用語その二-アルカナの神龍神龍
悪神タロットを善神龍アルカナが喰らい、自分ごと22の魂に砕き封印した書物が意思を持って一人歩きした存在。半分ではあるが神なので能力を行使することができる。行使する能力は神龍毎に別。
神としての力はタロットが信仰の元としていた「感情」を力の源としているが、彼ら自身はそのタロットの封印機構であるため、信仰による力の増減がない。とは言え、神龍毎に通常の神が可愛く見えるほどの災厄を招く危険性を持っている。
後述の『蘇生』という能力によって半不死身の存在であり、「全ての神龍が同時に本に戻る」という条件が達成されない限り永久封印を可能にしている。
善神龍アルカナ
旧文明の頃に存在していたドラゴンにして、全ての神龍の大元。能力は「魂を操る」。現在いる「神龍」と彼の龍が持つ「神龍」の意味合いは違い、アルカナは神の様に崇め奉ることで世界の繁栄と安寧をもたらす存在と言われていた。
当時は世界中を飛び回っていたため神出鬼没で出会うことは困難とされていたが、タロットの出現と共に活発的に姿を見せるようになり、各地に跋扈する魔物を倒しながら彼の龍と共にタロットを倒せる『勇ある者』を探していた。最終的には『勇ある者』と共に弱らせたタロットを喰らい、自身の魂を砕くことで「神龍」という封印機構を作り出した。
人間態
全ての神龍が持つ能力の一つ。人間の姿になることで正体を隠し世を忍ぶために使用する。
各神龍毎に人間の姿を取るときの名がある。彼らにとっては偽名に近いもので、人間態のときはそちらの名で呼ぶことが神龍間での暗黙の了解とされている。
また、各神龍毎に専用の武器が用意されており、どれも人間が作り出すものとは比較にならない強さがあるが、それぞれの神龍でなければそもそも扱うことができない。
『蘇生』
肉体の老衰、及び外傷や病気による死を迎えた神龍が一時的に書物に戻り肉体を再構築する封印機構の能力の一端で、本人の意思とは無関係に発動する。肉体の寿命は現状不明で、少なくとも老衰で『蘇生』をした神龍は一度も確認されていない。
開始から完了までおよそ10年ほど。書物に戻っている状態の神龍はあらゆる手段を使っても焚書することが出来ないが、封印することで完了時期を引き延ばすことはできる。
書物であるため書き写すことが可能ではあるが、それが災いして後述の【偽りの書】と呼ばれる生体兵器も存在する。
【偽りの書】
『蘇生』に入った神龍の書を書き写し、賢者とも呼ばれるほどの膨大な魔力を持った魔導士の魂や、十分な信仰を得ている神を多数媒体にすることでようやく生み出せる神龍の模倣態。命名は【偽りの愚者】や【偽りの魔術師】といったように各種神龍のアルカナとドラゴンとしての名に倣う。
書き写しが正確であればあるほど、更に込められた魔力と魂の量が多いほどオリジナルの神龍に近い強さを引き出せる。また、それを生み出す犠牲も、生み出した後に数多の人間の犠牲を招く危険性も持つことから禁忌とされている存在でもある。