Discordプロット シルバー&メフィレスとの空中戦。表に出ているのは主にシルバーで、メフィレスを纏う形。
視点はシャドウとシルバーを映している。攻撃を背後に後退する形で攻撃を避けるシルバーにシャドウが踏み込む。一段跳んで避けられたところで、空中でブーストをかけ一気に距離を詰め、シルバーの胸元(恐らく心臓付近)に深く引き裂く様な一撃を加える。勢いで落ちるシルバーと、距離を取って逆方向に着地するシャドウ。
手前に影になって四つん這いになったシルバーの姿。表情は全て黒く塗り潰され、どぼどぼと黒い液体(血)を吐き出している。その四つん這いに跪いた身体の向こうに結果を見守り沈黙するシャドウの姿が垣間見える。
視点がシャドウにフォーカス。口角を引き結び警戒を解かずにシルバーを見つめるシャドウ。シルバーが血を吐く音は止まらない。シャドウの顔だけが映り、その後ろでは大量の液体(血)が落ちる音が響き続ける(どぼどぼ、びしゃびしゃといった量の多さを強調する音)。最初はただ経過を睨んでいたシャドウだが、止まらない水音とシルバーの体積を越えるかと思われるほどの尋常でない血の量に徐々に動揺と不審で目が見開かれていく。注意がシルバーの姿と水音に集中している。
突然、後ろで様子を窺っていたソニックの声が鋭く響く。「跳べッツ!!!」。名前すら省略した切迫した忠告に、条件反射で地面を蹴って後ろに跳ぶシャドウ。空中から見下ろした足元の地面には闇色の巨大で歪な掌が、まるで大口のように広がっていた。一瞬跳ぶのが遅れれば間違いなく救い上げるように引き裂かれていた距離だった。吐いて流れ出した血に紛れて液状の闇が足元すぐまで流れ出し、広がっていたことにぞわりとするシャドウ。見下ろす視界の端で、地上で四つん這いになっていたシルバーがふらりと立ち上がるのが映る。
ソニックの隣に着地し(視点は並んだ二人に一瞬フォーカス)、シャドウは改めてシルバーの方を見る。(シャドウ視点に切り替わる)
シルバーを中心として広がっていた血の一部(に紛れていた闇)が、彼を中心にぞぞぞと収束していく。徐々に何かの形を形成する気配を見せる。ふらふらと状態を揺らしつつも、ぐっと堪えて立ち上がるシルバー。俯きがちなため表情はまだ分からない。吐き出した血で汚れた口元を手の甲で拭ったことで、見えなかった瞳が覗く。怪我を負わされたとは思えないほど落ち着いた目をしている。手の甲で口元は隠れ瞳だけが光っている。
シルバーが立ち上がるのに合わせるように、影は闇となり形を顕わにし、彼のすぐ後ろにメフィレスとして現れる。まだ少しどろりとした闇(影)のような形をしているが、上半身の形成はほぼ済んでいる。下半身はシルバーの棘(とその影?)から伸びている。シルバーが口を開く。
「……外すなよ、メフィレス。こっちは身体張ってんだぞ」
「ごめんよシルバー」
何事も無かったというような落ち着いた会話から、シャドウの攻撃が回避できないと判断した瞬間にシルバーとメフィレスが戦略を騙し討ちに切り替えたことが分かる。(と、同時に何の打ち合わせもなく意思の疎通が図れていることも分かる)
乱暴に口元を拭った手が下ろされる。足元には闇色の血溜まりが広がっている。