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    ほのぼのな日常 第14話 ないしゃおだくーにゃん先に記しとく設定。
     衣笠美衣那(きぬがさ みいな):女性
     衣笠克晶(きぬがさ かつあき):男性
     衣笠命(きぬがさ みこと):女性、美衣那と克晶の父方の祖母
     衣笠律(きぬがさ りつ):男性、美衣那と克晶の父方の祖父
     家は二階建ての一戸建て、
     と言うことで。


     アタシはミナ。
     『美衣那』なんだけど『ミナ』って呼ばれることが多い。
     だから『ミナ』。
     現在、青春全開の高校生。
     アタシには弟がいる。って言っても双子の弟。
     克晶、『かーくん』。
     かーくんはときどきアタシを妹扱いする。
     ちょっと調子に乗ってる。
     アタシが姉でかーくんが弟。
     これが正解。

     晩ごはんが済んでくつろぎタイム。
     リビングに、アタシ、かーくん、律じーちゃん。
     3人でのんびりな何気ない話。
     ちょっとの後、ごはんの片付けが終わった命ちゃんが合流した。
     4人になって、でもやっぱりのんびりな何気ない話が続く。
    「かーくん、お風呂、入っちゃいなさい」
     ママの声。
     雰囲気がちょっと変わった。
    「はーい、了解」
     ママに返事して、かーくんは立ち上がった。
     2階、自分の部屋に向かう。階段をトントントントンと上がって行く。
     すぐに下りてきた。
     パジャマを持ってお風呂に。
     と、立ち止まって、こっちに来た。
     アタシと目が合う。
    「ないしゃおだくーにゃん」
     そう言い残してお風呂に向かった。
    「『ないしゃおだくーにゃん』?」
     なんだ、それ?
     んー、でもかーくんのことだから、きっとアタシのことからかったんだ。
     うん、そうに違いない。
    「律じーちゃん、
     『ないしゃおだくーにゃん』って何?」
     尋ねてみる。
    「『ないしゃおだくーにゃん』?」
     律じーちゃんにも分からないみたい。
     命ちゃんが、うーん、って考えてから言った。
    「たぶん……、中国語、かな?
     『しゃお』は『小』、『だ』が『的』で、
     『くーにゃん』は『娘さん』だったと思います。
     でも、『ない』ってなんでしょう?」
    「『何かが小さい娘さん』……、か』
     律じーちゃん、ちょっと考えてからスマホを取り出した。
     『小』と『的』はOKとして、まず『くーにゃん』を調べる。
     『姑娘』……、『娘さん』、そんな意味で良し。
     次に『ない』、いちばん大事なところ。
    「『ない』、『ない』、『ない』……、
     これ、……かなぁ」
     律じーちゃんのスマホを横から見てた命ちゃん、メモ紙とペンを取ってスマホの文字を書き取った。
     『奶小的姑娘』
     命ちゃんの字を見てから、律じーちゃんを見る。
    「『奶』ってどんな意味なの?」
     アタシの言葉に答えてくれた。
    「『奶』、『乳房』、これがいちばんぴったりだね」
     なるほど。
     『ない』は『おっぱい』って意味だったんだ。
     ……ってことは、『ないしゃおだくーにゃん』は『おっぱいの小さな女の子』ってことだ。
     かーくん、よくも言ってくれたなーっ!
     アタシがおっぱいのこと気にしてるの知ってて言うんだからっ!
     『ひんにゅー』、『ないちち』、『むねぺったん』、ちょっと前に『ちっぱい』ってのが増えて、今度は『ないしゃおだくーにゃん』が増えた。
     アタシのおっぱいをからかう言葉、かーくんはどうしてこんなに次から次に出てくるんだろ。ホントに不思議。
     って、感心してる場合じゃない。
     アタシのおっぱいだって馬鹿にできないんだぞー、ってかーくんに思い知らせてやらないと。
    「命ちゃん、律じーちゃん、さんきゅっ」
     お礼を言って立ち上がる。
    「ミナちゃん、ほどほどにね」
    「うん、大丈夫」
     命ちゃんに返事をして自分の部屋へ。
     かーくんに思い知らせる策を練る。
     まず大事なのは逃げられないこと。
     これは、部屋にいるところを狙うと良さそう。
     次に、思い知らせるには……、「触る」が良いかな。
     たぶん、よーく分かってもらえると思う。
     でも、「触る」ってなると……、アタシもちょっと恥ずかしい。
     でもでも、そんなこと言ってられない。
     かーくんにきっちりと分かってもらわないと。
     あと、刺激はちょっとでも強い方が良い。
     ……ほかほかに温かいおっぱいとか、良い感じかな。
     お風呂がちょうど良い。しっかり温めて。
     こんな感じでかーくんを攻めよう。
     トントントントン、と階段を上がってくる音。
    「ミナー、風呂入れよー」
     かーくんの軽い声。
     アタシのカワイイ乙女心を傷つけた、なんてぜんぜん自覚してない。
    「はーい」
     何も気にしてないような声で答える。
     いよいよ作戦開始。
     今日こそかーくんにしっかりと分かってもらう。
     よし、まずはお風呂に入ろう。
     パジャマを持ってお風呂に。
     手早く服を脱いで、浴室に入る。
     まず髪を洗って、体を洗って。
     ぴかぴかにきれいなアタシになる。
     それから湯船に入る。
     肩までしっかりお湯に浸かって、しっかり体を温める。
     もうちょっとでのぼせちゃいそう、くらいまでぬくぬくになった。
     お風呂から上がって、体はほこほこ。
     おっぱいを触ってみた。
     『柔らかい』プラス『温かい』。
     うん、『柔らかい』だけよりもインパクト強くなってる。
     パジャマを着て。
     かーくんに反撃!
     と、その前に、のどが渇いてる。
     キッチンで牛乳を飲んだ。
     よし、今度こそ反撃開始だ!
     2階に上がる。
     階段を上がってふたつめのドア。かーくんの部屋。
     バタンッ、とちょっとばかり乱暴にドアを開けた。
    「かーくんっ! ちょっと良いっ!」
     かーくんの部屋に踏み込んだ。
    「ノックくらいしろよ」
     机に向かってたかーくん、アタシを振り返って言った。
    「もうっ、そんなことどうでも良いのっ!」
    「じゃあ、何だ?」
     アタシの勢いのある声に、かーくんはしれっと言う。
    「『ないしゃおだくーにゃん』」
    「あ、意味分かった?」
     もーっ、『意味分かった』じゃないわよ。
     かーくん、ホント許せないっ!
    「かーくんっ!
     アタシにだってちゃーんとおっぱい、あるんだよっ」
     やっぱり、ちょっと恥ずかしい。
     でも、しっかりと分かってもらわなきゃ。
     アタシはパジャマを脱ぎ捨てた。
     ちょっとだけ小さめだけど形の整ったおっぱいをかーくんに見せつけてやる。
    「ば、馬鹿、
     ミナ、何で脱ぐんだよっ!」
     かーくん、思いっきりあわてだした。
     でも、ここからが本番。
    「かーくんっ」
     アタシはかーくんのすぐ前に近づく。
     何も言わずにかーくんの手を取った。
     そんでもって、かーくんの手をおっぱいに持って行く。
     かーくんは一瞬何が起こったのか分からなかったみたい。
     でも、すぐに気づいて手を引こうとした。
     もちろんそんなの許さない。
     両手でかーくんの手をしっかり握って、おっぱいに押し付けた。
     柔らかいのはもちろん、プラスほかほかに温かい。
     絶対に効いてる。
    「ね? 柔らかいでしょ?
     アタシだってちゃんと女の子なんだよ?」
     手をおっぱいに押し付けさせたまま、かーくんのすぐ目の前に顔を近づけてささやいてあげた。
    「わ、分かった、分かったよ。
     俺が悪かった。だから、その……」
     かーくん、顔が真っ赤。
     必死になってアタシから目を逸らしてる。
     うん、今日はこれくらいで許してあげよう。
    「かーくん、おっぱいのコト、からかうのナシだよっ」
     ちょっとばかり強めに言っておく。
    「あ、ああ、
     分かった、ホント、俺が悪かった」
     まだ恥ずかしいのかな?
     アタシから目を逸らしたままで謝ってくれた。
     でも、これで十分かな。許してあげよう。
     両手でしっかり握ってたかーくんの手、離してあげた。
     かーくんはあわてて手を引っ込めた。
    「ミナ、
     ……パジャマ、着ろよ」
    「うん」
     アタシはかーくんの言葉を素直に聞いて、パジャマを着なおした。
     これでOK。かーくんの部屋を出ることにした。
     でも、やっぱりこれだけで終わるなんて面白くない。
     だから部屋から半分出たところで言ってやった。
    「あ、そーだ、
     かーくん、おっぱい触りたくなったらいつでも言ってねっ」
     思ってた通り、かーくんはしっかり怒ってくれた。
    「触りたくなんか、ねーよっ!」
     かーくんの怒鳴り声。
     アタシがあわてて閉めたドアにクッションが、ばすんっ、て当たった。
     遠慮なんかしなくたって良いのに、なんて言ったらもっと怒らせちゃうかな? なんて思った。


     了
    混沌野郎 Link Message Mute
    2022/12/21 20:22:41

    ほのぼのな日常 第14話 ないしゃおだくーにゃん

    今夜も美衣那さんをからかう克晶くん。
    カワイイ乙女心を傷つけられた美衣那さんは克晶くんに「思い知らせる」ことに。
    ふたりは今日も平和です……? そんなお話。

    #オリジナル #創作 #ほのぼの #日常 #高校生

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