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    Entrusted desire【attention】
    本作品は2020年12月2日 21:34pixiv掲載作品となります。
    本編劇中の話となります。
    今回CPはありません。バナージとリタがメインの小話になります。かなり短いです。
    今回も妄想が酷いのでなんでも許せる方向けとなります。
    それでも大丈夫な方はどうぞ。








    U.C.0096  十二月 ―不死鳥狩り事件 ×ヶ月前―

    目を開けると、そこは知らない場所だった。確か、昨晩は自室に戻るや否やすぐに眠気に襲われて、早々に自分のベッドに転がったはずだった。少年は訝しく周りを見渡した。
    その光景を見る限り、ここは地球なのではないだろうかと少年は推測する。彼の目に映ったもの、それは空と海。空はグレーがかった、どんよりとした曇天。所々雲間からは光が差し込んでいる。遠くには渡り鳥だろうか。白い鳥が群れを成して飛んでいた。海は波風なく穏やかだった。もしかしたら、元々そこには町があったのかもしれない。破壊された建物の残骸の様なものが海からいくつも聳え立っていた。どうみてもそこは荒廃した世界だった。
    そもそも自分はメガラニカから出られない身であるのでこれは夢なのだろうと思いながら、亜麻色の髪の少年―バナージ・リンクスは膝下まで海水に浸かって、浅瀬で一人佇んでいた。後ろを振り向くと、向こうには浜辺が見えた。そこに立つブロンドの長い髪の少女。見たことがない青を基調としたユニフォームを着た彼女は、きっと自分より年下なのだろう。その面影には幼さを感じた。彼女はずっと透き通る翡翠色の瞳でこちらを見ていた。
    「君が、俺を呼んだんだね?」
     バナージは思わず問いかけた。今居るこの空間は確かに夢ではあるが、ただの夢ではない。ニュータイプ同士の感応によるものだと感じ取ったのだ。少女は一つ、こくりと頷いた。
    「助けて欲しいの」
     少女は悲しい顔をしてバナージに告げる。
    「貴方がかつて戦った脅威が、まだこの世界に存在してるの」
    「脅威…?」
     かつて自分が戦った世界の脅威。赤い彗星の再来と呼ばれた男。その男が乗っていた赤いモビルアーマー。
    「でも、俺にはもう…」
     あれを相手にする事は出来ない。対抗できる剣はもう自分の手にはない。ユニコーンガンダムは『封印』した。自分の名前、『バナージ・リンクス』の名と共に。
    「知ってるよ、だから、彼を助けてほしいの」
    「彼?」
     突然出てきた第三者の存在にバナージは疑問符を浮かべ小首を傾げる。不思議そうな顔をする彼に構わず、少女は話を続ける。
    「あの機体は私達で食い止める。だけど、私達だけの力じゃ彼を助けられないから」
     彼女は眉間に皺を寄せ、潤んだ瞳で彼を凝視した。その瞳の色がどことなくサイコフィールドの光の色に似ているとぼんやりと思った。
    「貴方にしか頼めないの。お願い。どうか、彼を…ヨナを救って」
     そう言うと彼女はそれ以降、黙りこくってしまった。
     バナージはどことなく彼女と自分に何か通じるものを感じていた。ただ同じニュータイプというだけではなく、きっと何らかの同じ境遇を経験している。だが、彼女と自分では明らかに違う部分がある。恐らく、彼女はもうこの世には居ない。ダグザやギルボア、ロニ、そしてマリーダと同じように、魂だけの存在。彼らとは直接的な接点があった。しかし、今目の前に居る彼女とは今まで直接的な面識を一切持った事がない。彼女の名前すら知らないのだから。接点のない彼女と自分を繋いだもの、それはきっと。
     彼は胸に手を当て、真っ直ぐな琥珀色の目で少女を見ながら微笑んだ。
    「君の願い、引き受けるよ」
     そう言うと、少女は笑った。一粒の涙を零しながら。
    「ありがとう、RX-0一号機のパイロットの人」
     お礼を告げると、少女はかつてバナージが乗っていた機体に似た、二枚のアームド・アーマーDEを装備した金色のユニコーンガンダムに姿を変え、遠く飛び立っていった。




    U.C.0097 ×月 不死鳥狩り事件
    ―新サイド6近郊 ガランシェールJr.艦内―

     
    「キャプテン、発進する」
     シルヴァ・バレット・サプレッサーのコックピットの中、今まで沈黙を貫いていたバナージが口を開く。
    「進路このまま、ビームマグナムの用意を」
     かれこれ長い付き合いからだろう。ジンネマンは、かつてのマリーダの様に、彼が自分では感じ得ない何かを感じ取っているのだろうとすぐに分かり、潔く了承した。
     ヘリウム3備蓄基地に近づくにつれて交錯しぶつかり合う思念。頭に入ってくるそれらの中で、「ヨナ」と呼ばれる人を必死に守ろうとする彼女の声も時折聞こえてくる。
    「…強い」
     あの時託された彼女の想いを胸に、バナージは自分の胸の、かつてある人に託された御守がある辺りにそっと手を置いた。





    (to her sole desire)




    【謝罪会見】
    なんじゃこりゃああああああああ(失神)
    ガンダムNT2周年という事でお祝い小説として書かせていただいたのですが、お祝い記念で上げる話じゃねぇ(吐血)解釈違い甚だしい!!!!てかなんだよお前NTなのに、リタはともかく、バナージメインの話って!!!リディさんに後ろから撃たれるぞ!!!!この度は誠に申し訳ございませんでした゚・:*†┏┛ 墓 ┗┓†*:・

    今回の話ですが、実は前々から腹の中で温めていた小ネタでした。
    何度見ても、本編ラストでユニコーンの幻影を展開しながらバナージがヨナを連れ戻すシーンを見る度に「バナージはもしかしたらリタに呼ばれてたんじゃないのか」って可能性を感じて毎度一人で尊死してました゚・:*†┏┛ 墓 ┗┓†*:・
    ガンダムNT2周年ということで、今回腹に抱いていた妄想を文章にした次第です。
    一番最後の1文はもう察してください。獅子の帰還要素入れたかったなんて口が裂けても言えん。(言った)

    今回も語彙力という名のフェネクスが飛んでいった為に拙い文になってしまい本当にスミマセン・:*†┏┛ 墓 ┗┓†*:・
    ここまで読んでいただき、ありがとうございました!




    K8ie_shipper Link Message Mute
    2022/11/20 16:17:01

    Entrusted desire

    【2020年12月2日 21:34pixiv掲載作品】
    ガンダムNT2周年お祝い作品です。
    もしかしたら、あったかもしれないそんな話。
    #ガンダムNT #リタ・ベルナル #バナージ・リンクス

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