ぼんやりと遠くを見つめてみたり、意味深なことを呟いてみたり。
でも、まったく意味はない。
「ねえ」
「あ、ハイ」
「増えないけど、長く咲く花があったけど、取りに行くのに時間がかかったんだ」
「そうですか」
「種はまだ芽吹いてないから、適当に植えて」
「具体的には、どの辺に?」
「知らない。鉢植えでいいんじゃない」
「知らないって先輩・・・」
「水はいらない。毎日声かけて。属性で色違うし、他の人がかけてもいい。バラだけどマーブルになる」
「バラなんですか」
「・・・たぶん?バラ的な感じ・・・棘は・・・つけ忘れた気がする」
「つけ忘れられるもんなんすか!?」
「怪我したら嫌だし・・・つけたければ、つければ?」
「・・・つけられるんですか」
「知らないけど、バラ次第?・・・ともかく、これは改良前のやつだから、独りでに増えないのが課題」
「将来的に増える予定が?」
「この辺はまだ改良の必要があるなあ」
「え、ちょっと、もう行くんですか」
「ん。またね」
「はあ、サヨナラ」
「サヨナラ」
―――
・・・という、いつ頃だかわかんないくらい前の反応っていうオチ