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    夏天の成都 暑すぎる。ある程度の覚悟はしていたが、成都の篭ったような夏の暑さは馬超にはひどく堪えた。気温の高さというより蒸し蒸しとした湿気が特に耐え難い。
     馬超の故郷の西涼は、夏になっても風が爽やかだ。気温は幾らか上がっても日陰に入ればやり過ごせるような気持ちのいい暑さ。反対に冬は芯から凍えるような寒さではあったが、寒さなら真っ向から立ち向かう気持ちになれる。毛皮を着込み、歯を食いしばれば士としての矜持を失わずに済む。
     しかし成都の湿気と暑さはまとわりつくようで逃げ場がない。寒さ以上に見えない敵と戦っているような心持ちになる。肌を見せるわけにはいかないし、ダラダラとだらしなくするわけにもいかない。室内にいようが室外に出ようが変化のないこの熱気に、馬超の限界もそろそろ超えようとしていた。
     それでも自分はまだいい。イライラとままならない怒りを持て余しているだけだが、従兄弟の馬岱は違った。馬超ほど体力のない馬岱はこの暑さに体力を失い、見るからに本調子ではない。劉備軍に降ってからというもの、なんとか我々西涼兵の居場所を作るべくあちらこちらへ奔走していた馬岱だったが、本格的に夏を迎える頃にはあまり動かなくなっていた。以前はしきりに軍師(諸葛亮の方だ)の元へ通っていたようだが、最近ではめっきりその様子もなくいつも馬超の側にいる。じっとしているのが落ち着かないとでも言うべき働き者の従兄弟だが、今は完全にその精彩を失っていた。いつも気だるげに馬超の後ろを歩いている。
     今日もやはり朝から軍の調練だというのに、まるで集中が出来ていないのは明らかだった。
    「馬岱。体調が悪いなら無理をせず休め」
     とうとう見ていられなくなり、馬超は口を出すことにした。
    「これは異なことを。この馬岱、どこも悪い所などありませぬが」
     馬岱はからかうようにそう返したが、悪態をつくその声にも覇気がない。
    「この暑さは私にも堪える。下手な意地を張るな」
     重ねていうと、やっと馬岱は作り笑いを収めた。
    「……申し訳ありません従兄上」
    「構わん。お前に何かあっては私も困る」
     西涼に一族妻子皆置いて逃げてきた馬超にとって、馬岱は残り唯一の血を分けた親族だ。馬岱にとってもそれは然りである。
    「覚悟はしていたのですが、これほどまでとは」
    馬 岱は汗が滲んだ眉根を寄せて苦笑した。覚悟をしていてもなんともならないのは馬超とて同じだった。
     よく見れば、馬岱だけでなく西涼兵達も皆元気がない。長らく馬超に従ってきた選り抜きの精鋭ばかりだか、今はまるで覇気が感じられなかった。西涼兵達もまた、馬超にとっては家族にも等しい大切な存在だ。そこに至ってようやく、馬超は本格的にまずいと思うに至った。
    「これでは調練どころではない。今日は解散だ。皆武具を脱ぎ身体を休めよ」
     馬超の突然の命令に西涼兵達はどよめいた。しかし、戸惑いの中に安堵や喜びが隠し切れていない。西涼の冬の寒さには弱音一つ履かずに行軍をして来た屈強な兵たちだが、この暑さの前ではやはり耐え難いものがあったようだ。
     兵たちが三々五々に散っていくと、調練場には馬超と馬岱だけが残された。馬岱は襟を緩め、木陰に腰を下ろして涼んでいる。名族馬家としてはなんとも端ない姿ではあったが、今の馬超にそれを咎める気は沸かなかった。
    「やれやれ、夏の間はまともに動けんな」
     馬超も馬岱の隣に腰を下ろした。木陰に入ると陽射しはある程度遮れたが、まとわり付くような湿気はどうにもならない。
    「兵たちも無理に動かせば倒れてしまいます。この夏はひとまず暑さに慣れることを課題として、調練や行軍は免除させて頂いたほうが良いのでは」
     馬岱は己の首に手で風を仰ぎながら言った。そんな程度ではろくに涼しくはならないだろう。
    「まるで足手まといだが、仕方あるまい」
    「夏が終われば汚名返上の機会もありましょう。敵国たる曹魏は北方ですし、我々が活躍できる機会はあります」
     ただでさえ新入りの身だ。舐められるような事はなるべくしたくないが、今は雌伏の刻と思って耐え忍ぶしかない。覚悟は決まった。
    「ならば劉備殿に話をしておくしかあるまいな」
    「諸葛軍師で良いでしょう。軍師殿に言えば劉備殿まで伝わります。それに、軍師殿なら何か良い知恵を頂けるかも……」
    「知恵?」
    「暑さ対策ですよ。聡明な方ですからね」
     諸葛亮を聡明だとするのは馬超とて異論は無いが、そのような暮らしの知恵のような物まで専門なのか甚だ疑問である。しかし劉備を突然訪ねるのも憚られるので、馬超はひとまず諸葛亮の元へ向かう事にした。馬岱には勿論帰って休むように言いつけた。


     古代中国の朝は早い。日が昇り明るみ始める頃に朝議が始まるが、その分終わりも早く昼過ぎには皆仕事を終えて帰り支度を始める。灯りが乏しく日照時間に活動を集中させる為だが、馬岱曰く諸葛亮は宵闇の時間まで執務室を出ないのが常らしい。とりあえず馬超は一般的には仕事終わりの時間まで待って諸葛亮の元へ向かった。陽は幾らか傾き始めているが、暑さが和らいだ様には感じられない。
     諸葛亮の執務室、つまり左将軍府からは確かに未だ人の気配がある。なにやら話し声も聞こえたが、扉が閉まってるあたり、一応業務は終えたつもりらしい。
    「馬孟起だが、諸葛軍師は在るか」
     閉じられた扉に向かって声高に発した。中から人の動く気配が伝わり、扉の向こうに背の高い影が映った。
    「馬超か?」
     想定していたよりも低い声が帰ってきた。扉が開かれると、そこに居たのは諸葛亮ではなく趙雲だった。
    「なんだ、珍しいな。どうしたのだこんな所に」
    「それはこちらの台詞だ。何故お前がここにいる」
     趙雲は左将軍府の人間ではない。しかも、こんな仕事終わりの時間に。馬岱から二人は仲が良いのだとは腐るほど聞かされてはいたが、計らずもそれを確かめる事になるとは。
    「時間を潰しているだけだ。孔明殿に用なのか?」
     趙雲は鎧を脱いでいる。時間を潰しているというだけあって、業務中ではないらしい。
    「ああ、そうだ」
    「中にいらっしゃるぞ。入れ」
     なぜお前に許可を貰わねばならぬ、と思ったが暑さでへばっている今、そんなやりとりさえ億劫だった。
     果たして、諸葛亮は確かに中に居て机に向かっていた。部屋の最奥に一際大きな机が設置されており、入り口を向いた形で諸葛亮は座っている。机上には竹簡と筆が散乱していた。机上だけではない、よく見ると床にも散らばっている。足のふみ場がないというほどでも無いが、雑然とした印象は隠しきれない。
    「ごきげんよう馬将軍。馬岱殿ではなく貴方が来るとは珍しい」
     諸葛亮は珍しく墨染の上衣を脱いで側に畳んで置いていた。諸葛亮もやはり暑いらしい。見てるだけでも暑苦しい装いなので、馬超は正直ホッとした。
    「すまない、業務中だったか」
    「いいえ、個人的に残って片付けていただけです」
     諸葛亮は筆を置き、竹簡を畳んだ。室内を見渡すと、諸葛亮と趙雲以外には誰もいない。業務中ではないというのは嘘ではないようだ。全ての窓は開かれていて、扉は閉めても風は通る。しかし、その風が熱気を孕んだものなので、涼しいかと言えばやはりそうではない。
    「で、どうした?」
     隣に並んだ趙雲が訊いてくる。身内の恥とでも言うべき内容だったので、語る人数はなるべく少なくしたい。
    「お前はいつまでここにいるつもりだ」
     趙雲の問には答えず、代わりにこちらが質問で返した。
    「そろそろ出るつもりだった」
    「ならばさっさと行くが良い。お前が去った後で軍師と話す」
    「私には聞かせられない内容なのか?」
    「答える義理は無いな」
     趙雲が苛ついたのは空気でわかった。この程度で感情を顕にする男ではないと思っていたが、趙雲もこの暑さに鬱憤が溜まっているのだろう。しかし生憎ながら、それはこちらとて同じだった。にわかに剣呑とした空気が流れる。
    「趙将軍、そろそろお時間でしょう。向かわれたらどうです」
     長い溜め息をついたあと、はりつめた空気を破るように諸葛亮が言った。趙雲と諸葛亮は視線を交わし、互いに何も発しなかったが、彼らには分かる無言のやり取りがあったものらしい。趙雲は目を伏せて息を吐くと、先程までの剣呑な空気が幾らか落ち着いていた。
    「そうですね、お暇します。二人ともごゆるりと」
     そう言って趙雲は出口へ向かった。何か言いたげに視線を残していったが、視線の先は馬超ではなく諸葛亮だった。
    「馬将軍はもう少し周囲と協調する努力をした方が良いですね」
     趙雲の姿がすっかり見えなくなった頃、諸葛亮が呆れ声で言った。あまりにおざなりな言葉選びだった自覚は自分でもあった。ここは素直に謝罪しておくことにする。
    「すまない。確かに大人気無かった」
    「謝るのは趙将軍相手にしてくださいね。まあ、彼の方も気の乗らない予定の前で虫の居所が悪かったのでしょうが」
    「時間を潰していると言っていたな」
    「法正殿の主催する宴に誘われているそうですよ」
     そんな事が行われる予定とは全く知らなかった。だが、馬超もそういう場があまり得意ではないので気が塞ぐのは理解ができる。
    「いつになく気色ばんでいたのはそのためか。この暑さのせいかと思ったぞ」
    「まあ、そんな所じゃないですかね」
     何故だか誤魔化すような口ぶりで諸葛亮は言った。
    「それで、本題を伺いましょうか。馬岱殿を寄越さす貴方自らが  足を運ぶなんて、穏やかではなさそうですね」
    馬超は机を挟んで諸葛亮の前に腰を下ろした。
    「馬岱は今動けない状態なのでな」
    「何かあったのですか?もしやそれこそが本題ですか?」
    「ああ、そうだ。馬岱だけではなく、西涼兵が皆この暑さにやられている」
    「暑気中りですか。今年の夏はとりわけ暑いそうですからね、北国生まれの兵らには耐え難いでしょう」
     そう言いながら諸葛亮は羽扇を仰いだ。
    「今年の夏は使い物になりそうにない。恥辱の限りだが、この夏は兵役を免除して貰えないか」
    「なるほど」
     ぬるい風が強く吹き、諸葛亮が窓の方を見やる。西側の窓からは依然として強い陽射しが照り付けている。
    「良いでしょう、西涼兵の兵役を一時免除します」
     思ったよりも諸葛亮はあっさりと承諾した。
    「ただし、その間は一律減禄となりますが、よろしいですね?」
    「致し方あるまい」
    「分かりました。殿へは私から伝えておきます」
     諸葛亮は近くの端切れを引っつかんでサラサラと何か書きつけた。メモをとったのだろう。そう言えば何か知恵を授かってこいと馬岱に言われていたのを思い出した。
    「軍師よ、暑さの対策としてなにか良い知恵はないか?」
    「え?うーん、熱を取ると言われる食材を食べるくらいしか思い付きませんね。果物は良いそうですよ。あと瓜なども」
    「なるほど、摂らせるようにする」
    「あとはやはり塩ですかね。暑さが和らぐわけではありませんが、不調には効きます」
    「そうは言うが貴重品だろう。内陸のこの地ではそうそう手に入るまい」
    「おや、ご存知ありませんでしたか? 益州には地中深くに塩を含んだ水が流れている箇所があり、そこから塩を採取出来るのです」
    「そうなのか?」
    「井戸のように深く穴を掘ってそこから塩水を汲むのですよ」
     初耳だった。西涼の西南、成都から見て北西に位置する羌族の支配地域には大きな塩湖があり、西涼にいた頃はそちらから塩を交易していた。しかしそういった塩湖とも勝手が違うようだ。
    「貴重には違いありませんが、今塩は政府の専売にしています。その管理をしているのが左将軍府であり、その上長は私です。私なら融通することもできます」
     なんとも都合の良いことだ。馬岱の進言にしたがって正解だったと心底思った。
    「頼めるのか?」
    「兵の大事は国家の大事。兵糧の一種として配給しても構わないのですが……ただし、条件はあります」
    「ふむ、聞こう」
     馬超とて、貴重品の塩を手放しで貰えるとは思っていない。勿論飲めるかは内容にはよるのだが。
    「馬将軍はもっと周りの諸将文官らと仲良くしてください」
    「……なに?」
     子供に言い聞かすような事を言われて耳を疑った。
    「冗談のつもりか?」
    「私は真剣に話をしています」
     確かに、とてもじゃないが冗談を言って笑わせようという表情はしていなかった。
    「あなた方が我軍に降ったときの経緯もあり、私とあなた方は抜き差しならない関係だと思われています」
    「そのようなつもりはないが」
     確かに他の者よりは気心の知れた相手だとは思っているが、特に派閥を組んでいるつもりはない。少なくとも、馬超はそう思ってはいない。
    「あなたはそうでも周りはそうではないのですよ。その証拠に今宵の宴に私と貴方は呼ばれていないでしょう」
    「なるほど」
     法正は諸葛亮と軍師として立場を競合する相手だ。馬超は諸葛亮派閥の人間と思われて、誘う必要なしと見做されたのだろう。
    「今の状態で西涼兵にのみ塩を支給すれば、それこそ癒着だなんだと騒がれます。痛くもない腹を探られるのは貴方も嫌でしょう?」
    「それで他の諸将らと仲良くしろと」
    「その通り。あなたが私以外とも平等に仲良くしてくれた方が私も助かるのです」
     諸葛亮の言い分は理解のできるものだった。しかし、周りと仲良くしましょうと言われて、はい分かりましたとは承諾しがたい。矜持の問題だった。
    「……私を馬鹿にしているわけでは、本当にないな?」
     馬超自身、己が社交的な性格をしているとは思っていない。
    「まさか。周囲と良好な関係を築く事が簡単なことだとは思いません。私自身そういう事は苦手な方です」
     確かに、諸葛亮も気さくな性格だとは言い難かった。妙に崇拝者が多いようだが友人と呼べるような者は多くはないだろう。だが……。
    「仕事終わりにわざわざ会いに来る男を見たあとだと、いまいち説得力がないな」
    「……趙将軍のことを言っていますか?」
    「そうだが」
    「彼が奇特なんですよ。他に仲の良い人間も多いのにわざわざやって来る変わり者なんです」
     言葉だけ見れば嘲っているようにも思えるが、諸葛亮の顔を見れば満更でもないと思っているのはすぐに分かった。仲良しこよしで結構なことだが、これ以上この話題を続けるのも癪に障るのでこの辺りで切り上げたい。馬岱の具合も気になる。
    「結果の約束は出来ないが、努力の約束はする。なるべく早く貰えるとありがたい」
    「いいでしょう。左将軍府の倉庫に少し備えがあります。それをひとまず渡します」
    そう言うと、諸葛亮は立ち上がった。
    「良いのか」
    「手つけの品としてね」
     諸葛亮は人の悪そうな笑みをした。清廉潔白な人間だとは分かっているが、それでもこの男を相手にする法正も大変だろうと思った。


     猛暑は続いている。荊州も故郷の常山に比べたら随分と温暖な気候だったが、益州はそれにもまして気温が高い。夏場などは鍛えている武人ですら辛いものがあった。冬にも作物が収穫できるのは非常に有利だが、この茹だるような夏を前にすると文句の一つも言いたくなった。
    「あ〜〜頭いてえ」
     ただでさえ苛々とする気候の中で、張飛のがなりは聞くだけで精神衛生に悪い。我慢しろと言いたいところだが、言って改める男ではないことは長い付き合いでよく知っている。
    「飲み過ぎなんですよ」
     吹き抜けの廊下の柱にもたれ掛かった張飛に言った。屋根があり、風の通りの良いこの廊下は、比較的涼のとれる穴場として二人の間では通っていた。
    「良い酒が多くてついハメを外しすぎたな」
     張飛は額に手を当てて唸った。張飛の言う通り、法正は随分と努力をしたのか昨夜の宴の酒はかなりの名品揃いだった。安い酒を量で楽しむ劉備軍の諸将にはたまらなかっただろう。酒好きの張飛は言わずもがなだ。
     張飛は隙あらば酒を飲んでいるような男だが、その分酒には強かった。酔いはするが、あとには引かない体質なのだ。酔い潰れるほど飲んでも、翌日にはケロッとしている事もしばしばなのだが、その張飛をしてこの二日酔いとは。量は勿論度を超えたのだろうが、慣れぬ銘酒で悪酔いしたのかもしれない。
    「お前は随分と元気そうじゃねぇか」
     張飛は恨みがましい目で趙雲を睨む。
    「節度ある飲み方をしましたからね。私ももう若くない事ですし」
    「けっ。子龍もつまらない男になったなぁ」
     趙雲は苦笑する。実の所そんな殊勝な心掛けなどでは全然無くて、ただ酔う気にならなかっただけだった。孔明と馬岱が意図的に除外された宴では、酒を楽しむ気持ちに到底なれない。しかし張飛にはこう言っておいた方が良いだろう。
     そう言えば、馬岱の姿をここ最近まるで見てない事に気がついた。以前は頻繁に左将軍府に出入りしていて、こちらが会いに行かなくても顔を見る事ができていたのに。最後に言葉を交わしたとなると、更に以前まで記憶を遡らなければならなかった。昨日、馬岱ではなく馬超の方が左将軍府を訪問してきた事も、なにか理由があるのかもしれない。
     馬超の訪問の目的はなんだったのだろう。昨日の頑なな態度からすれば、例え今日また同じ質問をしても素直に答えてくれるとは考えにくい。孔明の方に尋ねた方が早そうだが、馬超の意思を尊重して秘匿する事も考えられた。自分には聞かせられない話を、孔明と二人でしたいなどと云うので警戒したが、もしかすると身内に関わる内容だったのかもしれない。だとしても昨日のあの態度はいかがなものかと思うが。
    「お、馬超じゃねえか。珍しいな」
     張飛の言葉に驚いて、思想を打ち切り顔を上げる。張飛の言うとおり、馬超がなにやら荷物を抱えて通りを歩いているのが見えた。馬超は不遜な性格はしていても、勤務態度においては非常に真面目で、朝のこの時間はいつも西涼兵達を調練している。今の時間はいつも調練場にいるのが常の為、こんな所で姿を見かけるのは珍しい。
    「馬超!」
     趙雲は思わず声を掛けていた。呼び掛けられた馬超は、声の主の正体に気付くと見る見る間に顔を曇らせた。
    「またお前か」
     馬超は何故だか大量の果物を抱えている。余りにも不釣り合いで笑うよりも心配が先に出てしまう程だ。昨日の訪問について尋ねたかったのだが、意識は果物の方に向いてしまった。
    「どうしたんだその果物は。手伝うか?」
     馬超の両腕に抱えられた果物は、いくつかはこぼれ落ちそうになっている。
    「おっ、うまそうだな。その桃一個くれねえか?」
     張飛も趙雲の後をついてきたらしい。馬超の手の内の果物の中には、確かに桃も幾つかあった。
    「なに?」
    「食欲なくて朝飯あんまり食ってないんだよ」
     まずい、と趙雲は瞬間的に思った。この物言いに馬超が苛つかないわけがない。何か上手いことこの場を宥められないかと思ったが、どうしたことか馬超はだんまりを決め込んでいる。昨日の馬超の態度から考えれば既に拒絶が返ってきていてもおかしくはないのだが、まさか本当に桃を譲るか悩んでいるのだろうか。馬超の表情は確かに言葉を探しているように見える。
    「馬超、無理はするな」
     なんとなく助け舟を出してしまった。趙雲は身内の人間には面倒みの良い男であった。
    「……譲るのもやぶさかではないが」
    「馬超!?」
     まさか本当に譲ろうというのか。しかしどう見えも馬超の表情には、にこやかに譲ろうという気配はない。
    「欲しければ私に勝ってみせろ。さすれば桃の一つ、くれてやる」
     どうしてそうなる?断るか譲るかすれば話が早いのに、なぜそんな事を言うのか純粋に不思議だった。
    「は? なんだよなんの勝負だよ」
     流石の張飛も困惑しているように見える。
    「何でも良いが、私も貴殿も武人。競うとすれば一つしかないと思うが」
    「ほう?」
     要するに、一騎打ちをしようというのであった。
    「なるほど面白え。俺の矛とお前の槍、どっちが上かはっきりさせたかったんだ」
     張飛もすっかりその気のようだ。二日酔いはどこにいったのだろう、と趙雲は思っていた。
    「場所はここで良いか?すぐに荷物を置いて槍を取ってくる。逃げるなよ」
    「ああ、良いぜ。俺もすぐに得物を持って戻ってくる!」
     最早果物は置いてくるのか、と思ったが会話に入る機会がない。そう趙雲がまごついていると、一斉に二人の視線が趙雲に集まった。
    「お前は見届け人だ!ここで待っていろ」
    「観客がいねえと盛り上がらねぇからな!頼んだぞ子龍」
    「……承知した」
    この暑いのに一騎打ちなどする人間の気がしれない。



     どこから聞きつけたのか、ただの通りには馬超と張飛の一騎打ちを見に来た観衆が集まっている。中には劉備の姿もあった。
    「と、殿。こんな暑いのにこのような所で」
    「益徳の奴が急いでるから何かと思えば、馬超と一騎打ちだ!と言うんでな。頭領として見届けないわけにはいかんよなぁ」
     そばには阿斗と張飛の娘の姿も見える。劉備が見世物として楽しませるつもりで呼んだものらしい。場合によっては流血沙汰になるものが子供の娯楽になるのか疑問だが、乱世で生き抜く上の教えを説こうと言うのかもしれない。好意的に考えてみても、やはり娘に見せる必要はないのではないかと思う趙雲だった。
    「どうして武人の皆さんは、肉体言語でしか会話ができないのですかね!」
     思いもがけない声にハッとして振り返った。孔明だった。この様なバカげた場所が最も似合わない人間の出現に、趙雲は驚きを禁じえない。
    「孔明殿、どうしてこのような場所に」
    「馬将軍と張将軍が一騎打ちすると聞いてね」
     そりゃあそうだろうが、孔明が二人の一騎打ちに興味津々とも思えない。もしそうなら、趙雲としては面白くのない事態だった。
    「子龍殿は事の発端をご存知なのですか?」
    「ええ、まあ。馬超が持ってた桃を益徳殿が一つ欲しいと言ったんですよ。そうしたら、自分に勝てたら譲ってやると……」
     孔明は大仰にため息をついた。
    「ほんと、どうして、普通に会話ができないのですかね」
     孔明は妙に苛々している。流石に暑さのせいだとは思わなかったが、理由を察することは出来ない。
    「でも、従兄上は楽しそうです」
    「!」
     いつの間にか側には馬岱が立っていた。
    「馬岱、久しぶりだな」
     記憶より痩せたように見えたが、顔色は悪くない。気配が希薄な所もいつも通りだった。
    「お久しゅうございます、趙将軍」
    「馬岱殿、大丈夫なのですか?」
     孔明は、趙雲以上に馬岱の出現に驚いているようだった。
    「はい、今日は久々に気分が良いのです。昨日早速塩をきかせた料理を食べたからですかね。やっぱり塩は元気になります」
    「それなら、良かった」
     二人は趙雲に通じない会話をしている。すぐに、昨日の馬超の訪問に関わる話だと気が付いた。
    「塩?昨日の馬超の用件はそれですか?」
     孔明はすぐには答えず、馬岱に視線を送った。趙雲の問いに答えたのは馬岱だった。
    「正確には違います。私を含めた西涼兵達が暑さで体調を崩したので、兵役の免除を頼みに行ってもらったのです」
     なるほど、そういう事だったのか。馬超が意固地になって語らないのも頷けた。誇り高いあの男が抵抗なく語れる内容ではない。
    「暑気中りには塩を摂ると良いそうなので、塩をいくらか融通する事にしたのです」
     今度は孔明が補足として告げた。塩の売買は左将軍府の管轄であることを、頻繁に出入りしている趙雲は知っている。実際に塩の運搬を手伝ったこともあった。
    「そういう事でしたか。とにかく、馬岱が元気になったのなら良かった」
     趙雲がそう言うと、馬岱はニコリと笑って返した。
    「まだ本調子ではありませんけどね。それでも諸葛軍師のお陰で頑張れそうです」
    「……その結果でこうなってるのですから、頭が痛いのですけど」
     孔明の視線の先では、武器を携えた馬超と張飛が今にも闘いを始めようとしていた。観客の人数もいよいよ多くなり、会場と化した大通りは熱気に包まれていく。
    「一騎打ちと塩の件で、なにか関係があるのですか?」
    「塩を渡すのに条件を出したのです。もっと周りの武将や官吏と仲良くしてくださいとね」
    「なるほど」
     趙雲は思わず苦笑した。一聞すると子供の使いじゃあるまいしという条件だが、馬超には確かに必要な命令だと思える。
    「馬超なりに交流を試みた結果がこれというわけか」
    「まあ、そうなんでしょうね」
     断るのは勿論孔明との条件に反するが、ただ渡すのでは足りないと馬超なりに考えたのだろう。仕事に対して真面目な馬超らしかった。桃を譲れと言われたとき、なんと返すかひどく逡巡していたのはこの為だったかと合点も行く。
    「従兄上も張将軍も楽しそうですから、私はこれで悪くなかったと思いますよ」
     馬岱の言う通り、睨み合う二人は表情こそ厳ついがどこか楽しげだった。趙雲はできる限り身内同士で打ち合いなどしたいとは思わないが、張飛はそうではない。馬超も張飛と同じく、純粋に武を競うのが楽しい性質なのだろう。一見するとまるで似ていない二人だが、意外と気の合う点もあったという事だ。これは確かに、馬超が一騎打ちを強要しなければ分からなかった事だった。一騎打ちの勝敗がどうあれ、試合の後の張飛と馬超の心の距離はぐっと近くなるだろう。
    「馬岱殿は従兄君に甘過ぎます」
     孔明は納得したくないらしい。すぐ腕力に訴える人間を孔明が苦手としている事は、趙雲は身に沁みて知っている。
    「まあまあ。及第点はあげても良いでしょう」
    宥めるつもりで言ったが、孔明にはジロリと睨まれた。
    「さて、お二人はどちらが勝つと思われますか?」
     馬岱が含みのある笑い方をして訊いてくる。
    「それは勿論、益徳殿だろうな。私自身あの人に一度でも勝てると思った事はない」
     趙雲は素直に答えた。孔明は不愉快そうに鼻を鳴らしたのみで、答えるつもりがないらしい。
    「へえ……、将軍はそう思われますか」
    「そういう馬岱は」
    「当然、従兄上です」
     その挑戦的にキラキラした瞳を見るに、身内故に肩を持っているとも思えない。馬岱は本気で馬超が勝つと信じているようだ。
    「馬岱は、長坂での益徳殿の獅子奮迅ぶりを見てないからそう思えるのだな」
    「それを言うなら、将軍こそ潼関での従兄上の活躍を見ていませんよね」
     馬岱は間髪入れずに返してきた。全く譲る気がないらしい。互いに一刻視線をぶつけ合った後、やがてどちらからともなく笑い声が上がった。
    「これは実際に見てみない事には結論が出ないな」
    「そのようですね」
     その朗らかに笑う姿を見る限り、馬岱は間違いなく元気を取り戻し始めている。やはり、いつもの顔が揃ってなければしっくり来ない。馬岱には元気になって貰わねばと、改めて趙雲は思った。
    「軍師殿もどちらが勝つか、気になるでしょう?」
    「どちらでも良いです!怪我人が出ないかだけを心配しています」
     孔明は依然として憮然とした態度を貫いている。
    「確かに、薬などを用意して置いたほうが良いでしょうか?」
    「いや、そんな暇は無さそうだぞ」
     金属がかち合う音が高く響いた。合わせるように歓声が上がる。一騎打ちがとうとう始まったようだ。
    「大変だ、我々ももっと近くへ行こう」
    「そうですね、ここからではよく見えません」
     趙雲の提案に馬岱が頷く。観客が多く集まった結果、趙雲達は人垣の外に取り残される形になっていた。背の高い趙雲ならば此処からでも見えない事も無かったが、そうではない馬岱が居る事もあり、もっと近場でよく見たかった。
    「ほら、孔明殿も行きましょう」
    「嫌ですよ、危ないじゃありませんか」
    「ご心配なさらず。貴方の事は私が守ると誓います」
     強く孔明の手を引いた。孔明は一瞬驚いた顔をしたあと、趙雲の顔をまじまじと見た。そのまま黙っているのを良い事に、腰に手を廻して無理やり孔明を歩かせる。
    「ならば、私は露払いをしましょう」
     そう言って馬岱は人を掻き分けて中央に向かっていく。趙雲はその轍を進んでいる内に難なく最前列まで入る事ができた。
    「いけいけ益徳!おっ、馬超もなかなかやるな〜」
     どこからか、歓声に混じって劉備の声が聞こえて来た。相変わらず劉備の声は雑踏のなかでも良く通る。やはり聞こえていたのか、馬岱は負けじと声を張り上げ馬超へ声援を送っている。
     乗り気でなかった孔明も、いざ目の前にすると決闘にすっかり目を奪われていた。確かに馬超と張飛の闘いは、それほどに苛烈で劇的だった。戦場での命の奪い合いを見慣れている趙雲から見ても……否、そんなものと比べること自体二人に失礼かもしれない。馬超と張飛の一騎打ちは、互いが全力を出し合うことで完成する遊興だった。
     真夏の焼け付く日差しの中、人々が一所に固まり合うものだから余計に暑い。こちらは戦う二人を見ているだけだが、それでも汗が止まらなかった。隣に並んだ孔明と触れ合ったままの右肩がひどく熱い。けれども嫌な気持ちはまるで湧いてこなかった。馬超の槍の穂先に反射する光が時折眩しい。空は抜けるように青く広く澄んでいる。成都の夏も悪くないじゃないか、と思い直すのに時間はかからなかった。

    挿絵梨音(あっすぅ)


    梨音(あっすぅ) Link Message Mute
    2021/01/11 20:53:48

    夏天の成都

    夏の成都の暑さに辟易する人々。
    手を変え品を変え成都の暑さにへばる劉備軍を描いてるので性癖なんだと思います。
    ラストに挿絵有。

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    • 2後日談(干天の慈雨)最近描けてなかったな~と思ったので小説の後日談を少し描いてみる。
      小説の続き書きたいとはずっと思ってるけど、普通に難しくて…時系列的には定軍山の戦いなんですけど、孔明多分お留守番だから…書きようが無いんだ…。
      梨音(あっすぅ)
    • 司馬懿って趣味あるのかな曹丕が物凄く美食や詩歌管弦を愛する趣味人なのに対して司馬懿って全然趣味とか無さそうだよな…と思ったので梨音(あっすぅ)
    • 干天の慈雨成都の外から始まるお話です梨音(あっすぅ)
    • 2こたつこたつは生産性下がるので我が家でも廃止しています梨音(あっすぅ)
    • 5レキソウお疲れ様でした~。表紙の不採用デザイン案もこの際なので載せます。梨音(あっすぅ)
    • 5【サンプル】「頓首再拝」2021/2/13 レキソウオンライン冬祭(ピクトスクエア内開催オンラインイベント)で頒布予定です

      「頓首再拝」
      全28P(表紙含)/A5/400円
      全年齢/オンデマンド印刷
      サークル名:あうりおん

      レキソウオンライン冬まつりで頒布します
      孔明と陸遜が文通する漫画です
      あんまり三国志してない平和なお話です
      CP要素なし
      一番最後のがサークルカットなのでよろしくお願いします
      梨音(あっすぅ)
    • 新しき日々サイトよりサルベージ。適宜修正済み。挿絵有。
      過去1長い話です。黄夫人の存在も好きなので大切にしたい。
      梨音(あっすぅ)
    • あけましておめでとうございます~。今年もよろしくお願いします。梨音(あっすぅ)
    • 天府の地へサイトよりサルベージ。適宜修正済み。挿絵有。
      馬超と馬岱の服装は羌族の民族衣装を参考にしてます。
      梨音(あっすぅ)
    • 3馬岱詰め以前RaiotというイラストSNSにアップしてた漫画のデータが残ってたので、改めて描き直しました。
      アップしようとしてただけかもしれない…。
      梨音(あっすぅ)
    • 別離の岸辺サイトよりサルベージ。適宜修正済み。挿絵有。
      短いですが転換点的なお話。
      梨音(あっすぅ)
    • 某月某日サイトよりサルベージ。適宜修正済み。挿絵有。
      一度やってみたかった作中作と言うべきか?作中人物の書く文章だけで進むお話が書けて楽しかったもの。
      自分的にはお気に入りの章。
      馬良と趙雲が仲良くしてるのをもっと書きたかったけど、馬良はもう趙雲と会うことはない…
      梨音(あっすぅ)
    • 陸遜の結婚陸遜と朱然のCPってなんて表記するの??(これはCPなのか?)

      陸遜の奥さんが孫策の娘だったという事は陸抗の母が孫策の娘という記述から分かるのですが、孫策の娘だと陸遜と年が結構離れてる…?
      呉主の姪にあたる女性を二番目以降の奥さんにするかな~と考えると、初婚の正室…?逆にそうなると陸遜結婚おそかったのか…?
      とまで想像して、若い頃山越討伐に忙しすぎて独身長かった陸遜良いなぁ~とか思いました。
      一人目の奥さんが子どもできなくて離縁…とかも良くある話なので、そんなんでも全然ありそうですけどね。
      夭逝した陸抗の兄は最初の奥さんが産んだ可能性もある。

      陸抗の母が孫策の娘というだけで大喬の娘か分からないけど、孫策は孫策で若くして亡くなったので、他に子供を産むような奥さんが居たのかな~と思ったので大喬であってほしい。
      しかし改めて考えて孫家に対して思う所もあったであろう陸家の陸遜が孫家のご令嬢と結婚したっていうのはエモいですよね。
      梨音(あっすぅ)
    • BOOTHに「軍師殿と私」の紙版を追加しました。安くない金額出して買うまでの事はないと思いますが、もし興味ある方がいらっしゃいましたらよろしくお願いします。

      https://gesusu.booth.pm/items/2589683
      梨音(あっすぅ)
    • 陽光煌々たりサイトよりサルベージ。適宜修正済み。挿絵有。
      オリキャラがそこそこでばります。
      私の脳内の龐徳公を上手く表現できませんでした。
      梨音(あっすぅ)
    • 4他勢力の人達(現パロ)原稿の息抜きに丁度良いんです…
      なんだか人のパーソナリティをネタにした漫画が多くて良くないなぁ…と思ったのですが、載せます
      関羽と張飛が現代人やってる姿が全然想像できなくて登場させられない
      曹丕はキラキラOLだとフォロワーに思われている
      梨音(あっすぅ)
    • 繰り返し見る夢サイトよりサルベージ。適宜修正済み。
      記憶からは失われていますが、タイトルお題をもとに書いたようです。
      一部孔明の一人称で進む部分があるなど、本編とは外れた番外編の様な扱いです。
      本編中で孔明が度々言っている「悪夢」の内容が主にコレです。
      梨音(あっすぅ)
    • 居場所サイトよりサルベージ。適宜修正済み。挿絵有。
      アンジャッシュ的な奴好きなんだろな過去の自分。
      梨音(あっすぅ)
    • 4性懲りもなく現パロ原稿の息抜きに描いてるつもりが楽しくて増えた奴。
      前髪と髭は偉大だなぁと思いました。
      梨音(あっすぅ)
    • 渇愛サイトよりサルベージ。適宜修正済み。挿絵有。
      サイト掲載時ずっと「喝愛」と誤字ってたんですが、「渇愛」が正しいです。
      初の孔明視点。
      梨音(あっすぅ)
    • 江南の姫君サイトよりサルベージ。適宜修正済み。挿絵有。
      この章については趙孔というより劉尚です。
      梨音(あっすぅ)
    • 2お香にまつわる四コマ以前もお香ネタのこの様な漫画描いた気もします…。孔明のイメージフレグランスはパチュリーだという事は延々と言っていきます。梨音(あっすぅ)
    • 聞こゆれどサイトよりサルベージ。サイト版より適宜修正済み。挿絵有。
      「聞く」というのは耳で聞くのと、香りを味わうのと両方いうそうです。
      梨音(あっすぅ)
    • 4現パロ(自分の)誕生日にはいつもやらないような事をやりたい!と思って描いたら楽しくなって続きも描いた現パロです。三国志のさの字も無いので閲覧注意。趙孔です。

      孔明は有能だが納期の融通とか一切認めない開発課のエースとして営業の間で有名になってるのを本人は知らない。孔明は経理課も似合うなー。サンドイッチ大きく描きすぎた。
      梨音(あっすぅ)
    • 窈窕たる淑女は何処サイトよりサルベージ。サイト版より適宜修正済み。挿絵有。
      「窈窕淑女」は詩経の窈窕の章がネタ元。
      桂陽の寡婦騒動はエンタメとして最高。
      梨音(あっすぅ)
    • 夢で逢いましょうサイトよりサルベージ。サイト版より適宜修正済み。挿絵有。
      改めて読むとなんだこの話は…ってなりますね
      梨音(あっすぅ)
    • 武器と仮面とすれ違いの興奮サイトよりサルベージ。文章適宜修正しています。紙媒体用に直してるのでWEBだとやや読みづらいかもしれません。
      作者の私自身が当時正真正銘若かったせいか、作中の孔明や趙雲の言動が妙に若いと云うか、軽いと云うか、そんな感じが強いのが少々気に入らないのですが、後半より彼らも実際若いしなと思って原文の雰囲気を残してます。
      今読むともうこの時点で無自覚に惚れてません?
      梨音(あっすぅ)
    • 一個上げ忘れてた↓梨音(あっすぅ)
    • 7小説本作る際の挿絵没絵です。1枚目だけ資料として描いた孫尚香。どの場面の絵かはご自由にお考え下さい。梨音(あっすぅ)
    • 4軍師殿持ち上げチャレンジクリスタ買ったので習作として描きました梨音(あっすぅ)
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