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    先日見に行った映画が思ってたのと違ってシリアス系ではなかったのではっとしていたが、事前情報といえば仲里依紗が出ているくらいの知識で見に行ったそれはピアノ弾きの映画であったので今回は伊黒の話から。

    吾峠呼世晴短編集の表紙、あの白黒ストライプのシャツを着た黒髪ボブの青年は伊黒小芭内のプロトタイプではなかろうかという提案はまあありだろう。その彼、文殊史郎聖正はピアノ弾きであってあの縞々はもうはっきりとEbony and Ivoryのシンボルであることが物語の初盤で提示される。それからもう一人の文殊史郎である虫の彼馬畝に目を向ければそこにもまた見慣れた意匠を見つけることができよう。母音を連ねて語尾をひっぱる口調。語尾が小文字大文字の平仮名。これは妓夫太郎の口調の特徴であり骨だけの細さのウエストもまた妓夫太郎の持つ身体的な特徴という事が出来る。また彼にはボロボロで腹をすかしている子供時代の描写もあるが、一転して風貌に目を向ければ眉毛のない大きな目に長いまつ毛が一本、これは不死川に似ている。服装はショート丈のライダースにだるだるのT、レザーパンツに足元はベルト付きのエンジニアである。あの不死川の胸開けと足のベルトと短い羽織はパンクス由来であったらしい。なのでヘアは然るべくモヒカン、白い髪の。こっちのスタイルは玄弥に受け継がれたと見ることもできそうである。また人型から異形の姿に変身するというのも鬼喰い状態の玄弥に重ねてみることができるかもしれない。一人のキャラの意匠を二人に分割して引き受けたパンク兄弟。いや二人だけではなく鬼滅での兄弟たちもか。本編で玄弥が何故あの髪型か(大正に…)の説明には、癖が強く伸ばすと大変なので剃り上げているとあったと思うが、下の弟たちも似たような髪型で黒髪。両親も黒髪。長男の髪質と髪色の異質さが一人際立つというもんではある。しかしあんだけ露出を売りにした(売りにした?)不死川ではあったが隊服を脱いでみればもう合わせもきっちりと衣装を纏う青年になっていて印象的だったなあ。胸筋がご自慢だの冠婚葬祭でもボタンはとめないだのと兎角色々言われてはいたもののすべて終わって蓋を開けてみれば胸元おっぴろげではなく当時一般的な白の上着黒の襦袢よろけ縞の袴というごく普通の出で立ち。まあ柄に癖がある程度ではあるがもう鬼狩りではなく稀血を使う必要もない、正しく一人の人間不死川実弥として立つことの有り様、ではあろうか。
    読了してみればここには鬼滅の刃の多くのキャラがいて、主役級だけでも伊黒不死川宇髄冨岡愈史郎珠世童磨、またサブに目を向ければ無惨カナエ村田さんとスターシステムと呼ぶべきではあろうがもうそのまんまのデザインの人たちがそこにはいる。鬼滅の登場人物にはすべて実在のモデルがいると何かのインタビューで読んだが、確かにその通り紋切り型の或いはステロタイプのキャラクター造形からはみ出していく人となりが鬼滅にはあるような気がした。


    ところでこれは映画よりもう少し最近、不死川の等身大パネルが置いてあるお宿に泊まり街でコラボメニューを食しロケトーン巡りをするという初めての体験をしてみたのだが、いやーーーーこれが楽しかった。夜だったので(…あまり人もいなかったので)臨場感満点でありました。禍々しく光る玉壺の壺や暗い木立で(…あまり人もいなかったので)イヤホンでなくスピーカーで流した刀鍛冶編のあの名場面の数々。半天狗ファンにはやや物足りなかったかもだが、あの石段と周りの建物群、そして石段を抜けた山道の先(結構遠い)にある露天風呂というこれはもうばっちりのロケーションである。ちなみにナビは小鉄少年なのだが、露天に向かう道すがらずっと「あっ危ない!気を付けて!」「あっ危ない!気を付けて!」と注意してくれるのだった。ええ子や…。刀鍛冶編というのは上弦も柱も複数いる二正面作戦であるばかりでなく、そこに縁壱や玄弥、鋼鐵塚さんに小鉄君、そして禰豆子と多くのエピソードが絡み合うというなかなかに複雑な構造になっていて一つのテーマに没頭しにくいストーリー廻しではあるが私はそこも好きである。この場所はまたいろいろと聖地でもあるらしく例の晶子先生の詩の実物を見て「大正四年かあ」としみじみしたり、尋常でない信号ダッシュを見せるかと思いきやそうではなかったいかついカスタムの白のタイプRを目にしてキュンとするなど大変有意義であった。さて今回のタイトルは前も書いた指一本で弾くピアノという高校時代の愛読書「気分はもう戦争」オマージュに寄せたものだがまあ中指でプレイするのが主流の界隈もあろうかという、タイトル並びに締めが下でごめん。

    とここまで書いて投稿しようかと思った矢先に柱稽古編ライブビューイングの日程発表があった。もう1年たったか早いねえ。夜にしてくれてありがとうありがとう。1回目だったら参加は無理でした。声優変更はなかったが例の「簡単な頭でうらやましい」「何も(すっとぼけ)」が見られるのが楽しみ。不死川にだけ何もないのに自分から突っ込んでいくスタイルの冨岡が好きである。
    るげ Link Message Mute
    2024/01/20 23:25:09

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    👹つれづれ
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