イノベ幼稚園1話目/入園おめでとうございます
私の名前は沢村宗人。このイノベ幼稚園の先生だ。今日は入園式。さて、未来のイノベーターを担うであろう子供達はどんな子達であろうか…
海道先生「私はこの幼稚園の園長、海道義光だ。この幼稚園で一番偉い人だぞ。君達は今日からこの幼稚園の園児だ。共に学び、共に遊び、楽しい幼稚園生活を過ごしていこうではないか」
園児「ハーイ!」
うんうん、皆良い子だ…私の受け持ちはどんな子達が来るのかな…
(…間)
沢村「改めて入園おめでとう。私は君達のクラスの先生になった、沢村宗人だ。よろしくな」
園児「ハーイ!宜しくお願いしますー」
沢村「これから君達には色んな勉強をしてもらう為に、私が適当に班を作った。これからは班事に行動してもらう」
園児「ハーイ!」
沢村「じゃ…1班は…(中略)で、最後に残った4人が6班。じゃ、班事に集まれー。班長が決まったら今日はおしまいだからな」
園児「ハーイ!」
(…間)
沢村「……まだ決まらないのか、6班は」
えいじ「とりあえず私は辞退したんですが、他の3人が…」
しろう「ワシがやるー!ワシはいずれ軍のトップになる男だそー!今から威張る練習するんだ!」
みつよし「威張るって何だよ…あれは指導だろ。お前みたいな奴に班の責任者は任せられるかよ。てか軍って何だよ。お前将来軍人にでもなるのか?」
ぎいち「私もグループのトップに興味があってな…やらせてくれないか」
しろう・みつよし・ぎいち「………班長は(ワシ、俺、私)だ!」
えいじ「…皆もういい加減にしよう…いつまでも決まらないじゃないか…もうじゃんけんで…」
しろう・みつよし・ぎいち「うるさい!リーダーでもないのに仕切るな!」
えいじ「…(´・ω・`)」
沢村(自分で組んでおいてなんだが、大丈夫かこの班…)
しろう「こうなったら…力ずくで!拳で勝負だ!」
みつよし・ぎいち「ええええ?!」
沢村「やめなさい!貞松君!」(暴れる貞松を羽交い締めにする沢村)
えいじ「しろう君、落ち着いて!喧嘩はダメだ!」
しろう「はなせ~!ワシはどんな時でも人の上に居たいんだ~(ジタバタ)」
みつよし・ぎいち「……」
(顔を見合わせるみつよし君とぎいち君)
みつよし「何か…俺もう良いや…」
ぎいち「私も…」
みつよし「何か…班長にこだわり過ぎるのもみっともない気がしてきた」
ぎいち「私達はさっきまであんな風に駄々をこねてたのか…」
みつよし・ぎいち「(俺、私)は辞退するよ…」
沢村(何だこの冷めた園児…)
しろう「やった!じゃあワシが…」
沢村「…いや、自分の事しか考えない貞松君に、班長をやる資格はない。ここは…八神君にやってもらおう」
しろう・えいじ「は!?」
沢村「八神君は、皆の事を考えて最初に班長を辞退した。その後も周りの事を考えて、じゃんじゃんという案を出した。班長というのはな、ただ威張って人をこきつかう仕事じゃない。周りの事を考えて行動する責任者だ。解るか?皆」
しろう・みつよし・ぎいち「………解った」
えいじ「ちょ…私は…」
沢村「(えいじ君の頭を撫でながら)頼んだぞ、八神君」
えいじ「…解りました」
沢村「さて、ようやく全ての班の班長が決まったし、皆帰るか…」
園児「ハーイ!」
沢村(何か…チラチラと問題児が居るけど、これから大丈夫かな…?(´・ω・`))
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園児編1話は入園式&班決めです。管理人には園児時代というものがないので色々想像で書いてます。ん?と思う事があっても気にしないで下さい…←
2話目/お絵かきの時間です
沢村「今日は皆でお絵かきするぞー。モデルは私だ。皆思い思いの感性で私を描いてみなさい」
園児「先生ー!感性って何?」
沢村「つまりだな……好きな様に感じたままに自由に私を描きなさいって事だ。解ったか?」
園児達「はーい!」
沢村「さて、じゃあお絵かき開始!」
(…間)
沢村「さて、そろそろ皆描けたか?描けた人は先生に見せに来なさい。先生が見た後に順番に壁に貼って展示していくからな」
園児達「はーい!」
えいじ「先生、出来ました!」
沢村「おお八神君、一番のりだな。どれどれ…(ほぉ…まあまあだな)上手に描けてるな。ちょっと耳が上過ぎる気がするが…」
えいじ「ごめんなさい…ちょっと失敗しました」
沢村「まあでも上手に描けてるよ。ありがとうな…」
ぎいち「私も描けました!」
沢村「加納君…どれどれ…(うっ!何だこれ!)…加納君、何で先生の鼻の部分にイチゴを描いているのかな?」
ぎいち「似ているなと思ったからです(キッパリ」
沢村「に…似てるだと??」
ぎいち「皆言ってますよ。沢村先生の鼻はイチゴに似てるって。先生、感じたままに描いて良いと言ってたじゃないですか!」
沢村「……」
園児「あー!ぎいち何で言っちゃうんだよ!俺達だけの秘密の話を!」
ぎいち「構わんだろ!どうせ噂はいずれ本人に伝わる!」
みつよし「プッ…ぎいち君正論~。俺も出来ました」
沢村「(ううっ…気にしてる事を…)……藤堂君、これは?」
みつよし「一色描きの方が芸術性が高いかなと思い、あえて好きな青だけで描いてみました!(ドャア」
沢村「…ううん…三良君、出来ればもっと色んな色を使って欲しいな…これじゃ先生顔真っ青で体調崩してるみたいだから…」
みつよし「えー…俺の芸術性が…先生好きに描いて良いって言ってたじゃん(ムスゥ」
しろう「くそ…考えてる事がみつよしと被ったか…ワシも描いたぞ」
沢村「怖っ!!何だこれ!先生血まみれなのか!?」
しろう「好きな様に描いて良いと言ったのは貴様だろ!失礼だな!大好きな赤一色で一生懸命描いたんだそ!」
沢村「…何でこの絵血を吐いてんだ?」
しろう「は?それはヒゲだ!10年後の貴様を予想して描いたんだよ!何だよさっきから文句ばっかり!自由に描いて良いって言ってただろが!」
沢村「……(もう今度から自由に描いて良いと言うの止めよう…)」
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自由過ぎる子供の感性…(笑)
沢村先生ガンバ!
3話目/読み聞かせの時間です
沢村「皆、集まれ~!これから絵本を読むぞ~!」
園児「はーい!」
(沢村先生を囲んで座り込む園児達)
沢村「今日はシンデレラというお話を勉強するぞ」
園児「はーい!」
沢村「では始めよう。『とある国にシンデレラという女の子が居ました。シンデレラには2人の姉と母親がいました。シンデレラは毎日毎日姉と母親にこきつかわれていました。掃除、洗濯、炊事…家事は全て彼女がやっていました』」
園児A「かわいそう…何でシンデレラばっか」
園児B「きっと姉も母親も家事もろくに出来ない干物女なんだよ…」
沢村「ブッ!!(笑)…ゲホゲホ…誰だ今面白いツッコミをしたのは!…続きを読むぞ『ある日、姉と母親はお城の舞踏会に出掛ける事になりました。でもシンデレラはおいてけぼりです。姉と母親はシンデレラにいつもの家事を頼み、楽しそうに出掛けて行きました』」
園児C「ほう…娘を置いて男をあさりに行ったのか…」
沢村「ブッ(笑)『シンデレラは呟きました…私もお城の舞踏会に行きたいわ…そこに魔女が現れました』」
みつよし「うわ…不法侵入だ…」
沢村「『魔女は言いました。お前の願いを叶えてやろう。それっ!するとどうでしょう。シンデレラのボロボロの服は美しいドレスになり、足はガラスの靴を履いて、外にはカボチャの馬車が待機しているではありませんか!』」
園児「スゲー!魔女良い人だ~」
沢村(やっと子供らしい反応が…)
しろう「だが、感心せんな…。自分で行ける努力もせずに、他人に行ける様にしてもらうなど…」
ぎいち「てか、ガラスの靴って…。割れたら危ないではないか…。歩いても大丈夫な様に強化ガラスで出来ているのか?気になるな…」
沢村「……『魔女は言いました。これで貴方も舞踏会に行けるわ。でも気をつけて。しょせんは魔法…。夜の12時には魔法がとけて全てが元通り。シンデレラは言いました。有難う御座います!それで構いません。私も舞踏会に行ける。それで充分です。そう言うとカボチャの馬車に乗り、シンデレラは楽しそうに舞踏会へ向かいました』」
えいじ「家事は!?やっておかないと怒られるんじゃ…」
沢村「『さてここは舞踏会の会場。沢山のお姫様が楽しそうにお話しています。そこに王子が登場して、姫達に微笑みました。そしてこう言いました。こんなに綺麗な姫君達が沢山集まってくれて嬉しいよ。僕は結婚相手を探している。それを君達の中から選びたい』」
みつよし「舞踏会の真の目的は王子の嫁探しだったのかよ!」
しろう「ふしだらな…。王子ただの女タラシではないか!」
沢村「『王子は沢山の姫を見て回りました。でもイマイチピンとくる姫は居ません。そこにシンデレラが到着しました。王子はシンデレラを一目見て気に入り、ダンスに誘いました。踊る2人。楽しそうに踊る2人。楽しい時間はあっという間に過ぎていきます。王子はこの人だと決め、シンデレラにプロポーズしました』」
えいじ「普通、知り合ってすぐプロポーズしないよね…」
沢村「『ところが、その瞬間ついに12時の鐘がなってしまいました。魔法が徐々にとけていきます。シンデレラは走って逃げていきます。ごめんなさいと謝りながら…。王子は後を追いかけますが、彼女には追い付けず、残されたのは片方のガラスの靴だけ…』」
しろう「男のくせに女に追い付けないとは…情けない。もっと運動しろ王子!」
ぎいち「てか魔法がとけたらガラスの靴も消えるはずなんじゃ…これはどういう事だ?」
みつよし「そもそも自分の嫁を舞踏会で決めるとかどうなんだ…結婚は家同士の問題なのに」
えいじ「みつよし君に同感」
沢村「お前らさっきからツッコミがうるさいぞ!ちゃんと静かに聞きなさい!」
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童話や昔話ってツッコミの宝庫だよね…(笑)