イラストを魅せる。護る。究極のイラストSNS。

GALLERIA[ギャレリア]は創作活動を支援する豊富な機能を揃えた創作SNSです。

  • 1 / 1
    しおり
    1 / 1
    しおり
    ダン戦SS⑤★夜食タイムが始まるよ!(コウスケ+神谷会長+メイン6人)
    ※40話ネタ。台詞うろ覚えです←
    (ルシファー傷付けられてご立腹なコウスケ)
    コウスケ「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
    バン(いぃっ!?何をする気だ?!)
    神谷会長「時間だコウスケ。いつまで遊んでるつもりだ」
    (我に返るコウスケ)
    コウスケ「…了解ダディ。今行くよ(バン君達を見て)君達も早く帰りたまえ」
    神谷会長「全くお前は…夜食のハンバーグが冷めるだろ。私の愛情込めた手作りなのに…」
    バン君達メイン6人「(手作り…)ぶぶっ!(笑)」
    コウスケ「何を笑っているんだい?ダディだって料理位するよ」
    仙道「いや…あのおっさんがキッチンに立ってる姿を想像したらねぇ…(笑)」
    郷田「腹が痛ぇ腹が…(笑)」
    アミ「ごめん…でも…(笑)」
    カズ「愛情込めてって…(笑)」バン・ジン「しかもメニューハンバーグ…(笑)」
    コウスケ「失礼なネズミさん達だなぁ美しくない…。何故親子の絆をそんなに笑うんだい?」
    神谷会長「いいから早く戻って来い、コウスケ。ハンバーグにパイン乗せてや・ら・な・い・ぞ!」(※最後だけたまたま放送機材の故障で区切って聞こえた設定です)
    メイン6人「パイン!てか何その言い方!」
    (メイン6人腹筋爆発)
    コウスケ「…?何でか知らないけど、ネズミさん達が壊れてしまったなぁ…。ダディ、後で放送機材直した方が良いよ」
    ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
    しかもピンクでフリフリレースが付いたエプロンで料理してたら私腹筋爆発☆
    またしても打ち忘れネタです。
    あの神谷会長の言い方がさぁ、いつまでも公園で遊んでて帰って来ない幼子を迎えに来た親みたいなんだもの(笑)いつまで遊んでるの!ご飯の時間よ!みたいな(笑)
    で、思い付いたのがこのネタです。夕飯じゃなく夜食なのは、ジン君がバン君迎えに来た時に、確か部屋の時計が8時だったんですよ。それから神谷重工乗り込んだので、夕飯じゃおかしいかなと思って…
    コウスケ君ー、ダディ特製ハンバーグを美味しく召し上がれ☆

    ★地味に一番大事な事だろ?(拓也+シーカーメンバー)
    ※41話ネタ
    拓也「サターンが発射される20時まであと3時間。これより作戦の確認を行う(中略)ハッキングで得た情報によれば、数多くの対空砲台に加え、対空迎撃システム、フェンスも装備されている(中略)サターンの発射予定時刻は20時。その30分前には、研究所内の各員は退避所に移動し、警備が手薄になる。俺達はそこを狙って、サターンの発射を阻止する!俺と里奈、バン、カズ、アミ、ジンは潜入班としてイノベーター研究所指令室を目指す!」
    八神「残りの者は、私とエクリプスで待機だ!」
    拓也「エクリプスによる潜入班のピックアップは20時15分だ。それまでに作戦の全てを完了させねばならない。失敗は許されないぞ。以上だ!……あ、スマンそれから…」
    シーカー一同「まだ何か?」
    拓也「おそらく長い戦いになる。皆、おしっこだけはちゃんと行っておけよー。敵の巣窟でトイレ借りるなんて、格好悪いからなー」
    シーカー一同「…………(呆)」
    拓也「何だよその目は。俺は間違った事言ってないぞ」
    アミ・リコ・ミカ「何もそこまでハッキリ言わなくても…」
    (女子組失笑)
    八神「大丈夫だ。トイレに行きたくなったら、私が案内しよう」
    リコ「あんたはエクリプス組だろうが!」
    ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
    色々とすみません…(笑)
    でも、戦場に向かう前には大事な事だよね☆
    戦ってる途中にもよおしたら大変だもの!←

    ★気を付けろ 雑談中に ほら本人(3幹部+白隊っ子)
    イノベ社員食堂にて
    加納「もうすぐクリスマスか…」
    藤堂「そうだな。誰だろうな各テーブルの上に手の平サイズのミニツリーを置こうと言い出したの」
    (テーブルの上のミニツリーをヒョイとつまみ上げる藤堂)
    ユウヤ「こないだ(クチャクチャ)食堂の手伝いした時に(クチャクチャ)オバチャン達が言ってたよ。(クチャクチャ)もうすぐクリスマスだから(クチャクチャ)ちょっとテーブルの上に飾り付けでもしようかって」
    (カレーをパクつきながら話すユウヤ)
    藤堂「おい、口に物入れてる時は喋らない!てかお前ら手伝いしてんのか?」
    白隊っ子「失礼な!暇な時にたまに皿洗いとかしてるよ」
    藤堂「それは意外だ…」
    目黒「しかしまあ、何も備え付けの調味料の隣に置かなくてもなぁ…」
    黒木「醤油の横にツリーって(笑)」
    ユウヤ「それより僕、食器返却口に置いてあったサンタのぬいぐるみにビックリした!誰が置いたんだろうね」
    目黒木「多分食堂のオバチャンの誰かだろうな」
    加納「ほら、喋ってばかりいないで食事しろよ」
    ユウヤ「そもそも隊長から始まったのに…」
    (文句を言いながらカレーをすくうユウヤ)
    目黒木「(ボソッと)思ったんだけどさ、貞松さんに似てねぇ?あのぬいぐるみ」
    ユウヤ「ぶっ!」
    (口に入れたカレーを吹くユウヤ)
    藤堂「汚ねっ!ちょ…おま…」
    ユウヤ「だって2人が…僕も密かに思ってた事をボソッって…あれ?そういえば今日貞松さんは?」
    加納・藤堂「ちょっとトレーニングしてから来るって」
    目黒「なぁ、今思ったんだけどさ、ウォー●ーを探せみたいに沢山のサンタの中に貞松さんぶっ込んで、彼を探す本とか作れそうじゃね?」
    加納・ユウヤ・黒木「ぶっ!!(笑)」
    藤堂「3人同時に笑うなよ。汚ねぇな…。白の部隊はバカしか居ないのか?」
    加納「発想力があると言って頂きたい」
    ユウヤ「てかあの人絶対サンタコス似合うよね!普段から(服が)赤いし!」
    目黒木「ガタイも良いしな」
    (盛り上がる白隊っ子の背後にちょっとずつ近付いてくる貞松)
    ユウヤ「でもさ、あの人の場合子供達にプレゼントを配るっていうより、どさくさで何か盗っていき…」
    (急に背後からボカッと軽く殴られるユウヤ)
    貞松「誰が泥棒だコラ!」
    加納・藤堂(まあ、間違えてはいないな…)
    ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
    最早赤い服でガタイ良い人を見ると貞松さんしか出てこない私が居ます←
    このネタは職場でフロントのカウンターの上に置かれたサンタのぬいぐるみを見て思い付きました。
    皆でワイワイ食事しながら雑談って良いと思います。悪の組織でも、こういう和やかな時間があっても良いよね!(まあ私がイノベを書くと基本ギャグだから格好良い悪が書けないけど)

    ★まだ本心は解らないけど、君と…いや君達と一緒に居たいんだ〔前編〕(加納+ユウヤ+目黒木)
    最初はただ、隊長として適当にあの子達の相手をしていれば良いと思っていた。だから用済みでもここに置いていた。捨てるのは、隊長としての責任を果たしてないと思ったからだ。
    だが、いつからだろう。それだけじゃダメだと思い始めたのは。あの子達もいつか大人になる。その時の為に、ちゃんと教養も与えてきちんと育てていかなくてはと思ったのは…。だから私は貞松も藤堂も巻き込んだ。私1人じゃ手に追えないと思ったからだ。いつの間にか私は、あの子達に情が移っていたらしい。あの子達の成長を、見るのが楽しい。
    だが、時々こうも思う。
    私は反省してるフリで、あの子達に優しくして、自分を安心させてるだけなんじゃないかと。
    灰原ユウヤには酷い事をしたと思う。だがあれは仕事だった。隊長として的確な指示を出したつもりだった。あれは事故だ…。しかし、私の指示で灰原ユウヤが苦しんだ事は事実だ。
    私は彼に一度もちゃんと謝罪をしていない。
    隊長としての立場と、加納義一個人の感情。私はその間で常に揺れている気がする。
    そして私は今日も、あの子達に偽りかもしれない愛情を注ぐ…

    それは隊長からの突然のメールだった。僕達はその時、いつもの様に藤堂さんが残していったプリントをやっていた。僕達は一斉にCCMを取り出し、メールを読んだ。そして驚愕した。
    「どういう事だ!」と目黒と黒木が叫んだ。
    「夕飯抜きって事だよね。今日は夕方食堂行くの禁止って…」
    僕がそう言うと2人は溜め息をついた。
    「灰原ユウヤ。また何か隊長にやったのか?」
    「やってないよ。今日はまだ!」僕は叫んだ。
    「まだって…」
    目黒と黒木は顔を見合せた。
    「まあいい。隊長には何か考えがあるんだろ。とりあえず今はプリントを…」
    「進めておかないとな」
    「じゃないとトイレから戻ってきた藤堂さんが、罵倒堂と化す可能性があるからね」
    僕の言葉に2人が吹いた。
    僕達はCCMをポケットにしまい、再びプリントに各々の答えを書き込む。
    僕はこの時まだ、この後に見る事になる隊長の涙をまだ知らない。

    「あーもう8時か。あの子達は今絶対腹減ってるだろうな」
    私は廊下を走りながら腕時計を見る。何故こんな時に限って仕事が長引くのだ!そんな事を思いながら、自室のドアを開く。
    「すまん!さあ、外食行くぞ。皆ジャンパー着ろ!」
    私がそう叫ぶと、彼らは寝ていたらしくソファーに座って目をこすっていた。
    「…んー隊長。お帰りなさい」灰原ユウヤが寝ぼけ眼で私を見る。
    「お疲れ様です隊長。…今から外食ですか?」
    目黒も黒木も同様だ。
    「ああ。だからお前達にも夕飯抜いてもらったんだが、思ったより仕事長引いてな…。すまなかった。さあ、これから肉食べに行くぞ!てか、もう寝てたのかお前達」
    「起きてたら空腹をモロ感じて辛いじゃん」
    灰原ユウヤがそう言った。
    「我々は空腹です。隊長、早く食事を…」
    目黒も黒木も本当に空腹らしく、3人のお腹がグーと鳴った。
    「解った。じゃあ早く準備しろ。実は私も空腹なんだ」

    続く
    ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
    加納さん+ユウヤ話前編でした!さあ後半どうなる?!

    ★まだ本心は解らないけど、君と…いや君達と一緒に居たいんだ〔中編〕(加納+ユウヤ+目黒木)
    「ところで隊長、何故今日肉なの?大晦日なのに…」
    灰原ユウヤが曇った車の窓ガラスに落書きしながら私に聞いてくる。
    「クリスマスに何もやってやれなかったからな。皆喜べ。今日はステーキだぞ」
    ハンドルを操作しながら私が答えると、皆驚いたのか「?!」って顔をした。
    「…焼肉じゃなくて?」
    灰原ユウヤが落書きの手を止めて私に聞いてくる
    「ああ、ステーキだ。しかも一枚五千円のな」
    「?!Σ(°□°;)」
    余程驚いたのか、彼らは黙ってしまった。何だよ。何故誰も喜ばないんだ。
    「財力大丈夫ですか?」
    「大人の財力ナメるなよ」
    目黒と黒木の問いに、私はそう答えるとアクセルをぐっと踏んだ。早くしないと閉店してしまう。
    「…ファミレスでサイコロステーキってオチかと思ったよ」
    「ああ…我々もそう思った」
    「…てか、これ手切れ金の代わりじゃないよね?」
    「…確かに最近我々は仕事してないが…。隊長は我々に嫌気が…さしたのかもな…」
    「僕達捨てられるの…?」
    「もしくはその後車の中で七輪たいt…」
    「そんな訳ないだろ!!」
    後部座席でひそひそ話している子供達に、私は声を荒げる。
    「近いから全部聞こえてるぞお前達!何故そんな妄想を…」
    「だって、何で急に僕達にそんなご馳走を?」
    「我々は最近、隊長の役にたってませんよ」
    私は溜め息をついた。まあ確かに唐突な行動だったけど、そこまで怪しまれるとは…
    「言った筈だ。クリスマスに何もしてやれなかったからだと。私はお前達を捨てたりしない。むしろ大事にしたいと思っている。それに…」
    そこまで言ったところで、目的の店に着いた。
    「まあ…その後は気にしないでくれ。ほら、着いたぞ」
    私は駐車場に車を停め、そう言う。
    「えー…気になる」
    続き!続き!とせがむ子供達をなだめさせて、私達は店内に入る。
    偽りの愛情なのかもしれない。
    自分を良くみせたいだけかもしれない。
    それでも私はこの子達に出来るだけ愛情を注ぎたい。
    いつの間にかこの子達が、大事な存在になっていた。

    僕達は運ばれてきたステーキの厚さに驚いた。
    「隊長、本当に良いの?」
    「流石五千円…流石五千円…」
    僕達は立派な肉の固まりを前に、固まってしまった。だって、いくら隊長が保護者の代わりとはいえ、こんな立派な肉を食べさせてくれるなんて…
    「良いから食べろ。早く食べないと店も困るだろう」
    僕達とは対照的に、隊長は黙々と食事している。
    「じゃあ…いただきます」
    僕達は慣れない手付きでナイフとフォークを使い、ステーキを切り分けた。
    「そんなに緊張するなよ。今日は私1人だけなんだ。多少マナーが悪くても、私は何も言わないぞ」
    「確かに今罵倒堂さん居ないけど…」
    「慣れない食事って緊張するな」
    僕達の会話に隊長は吹き出した。
    「罵倒堂って…コラコラ!まあ確かにあいつは若干口煩いところもあるけど、それはお前達の為に言ってる事だぞ」
    「解ってます。皆僕達の為に頑張ってくれてるって」
    「でも、何故用済みの我々にここまでしてくれるのか…」
    「何度も言わせるな。お前達はな…」
    そこまで言うと隊長は煙草を取り出し火を付けて一服した。
    そしてふう…と煙を吐き出すと僕達に真剣な顔でこう言った。
    「大事な存在なんだよ。確かにもう私達はお前達を利用してないし、今後は利用するつもりもない。だがな、一緒にいるうちに、少なくとも私はお前達に情が移ったんだと思うんだよ。本心は自分でも解らないが、離れなきゃならないその時まで、お前達の側に居て、守っていきたいんだよ」
    そう言うと隊長は恥ずかしくなったのか下を向いてしまった。
    「…それ、結局どういう事ですか?」
    「私がしてる事は、自分の体面を守る為なのか、本当にお前達に愛情を注ぎたいからなのか解らないんだ…。でも、私はお前達と一緒に居たいんだ。今の体制はいつか必ず限界が来る。その時までお前達をちゃんと育てていきたい」
    …なんだ。僕達はちゃんと思われているんだと思った。人に愛情持てない人間が、僕達にここまでしてくれる筈がない。
    「…隊長。有難う御座います…。大丈夫です。隊長の思いは伝わりました」
    僕の言葉に隊長は顔を上げた。
    目黒も黒木も僕に注目する。
    「他人に愛情持てない人間が、僕達にここまで出来る訳がないよ。だから僕達は、隊長に愛されてるって信じてます」
    僕がそう言うと、隊長はフッと笑って有難うと言った。目黒も黒木も顔を見合せてフッと笑った。
    「とりあえずご飯いただきます。何か、捨てられないって安心したら食欲わいてきました」
    「お前達は私の事を何だと思ってるんだ。私は何があっても、隊長として隊員のお前達を捨てたりしないぞ」
    僕達は慣れない手付きでステーキをパクついた。美味しいと思った。それは値段のせいだけではなく、テーブルの雰囲気が暖かいからだと思った。僕は隊長と出会ってから、初めてこんな風に本音で隊長と話した気がする。目覚めた最初の頃は、内心隊長を憎んでた。よくも僕に酷い事をと思った。でも、隊長は隊長の仕事をしただけだ。誰だって上司の決定には逆らえない。だから、僕は彼を許す。僕の隊長への復讐は、あの落書きで終わっているから。(※うたた寝白隊編参照)
    僕達は食べ終わると、すぐに会計を済ませて外に出た。ちょうど閉店の時間だったらしく、会計中店員さん達が窓の鍵を確かめたりしていた。
    「隊長、本当はワインとか飲みたかったんじゃない?いけば良かったのに」
    僕がそう言うと「バカ。私が飲んだら誰が運転するんだ」と軽く頭を小突かれた
    ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
    すみません…まだ続きます

    ★まだ本心は解らないけど、君と…いや君逹と一緒に居たいんだ〔後編〕(加納+ユウヤ+目黒木)
    私は除夜の鐘が響く街の中、ひたすら車で帰路を走る。子供達は寝てしまったらしく、後部座席から心地良さそうな寝息が聞こえる。普段生意気言っててもやっぱり子供だなと思っていると、隊長…と灰原ユウヤの声が聞こえた。
    「何だ。起きてたのか?」
    「寝てたんだけど今ふと目が覚めた…。今日は…いや昨日かな。有難う…」
    「何だ、今日はやけに素直だな。お年玉狙いか?」
    私は運転に集中しつつ灰原ユウヤと会話をする。今日は流石に夜中にも関わらず人が多い。注意しなければ…
    「それもある…けど、今日なら素直に話が出来る気がするんだ。隊長、僕はあなたに酷い事をされたし、最初は正直憎んでたけど…。今は、隊長の側に居たいです…」
    私は思わず急ブレーキをかけた。急に何を言い出すんだこの子は!動揺して変な行動とってしまったじゃないか。後続の車がクラクションを鳴らして私の車を追い越していく。
    「…私を許すというのか?」
    「はい。僕は最初、隊長を憎んでた。人体実験の失敗で死にそうになったからね。だから絶対に許さないと思ってたよ。だけど…一緒に過ごしていくうちに、毎日が楽しくなって…隊長と目黒、黒木と一緒にいるのが当たり前になって…このままの日々が続けばいいと、今はそう思ってる。それに…憎む相手は隊長じゃないって気付いたんだ。だって、考えてみたら組織のトップは海道さんだもんね。隊長は海道さんの部下だもんね。部下が上の言う事を聞くのは当たり前だもんね。だから…隊長、ずっと憎んでてごめんなさい…」
    ダメだ…何か泣けてきた…。
    この野郎。このタイミングでそんな事言うなよ…。
    本当に謝罪しなきゃならないのは、私の方なのだから。
    「…私の方こそ、悪かった…」
    それだけいうのが精一杯だった。私は嗚咽を漏らして泣き出した。
    「た…隊長。何で泣いて…」
    煩い。お前が泣かせたんだろ。灰原ユウヤのこの言葉に、私は救われた気がする。ずっと心のどこかにひっかかっていた何かが、ようやくとれて楽になった。そういう気分になった。
    (…間)
    「…急に泣き出して悪かった。灰原ユウヤ、改めて謝罪する。私の方こそ、申し訳なかった。あれは、私の過失だ…。もう少しで私は、お前を死なせてしまうとこだった」
    私は振り返って背もたれ越しに、後部座席に居る灰原ユウヤに話しかける。
    「もう良いです。だって隊長は、結果的に僕を養ってくれてる。それが仮に罪滅ぼしのつもりでも、僕は今幸せですから…」
    「…お前、また私を泣かせたいのか?…有難う…な」
    子供に心を救われるなんて恥ずかしいが、まあ…良かったんだよな?これで。
    「お礼なら僕の方もだよ。普通の子の様に学校に通えなくても、隊長は僕達に学ぶきっかけを作ってくれた。隊長でしょ?藤堂さんと貞松さんに僕達の事を頼んだの?おかげで学校行かなくても、勉強は出来る様になった。…有難う。隊長…」
    この日、初めて私達はちゃんと和解出来た。絶対に不可能だと思ってた事を、子供がやってのけたのだ。
    許されるって事は、泣ける位幸せな事なんだと、私は実感してしまった。
    ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
    和解編完結!公式じゃ多分やってくれないだろうから私がやってみました☆
    無駄に長くてすみません…。そして分け方を間違えた気がする。中編がちょっと長い気が…。まあ良いか←
    この2人和解して欲しいのは私だけでしょうか?
    加納さんが少しでも胸を痛めてるなら、養子縁組でもして親子になって欲しいんですが…。
    偽親子ネタ(?)楽しいです!

    ★3幹部とお年玉(3幹部+白隊っ子)
    〔加納さんの場合〕
    白隊っ子「隊長ー!明けましておめでとう御座います!今年も宜しくお願い致します!」
    加納「ああ、こちらこそ今年も宜しくな。今年も手伝い程度の仕事ならやってもらうかもしれないからな」
    ユウヤ「ああ、隊長が忘れていった書類を会議室に届けたりね…」
    目黒木「了解です!今年も我々に出来る事なら何でもしますから、だから早く現金下さい!」
    加納「お年玉と言いなさいお年玉と!生々しい言い方するな!まあ間違えてはないが…」
    (財布を取り出しじゃらじゃらと小銭を手にあける加納)
    加納「ほら、300円ずつな」
    目黒「…少なっ!!」
    黒木「しかも財布から直接かよ!」
    加納「お前達には昨日ステーキ食べさせてやったろ!(前回の話参照)だから今年は…なっ」
    目黒木「大人の財力ナメるな言ってたのに…」
    ユウヤ「でも、貰えるだけ有難いよ。隊長有難う!」
    加納「灰原ユウヤだけ素直だからもう少し金額アップしようかな…」
    目黒木「えー!贔屓だ贔屓だ!!じゃあ我々も、有難う隊長!」
    加納「じゃあって何だ!お前達、しまいにゃお年玉没収するぞ!」

    〔藤堂さんの場合〕
    白隊っ子「ハッピーニューイヤー!藤堂さん!あれ…?寝不足ですか?」
    藤堂「ああ…ちょっと池●彰の番組観ててな…。録画して少しずつ観ればよかった…。疲れててちょっと眠かったのを我慢して無理矢理観てたから、今かなり眠たい…」
    白隊っ子「寝不足の理由が藤堂さんらしい…(笑)」
    ユウヤ「今から少しでも寝たらどうですか?」
    藤堂「あいにく、これから仕事なんだよ。ほら」
    (白隊っ子にお年玉袋を差し出す藤堂)
    藤堂「絶対にせびりに来ると思ったからあらかじめ用意してたんだ。どうせお前達はこれが目的なんだろ」
    白隊っ子「(その通りだけど何か言い方がムカつく…)有難う御座います!藤堂さん、お仕事頑張って下さい!」
    (頑張ってニコニコする白隊っ子)
    藤堂「ああ…。じゃあな…」
    (フラフラと立ち去る藤堂)
    ユウヤ「大丈夫かな罵倒堂さん…」
    目黒「お前その言い方気に入ってるだろう。別に今罵倒されてないのに…(笑)」
    黒木「仕事あるのに夜更かししたのが悪い。自業自得だよ藤堂さんは…」
    ユウヤ「てか、イノベってお正月休みってないの…?」

    〔貞松さんの場合〕
    貞松「おお!わざわざ挨拶に来たのか!今年も宜しくな!お前達!」
    白隊っ子「…先に挨拶されてしまった…。まあいいか。貞松さん!謹賀新年ー☆今年も宜しくお願い致します!」
    貞松「ああ、今年もお前達を鍛えてやるつもりだから覚悟してついて来い!」
    白隊っ子「…お手柔らかにお願いします」
    貞松「それはさておき、ほら」
    (ティッシュにくるまれた何かを白隊っ子に差し出す貞松)
    白隊っ子「何ですか、これ」
    貞松「何だ?いらないのか?!お年玉なんだが…」
    白隊っ子「!! 失礼しました。有り難く頂戴します!貞松さん有難う御座います!」
    貞松「すまないがそれを3人で分けてくれ。さっきそういえばと思い出して、慌てて財布から出したんだ」
    白隊っ子「有難う御座います!有難う御座います!」
    貞松「じゃあワシ、トレーニングの途中だから」
    (そう言って廊下をランニングし始め、立ち去る貞松)
    ユウヤ「…ゴメン貞松さん…。正直何のゴミかと…」
    黒木「今時居るんだねぇ…。ティッシュにお金くるんで子供に渡す大人」
    目黒「もはや絶滅危惧種じゃね?てかどうする?貞松さんがくれたの一万円なんだが…」
    ユウヤ・黒木「有難い!最高金額来たね!隊長が300円…藤堂さんが1500円…貞松さんは1人3000円ってとこか」
    目黒「だがこれだと1000円余るぞ。一万円をどうやって上手く公平に分ければ良いのだ?」
    ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
    それぞれのお年玉のあげ方でした!
    個人的にティッシュに現金包む貞松さんがお気に入り(笑)

    ★出し物って迷うよね…(イノベ4幹部)
    ※いつもの通りまだ八神さんがイノベに居た頃の話だと思って下さい

    八神「新年会?」
    貞松「ああ、今年の新年会はワシ等にも何かやって欲しいんだと」
    藤堂「だからって幹部全員で一緒に何かやる必要はあるのか?」
    加納「全くだ…。別に各々で何かやっても良いのでは?」
    貞松「これは海道先生の指示だぞ…」
    八神・藤堂・加納「…………(マジかよ。このメンツで一体何をやれと!?)」
    貞松「と、いう訳でな、とりあえずワシは何か劇でもやろうかと考えているのだが…」
    八神「4人でか!?人数足りるのか?」
    藤堂「少人数で出来る劇…うーん…」
    加納「役者だけではなく、照明や大小道具係も必要だぞ。無理じゃないか?」
    貞松「大丈夫だ。役者はほぼ八神だけだから」
    八神・藤堂・加納「……は?」
    貞松「とりあえず八神、裸マントを頼む。で、ワシ等はそれを冷やかすから」
    八神「全力で拒否する!!元警官に何をさせるつもりだお前は!」
    貞松「…裸の王様だ。頭に画用紙か何かで王冠作ればホラ完璧☆」
    八神「ホラ完璧☆…じゃなーい!お前はワイセツ物陳列罪って言葉を知らないのか!」
    藤堂・加納「…ぶっ…くっ…くっくっくっくっく(爆笑)」
    八神「ちょ…笑ってないでお前達も突っ込めよ!」
    貞松「冗談だ八神。流石に下半身丸出しにはしない。ほらよ」
    (八神にサーモンピンク色のブリーフを差し出す貞松)
    八神「私にこれをどうしろと…?」
    貞松「流石に丸出しはまずいだろ。履いていいぞ」
    八神「パンツ履けば良いって問題じゃなーい!てか私が主役は確定してるのか?!裸の王様やるの確定なのか?そして何故ピンクブリーフ?!」
    貞松「…普通の白よりおいしいかなとワシが染めた」
    八神「貞松ぅぅぅぅぅ!!!!!!!ちょっと落ち着こうかぁぁぁぁぁ!!!!!!」
    藤堂「落ち着くのはお前だ、八神…ぷっ…くっくっくっくっくっ…」
    (まだ笑ってる藤堂)
    加納「災難だな八神…くっくっくっくっくっくっ…」
    (同じくまだ爆笑中の加納)
    八神「くそっ…何故私だけ主役に狙われて…」
    貞松「マントだからな」
    八神「そんな理由で私を剥こうとするな!」
    ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
    久々に変態貞松さんを(笑)
    暴走貞松さんを書くのは楽しいです←
    ブリーフピンクに染めてる彼を想像すると笑える…!
    結局彼らが何をしたのかは、皆さんの脳内で補完して下さいね(え)

    ★近いもの程見えない〔前編〕(藤堂+2幹部+白隊っ子)
    やべ…倒れる…と思って、次に俺が目を覚ました時、そこは自分の部屋のベッドの上だった。
    「やっと目が覚めたか?」
    「…貞松?俺は一体…」
    起き上がろうとする俺を、貞松が制止する。
    「廊下で倒れてたんだよ。呼吸を荒くしてな。藤堂、お前今熱あるだろ?」
    確かに今体が凄くダルい…。そして、やたら寒い…。でも…
    「仕事しなければ…」
    「バカか!今のお前に何が出来る!」
    「でも俺が頑張らないと…」
    起き上がろうとした。でも無理だった。腕に力が入らず起き上がれない…
    「無理だ藤堂。今のお前じゃ何も出来ん!」
    「大丈夫だ…起き上がれ俺…」
    再び起き上がろうとした。でもダルさで全く体に力が入らない。
    「だから無理だと…」
    「大丈夫…だって…言ってるじゃないかぁ……ぐすっ…」
    自分でもどうしてかは解らない。何故か俺はぐずりだしてしまった。いい歳して何やってんだ俺は。でも、涙が止まらない。
    貞松はそんな俺をギョッとした顔で見ている。
    「藤堂…?本当大丈夫かお前…」
    貞松が俺にそう聞いたとたん、扉が開いて加納もやってきた。そして、ついでに子供達も。
    「お前達はここで待ってろ。風邪うつるかもしれないからな」「えー!弱ってる藤堂さんを観察…じゃなくて、助けたいのにー」
    「お前達じゃ邪魔になるだけだ」
    「最初に倒れてる藤堂さん発見したの僕達だよ。僕達が貞松さん連れてきたから、藤堂さん今ベッドに居れるんじゃん!」
    部屋の入口からこんな会話が聞こえる。つまり、倒れてた俺を発見したのは子供達だが、ここに運んできてくれたのは貞松なんだな。全く…なんてザマだよ俺。
    「それに関しては感謝だが、もうお前達に出来る事はないって言ってるんだ。いいから絶対藤堂には近付くなよ」
    「ぶー…。じゃあいいよ。部屋で遊んでる。お大事にね藤堂さん!」
    「回復を祈る!藤堂三良!」
    部屋の入口から子供達がお見舞いしてくれた。全く…可愛い奴らめ。でも何故目黒と黒木はフルネームで俺を呼んだんだ。
    子供達は走ってその場を去ったらしく、足音が徐々に遠ざかっていく。その場に残された加納が、俺の部屋に入ってくる。
    「…大丈夫か?」
    「大丈夫じゃない」
    俺の代わりに貞松が答える。勝手に答えるなよ。
    「こいつ、目を離したら絶対這ってでも仕事行くぞ」
    「ぐずったのか?何泣いてんだ。ほら、とりあえず熱計れ」
    加納がそう言って俺に体温計を手渡す。
    「ぐすっ…大丈夫だ…言ってるのに…っくしゅん!」
    「何が大丈夫だ。くしゃみまで出して。いいからワシ等の言う事をきけ!」
    俺は仕方なく体温計を脇に挟む
    (…間)
    「40度ぉ?!」
    ギョッとした顔をした後、貞松と加納が顔を見合わす。
    「計るんじゃなかった…。何か、発熱の自覚を持ったら具合が…くしゅっ!」
    ヤバイ…鼻水まで出た…かまなきゃ
    「お前、熱が下がるまで絶対安静だな」
    貞松が俺の額の冷却シートを張り替えながら言う。
    うぅ…俺情けないな…。てかいつ誰が貼ってくれたんだ?
    「…そりゃぐずりたくなるわな。とりあえず今薬とポカリ持ってくるから、それ飲んで寝てろ」
    加納がそう言って部屋を出ていく。
    「うー…気持ち悪い…」
    「何でも全力でやりすぎなんだよお前は。完璧を求めすぎるから体調崩すんだ。子供達が言ってたぞ、元旦からフラフラだったんだってな?」
    「ああ…仕事と趣味の板挟みになってしまってな…いだっ!」
    急に貞松にデコピンされた。
    「お前の趣味って政治や時事ネタを追い求める事だろ?それを悪い事とはいわないぞ。だが、フラフラになってまでやる事ではないだろ。世界の出来事は目まぐるしく過ぎていくから、追いかけるのが大変なのも解る。だが、全てを知る必要はあるのか?知らない事があってもいいではないか」
    「…貞松」
    「今日は趣味も仕事も休め」
    そう言って貞松は今日の新聞を手に取った。
    「まて貞松…俺まだそれ読んでな…」
    「今お前が見なきゃならんのは、自分の体調だろ!無理して肺炎でもおこしたらどうする!」
    「…………」
    俺は何も言えなかった。正直ここまで心配されてる事に驚いた。
    そこに加納が戻ってきた。
    「待たせたな藤堂。ほら、薬と水と…あとポカリがぶ飲みして寝てろ」
    俺はフッと笑ってしまった。
    「どうした?」
    「…いや、なんでも…」
    長い付き合いなのに知らなかった。この2人の優しさを。
    心配されるって、こんなにも嬉しいものなんて…
    「ほら、薬」
    「ああ…有難う」
    俺は薬を飲み、ポカリをがぶ飲みし、大人しく寝る事にした。だが、その前に…どうせなら着替えたい。俺は今、ジャケットこそ脱がされていたが、Yシャツにネクタイのままなのだ。
    「だから寝てろと…」
    ベッドを抜けようとしてる俺に貞松が呆れた顔をした。
    「いや、着替えるんだよ…その後ちゃんと寝るって」
    俺はフラフラと歩き、クローゼットの扉に手をついた。
    「貞松…私達はもう行こう」
    「だな。じゃあ藤堂、ちゃんと寝てるんだぞ」
    加納が貞松の腕を引いて部屋を出ようと誘っている。
    「ああ…有難うな2人共」
    俺はYシャツを脱ぎながら返事をする。
    「…藤堂」
    「はい」
    まだ話し掛けてくる貞松。まだ何か…
    「早く治せよ。ワシ達が目指している世界に、ちゃんとお前も立っている様に」
    「…ああ」
    「私達は同士だ。早く治してまた一緒に進もう」
    「…ああ。……っ…ふっ…ふぇ…うっ…」
    バカ野郎。今こんな事言われたら、泣けてくるじゃないか。
    「よし、言いたい事は言った!もう行こう加納(笑)」
    「そうだな。じゃあな藤堂。早く治して私達の元に戻ってこい!(笑)」
    そう言って今度こそ部屋を出ていく2人。
    俺は2人の優しさに、クローゼットの前で泣いた。そんな事言われたら、大人しく寝ざるをえないじゃないか。いやどちらにしろ寝るけど。
    …本当、早く治さなきゃならないな。仲間だと認めてくれてる2人の為にも。
    俺はフラフラと着替えを済ませてベッドに戻った。さっきより体がダルい気がする。
    寝よう。とにかく寝よう…
    ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
    仲良し幹部組ww
    珍しく(?)貞松がまともです(笑)
    デコピンして藤堂一喝するトコは書いてて楽しかったです!
    後半はまた後日!

    ★近い物程見えない〔後編〕(藤堂+加納+白隊っ子)
    「いっけー!ジャッジ」
    「かわせ!アヌビス」
    一方その頃、邪魔者にされた白隊っ子はDキューブを展開させてLBXバトルをしていた。
    ガシャン!カン!ガシャガシャ!
    「………」
    「………」
    「………ねぇ、黒木、目黒」
    CCMを操作しながらユウヤが呟く。
    「何?」
    目黒木がハモる。
    「やっぱり気になるから、お見舞い持って藤堂さんとこ行こうか」
    「ああ…やっぱり灰原ユウヤもそう思ってたか」
    「大丈夫なんだろうか…藤堂三良」
    3人はパシっと自分のLBXを手に取ると顔を見合せた。
    「皆の意見が一致したし、ついにあれを使うべきだよね」
    「だな。ついに使い道が決まったな」
    「やりたい事が一致したんだ。使うなら今だな」
    3人は「うん」と頷くと、イノベ本部の昇降口まで歩いて行った。

    …夢を見た。まだ幼い俺が発熱を出して、母親に桃の缶詰を食べさせてもらっている夢を。
    そういえば、こんな風に発熱で寝込んだのはどれ位ぶりだろう。随分と久しぶりな気がする。…まだ体のダルさはとれない。
    畜生…苦しい…喉が痛い…
    久々に食べたいな…あの桃缶
    「…んんっ」
    ふと目が覚めて俺は起き上がった。ああ…何か頭痛までする。
    「藤堂…起きたのか?」
    加納が小さい土鍋を持って部屋に入って来る。
    「ああ…今ふと目が覚めてな…」
    「凄い汗だな…大丈夫か?」
    土鍋を机に置きながら加納が話し掛けてくる。
    「…まだ体がダルいんだ…。加納、俺はもうダメかもしれない…」
    「バカだな。発熱位で死ぬ人なんて居ないぞ。悪化すれば別だが…」
    俺に体温計とタオルを手渡しながら加納が呆れる。
    「くしゅん!…有難うな加納」
    俺はタオルで体を拭き、体温計を脇に挟んだ。
    (…間)
    「…下がらないなぁ。39度って…」
    「そういえば俺、昔からなかなか熱が下がらない体質だった…うぅ…体の節々が痛い…」
    「机にお粥置いておく。お前本当に大丈夫か?顔色がかなり悪いぞ。それ食べてまた薬飲んで寝てろ」
    「…そうする。有難うな加納」
    そこで急に部屋の扉が開いた。「藤…うわ!隊長!」
    「あ!コラお前達!来るなって言ってるのに…」
    子供達だった。賑やかだな全く…
    「だって僕達だって心配なんだよ。お見舞い渡したらすぐ出ていくよ」
    「隊長、ちょっとだけお時間を…」
    「…全くもう。長時間はダメだぞ」
    加納がそう言うと子供達が俺に歩みよってくる。
    「藤堂さん、良かったらどうぞ。余ったお年玉で桃缶買ってきました」
    「…余った?」
    「ちょっと貞松さんからもらった金額が割りきれなくて…」
    「3人が一番納得出来る使い道が見付かるまでとっておいたんです」
    「好みが解らなくて、黄桃缶と白桃缶両方買いました」
    …何だか子供達に対してすまない気持ちになった。心配かけて、気を使わせて…。
    俺、皆に大事にされてるなぁ…。そう強く思った。
    俺は乱暴に子供達の頭を撫でた。
    「わ!藤堂さん?!」
    「有難うな……実はちょうど食べたいなと…くしゅん!」
    ヤバイ…再びクラクラしてきた。
    「行くぞお前達。風邪うつるかもしれないし、もう休ませてやろう」
    「…うん、そだね。じゃあ良かったら食べてね」
    「回復を祈る。藤堂三良」
    だから何故フルネーム呼び?!
    そう突っ込む元気も、今の俺にはない…。くそっ、ダルいな…
    「お大事に」
    そう言うと加納と子供達は部屋を出ていった。
    残された俺は、周りの優しさにちょっと涙ぐんでしまった。風邪をひいた事で、普段は見えない皆の性格を見てしまった。
    人は普段と違う世界を経験する事で、近すぎて見えない人との絆を見るのかもしれないな…
    俺は子供達が置いていった黄桃缶を開けた。まさか子供達まで心配してくれるとは…
    とりあえず早く風邪を治そう。
    心配してくれる皆の為にも。
    俺は指で桃をつまんで食べ始めた。ちょっとクラクラするけど、何か食べておかないと…
    食べ終わると俺は薬を飲み、皆の優しさに答える為に、再び寝に入った。
    ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
    一度やりたかった藤堂さんの発熱ネタでした。なんて俺特…(笑)
    何かもう彼の為に皆が色々としてあげるのが書いてて楽しいです!
    仲良し幹部+白隊っ子ラバー!
    くーま🐻 Link Message Mute
    2022/09/02 14:26:27

    ダン戦SS⑤

    ④の続きです。

    #ダンボール戦機 #ダン戦

    more...
    作者が共有を許可していません Love ステキと思ったらハートを送ろう!ログイン不要です。ログインするとハートをカスタマイズできます。
    200 reply
    転載
    NG
    クレジット非表示
    NG
    商用利用
    NG
    改変
    NG
    ライセンス改変
    NG
    保存閲覧
    NG
    URLの共有
    NG
    模写・トレース
    NG
  • CONNECT この作品とコネクトしている作品