この小説は真・女神転生Ⅴのサブクエスト「究極のオムレツ」を取り扱っています。
      (過去作。2022年2月3日に公開)
      #真・女神転生5 #アイトワラス #モー・ショボー #アンドラス #二次創作
      鴗 滝
    • 高位の竜受けた依頼の管理が甘いナホビノのはなし。
      もしも手に入ったらイッポンダタラは心の底から喜ぶと思います。硬すぎて素材としては使えなくても、手放すことはないでしょう。
      #真・女神転生5 #イッポンダタラ #ナホビノ #二次創作
      鴗 滝
    • 嫉妬の腕飾りあるとき妖精王オベロンは一人の少年が女王ティターニアの切れた髪を手に入れるところを見た。隠れて美しい金の髪を愛おしむ少年から王は目が離すことができなかった。髪一本であっても体を触れ合わせる姿が許せずに、嫉妬に駆られた王はその髪を取り戻そうとする。
      ※この小説は妖精の集落までの内容を含みます。
      (過去作。2022年4月20日に公開)
      #真・女神転生5 #オベロン #ティターニア #ピクシー #二次創作
      鴗 滝
    • 今際にいたりて主天使斃れたる兵士を思う過去に投稿した小説「燃える天秤」に関連しています。魔王城にいたドミニオン隊のドミニオンを描きました。 #二次創作 #真・女神転生5 #ドミニオン鴗 滝
    • 遥かなる光なりそこないの悪魔スライムは、ひょんなことから自分のことばが他種族に通じると気がついた。はじめて話しかけた相手は怒らせてしまったし、仲間はこの驚くべき事実に関心がない。彼は「会話」に憧れて、ひとり行動を起こす。
      #真・女神転生5 #スライム #ガキ #マンドレイク #アガシオン #二次創作
      鴗 滝
    • 愚者の蝋燭祝え、太陽神の再生を。
      冬至を越えると日が長くなります。だから十二月二十五日は太陽神ミトラスの大祭でした。
      四世紀にキリスト教がローマ帝国の国教になったために、異教であるミトラスの祭はクリスマスに姿を変えてしまいました。彼はクリスマスに怒っても、天使を不快に思ってもいいのです。
      #真・女神転生5 #ミトラス #エンジェル #二次創作
      鴗 滝
    • 燃える天秤邪教の儀式によって世に現れた天使は果たして創造主の意に沿う存在だろうか。正規の天使と同じ規格であり続けようとするドミニオンは、ベテルの天使と自分が同じように機能するかを比較することが習慣となっていた。彼を呼び出した神、人の子の半身を持つナホビノは、ドミニオンの隣で徐々に人から神へと均衡が傾いていく。悪魔と過ごす時間が自我に作用することを恐れながら天使は生きた。
      ※この小説にはオリジナルのパーティーが含まれます。
      ※至高天手前までの内容を含みます。
      (過去作。2022年3月10日に公開)
      #真・女神転生5 #ナホビノ #ドミニオン #アモン #ジークフリート #二次創作
      鴗 滝
    • 英雄の難事「私は街に暮らす妖精の身を案じています」。妖精王オベロンの頼みを引き受けてフィン・マックールは倉庫街へと向かった。そこには好奇心がおもむくままに危なっかしく生きているジャックフロストたちがいる。久しぶりに顔を出したフィンはさっそく厄介な探し物に付き合わされることになった。
      ※この小説は妖精の里までの内容を含みます。
      (過去作。2022年3月15日に公開)
      #真・女神転生5 #フィン・マックール #ジャックフロスト #キングフロスト #オベロン #二次創作
      鴗 滝
    • 蓮華舟魔界に転じた後もウエノの不忍池にはハスの花が咲いている。オオクニヌシたちは花を見ながら酒を飲もうと不忍池を訪れた。池に暮らすサラスヴァティと共に開いた宴の中で、彼らは世界から失われた音を聞く。
      ※この小説はサブクエスト「明神の森へ連れてって」「オオヤマツミ捜索」「魅惑の甘露」の内容を含みます。
      (過去作。2022年2月27日に公開)
      #真・女神転生5 #カハク #サラスヴァティ #オオクニヌシ #スクナヒコナ #二次創作
      鴗 滝
    • 兎の耳タケミナカタはカンダの社からよく散歩に出掛けた。周辺の悪魔にとってみればタケミナカタは暴れ回っているのであって、カンダの社はその根城として遠巻きにされていた。魔界の中にありながら静けさが保たれているこの社の平和は、時として闖入者によって乱される。オオクニヌシはタケミナカタに崖を下り、そこにいる者を救ってくるようにと言いつけた。
      (過去作。2022年3月20日公開)
      #真・女神転生5 #タケミナカタ #オオクニヌシ #二次創作
      鴗 滝
    • 木乃伊取り一匹の幸運なガキが自動販売機の下からネズミの木乃伊を見つけた。群れずにいて正解だと思った。鼻先から尾の端まで全て自分のものだ。どうやってこのネズミを長く楽しもうかと考えていた頃のガキは、自分と飢えた腹とがもっとうまくやっていると思っていた。
      (過去作。2022年3月25日に公開)
      #真・女神転生5 #ガキ #二次創作
      鴗 滝
    • 桃色の氷雪の妖精ジャックフロストが妖精の里に「桃色の氷」を持ち帰った。妖精王オベロンと女王ティターニアは、不思議な氷を今一度手に入れようと護衛を依頼する。
      (過去作。2022年1月31日に公開)
      #真・女神転生5 #オベロン #ティターニア #ジャックフロスト #ナホビノ #アオガミ #二次創作
      鴗 滝
    • 黄色いリボンパーティーの悪魔とは別れることができる。別れたあと、彼らはどのように生きていくのか。特別なスキルを隠して仲間たちと共に生きていたラミアは、満月に誘われて街を出た。遠く倉庫街まで来たラミアは、そこで死に瀕した悪魔を見つける。その悪魔はラミアと同じように上半身は人間、下半身は蛇の姿をしていた。
      (過去作。2022年2月12日に公開)
      #真・女神転生5 #ラミア #ナーガ #ディオニュソス #二次創作
      鴗 滝
    • 天使像倒壊したビルの向こうにナホビノが立ち寄らなくなった通りがある。仲魔に見せたくない小さな教会があったからだ。サラスヴァティはその理由を知っていた。あるとき退屈した彼女はドミニオンに教会の存在を耳打ちしてしまう。
      ※この小説にはオリジナルのパーティーが含まれます。
      (過去作。2022年2月20日に公開)
      #真・女神転生5 #ドミニオン #ナホビノ #サラスヴァティ #ハヌマーン #二次創作
      鴗 滝
    • 口紅ネコマタが拾ったのは女子生徒が落とした小さな化粧ポーチだった。中にはほとんど何も入っていなかったが、一本の口紅が彼女の興味をそそった。彼女はもう前足でものをつついていた猫ではない。細い指先が小さな筒を手に取った。
      ※この小説には特殊会話の内容を含みます
      ※南シナガワ周辺の内容を含みます
      (過去作。2022年3月26日に公開)
      #真・女神転生5 #ネコマタ #リリム #二次創作
      鴗 滝
    • 海と希望ザントマンは眠れなかった。崖を越えて、川から嘆きの声が響いてくるからだ。呪いに支配されたマーメイドの仲間たちを元に戻すため、ザントマンとマーメイドは海を目指して広大な砂地を渡る。
      ※この小説は真・女神転生Ⅴのサブクエスト「呪われたマーメイド」「清浄なる源泉」「睡眠砂の補充」を取り扱っています。また、コマガタ近辺までの情報に触れています。
      (過去作。2022年2月8日に公開)
      #真・女神転生5 #マーメイド #ザントマン #二次創作
      鴗 滝
    • 3今際に至りて主天使斃れたる兵士を思ふ(全文)過去に公開した小説「燃える天秤」に繋がる絵の全文公開版です。小説の内容に関わるためパスワードを掛けています。鴗 滝
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