ルドウィグに招かれて ルドウィグに誘われたダイアナは彼の家を訪ねていた。
「こんにちはー! ルディ団長、およびくださり、ありがとうございます!」
「……どうして俺まで」
強引にズィヴィルを引き連れて。
「あーズィヴィルはダイアナが連れてきたの?」
「はい! みんなで食べたほうが美味しいと思って。ルディ団長が誰か誘ってもいいっておっしゃってたから」
「うんうん、俺の料理なんかでいいんなら大歓迎だよ!」
ルドウィグは笑って料理の支度を続けている。
「団長こっちむいて! エプロンかわいい!!」
「お前は手伝えバカセツナ!」
ルドウィグが指を鳴らすと、セツナの頭上に大きな氷の塊が落ちてきた。
「痛いー」
「ほら、出来たから大皿出せ」
「はーい」
セツナはよくルドウィグの家をしょっちゅう訪問――押しかけて――いるのだろうか。食器の位置を把握しているらしい。立っているのも邪魔だろうと思いきょろきょろとダイアナがあたりを見回していると、セツナが椅子に座るよう促してくれた。みるみる料理が並ぶ、美味しそうな匂いと暖かそうな湯気に食欲を掻き立てられた。
「手を洗ってから食えよ」
「俺、団長に触ったから洗いたくないんですけど」
セツナがそう言うとルドウィグが再度指を鳴らして、やはり氷の塊がセツナの頭上から落ちた。
「私もいいんですか?」
「当たり前じゃん、口に合わなかったらごめんなー」
ズィヴィルはいや、と首を横に振ってからルドウィグにささやかな礼を述べた。
「わーーい! 美味しそう! いただきます!!」
ダイアナが食事の前の祈りを始めると、皆それにならった。