人物一覧DA-190:黒野玄武 DArk
型番DA-190。管理のためK.G.Dに義手を預けて帰るブラッドに支給された、家事・介護型アンドロイド。「ダークの偽物」として、ブラッドには毛嫌いされている。
ダークの記憶データをすべて保有しており、ブラッドの望む「本物のダーク」のふりもできるのだが、介護型が戦闘型のふりをしていては機能の誤認による事故・すれ違いが起きかねないため、あくまでも介護型としてブラッドに寄り添う。
ノイン:九十九一希 『壮麗なる音の煌めき』より
DAシリーズの整備を担当する技師。人間。
アンドロイド開発職を目指していたが、うまい会社と縁がなく、今は整備・修理工としてイーサン・サイバネティクス社の下請けに勤めている。
いつもどこかしら破損しているDAと、破損させているブラッドのことを憂いている。休日の趣味はキャンプ。ときには遠方のキャンプ場まで行くこともある。
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ダーク:黒野玄武 GenBu
旧型の都市警アンドロイド。型番GB-190。
ブラッドの自警団では唯一のアンドロイド団員。2年前、ロイの反乱と同時に各地で起こったテロの最中、暴走アンドロイドからブラッドを守って倒れた。
警察補助型であり、恋愛感情に対応したプログラムは搭載されていないが、ブラッドの慕情へ応えようと積極的に学習・実践をしていたし、ブラッドはそれで満ち足りていた。
プルーム:水嶋咲 bloom(咲く)+パピ族
自警団所属、人間。バディはロール。自警団では主に本部で通信オペレーターを務める。市民からの通報を最初に受けるのもプルームである。
内心ではブラッドのK.G.D移籍を引き留めたいと思っていたが、ブラッドが移籍・転居した後は、ブラッドの心身を気遣う連絡や町の復興状況などをこまめに連絡していた。
自警団のムードメーカーで、くせ者揃いな研究班との橋渡しをすることも多い。
ロール:卯月巻緖 ケーキ→けいき(計器)
自警団所属、人間。バディはプルーム。自警団では主に本部で計器の管理を行う。
町の甘味処に詳しく、ブラッドとも意気投合していた。そのためブラッドの移籍を寂しく思うも、ダークの欠けた自警団に引き留めるほうが残酷だろうか、との思いもあり、答えが出ないながらも精一杯の笑顔でブラッドの移籍を見送った。
人当たりの良い気遣い上手。プルーム同様、研究班との橋渡しをすることも多い。
ギャレン:蒼井享介
自警団所属、人間。ユアンの双子の弟。脚力(キック力)強化型のガジェットを使う。
バディはユアン。どちらがどちらのガジェットを使うかは相談して決めた。
自警団の参謀。大規模テロ時、ダークとブラッドに陽動を任せたことを自分の判断ミスだと感じているが、誰にも吐露できていない。
ふとした瞬間、あのときの最善の判断が何だったのか考えてしまう。
ユアン:蒼井悠介
自警団所属、人間。ギャレンの双子の兄。脚力(ジャンプ力)強化型のガジェットを使う。
バディはギャレン。北部大規模テロ時の弟の判断を間違いだとは思っていない。それよりもテロの真犯人が捕まって断罪されることを心底から望んでいる。
楽しそうなのでジャンプ強化ガジェットを選んだが、常に先の先を考えて動ける弟なら、キック力≒攻撃力の強化ガジェットも正しく使えると信じている。
キリオス:猫柳キリオ
自警団所属、人間。バディはクローザ。ゴーグル型の視覚・感知強化ガジェットを使う。
その陽気さとユーモアとを活かし、自警団の広報担当も兼任している。広報の取材と称して、研究班にも頻繁に突撃しているようだ。
市民に不安を与えないため、常に笑顔と冗談を絶やさないことを目標にしている。だが、バディ結成当初の新人の頃は、真面目なクローザと衝突してしまっていた。
クローザ:清澄九郎
自警団所属、人間。バディはキリオス。バディ結成当初はキリオスとも喧嘩が絶えなかったが、今は市民への向き合い方を互いに認め合っている。
ブラッドと同系統の腕力強化型ガジェットを使う、縁の下の力持ち。
本人は輸入品の抹茶にドハマリしているが、事務所には多種多様な飲み物を置き、自警団を頼って相談事にやってくる市民へ如何様にも寄り添えるようにしている。
ランベル:アスラン・ベルゼビュートⅡ世
自警団研究班所属、人間。自警団メンバーたちのガジェット開発や整備を担当する。
極度の人見知りで、数年前までは研究室にこもりきりだったが、ロールやプルームの橋渡しで少しずつ自警団や町の人々と関わるように。初のアンドロイド団員に対しても最初は距離を取っていたものの、すぐに好奇心が勝って積極的にメンテへ協力した。
研究室のデスクでは、大切なぬいぐるみがランベルの作業を見守っている。
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フレイ:桜庭薫 薫→フレグランス
人機同盟医療班の医師。人間。元は総合病院の医師で、何度かカイやレッカも診ており、エンドーの信頼も篤い。今は総合病院を休職して人機同盟に常駐している。
総合病院に勤めていた頃、傷ついた仲間を見舞客として気遣うケインの姿を見かけていたため、彼が革命軍として蜂起した際は人知れず動揺していた。また、エンドーから秘密裏に協力依頼があった際は𠮟責覚悟で休職と協力を決意し、ロードンに頭を下げた。
ロードン:硲道夫 道→ロード
人機同盟医療班の医師。人間。総合病院で普段と変わらず医師をする傍ら、人機同盟にも手を貸している。総合病院ではK.G.Dの怪我人もよく診ていた。
人機同盟のため休職したいというフレイを激励し、ともに医療班として同盟に協力。
治療が必要とされているならどこへでも行きたいと思っているが、病院の患者を放ってもおけないため、後輩のフレイと連携しつつ病院と同盟を行き来している。
アルマ:山下次郎 次→二→アル(中国語)
人機同盟の研究員、人間。物資管理も担当。将来の安定のため、開発大手のEC社へ就職したものの、結局は社風が合わずに退職してフリーの修理屋をしていた。
修理依頼で持ち込まれるものすべて、良いものも悪いものも分け隔てなく修理していたので、修理パーツはじめ物資の裏ルートに詳しい。とはいえ危険なルートも多いため、使わずに済むくらい平和になればいいと思ってエンドーに協力する。
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セス:信玄誠司 Seth/任命された者
EC社アンドロイドの指揮官、人間。元軍人。
過去、戦場で故障した軍用アンドロイドを自らの手で処分した。それ以来、アンドロイドに感情は不要だと考えており、同じ思想を持つイーサンに敬服してその命に従う。
実際のところ、「アンドロイドの幸福」を考えるセスと「道具としての確実性」を考えるイーサンの思想には大きな隔たりがあるものの、セスは現状、それを問題視していない。
コウ:木村龍 龍>蛟(訓:みずち、音:コウ) MiZuchi型
型番MZ-175、初期の軍用アンドロイド。軍用ではあるが、補佐官・医務官としての機能構成であり、戦闘型には該当しない。また、開発元の親会社も、軍用品メーカーではなく大手医療機器メーカーである。
かつてはセスを補佐して戦場へ赴いていたが、あるとき回路エラーを起こして故障。戦場へ出られなくなったため、セスが破壊・廃棄処分した。
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リュウ:木村龍 蛟(コウ)からグレードアップして龍(DRagon型)
セスの病室を本体とする医療AI。型番DR-0505。
コウと同じ開発メーカーの製品であるため、コウの兄弟とも言える。加えて、ホログラムのビジュアルやAIキャラクターなどはコウのマイナーチェンジ版となっている。
ホログラムの手で患者に触れることはできないが、電極パッドやセンサほか室内機器を通して常に患者と寄り添い、病室中の設備を管理する。
ファル:秋山隼人 falcon(ハヤブサ)
一般家庭の少年。人間。戦乱の中で兄を失い、兄を奪ったアンドロイドを憎んでいる。だが、一度平和になった世界で自ら争いを起こすことにも抵抗があり、自分の感情を持て余していたため、正しいのかどうか迷いながらもブラッドを頼る。
アンドロイドは嫌いだが音楽は好き(好きだったことを思い出した)。無性に懐いてくるフォーと今後どう関わっていくか、頭を悩ませている。
フォー:伊瀬谷四季 four(4)
型番SD-0412、歌唱型アンドロイド:Singing Dollタイプ。
暴走ウィルスに侵されなかった幸運なアンドロイド。出荷のタイミングで搬送トラックが襲われた(人間に売られる前にロイ一派が仲間にしようとしていた)ところを、トラック横転にびびって話を聞く前に逃げ出してしまい、そのまま野良アンドロイドとなった。
持ち主や所属は決まらないままだが、本人はまったく気にしていない。
ウィン:柏木翼 win(人名・姓)/公平な、公正な wing(翼)wind(風)window(窓)
西北の町のソーシャルワーカー。人間。記憶を失ったケインに新しい名前をつけ、様々な適性検査の結果を鑑みた上で職を紹介した。
弟を傷つけたケインでもあり、かつて慕ったウィリアムでもあるのだろうウィルに対し、ソーシャルワーカーとしてだけではない思いでサポートに臨む。また、その気持ちを後輩のマットにまで押し付けてしまわないよう気をつけている。
マット:天峰秀 あましゅう→Matthew(神の贈り物)→短縮形Matt
ウィンの後輩ソーシャルワーカー。人間。趣味は音楽鑑賞と作曲。歌唱アンドロイドを使用して楽曲を作成していたが、ケインがばらまいた暴走ウィルスにより失った。
その悲しみを乗り越え、自分の選んだ人助けの仕事に誇りを持って取り組むつもりが、ケイン≒ウィルが目の前へ現れたことによって無自覚に動揺している。K.G.D解析課によってケインとウィルは別人だと判断されても、その気持ちにはまだ整理がついていない。
ウィル:天道輝 ウィリアムの短縮形
西北の町の近くで保護された、記憶喪失のアンドロイド。記憶喪失に加えて型番も不明で、メーカー修理ができそうにないので自分が修理・整備士になることにした。
師匠となってくれた女性整備士と、彼女の娘である少女のことを何より大切にしている。
革命軍ケイン、ウィンの幼馴染ウィリアムとよく似ているが、関係は推測の域を出ない。
ブラッドなど一部のK.G.D署員が自分を気にかけてくれることを不思議に思っている。
ウィリアム:天道輝 ウィリアム・テル
人間。ウィンの幼馴染で、革命軍のケインとよく似ている。
ウィンの祖父母の家の近くにあった果樹園の息子。幼いウィンともよく遊んでくれる兄貴分だったが、成長して都会へ出た後、消息が掴めなくなっている。
ケインから幼少期の話を聞いた者もおらず、またイーサンはクローン技術も有しているため、ケインがかつてウィリアムだったのかどうかは確かめようがない。
パティ:姫野かのん Patrick,Patricia/貴族 Pattyは主に女性名の愛称
ウィンの弟。人間。暴走アンドロイドに襲われ、一命は取り留めたものの、身体の半分以上を機械化することになった。長く総合病院に入院しているが、まだ目覚めない。
実は兄に似て大食いで、元気なときは同じ年頃だった頃の兄と同じくらい食べていた。
主治医はロードン。彼が人機同盟と総合病院を行き来することを選んだのは、パティのような重篤患者がいるからでもある。
シトラス:花園百々人 名前:髪の色から 型番:MoMohitoから
歌唱型アンドロイド:Melodious Museタイプ。型番MM-0630。
学生時代のマットが作曲趣味の幅を広げるため導入して以来、ずっとマットの作った歌を歌っていたが、ケインがウィルスをばらまいたことにより暴走した。
同じ歌唱型でも、SD型は幅広い声質と多彩なエフェクトが売りのエンターテイナー型、MM型は個性的な声と歌唱力を追求したアーティスト型と、それぞれ特性がある。
ショーン:御手洗翔太
タオズ・ダイナーを訪れた幼い兄弟。人間。ウォルフの兄。
亡父と同じ味の料理を作るハッピーと、それを食べられるダイナーを気に入っている。父の料理をよく覚えており、昔は家に家事アンドロイドがいたこともうっすら覚えている。
厳格な祖父の小言をものともせずにダンス教室に通う、ちゃっかりしているようで芯と我の強い少年。将来の夢は、平和になった世界でダンサーとして各国を巡ること。
ウォルフ:橘志狼 wolf(狼)
タオズ・ダイナーを訪れた幼い兄弟。人間。ショーンの弟。
幼い頃に家事アンドロイドに誘拐されかけたと言い聞かされて育った。ハッピーが赤ん坊のウォルフを連れて迷子になっただけで、誘拐の意図はなかったのだが、近隣住民の間でも騒ぎになってしまったため大人たちは事あるごとに蒸し返している。
タオズ・ダイナーへ入り浸る兄にくっついて、おっかなびっくりハッピーと交流する。
エリク:眉見鋭心 Elic/支配者
K.G.D署員。人間。新体制になってからの新人で、現在は研修中。
研修官のキーンとバディを組んでいる。ロイの反乱の折、アンドロイドと人間との戦闘が起こった地域の出身で、イーサン逮捕の前はアンドロイドへの強い憎しみや警戒、不信を持っていた。ただ、今はアンドロイドか人間かではなく、何が悪かを正しく突き止めるための捜査に努めたいと思っており、自身の中のバイアスと常に格闘している。
キーン:北村想楽 Keen/聡明な
K.G.D署員。人間。ロイの反乱より前からK.G.Dに在籍する先輩署員で、今はエリクの研修官を務めている。強面の多いK.G.Dの中で、自身の童顔は後輩たちや市民の親しみやすさに貢献すると分かってはいるが、幼く見られがちなので複雑。
人間とアンドロイドの犯罪“心理”について以前から興味を持っていたため、アンドロイドの感情や権利を認めていく世間の動きを興味深く見つめている。
シーバート:古論クリス Seabert/海は素晴らしい
P.G.Dの幹部。人間。K.G.Dの監査を担当する。
一時的とはいえかつてイーサンの手先となったK.G.Dの存在を疑問視しており、K.G.Dの権限を限界まで絞るか、いっそ解散したほうがいいのでは、と考えている。
少々口うるさいところはあるが、治安維持組織の幹部として目の付け所は至極真っ当であるため、エンドーはシーバートとも上手く付き合っていければいいなと思っている。
レニ:神楽麗 REi
自警団の新人。型番RE-0617、家庭型汎用アンドロイド:REsponsible型。
最近製造された若いアンドロイド。幸い、戦乱の中で仲間を失うことはなかった。それなら自分くらいは、過去のことをすべて水に流そうと思っている。
家庭型汎用だけあって人の世話を焼くのが上手く、町の子どもや高齢者のアシストに長ける。町を守るのは戦う力だけではないことを、家庭型のこの身で示したいと思っている。
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エルツ:ピエール エル2(エルツー)
イーサンの車椅子を押していたほうのエル。今は、リクやバリィと協力して他のクローンたちを取りまとめるリーダー役となっている。
島にいるクローンの中では最年長となるため、段々と年上・長兄らしい振る舞いが板についてきた。一方で、後輩クローンたちが頼もしくなるにつれて、茶目っ気やいたずら心を隠さなくなっている節もある(シャルにウィンクを教えるなど)。
シャル:伊集院北斗 Charles's Wain/北斗七星
イーサンのラボで開発されたクローンの一人。ピアノを弾くことで周波数が安定・合致するのか、データ体・意識体であるシトラスとパティを演奏の間だけ認識していた。
最初の頃はクローンとしてただオリジナルの行動をなぞっているだけだったが、今は、ケヴィンが見られなかった景色を自分が見てみたいと考え、アプリ・パッチ開発や音楽活動に自ら取り組んでいる。
ドーン:岡村直央 Dawn/夜明け≒東雲
イーサンのラボで開発されたクローンの1人。
ピアノを弾き始めると没頭してしまうシャルをいつも気にかけていたが、やがて別行動を決意し、バリィから農園の経営・運営を教わって農園での役目を引き継ぐ。
農園や孤島の動物たちが好きで、時々観察に出かける。また、頻繫にではないが、しばしばオリバーと張り合ってやんちゃをすることもある。
フラン:華村翔真 華→flower
リクたちが目覚めさせた中では唯一のイーサン型クローン。オリジナルのイーサンや先代クローンたちとは別の生き方を望んでおり、誰かのクローンではなくただのフランとして、孤島での農園生活を楽しんでいる。
機会があれば都市へ遊びに行ってショッピングなどしてみたいと考えているが、イーサンと同じ顔では難しいであろうことを少し残念に思っている。
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リーズ:秋月涼 ブリーズ/涼風
ノインと3人でラボを立ち上げた。人間。アンドロイドの外装・外形の開発を担当。
格好良いも可愛いも自由自在な造形作家の一面もあるが、滑らかな動きを実現するための緻密なパーツ設計、アンドロイドの型・特性に合わせたカスタム考案にも余念がない。
下積み時代はドール職人として雇われていたが、やっぱりアンドロイドを造りたい!とドール工房を飛び出した頃にノインと出会った。
ダン:兜大吾
ノインと3人でラボを立ち上げた。人間。アンドロイドの内装・機構開発担当。
エネルギー回路の最適化について研究しており、無駄な動きや力みのないスマートな動作の実現を目指している。
特技は居合。達人の居合のような洗練された動きをアンドロイドにも、と技術者学校に入るが、周囲にはあまり理解されず、就活に困っていた頃にノインと出会った。
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ヨナ:榊夏来 夜夏 ADAMとおそろで聖書関連にしたかったが良いのがなかった
自警団の新人。人間。ブラッドの帰郷・入院後の時期に自警団へ加入した。
レニの初めての後輩であり今のバディ。ブラッド・ダークに続く2組めの異種コンビで、しばしばボーっとしているヨナは、RE型のレニにとって世話の焼き甲斐があるようだ。
自警団では初の、データ解析・修復型のガジェット装備者。このガジェットは、ソルが解析・提供したADAMの腕の技術・システムが広く普及した証である。
ウェルズ:若里春名 Wells/春から
ブラッドの故郷にあるコーヒーショップの息子。ヨナの幼なじみで兄貴分。
幼い頃はヨナと同じく自警団に憧れていたが、こちらは家業を継ぐことを選んだ。母と二人で切り盛りするコーヒーショップは、町の人々の憩いの場である。
自警団にヨナが加入したことで、以前にも増して自警団を応援する気持ちが強くなった。今も昔も、自警団に缶コーヒーを差し入れする。