空っぽの月曜日本日のメインである白身魚は、きれいに焼き目が付いている。他にはパプリカやナス、ピーマンなどの野菜が彩り良く配置され、相変わらずカラフルだった。甘い玉子焼きはしっかりと崩れることなく巻かれており、表面は焦げ目のないきれいな黄色をしていて。
どっからどう見ても、ここ一番の最高の出来。
口にした瞬間、うまいと思うそんな出来栄え。
それなのに。
テーブルの上にあるのは見慣れた五色の風呂敷。それと同じ数分の弁当箱。
太陽はそばにある木が隠し、木陰に覆われた食堂の一角。テーブルを囲んでいるのはいつものチームメイト達で。
「何か、今日の空閑、機嫌悪い?」
そうじゃねえ。そうじゃねえ、けど。
楽しそうに笑う北原の顔がない。それだけで、こんなにも味気ねえのだと、そう思った。
***************
久しぶりにteam鳳で昼飯を食った。あいつが来なかったから。
弁当はうまいと思うのに、量だっていつも通りなのに、どうしてか食った気がしねえ。
──それに。
今日のはどう見ても自信作だ。先週のもんとは比べ物になんねえ程の、最高な出来の弁当。テーブルの上に並ぶ他の那雪弁当とも、やはり変わることのない見た目であり。それはふたを開けた瞬間に、チームメイトが驚く程のもんであって。
──味だって上手かった。口に入れたおかずはどれも最高に上手い、そう思える。それなのに。
どうしてだか腹が満たされた気になれなくて。
食後のお茶を何度も飲む。何度も何度も。空っぽになった弁当箱をそのままに、那雪にお茶を入れてくれるよう頼み続ける。
──だけど全く満たされなかった。むしろ喉の渇きまで増えた気がして。余計に足りねえ。なんでこんなに足りねえんた。
あまりにも飲むもんだから、那雪には戸惑われ、天花寺には野暮助とあきれられ、月皇にはため息をつかれた。
──そして。星谷には機嫌が悪いのかと、そう問われてしまった。
少しだけピリピリとしているのが伝わったのか。
お茶をくれる那雪が少し怖がってんのは分かってたし、聞いてきた星谷も恐る恐るだったのは分かっていた。
二人を怖がらせている。──分かっててもどうしてもこの不機嫌さを抑えることができねえ。
いつもはこうやって嫌な気持ちになっちまっても抑えるようにしていた。那雪も星谷もこういう不穏な空気が苦手だし、大抵がチームのことは違う原因だったし。関係ねえ二人を怖がらせる必要なんてねえだろ。
それなのに普段は気を付けていることが、どうしてだか今日はできそうにねえ。腹が満たされねえからなのか、胃の辺りがずっとぐるぐるとムカムカとしている。感情をコントロールできねえ。
もう一度お茶を飲む。ふと目についた空っぽの弁当箱。しまってねえのは俺だけのようで、みんなすでに片付け終わっていた。チームメイト色の風呂敷に包まれて、それぞれきれいにしまわれている。
──見慣れた光景、そのはずなのに。
「あ、今日の魚おいしかった!」
唐突に。俺の左隣に座る星谷が、それはそれは楽しそうに話出す。
「──確かに。良い焼き加減と塩加減だったな。まあ俺様の舌には「そうそう!塩のバランスがちょうど良かった!」おい!」
今日の主菜であった白身魚。何の魚までは分からねえが、確かにかかっていた塩胡椒の量はちょうど良く。
「本当?今回はちょっとシンプルにお塩とか胡椒で味を整えてみたんだけど……」
右隣に座る那雪は少しだけ不安そうに、でも少しだけ期待するように言葉を返す。
「すごいおいしかった!」
にこにこと満面の笑みを見せる星谷につられて、那雪も嬉しそうに笑う。とてもとても嬉しそうに笑っている。
「良かった~……あ、焼いたのは北原くんなんだよ!2枚焼くのも6枚焼くのも変わらないからって言って──」
那雪の弾んだ声が、頭の向こう側を通りすぎていく。
──弁当の中に入っていたのは。
こんがりと。両面ともにきれいな焼き目の付いた白身魚だった。
うまそうだなと思った焼き色をしていて──(ああ、やっぱりあれは──)
『だろ。なんたって俺が揚げたんだからな。』
そう言って。あいつは得意気に笑っていた──
「──那雪、お茶くれ。」
「え、ああ、うん。ちょっと待ってね。」
無性に喉が渇く。コップ代わりの水筒の蓋の中は、すでに空っぽだった。だから那雪に注いでくれるよう、お願いした。それだけで──
「──空閑、そろそろしまったらどうだ。」
「そうだぞ、野暮助。もう昼休み終わるぞ」
予鈴の音を聞き、向かいに座る月皇と天花寺がそう声をかけてくる。
視界に入る那雪と星谷の顔は不安そうなものに変わっていて。
のろのろと、手を伸ばす。
紫色の、自分の風呂敷にしまうために。仕方なく放置されてる弁当箱へと手を伸ばす。
テーブルの向こう側。座ってんのはチームメイト達。
それは何度視線をやったって、変わることはなく。
──ここに、北原が居ない。
その事実が更に強く俺へと重くのし掛かる。
何度飲み干しても満たされねえ。あんなにうまかった弁当の味ももう思い出せねえ。ただよく分からねえ苛立ちだけが残って。
何とも言えない気分のまんま、昼休みが終わるチャイムがなった。
いや、原因は分かっていた。あいつがいないこと。それにこんなにも腹が立っている。それくらい分かっていた。──あいつ、言った癖に。それなのに、どうして。
海で交わした問いかけ。笑って頷くあいつの顔。
いつものやり取り。
まっすぐに俺だけを見つめるあのギラギラとした北原の目。
熱いあの夏の、むせ返るようなあの熱い夏を思い出させる、そんな目。
はっきりと口にした、北原からの返答。
──だと言うのに。
あいつはいない。俺の目の前に北原廉はいなかった。
結局。
今日一日、あいつには会えなかった。
別にあいつのこと、見なかった訳じゃねえけど。教室には居たし、午後の補講もちゃんと受けてたし。ただ、話しかけるタイミングがなかった。それだけだった。
放課後、今日に限って日直だったもんだから、補講で使った教材を運ぶ手伝いをすることとなり。戻ってみれば、すでにもうあいつは教室に居なくて。寮に帰っても、食事の時間をずらしたのか全く会うことはなかった。すれ違いすらしねえ。あいつの部屋は知っていてもあいつがどういう風に過ごしてるのかなんて知らねえし。
すれ違いようがなかった。
まあ、同じ寮でも会わねえってことはよくあるから、そんなに気にしちゃいねえ。でも今日は。このまま、会えねえまんま今日が終わる、それだけは嫌だった。
──会いてえ。あいつに。
最初はあった怒りも時間が経てば大分凪いできていて。そりゃ腑には落ちてえけど、でも腹を立ててたってあいつに会える訳じゃねえ。あの海でのあの言葉は嘘だったのかと、そう叫んだところで、あいつが目の前に現れる訳じゃねえ。
だから。
風呂の時間がそろそろ終わる頃。消灯するにはまだちょっと早いそんな時間に。自室を出て、とある場所に向かう。
あいつに会うにはこうするしかなかった。那雪に、『仲直りうまく行くと良いね』と言われたが、別に仲が悪くなった訳でもねえ。良かった訳でもねえけど。──いや、だからか。
明かりの付いた寮の食堂。その入り口をくぐる。
目的の人物はちょうどボールを全てしまい終わった後のようで。
台所の奥、戸棚の前でしゃがみこんでいるあいつの後ろ姿。今日何度となく見た──見るだけだった、あるいは見かけるだけだった──北原廉の後ろ姿。
そっと。音をたてずに、その後ろに回り込む。
退路を塞ぐように。逃げ道をなくすように。台所の奥へと追い込む。──ここで逃げられたらたまったもんじゃねえ。
「片付け、終わったか?」
──顔を上げた北原がこっちを見る。
少しだけ驚き見開かれた、その目をまっすぐ見つめ返す。
緑青色の瞳。それは逸らされることなく、ただまっすぐにこちらを見つめ続ける。
──結局、俺は目の前のこいつに甘えてるんだ。
"北原廉が見てくれる" 、ということに。
何があってもこっちを見ててくれると、ずっとずっと甘えていたんだ。
**************
それはたまたまだった。
那雪がいつ翌日の弁当の仕込みをやってんのかは知ってたから。
その時間、最近はなるべく食堂には行かないようにしていた。──会わねえようにというよりかは、見ねえようにするために。あいつと那雪が考えた献立を知るのは当日、蓋を開けた瞬間にしたかったから。それに、楽しそうに何を作ったのか教えてくれるあいつの話が楽しみでもあったから。
だから。
海に行った翌日の夜。
その時間に食堂を通りすぎたのは本当にたまたまだった。
明日からまた再開される補講のため、弁当作りに那雪と北原がそこにいたのも、本当にたまたまだった。
だから、とっとと通りすぎちまおうと思った。明日の楽しみを見ねえようにするために。けど。
「あ、空閑君」
通り過ぎる途中で那雪に声をかけられたもんだから、仕方なくそれに答えた。ほんの一時。ただ「おう」と言って、少し立ち寄って。入り口から少しだけ食堂を覗いて、ほんの一言、二言会話をしただけ。内容なんてそんなにねえ。「それ、明日の弁当か?」「うん、そうだよ」「ふーん」──そんなもん。「まあ、あんま遅くなんなよ」「うん、また明日」「おう」そんで部屋に戻った。
──まあ、広げられた食材を見たところで、何作ってんのかまではイマイチ分かんなかったから。心配する程でもなかったなとは思ったが。
那雪の声で俺に気付いたあいつの、あまりにも驚いた顔を見て。
──これはこれでいいきっかけになったんじゃないかと、何故かそう思った。
ぼて、ぼてと、剥かれた野菜の皮が落ちていく。シンクの上にできた皮の山へ向けて、ぽたり、ぽたりと更に皮が落ちていく。白、橙、茶、黒と積み重なったその皮は、見るからに分厚くて。かなり身が付いてるようだった。
──それは普段の彼からしたらあまりにも程遠く。いつ手を切ってしまうのではないかと、心配する程おぼつかない包丁捌きで。
あまりにも異様なその光景に、寮の台所に一緒に立っていた僕は、自分の作業すら忘れて、彼の一挙一動を見守る他なかった。
***************
今日も寮にある台所にて、明日に向けてのお弁当作り。ほとんどの学生が夕御飯を食べ終わり、寮の食堂と共有スペースにいる人がまばらになった頃。お風呂の最終利用時間になる少し前までの、みんながそれぞれ自由に過ごしているこの時間に、僕はいつもここに立ってお弁当用の仕込みをしていた。
5人分ともなるとさすがに早起きするだけじゃ間に合わなくて。簡単に材料あいうかかあかぉか揃えたり、下準備したりするのは前日の夜にやっている。
今は、そのチームメイト達へのお弁当作りを一緒に行ってくれる心強い味方が現れたけど、時々その彼に作り方を教えることもあるので、前と変わることなく、この時間帯に仕込みを行っていた。
そして。
その心強い味方である北原くんは、さっきからずっと──それこそ僕が葉物の下茹でを終わらせて別の作業に移ってもずっと──野菜の皮剥きをしている。
ぽとり、ぽとりと野菜の皮が剥かれていく。はらはらと緊張して見守る僕などお構いなしに、北原くんは与えられた作業をこなしていく。
野菜の皮剥きは彼の担当だから、きっと残りわずかのあの野菜たちも同じように剥いていくのだろう。一応、全体の皮がなくなったらやめてるから、声をかけずにいるのだけど。(皮の厚みはともかく)
僕は北原くんが剥いてくれた野菜を切るという作業があるのだけど、あまりにも彼の様子が気になって、包丁を握ることができないでいた。
──今日の北原くん、なんか変。
いつもは器用に、あっという間にしゅるしゅると皮を剥いていくのに。途切れることなく薄く、薄く連なって、最後まで剥かれた野菜の皮。初めて彼のその包丁捌きを見たとき、僕は思わず『すごい!』と言葉を漏らしていた。料理は好きだけど、僕はこんなに上手に皮が剥けたことはなかったから。本当にすごいと思って。
僕のすごいと言ったその言葉に、少しだけ得意気になった北原くんは、残りの野菜もあっという間に剥いてみせた。包丁の扱いがあるかと聞いたときは、ちょっとだけ不安だったのだけど。(だって、ほとんどないと言われてしまったから)
きっと、お姉さんとよく行くというキャンプで慣れたのだろう。いつも野菜の皮剥きをしていたと言っていたから。
──それでも。慣れただけではあそこまできれいに剥けないと思うから、あの器用さは北原くん自身の能力なのかもしれない。
だから、今日の北原くんは明らかにおかしい。──いや、おかしいのは今日だけじゃない。昨日もどこか様子が変だった。
そう、昨日の夜──
「那雪、切り終わったぜ。次はどうすんだ。」
「えっ?!──あ、ええっとね、次は玉ねぎのみじん切りを……」
び、びっくりしたあ。僕が少しだけ思い返してる間に、どうやら残りの野菜の皮も剥き終わったようだった。…………あとで、あの皮回収しないと、かなあ。かなり厚く切られてるみたいだし……どうしよう。
「分かった。細かくすりゃいいんだな。」
そう言って、北原くんは玉ねぎを取って作業を始める。僕の動揺など気にも留めず、淡々と作業を進めてくのはいつもの北原くんっぽいと言えば、ぽいんだけど。──ダン!とかなり強い音がして振り下ろされる包丁を見てると、ちょっと不安になってくる。
玉ねぎに包丁をあて、そのまま振り下ろす時の持ち方とか、抑える手は完璧なのに、どこかぼんやりとした雰囲気を引き摺っている北原くんはかなり危なっかしくて。……大丈夫、なのかなあ。
──昨日の夜、二日振りのお弁当作りをしている時のこと。次の作業へ移る時にちょっとまごついたり、珍しく調味料を入れ間違えたり。今日みたいな明らかに "何かありました" って感じじゃなかったけど、それでも普段の北原くんからは考えられない程の違和感があって。
──その時から、北原くんは何かしらおかしかった。
「那雪、終わった。」
「ああ、うん。じゃあ次はこのボールにその刻んだ玉ねぎとあとそこにあるひき肉を入れて混ぜてほしいんだ。」
「分かった。」
──よ、良かったあ。
ようやく北原くんの作業から包丁を握ることがなくなったので、そっと胸を撫で下ろす。けがしなくて本当に良かった。──これで僕も自分の作業に戻れる。早くこの野菜たちを切らないと。
北原くんが剥いてくれた不格好な野菜を見ながらあることを思い出す。
………でも何か悩んでるから、って訳でもなさそうなんだよなあ。
この間、器用に包丁を扱いながら、急に『バイクどこだ』って聞かれたときはびっくりしちゃったけど。
あの時の北原くんは本当に至って普段通りだったし。本人もそんな言葉が口から出た事に驚きを隠せないようで、目を見開いて包丁を握ったまま固まっていたっけ。
僕が『何か悩み?』と聞けば、『あー、実は……』って言いながら、何事もなかったように作業を再開していたし。それに、特にその後もその日は変なところなかったし。悩んでるのは事実だったみたいだけど、その悩みを口にしながらも、北原くんの包丁捌きが衰えることはなかった。
いつもと変わらない、器用に何でもこなす北原くんのままだった。
──考え事しながらも、変わらず作業できるってすごいよなあ。
天花寺くんと一緒で、モデルのお仕事をしながら、学校での稽古や授業もきちんと受けているって聞くし。北原くんは、やっぱりそういうところも器用なんだろうなって思っていた。
だから。
そんな器用な北原くんだったから。
今日の北原くんは、ちょっと──いや、かなり変だなって思ってしまって。
切り終わった野菜をタッパーに移していく。あとは明日やることばかりなので、僕は少しだけ片付けを進めようかな。包丁とまな板はもう使わないし。
一生懸命ひき肉をこねている北原くんの様子は相変わらずだったけど、あとは小さく分けて丸めるだけなので任せてしまう。たどたどしい手つきでちょっと苦戦しながら、北原くんはひき肉を丸めていく。
そういえば、空閑くんも今日は変だった。ちょっと不機嫌で、少しだけ怒っているみたいだった。──多分、だけど。
僕や星谷くんが怖がるから、空閑くんは機嫌が悪いことをあまり態度に出さない。僕たちに対して怒るときははっきりと伝えてくれるし、虎石くんと喧嘩して不機嫌な時は、僕らの前ではあまりそういう素振りを見せない。
だからって訳じゃないけど。
──僕がもしかしたらそうなんじゃないか、って思っただけなんだけど。それはきっと、他のみんなも同じだったんじゃないかな。星谷くんに怒ってるか聞かれても、そんな事ないと否定した空閑くんの顔は、明らかに曇った表情をしていた。眉間にしわを寄せていて、とても険しい表情で。そんな顔で『そんなことはない』と、空閑くんは言っていて。
それくらい今日の空閑くんは珍しく、ちょっとだけ不機嫌で、少しだけ怒っているみたいだった。
──やっぱりお出かけした時に何かしらあったのかな。
補講がお休みだった土曜日の午後、"僕たちの弁当作り" も手伝ってくれてる礼として、空閑くんと北原くんはお出掛けしていた。下ごしらえのほとんどは北原くん、と言っても過言じゃない程、彼に手伝ってもらっていたから。本当に助かっていて、そのお陰で北原くんに教えながらでも、いつもより早く終わっていた。
──まあ、それを空閑くんがするの、僕はちょっとよく分かってないんだけど。(だって、助かってるのは僕なのに)
星谷くんの鶴の一声で決まっちゃったからなあ。『じゃあ空閑がお礼をしなきゃね』って。さすがにそれはどうなのかと、月皇くんと天花寺くんが色々と言ってくれてたけど、星谷くんの中ではもう空閑くんがお礼するんだって決まっちゃったみたいで。二人が何を言っても聞かなくて。
──ああ、でも。その時の空閑くん、ちょっとだけ楽しそうだった。『そうだな』って、楽しそうに笑いながら、『何かねえか、聞いとく』と、 言ってまた微笑んで。
…………もし、もし、何かあったのだとしても。
二人がお出かけしたあの日に何かあったのだとしても。
僕ができること──これしかないよね。
……北原くんへのお礼になれば良いんだけど。
空閑くんにも頼まれたし。二人、仲直りできるといいなあ。
明日で補講も終わるから、今日が最後なの、ちょっとだけ寂しいなあって思う。──最初はちょっぴり怖かったけど、北原くんとのこの時間すごく楽しかったから。チームのみんなへのお弁当作りは、僕だけの特権だと思っていたけど、それでもこの時間はとっても楽しくて。
北原くんの調子が戻ったら、またこんな機会が訪れるんじゃないかなって、ちょっとだけ期待してもいいかな。だから。
「北原くん、空閑くんと仲直りできると良いね。」