ネタ:神様炭治郎 炭善前提
善逸→鬼舞辻との戦いで炭治郎と伊之助を庇って命を落とす。後に神と同化する二人とは違い輪廻し、現代に転生する。
両親の離婚により母親に引き取られ、幼少期に母の故郷(陽光山近く)に引っ越す。ほとんど家にいない母の代わりに祖父である桑島に育てられていた。
その頃神社付近で遊びに行くと告げた後に神隠しにあう。まだ祟り神になっていない炭治郎によるものだった。その時の炭治郎に悪意はなく、善逸の魂に再会できた喜びで祠に連れて帰ったら結果的に神隠しになった。
信仰が途絶え、伊之助と二人きりで寂しそうに過ごす炭治郎に「大きくなったらお嫁さんになってあげる」と告げる。その時の炭治郎は善逸が人の時間を生きる事を望むが、祟り神になった後その言葉に囚われるようになる。
その後も頻繁に神社を訪れ炭治郎に会いに行くが、七歳になると炭治郎の姿が見えなくなり徐々に記憶が薄れていった。
十歳の時に桑島の元を離れる(獪善ストーリーと宇善ストーリーで展開が違う)
炭治郎→鬼舞辻を抹殺する為に陽光山に祀られていた古代の神と融合し「ヒノカミ」になった。
人間ではなくなり悠久を生きる存在になったが、ヒノカミ信仰はその土地では大正時代に既に廃れ始めていた上、鬼がいなくなり猩々緋砂鉄や猩々緋鋼鉄の需要が無くなった為戦後は完全に信仰が途絶える。
平成になり、区画整理のため山が削られた上山の麓にあった神社と祠が壊される。
ヒノカミ信仰は鬼殺隊に殺された鬼の恨みを鎮める役目も果たしていた為、神社や祠が潰された事により怨念や瘴気が溢れ出し、抑えようとしたヒノカミ=炭治郎は逆に瘴気を浴びて祟り神と化してしまう。
祟り神になった後は人間だった頃の記憶に執着し、守れなかった善逸に特に執着するようになる。善逸の魂を求めて転生した善逸が自分の所に来るよう仕向けるようになる。
「お嫁さんになってあげる」という無邪気な言葉に固執し、善逸を人ではないものにしようと目論む。
祟り神になった後は人間の頃の記憶に執着さるものの大事な事は忘れ理性を失っている。禰豆子や家族の事さえ忘れ、自分が鬼そのものと似たような存在になりつつある事も理解できていない。
伊之助→炭治郎と共にヒノカミと同化した。正確にはヒノカミの従者である猪神と同化。(ヒノカミ神社は狛犬ではなく狛猪の像が置かれている)
そして炭治郎と同じく瘴気を受け祟り神と化す。
祟り神になる前は炭治郎に寄り添い、従者である事を誇りにしていた。
だが祟り神と化した後は炭治郎と同じく人間の頃の記憶に囚われ、彼が一番幸福を感じていた善逸を含めた三人で過ごした頃の記憶をを再現しようとしだす。
炭治郎は神社と祠以外は移動できないので山の中をイノシシの姿で善逸を誘導し誘き出す。
後に善逸を連れ戻そうとやってきた宇髄や獪岳の事も妨害する。
宇善ストーリー
善逸15歳。善逸が幼少期を過ごした田舎の街に宇髄と共にやって来る。宇髄は桑島家の近所に住んでいた5歳年上の幼馴染で、東京の美大に通っており善逸とはよく都内で会っている。
善逸は10歳の時に母が男を作って蒸発。再婚している実父に引き取られ祖父の元を離れていた。そして一年前に祖父が亡くなり、更に街がダムに沈む事になった。
仕方のない事とはいえ、幼少期を過ごした思い出の場所である街が無くなるのは偲びないと漏らす善逸を宇髄が夏休みを機に連れてきていた。
善逸は親と折り合いが悪く、特に継母から疎まれている。また転校先の学校にも馴染めず小中と孤立し孤独を感じていた。その為大好きだった祖父に会いたがり街に戻りたいと何度も零していた。
故郷に戻ってきた事で少し元気を取り戻すが、時折「誰かに呼ばれてる気がする」と気になることを言う。
宇髄は昔この土地で善逸が神隠しに遭い、「ヒノカミ様のお嫁さんになるの」と言っていたことを思い出しに考えすぎだとは思いつつもにわかに不安を覚える。
そして滞在中の宿から善逸が失踪。街中を探し回るが、朽ちた神社の近くに善逸が桑島から譲り受けた懐中時計が落ちていた為ここにいると確信しお堂に突入する。
そこには禍々しい気を発する祟り神炭治郎と伊之助がおり、意識はあるもののうつろな表情で宇髄のことが見えていない善逸を人ではない何者かに変えようとしていた。
二人の顔は面(ヒノカミ神楽の衣装のベール)で隠されている為分からない上、そもそも宇髄には二人が何者かである事は知らないはずなのに、「炭治郎」「伊之助」という名前が頭に浮かぶ。
そして見えない結界に遮られながらも「善逸を守れなくて悪かった」「これからはそいつを守るから」「もう二度と孤独にさせたりしない」と叫ぶ。
炭治郎達は善逸が孤独に病んでいる事に怒っているのだと本能的に察知していた。
そして何度も善逸を呼びかけ桑島の時計を見せる。すると善逸が虚ろながらもそれに手を伸ばす。それを見た炭治郎は善逸を眷属にする事を止め解放する。
宇髄が善逸を受け取った瞬間堂内が眩い光に包まれ宇髄はそれに飲み込まれる。光に飲まれる直前面の隙間から見えた炭治郎の顔には寂しげな笑みが浮かんでいた。
後日街はダムに沈む。善逸は神社で起きたことを覚えていなかった。
高校に上がった善逸は新しい環境で友達が出来て徐々に明るさを取り戻していく。そして宇髄は高校を卒業したら一緒に暮らそうと誘い、徐々に口説いていく事に決める。
また夏休みに入り故郷が沈んだダム近くに新しく建てられた祠に二人でお参りに来る。
寂しさはまだ残っているが、未来へと進む為に故郷への執着を断ち切る事に決めた。
祠を去る時、祟りが落ちた神に戻った炭治郎と伊之助が山の中から二人を見守っていた。
獪善ストーリー
善逸14歳。宇善ストーリーとは違い引っ越してはおらず街に住んでいる。
ただ8歳の時に祖父を亡くした。母は地元の男性と再婚。連れ子である獪岳と義理の兄弟になる。しかし獪岳は善逸に対して素っ気なく時に暴力を振るう。
子供に愛情がない母からは疎まれ、更に二次性徴を迎えた頃から継父に性的虐待を受けるようになる。
更に学校でもいじめを受け心が病んでいく。
実のところ獪岳は善逸の事を嫌ってはおらずむしろ気にかけてはいたが、彼自身親から愛情を享受していなかったせいで感情表現に問題があり態度に出せなかった。
ある時出かけた善逸が深夜まで帰らなかった為獪岳が探しにいく。すると朽ちた神社の前でしゃがみ込んでおり、声をかけてもしばらく虚ろな表情でいた。
その後正気に戻った善逸に何があったかどこにいたのかと問いただしても何でもないの一点張り。
その日から善逸の表情が明るくなりだす。その時点で怪訝に感じるが、更に日が経つにつれ妙に色っぽい顔をしだすようになったので不安が増した。
一年ほど経ったある日、両親が突然交通事故に遭い急死。実はこれは善逸を虐待していた親に炭治郎が罰を下していた。
しかしそのせいで二人はそれぞれの親戚に引き取られる事になり、街を離れなくてはならなくなった。
その事を拒絶する善逸。とはいえどうにもならないので獪岳は取り乱す善逸を何とか宥めようとする。しかし善逸は振り切って駆け出しどこかへ行ってしまう。
獪岳は嫌な予感がし急いで例の神社に向かう。妙な気配のするお堂の中に侵入するとそこには巨大な触手が何本も生えた怪物がおり、善逸はその触手に捕まり体を犯されていた。しかしぐちゃぐちゃにされながらも悦んでさえいる。慌てて助けようとするが結界のようなものに阻まれる。何度も呼びかけるが善逸には聞こえていないようだった。
すると怪物に犯される善逸の前に炭治郎が現れる。触手は炭治郎の祟り神の部分であり、炭治郎が操っている。触手に拘束されながらも炭治郎にしがみつき、何度も口付けする二人。
呆然とする獪岳に「この子は元から俺のものだ」「お前達のせいで心がズタズタになってしまった」「今更後悔しても遅い」と言い放つ。
善逸に「俺のお嫁さんになってくれるよな。ずっとここにいるだろう」と問いかけると善逸は絶頂しながら「炭治郎のお嫁さんになる、ここにいる」と繰り返した。
獪岳は死ぬ物狂いで結界を叩きながら善逸を呼びかけるが善逸が獪岳に反応する事はない。
炭治郎が「もうお前には用はない」と言うと獪岳の目の前に伊之助が現れ、気絶させられる。
目を覚ますと例の神社があったはずの場所だが、建物が鳥居からお堂まで忽然と姿を消していた。
一人取り残された獪岳は弟が完全に人ではないものにされ、炭治郎に連れていかれた事を察する。そして途方も無い後悔と罪悪感に涙を流した。