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    しおり
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    しおり
    誑惑七度[恋しくば たずね来てみよ 和泉なる しのだの森のうらみ葛の葉]

     京も江戸も、禿山ばかりであったという。人の生活に木を伐り出すということは欠かせなかったからだろう。だから、逆にこんな鬱蒼とした森が広がる山山の方が奇異であったのかもしれない。木地師も入り込むのを躊躇うような所なぞ。


     攘夷戦争のあと、鬼兵隊を再結成して京へ向かう道中、幕府の追手に囲まれた。軍勢と言っても過言ではない人数に、愈々本気で首をとりにきたと悟った鬼兵隊は散開、京で落ち合うことにした。
     武市は反対したが、俺は一人離れ幕府の狗共を引きつけることにした。武市はある村の首長にもしもの時は協力するよう話をつけているからと、地図と携帯食料をよこしてくれた。山道を越えるために無心になって歩き、追手に気をとられ、食料が尽きたことに気が付いたのは散開してから三日ばかり過ぎた夕刻だった。周りを見回せば江戸や京では見ないような、鬱蒼とした森がどこまでも広がっている。今歩いてきた道を振り返る。まるで獣道然としており、とても荷車が行き来できる道ではない。本当に集落がこの先にあるのだろうか。地図を見ても、どこまで自分がきているかわからなくなってしまった。
     ふと何かの気配を感じると、目の端に白いものが映った。足を止め、白いものが見えた森の奥に目を凝らす。苔生した木々が縦になり横になりしている鬱蒼とした森。どこからか水音がし、咽喉が渇いてることを思い出した。気配も目の端に映った物も気のせいだったのかもしれない、三日ろくに休まず歩き続けたのだから精神力も体力も限界がきていた。
     もう暫く歩くと、道の横に道祖神らしい石が転がっている、少し広い場所に出た。また今日も夜が来る。木々が覆い被さるようになった道は夜が来るのが早く、既に闇に沈みかけていた。この辺で少し休もうと座る場所を目で探すと、道祖神の上に白い生き物がちょこなんと座っているのが見えて驚いた。いつの間にとよく見ると、白い生き物は仔狐だった。仔狐と言っても、生まれたばかりというわけではない。狐の成長には全く詳しくないが、人間で言えば十代だろうと思われる毛並みの張りや透明な眸がそう感じさせた。人を見ても全く逃げる様子がない、好奇心と度胸も若狐なのだろうなと思わせる。

    「暫くこの辺りで休ませてもらうよ」

     思わず笑みを浮かべて狐に向かってそう言うと、まるで返事をするように狐は空に向かってハクハクと口を動かした。道祖神の向かい側の横になった木の上に座るとジワリと湿っている不快だがもう贅沢も言っていられない。腕を組んで、暫し寝る体勢をとる。それを狐は伸びたり縮んだりしながら興味深げに見つめていた。

     あっという間に深く眠り込んでいたらしく、ガクリと体が揺れて目が覚めた。揺れた肩が何かに触れる。ギクリとした。白い着流しを着た人間が横に座って俺の体を支えていた。ふっと肩に回された手が熱く感じる。どうやら体勢が崩れるのを抱きとめてくれたようで、膝と足の感じから男だということがわかる。
     いや、そんなことより。あの男の雰囲気を纏っている何者かが、隣に座っている。そんなはずはないと煩悶しながらも、この男は自分の良く知ったあの男すもしれないと、そっと顔を上げて視線をその男の顔に向けた。

     はたして、よく知った銀髪クセ毛の男の顔がそこにある。

     何故こんなところに?

     何故お前は。

     何故俺達を。

     言いたい事は沢山あったが、咽喉も口の中もカラカラで、呻き一つ出なかった。俺が何か言いたのではなくて、お前が俺に何か言ってくれと。声を聴かせて欲しいと願ってしまったその時、
    「…高杉晋助様でしょうか…?」
     突然静寂を破った嗄れ声。声のした方を見ると、紋付き袴で傴僂の男が提灯を持って佇んでいた。髷ではなく、白いものが混じった頭髪は後ろに撫でつけられていた。この場に不釣り合いで、まるで異界からきた者に見える。
    「失礼だが、どなた様でしょうか」
     俺が警戒を滲ませた声音で言うと、男はひゃひゃと笑った。
    「わたくし、この先の集落の村長をしております。盛作と申すもんで。武市様からくれぐれもと言い使っております。あまりにも遅すぎるので探しに参りました」
     この男が武市が話していた首長かと思い出した。そして先程まで隣にいた男の事を思い出し、慌てて確認した。だが、誰もそこにはいなかった。俺の様子を不審な目で盛作という男は眺めている。
    「ひょっとして、何か出ましたか」
     歯が二本ばかり盛作の唇からのぞいた。
    「気にせん方がいいです。アレは子供なんでイタズラが過ぎますが」
     のそりと俺は立ち上がり、盛作の目の前まで近付いた。盛作は俺を見上げ、ついて来いと言わんばかりに背を向ける。提灯の淡く儚い光が、真っ暗になった山道に心細くゆらり揺れる。
    「何かいるのか」
     盛作はカクカクと頭を上下する。歩く速度は身体の小ささに比べて速い。
    「仔狐が一匹」
     俺は狐に化かされたのか、と笑いがこみ上げてきた。何故狐があの男の姿をとったのかは知らないが、やはりあいつ自身ではなかった。あいつがあんな風に優しい目をして俺を見る筈がなかった。あんな事があったのに。俺は憎まれても蔑まれてもいいと思っていたのだから。
    「これからお泊りいただくのは山ノ目家になります。居心地は悪いかもしれませんが、他はアバラ屋なもんで」
    「雨風が凌げればどこでも…。武市とは連絡が取れるか」
    「武市様はこちらに向かっておいでだと…。なんせ貴方様、三日も行方がしれませんで。それでですな、山ノ目家なんですが…。こう客人に言うのは気が引けますが、そそうのないようにお願いしたいんです。今はほぼ廃業状態なんですが…あの方たちは神職なんですわ、気位が高うてね…」
     なんだかよく判らないものの言い方だ。首長よりもこの村で権力があるというのか。
    「本来だったら今は秘祭の時期…。しかしもう祭どころじゃないのですわ、この仕事が終わったら皆都へ行きます。この村だけでは食っていけませんからね。武市様にはその時の面倒を見ていただくことになっとるんですよ」
     成る程、そういうことかと納得した。
    「ささ、急ぎましょう…。…がくる前に…」
     最後の方が聞こえなかった。盛作がこちらをチラリと曲がった背中の向こうから窺うのが見えた。


     荒れた道を半時程行くと、暗くてよく見えないが、ポツポツと集落の灯りが見える場所まで辿り着いた。盛作は上り坂をずっと変わらぬ速度で登る。それにはぐれぬようついていく。まるで神社の参道のように綺麗に整備された道に出た。鳥居の影が浮かび上がる。その参道から少しそれ、盛作は脇道に入る。提灯の灯りだけでは殆ど見えず、大小さまざまな石が並んでいるのがぼんやりと見えるのみ。脇道には木々が生い茂っていて、見上げれば星が枝葉の間からチラチラ見える。ジャリジャリと土と小石を踏みしめる音だけで、獣も虫の声すらもしない静寂。空気がとても、重い。
    「こちらでございます」
     盛作は白い壁の小さな、まるで箱のような建物の前に止まってそう言った。観音扉の閂を外す様を見て、蔵を連想した。ここは蔵なのか。そして頭の中で、警戒の火がついた。
    「おい、閂がついてるってことは…」
     中にいる者を閉じ込められるということで。
    「ここは神事を行う場所で本来は入ってはならんところなのですよ、でも山ノ目家の当主がここを指定したのです。ここなら何があっても安全だということで。閂はかけませんのでご安心くだされ」
     例え閂をかけられても、出られる自信はある。そう思って腰の刀を握った。しかしわけがわからないことにかわりはない。何故本来入ってはならない場所に、よそ者を入れることを承諾するのか。神職の人間にとって神事とは何よりも大切なものなのではないか。
    「…警戒しておりますね」
     盛作が振り返って俺と向き合う。
    「先程も言いましたが、もうこの村は捨てるしかないのです。私のこの姿を見てもらえれば分かりますが、この村では栄養失調からこのような者が沢山いるのです。もう畑仕事が出来る年の者も少ない。若い者は皆戦で死んだからでございます。年寄共はゆっくり死んでいくだけなのですよ、死ぬところは選びたい、儂らは都で死ぬことを選びます」
     ニヤリと盛作は笑った。
    「山ノ目家の者も同じ気持ちですよ。だからこそ武市様に、貴方様には生きて幕府と戦ってもらいたい。変えて欲しいのですよ、この世を」
     いまいち、納得しかねた。何かが引っかかる。でもその正体がわからない。
    「取り敢えず中でお休みください。山ノ目家の者を呼んで参ります故」
     好奇心の方が勝ったのは確かだった。山ノ目家の者とはどういう人物なのだろうか。そもそもそんな者が本当にいるかも判らない。最悪幕府の人間に囲まれるという状況を想定しながら、案内されるまま建物の中に入る。

     中は、思いの外広かった。板間に行灯、火鉢、文机、衝立があり、衝立の向こうには畳が幾重も置かれていた。その上に布団らしきものが畳まれている。三畳程の土間と沓脱石。盛作は上がり框の所に座るよう促す。言われた通りにすると
    「戸は閉めませんで。 今お湯と手拭いをお持ちしましょう」
     どうやら俺の泥だらけ、傷だらけの足を見て思い立ったらしい。このままで上がるのは止した。部屋の中を一通り観察する。天井は吹き抜けで高く、梁が縦横に走っている。窓は見上げる位置にポツンと一つ。明かり取りの役目を果たすかも判らない。外の壁も白いようだったが、中も漆喰のようだ。

     コト
     程なくして戸口から桶を手にした男が入ってきた。盛作ではない男だった。丁度俺の真正面に立つ位置で、こちらは見上げる形になった。随分背が高い。髪は髷ではなく、短髪で白髪。でもそんなに年はいってないように見えた。せいぜい三十半ばくらいに見える。黒無地の紬に生成りの羽織は江戸や京でもあまり見ない着こなしのような気がした。
    「御足を洗いましょう」
     よく通る澄んだ声だった。思いの外この部屋の中は声が響く事に気付いた。
    「いいや、それくらいなら自分で出来る。それより貴方は山ノ目家の…」
     沓脱石の上に桶を置いて、男はしゃがんだ。今度はこちらが多少見下ろすことになる。
    「えぇ、えぇ。私の事は山ノ目と気軽にお呼びください。この村では…そうですね、神職といいますか、神社の管理をしていました」
    「貴方もこの村は御仕舞だと?」
     山ノ目は熱そうな湯の中に手を入れ、湯の中の手拭を取り出して絞る。
    「どうぞ、湯に御足を入れて。疲れたでしょう。温泉がもう少し行った先にあるのですよ、この村を越えたところに。暫く休んだらそこでお身体を休めるといいかと。…この村は御仕舞でしょうね。盛作さんがそう仰るならそうでしょう」
     なんとも曖昧な返答に疑問は深まるばかりだった。この男も村を出るのだろうか。そんな様子は微塵も感じないが。盛作が言うように気位が高いようにも見えなかった。
    「私が決めることではありません」
     そう言って笑った山ノ目の顔はどことなく、松陽先生に似ていた。

     熱い湯の中で泥を落とし、足を揉むと少し気分が落ち着いた。山ノ目が熱い茶と粥、それから袖を通してないものはこれくらいしかなかったと言って着替えとして白い着物を持ってきた。着替えて腹を満たした後、なんとなく山ノ目と雑談をした。山ノ目は存外人懐っこいようで、神職というのは硬いものだと思っていたのに印象がガラリと変わってしまった。それともこの男が特別なのだろうか。暫く話をしていると、夕方出会った狐の話になった。
    「いますね、時々ここにもきますし。人恋しいのですよ」
     山ノ目が優しい目で、湯呑を見つめながらそう言った。矢張り、松陽先生に似ている。思わずじっと見つめてしまう引力がある。
    「狐はそこの神社にも祀っていますよ、小さい社ですが。子孫繁栄の神ということです。狐は農業の神でもあって、この村が山の仕事だけではなく土を耕す事を始めてから祀られたのです」
     退屈というわけではないのだが、どうも山ノ目の声は心地がよく、ついウトウトしてしまった。それに山ノ目が気付いたようで、
    「長々とお付き合いさせてしまいましたね…。お疲れのところ申し訳ありませんでした。床をのべますからゆっくりお休みください」
     そう山ノ目が言ったと同時に、俺の意識は遠のいた。どうしようもない眠気だった。


     人の声がしたような気がして目が覚めた。聞き覚えのある声が、扉の向こうから俺に呼びかけている。そう言えばここは中から鍵をかけることが出来ただろうか。外から閂をかけられてはいないだろうか。グルグルと思考が回る。

    「高杉」

     扉の向こうから聞こえてくる、この声は。でもこれがあの男の筈がない。あの男がここに来るはずがない。

    「高杉、開けてくれ」

     ゆっくりと体を起こす。重ねられた畳の上で寝ていたようだ。綿入りの夜着が掛けられていた。覚えがないから山ノ目が掛けてくれたのだろう。暗闇の中、ジッと戸口を見つめる。行灯が点っているので部屋の中は薄ぼんやりと明るい。アレは点けっぱなしで油が切れてしまわないのだろうか。意識があちこちに飛んでいて集中できない。

    「頼む」

     何故、俺は…。

    「この扉を開けてくれ」

     気が付いたら戸口の所に突っ立っていた。山ノ目が用意した、白木の下駄をいつの間にか突っ掛けて土間に佇む。夢遊病のように、行動の一つ一つに間がない。記憶が飛ぶ。傷みのない観音開きの板戸に手をかける。この向こうに、あの銀髪の男が立っているかもしれない。そう思うとたまらない気持ちになった。

    「入りたければ」

     声が、震えた。 こんな声をあいつに聞かれたくはないのに。

    「好きにしろ」

     観音開きの扉が、向こう側に引っ込む。向こう側から開けられている。それがあまりにもゆっくりで、じれったい。

    [贄]

     観音開きの扉の向こうで、銀時は風が揺らす木々の音と夜の闇を背負って静かに佇んでいた。真っ白い着流し、銀の髪、白皙。目も銀色を帯びている。不自然な白さに、これは本物ではないと我に返ることが出来た。
    「お前、狐だな」
     盛作の言葉を完全に信じるわけではなかったが、銀時が…銀時の姿をした何者かが、山奥のこの場所にいる理由が他に思い当たらなかった。
    「どうした、おっかねぇ顔して」
     目を眇めるあの独特の表情、声もかつてよく聞いた声そのもの。
    「高杉、入ってもいいか」
     入って良いも何も、俺は好きにしろと言ってしまった。だからこの男は中に入ってこられる。俺が了承してしまったから。
     銀時に見えるその男は、俺の体を奥に押し戻しながら部屋の中を見渡す。行灯の灯りだけの薄暗い部屋。調度等は最低限のものしかない。掴まれた二の腕が熱かった。男の手はやはり、あの道で掴まれた時と同じように着物の上からでも熱く感じた。顔をもう一度よく確認しようと見上げると、男もこちらを見つめていた。
     …銀時がここにいるように見える。
    「てめェが本当に銀時なら…」
     訊きたい事が、沢山ある。…あった筈なのに言葉が出てこない。頭の中ではあの日の事がグルグルと廻り巡っている。先生が死んだ日。あの時何故先生じゃなく、俺達を。何故先生の首を。左目がズクズクと疼いた。思わず包帯の上から掻き毟る。この眼窩の中にいる銀時はあの日の姿のままだ。目の前の銀時の姿をした男は肉が削げて髪も短い。もしこの男が狐の化かしで、俺の頭の中の銀時を再現しているのなら、何故昔の姿そのままではないのか。まさか、本当に…。
     俺が逡巡しているのを、男は不思議そうに見つめる。俺が何か言うのをただ待つ。これだけで銀時『らしく』ないような気がしたし、そういう所が全くなかったかと言えばそうでもなかったと思う。ここが戦場であれば…迷う事はなかった。この男を斬っていただろう。本物の銀時であればものともしないだろうから。しかしこれはなんだ。
     騙し。化かし。
     一本道で迷い、道祖神の道で銀時に会って、またここにも銀時はいる。なんのために。何の為に俺は化かされている?盛作と山ノ目も加担しているということか。矢張り幕府に売り渡されるのか。そういえば刀がない、刀を忘れるとは。部屋をくまなく見回したが、見当たらない。
    「刀を探してるのか?あれは…大山…が…」
    「大山?」
     よく聞こえなかったが、ここでは始めて聞く名のようだ。男の胸倉を思わず掴んだ。
    「ここで争うのは駄目なんだよ、本当は一目で分かっただろ。この場所がなにか」
     静かな目で見下ろされた。
    「ここは…」
     男の声が遠くなり始める。何を言ってるのか聞こえない。口の動きだけを見る。
     〈ここは、うぶやだから〉
     ふっと辺りが闇に包まれた。行灯の灯りが、消えたのだった。


                        ◆

     遠くで呼子の音と複数人の怒声が聞こえる。幕府の人間がここにきたと直感した。随分派手にやってるが、この音を聞いたらどんな暢気者でも逃げ出すだろう。例え閨中であっても。いくら音が遠いからといっても、この危機感の無さはなんだろう。俺に覆い被さる男も、俺自身もそうだ。暗闇で一寸先もよく見えないのは自分だけなのか、男はまるでよく見えてるかのように、俺の体の隅々まで弄り開く。乱暴なものではなく、行為の最中少しでも俺が眉を顰めたり呻いたりしようものなら、まるで仔を落ち着かせるように舐める親犬か親猫のように優しく撫でてきた。抵抗する気が完全に殺がれていく。頭の芯は冴え冴えとしていて、自分が今何をしているのか何をされているかは認識している。身体も反応した。男が触れてくるのは不快では無く、寧ろ沈んでいく感覚が心地よかった。
    「銀時…、銀時って呼べ」
     真の闇の中から、銀時に似た声がした。
    「銀時…?」
     酷く枯れた声が出た。そんなに声を上げただろうか。
    「そう」
    「銀時…」
     …じゃない。 この男は銀時じゃない。何も見えない闇の中だからこそ、別人であることがよくわかった。

     銀時じゃなくて良かった、これが銀時本人だったら。優しく触れて来る手が、注ぎ込まれたものが銀時のものだったら


     狂ってしまう


     

                        ◆

     目が覚めると、部屋の中が暗い橙色だった。行灯に火が入っている。誰が?と思って体を動かそうとすると、後ろから巻き付いてきた手に動きを止められる。それに逆らおうという気もおきず、脱力した。腕の主を見ると、銀色の頭髪の男が穏やかな顔で寝ていた。無意識に腕を回してきたのだろうか。半身に銀時の肌の熱を感じながら、横になって目の前の壁を見る。壁には姿勢よく座っている何者かの影が映っていて、こちらからは衝立で遮られて行灯も影の主の姿も見えない。ずっとここにいたわけではあるまいと思うが、もしいたんだとしても構わないという気になってしまった。不思議と羞恥も何も感じない。
    「誰だ…」 
    「起きられるようなら、膳をお持ちしましたのでお食事をどうぞ」
     山ノ目の声だった。山ノ目は声を潜めているようなのに、頭の中に直接響いてきた。この状況を見ただろうに、あまりにも反応が薄い。これについて何も言う事はないのだろうか。
    「今…何時だ…?」
    「今は朝です」
     窓のない箱の中では時間が全くわからない。そう言えば部屋の上部に明かり取りがあったと見上げてみたが、空は見えなかった。あれはなんだろう、真っ黒だ。
    「昨夜の騒ぎだが」
    「昨夜の騒ぎ」
     山ノ目が俺の言葉を繰り返す。
    「幕府の連中でも来たのか」
    「あぁ…」
     真夜中の出来事であったとは思うのだが、まさか山ノ目は知らず眠っていたのだろうか。あまりにも気のない返事だ。
    「高杉さん」
     影が、こちらを向いたように動いた。
    「お身体の具合はどうでしょう? 貴方熱を出してずっと寝込んでいたんですよ」
    「!」
    「大事なお身体なのですから、ゆっくりお休みください」
     山ノ目が音もなく立った。衝立ごしに半身が見える。山ノ目はこちらを見もせず扉に向かう。軋む扉の音がしてから暫くすると、静寂が降りてくる。武市は、鬼兵隊はどうしただろう。重要な話をずっとしていない。熱を出して寝込んていたというのは一体何時間、何日なのだろう。今いつなのだろうか。
     耳の後ろに銀時の吐息があたった。銀時が腕での拘束を緩めて己の身体を起こした。頭をボリボリと掻く。
    「今の…、大山…か」
     知り合いなのか。いや、それよりも今なんと言った?遠い昔に何処かで聞いたことがある名だったような気がする。思い出そうとしたが意識がまた遠のき始めた。体が重い、瞼が重い。もう眠りたくないと抵抗してみたが、無駄だった。




                        ◆

     腹が苦しい。腹の中で、何かが蠢いていた。それはクルクルと回って、俺の骨や内臓を内側で蹴る。重い瞼を持ち上げると、睫毛に雫が溜まっているからか、目の前の光景は白くぼやけていた。霞んだ視界の中に、白い着物姿の銀時がいた。横になっている俺の目の前で胡坐をかいている。銀時は俺の手をしっかりと握っていた。握り合った手は熱くて汗で湿っていて、不快なのに離す事が出来ない。
    「銀時…?」
    「あぁ」
    「これは…これはなんだ…?」
     この体の中にいるものは。そんなこと銀時に判る筈がないのに、苦しさからついそう訊いてしまう。
    「高杉の、情…ってやつかな」
    「情…? 何言ってやがる、そんなもの、とっくに…」
     銀時が強く手を握ってきた。緩く頭を振る。
    「無かったらこんなに育たねぇから」
     そうだった、情が無くはない。俺の中には黒い獣がいる。これも情に違いない。ではこの腹の中を蠢くものの正体は…?
    「高杉」
     銀時が一層手に力を籠める。
    「お前は…。少しは俺の事を」
     そこまで言うと銀時は黙ってしまった。なんでもいい、何か話して気を散らせてほしい。何処がどう痛んでいるか判らない程に体中が苦しい。暫くそうして呻いていると。
     ヌルリ。
     腿を生暖かいものが伝った。銀時が俺の頬を手の甲で撫でる。急激な脱力感に襲われた。何かが自分の中から抜け出たような感触。
    「銀時…」
    「ん?」
    「俺は…どうなってる」
     汗で張りつく髪が鬱陶しい。でもそれを払うのも億劫だ。銀時が俺の心を読んだように、頬を撫でていた手で髪を梳きながら顔にかかった髪を払う。寂しそうな笑顔でそれを繰り返す様がまるで壊れているように見える。
    「どうもなってない」



                        ◆

     トタタタタタッ
     何か、小さい生き物が部屋中を走り回っていた。目を開けてみても真っ暗闇で何も見えない。さっき、眠る前まであった体の痛みと重さが、嘘のように消えていた。腹の中を何かがグルグル回るあの感じもない。
    「キュ…」
     走り回ってる生き物が、細い声で鳴いた。それは耳元に囁かれたように近く感じた。声の方に、手を伸ばす。
     その時突然部屋の中に大勢の人間が踏み込んでくるような足音と怒声が響いた。その音のせいで先程まで感じていた生き物の気配は消えてしまった。ついに、ついに幕府の連中に見つかったか。気持ちは静かだった。刀は無いが負ける気はせず、体を起こして闇の中に目を凝らした。

     何かがおかしい。

     今も継続して部屋に響く足音と怒号。しかしそれを発しているはずの者達の気配がない。音だけが、聞こえる。
    「おい…っ」
     手探りであの男を探した。いない。ずっと側にいたのに。
     パッと部屋が明るくなる。先程まで騒々しかった音がパッタリ止んだ。突然の灯りに目が慣れずチカチカと火花が目の前に散る。目が慣れると実際にはそんなに明るくなく、仄明るいといった程度であった。まるで閃光のように感じたものはなんだったのか。行灯が発する光が、部屋の中の物の影を壁に映す。衝立に遮られてこちらからは見えない物の影も。
     なにやら無数に見えるふさふさとした影が、壁に映っている。あれは尾だ。尾が無数に揺らめく。尾の持ち主である影が立ち上がってペタペタと素足でこちらに向かって歩く音がした。衝立の上から覗く顔は、銀時だった。
    「銀時…」
     ホッとするべきなのだろうか。銀時の表情は硬く、顔色は蒼褪めて唇には色がない。一目で様子がおかしいとわかるのに。
    「暗闇では銀時と呼ばなかったな」
     俺が? 覚えがない。
    「高杉」
     銀時は衝立の向こうからぐるりと回ってきて俺の側に跪いた。
    「俺はお前の銀時じゃない」
    「帰りたいか、銀時のところに」
     帰りたい? 銀時のところに? 銀時の所には帰れない。
    「…鬼兵隊の許に戻る」
     俺がそう言うと、銀時…の姿をした男は哀しそうに笑って、膝に添えていた俺の手を握ってきた。
    「俺はお前の銀時じゃないから、だからこれだけは最後に言える」
     男の手の上に手を置く。反射的にそうした。指の関節の骨を撫でた。銀時の手はどうだっただろうか。やはり、銀時とは細かいところが違うような気がした。
    「お前が恋しい。お前が銀時を想うように、俺もお前に思われたい…っ」
     今はハッキリと、男の正体が見えていた。九本の尾を揺らした、銀時と同じ顔の…。
    「銀時じゃないと知ってるのに銀時と呼ばせてすまない」
    「閉じ込めてすまない」
     男の銀色の睫毛が濡れていた。また俺は同じ顔をした者を傷付けた。俺の弱さのせいで。呪いのように俺はこうやって銀時を傷付け続けるのか。俺は銀時を宝物のように大切にしたいとは思わないが、こういう風に傷付けることだけはしたくなかった。子供の頃からずっとそう思っていた。俺の為に、俺のせいで銀時が涙を流すような事だけは。狐の手に再び視線を落とす。
     この男が銀時じゃないのはもう判りきっているのに、目の前で涙を流す男を見ると銀時と重なってしまう。もうこの男の顔を見る事は出来なかった。銀時じゃない。銀時はこんな事は絶対に俺には言わない。他の誰に言っても、俺だけには言わない。
    「…が呼んでる」
     九尾の尾を持つ男が立ち上がって扉の方を見つめてそう言うと、仄明るい程度だった部屋の中に、日の光が射す。眩しい。太陽の光を感じるのは、いつぶりか。



     
                        ◆

    「遅くなって誠に申し訳ないです、高杉さん。我々はこの先の温泉街で遊興本部…じゃないです、そこに捜索本部を立ち上げて探したんですよ。十日になりますかねぇ、いや大変でしたよ」
     俺が存外足取りがしっかりしているのを見て、武市は一瞬伸ばした手を引っ込める。
    「…そこに、好みの娘でもいたのか」
    「いえいえいえ…そんな。遊興なんてするわけないでしょう、殺されちゃいますよ、また子さんに」
    「…だろうな、冗談だ」
    「…冗談なんか仰るんですねぇ…」
     武市にはここ十日の出来事をざっと聞いた。一通り話を聞いた後、武市は腕を組んでこちらを見つめてきた。これからどうするかということだろう。その視線を尻目に、蔵の方に向き直る。俺が今まで中にいた箱…蔵の周りは繁みになっていて、蔦のようなものに侵蝕されていた。漆喰の壁も黄ばんで所々剥げている。蔵の前に村人たちが数人拘束まではされていないが、鬼兵隊の者に見張られて小さくなっていた。その中にあの傴僂の老人、盛作が悪びれる様子もなく佇んで俺を見ていた。薄ら笑いを浮かべて。あの時盛作が思わず呟いたのは「武市が戻って来る前に」だったのだろう。他の村人の顔を確認したが、盛作以外は全く知らない顔ばかりだ。山ノ目はどうしたんだろう。ここに集められているのは幕府と通じた者のみと聞いたが山ノ目家は知らなかったのか。
    「武市、山ノ目家の者は」
     武市は静かに一人の男を指差す。それは村人達と一緒に座り込んでいる、小太りで丸眼鏡の男。俺が見た山ノ目と名乗る男と、黒っぽい紬を着ているのが共通する。だが、この目の前ですっかり脱力して座り込んでいる男はどう見ても別人だ。俺が説明を求めて武市の顔を見ると
    「この男は山ノ目家当主です。確認しましたが、家族は男の妻といつこ刀自という、この男の祖母が離れにいるだけです。このいつこ刀自がこの蔵の扉を開けて暫くしたら貴方が出てきたのですよ」
     それまでは何度この蔵の中を探しても幕府の連中は何も見つけられず去っていったという。鬼兵隊の者達はいつこ刀自の手妻だなんだと騒いでいたようだが、いつこ刀自はそのまま黙って、すぐそこの山ノ目家の離れに戻ってしまったとか。少しだけでも話がしてみたかったと、ひっそりと木々の間に見える、離れとやらの屋根を見つめた。銀時の姿をしたあの狐が聞いた声というのはいつこという者の声だったのだろう。

     武市が盛作や村の連中の処遇をどうするか聞いてきた。俺は「好きにさせてやれ」と言った。武市が提示した条件よりも良い条件を幕府側が提示したというのなら、仕方あるまい。それが生きる手段だと言い切るのなら、それでいい。

     武市たちが仮の隠れ家とした宿とやらに、一旦戻る事になった。武市が神社本殿の中から見つけてきた俺の刀を腰に佩き、出立の準備は終わった。皆もそれぞれ準備を進める。あの夜通った道がこれか、と神社の参道を見つめる。明るい日の下で見ると、草が石畳の間から伸びており、鳥居はボロボロだった。
     すると、参道の横の木々の間から山ノ目…いや、山ノ目のふりをしていたあの男が出てきた。 本物の山ノ目と同じように、黒い紬に白い羽織を着た姿はあの出会った時と変わらなかった。俺と目が合うとふっと笑った。この男にも騙されていたと一瞬思ったが、よく考えてみれば騙されたのとは少し違うのかもしれない。結果的には、無用の戦いを避けられたことは確かだった。鬼兵隊の面々が横を通るその男に一切注意を払っている様子がないということは、あの男も狐の仲間か何かなのかもしれない。男は神社の石畳みをフワフワと歩いて行ってしまう。こちらをもう、一顧だにすることはなかった。もうここに来てはならないとでも言うように。
     ふっと狐が呼んだあの男の名を思い出した。松陽先生の話の中に時々出て来た名前。なんであの時すぐに思い出せなかったのかと自嘲した。あの湿った陰翳の中で俺も何かに中てられたのか。
     あの銀時に似た狐の哀哭(あいこく)が耳に残っている。あいつも、もっとあんな風に俺に恨み事をぶつけてくれれば。幕府が憎い、俺が憎いと言ってくれれば。

     あいつだけが何も言ってくれない

    「高杉さん、そろそろ」
     武市が黒い羽織を寄越してきた。無言で受け取り着る。
    「行くぞ」
     武市が静かに頷いた。武市の後ろを白い小さな獣が走り抜けた。尾の大きな白い生き物はこちらをちらりと見たようだ。幾日ぶりの陽の光の眩しさだけではなく、自然と目を細めて獣の後姿を見送る。「達者で」口の中でそう呟きながら。

                        ◆

     狐は古来より情に厚いとされる。情愛細やか故に人との間に子を成し育てる話も伝わっている。百年前の祭で生まれた九尾狐の母親も情の強い女だった。本来ならば村に残るところを、贄の男について都へ行ってしまった。自分は贄の本気で愛する人間ではない、姿を借りているだけだと分かっているのに、替わりでもいいと女はついて行ったのだ。九尾は母親についていかなかった。いつか自分もここで添い遂げたいと思える人間に会えると信じていたのかもしれない。それともこの村の人間を置いていけなかったのか。それは九尾自身にも判らなかった。まだ生まれて百年しか経っていない、子供のようなものだからだろう。
     龍神が住むと言われる滝が、神社の裏手を四半時ばかり行くとある。その滝の水が落ちて流れる川の中の大岩に、九尾の狐は座っていた。人の姿のままだった。滝の飛沫を受け、九尾の狐は濡れるにまかせる。すっかり髪も服もびしょ濡れだが、九尾はこれでいいと思っていた。九尾が何者かの気配に振り返ると、白髪に銀色の目、黒い紬に白い羽織の男が腕を組んで河原に立っていた。相変わらず笑っているのだかなんだか判らない顔だと九尾は思った。ここは九尾の領域でもこの男の領域でもないのだが、龍神は黙って迎え入れてくれた。あまりじっくり顔を観察されたくない九尾は、すぐに男から顔を逸らして滝を見上げた。
    「祭が終わりましたね。どうします、他の山や…都にでも行きますか?」
     男のよく通る声は、滝の音など越えて容易に九尾の耳に届く。
    「…あんたは?」
    「私は動けないので」
    「だろうな」
     暫く滝の、水が落ちる音と川の流れの音だけを聞く。
    「俺も動ける気がしねぇわ」
     九尾の頭に何かが触れた。男がいつの間にか川の中にまで入ってきて九尾の背後に立ち、頭を撫でている。予想外の行動に九尾は固まって動けずにいた。
    「可哀想に」
     この男の精一杯の『人間らしい行動と言葉』。直接的すぎて普通だったら腹が立つところであろうが、九尾は黙ってされるがままだった
    「俺はなんで、こんなに顔は似ているのに坂田銀時という男じゃないんだろうな」
     九尾の目に、滝の飛沫ではない水分が溜まってきて流れた。それは川の水と一緒になる。次から次へと、目の前の滝のように水を落とす。九尾は高杉の頭の中の坂田銀時を模したのではなく、九尾は九尾の姿のまま高杉の前に出ていっただけだった。九尾は姿を真似なくても坂田銀時にとてもよく似ていた。高杉の中で思い描かれた坂田銀時の姿を九尾は見た。高杉の中は、坂田銀時のことばかりだった。愛なのか憎しみなのか憐みなのかは狐には判らなかったが、これが戀焦れるということなのではないか思うと、坂田銀時が羨ましくなった。姿が同じなら、坂田銀時と同じように想われるのではないかと、甘い期待を抱いて高杉の前に姿を見せた。
    「俺はなんで人じゃないんだろうな」
     高杉の体と情を使って仔を成す事は出来た。九尾は自分の為に高杉を、神事を利用したも同然だった。それを後ろめたくも感じていた。この村に富をもたらすための儀式、神事の結果自分の分身とも言える仔が生まれる。狐が増えすぎると供物も増えることになってしまうので、この村の神事は数十年に一度だけ行う秘祭となっていた。しかし百年前に狐と贄が出ていった事で祭は禁止となった。守り神である狐に逃げられるという、本来だったら繁栄のための祭が衰退を呼び込んでしまった。九尾は高杉に出会うまでは神事を行うつもりは無かった。静かに村の終わりを山の神々と見届けようと思っていた。今は違う。神事で成した仔は高杉と血を分けた仔ではない、それが残念でならない。人間だったら良かった、男と女であればよかった。二人の間に何も残らなかったのが悲しくて、また九尾の眸からは涙が溢れた。
    「何故君は…」
     九尾からは見えないところで、男は首を傾げた。「何故ついていかなかったのか」そう訊きたかったが、男はそれを言うのを止めた。まだまだこの男は人の情はおろか狐の情すら判って無いなと、九尾に溜息でもつかれたらそれは面白くないというものだ。自分が狐といつこに神事をすることを薦めたことがこんな結果になり、一応反省してはいるものの、何故こうなったのかとんと分からずにいた。男は、男が認識している限りではあるが、九尾の二十倍の年月ここにいる。それなのにまだまだ人間というものについては判らないことばかりだった。だが一つだけ、この男でも気付いたことはある。高杉晋助はずっと正気で狂っていたということを。

     (誑惑されたのはどっちだろうな)

     (物狂い。物狂いというものだ。私には狂っているように見える。皆正気のつもりだろうが)

     川岸の草叢から、ひょっこりと白い小さな生まれたばかりの仔狐が顔だけ出した。ガラス玉のようなクリクリした目が不思議そうに項垂れる九尾を見つめている。男…大山津見とかつて呼ばれていた者はそれを見て、しーっと唇に人差し指を立てた。意味など通じないだろうことは判っているのに、思わずそうしていた。



    [了]
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    2018/08/19 19:21:53

    誑惑七度

    #銀高 
    ##九尾×高杉

     原作ベースですが、特殊な創作設定・創作キャラあり。グッズの妖怪シーリズの九尾(銀時)が出てきます。

    ※男の妊娠ネタ・性描写があります。

    more...
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    • 今はもう誰も(10/19追記) #銀高

      坂田銀時×蛟(高杉晋助)です。流血、グロに近い表現あり。
      調教中
    • 光源 ##現パロ銀高  #銀高

      医者パロ銀高。小児科医坂田銀時×脳神経外科医高杉晋助。

      ツイッターの「週刊銀高(@gntk1w)」さんのお題【医者パロ】から。
      調教中
    • 幻肢 #あぶかむ

      阿伏兎×神威
      調教中
    • 座る男 #銀高

      虚との死闘後の、if話です。
      瀕死の大怪我を負って左腕が欠けた高杉を、徐々に復興を進める江戸の外れの片田舎に閉じ込める銀時の話。虚との戦いから何年かたってます。

      ツイッターの「週刊銀高(@gntk1w)」さんのお題「座椅子」から。
      調教中
    • 唇譜 ##白晋(銀高)  #銀高

      逆魂設定(銀時と高杉の立場が逆転する設定)で白夜叉(坂田銀時)×万事屋晋ちゃん(高杉晋助)。

      ツイッターの「週刊銀高(@gntk1w)」さんのお題【白夜叉×万事屋晋ちゃん】から。
      調教中
    • 外科室の鈴 ##夜叉督(銀高)  #銀高

       特殊設定で、同じように傷を負うという話です。逆魂という銀時と高杉の立場が逆転する話に更に創作設定を加えています。
      調教中
    • 骨泣き夜 ##夜叉督(銀高)  #銀高

      攘夷時代の坂田銀時×高杉晋助。
      落語の「骨釣り(のざらし)」を参考にしています。
      調教中
    • 桜襲 ##九蛟(銀高)  #銀高

      ※性描写あり

      グッズの妖怪シリーズから。九尾狐(坂田銀時)×蛟(高杉晋助)。

      ツイッターの「週刊銀高(@gntk1w)さん」のお題【「触って」】から。
      調教中
    • 爪紅 #銀高

      虚との死闘後の、if話です。
      瀕死の大怪我を負って左腕が欠けた高杉を、徐々に復興を進める江戸の外れの片田舎に閉じ込める銀時の話。
      調教中
    • ほとり ##九蛟(銀高)  #銀高

      グッズの妖怪シリーズの九尾狐(坂田銀時)×蛟(高杉晋助)。

      ツイッターの「週刊銀高(@gntk1w)」さんのお題【祈り】から。
      調教中
    • 瓶詰のざわめき ##八高(銀高)  #銀高

      3Z坂田銀八(国語教師)×高杉晋助(生徒)。

      ツイッターの「週刊銀高(@gntk1w)」さんのお題【初めての夜】から。

      性描写あり。
      調教中
    • 眩暈屋 ##白高(銀高)  #銀高

      逆魂設定に近いけれど少し違う、白夜叉×高杉。テロリストカップルです。

      ツイッターの「週刊銀高(@gntk1w)」さんのお題【めまい】から。
      調教中
    • 迎え火 #銀高

      虚との死闘後の、if話です。
      瀕死の大怪我を負って左腕が欠けた高杉を、徐々に復興を進める江戸の外れの片田舎に閉じ込める銀時の話。虚との戦いから何年かたってます。

      ツイッターの「週刊銀高(@gntk1w)」さんのお題「迎え火」から。
      調教中
    • 黄泉津比良坂 ##夜叉督(銀高)  #銀高

       松陽を斬ったあとの白夜叉と高杉の話。性描写少々あり。
      調教中
    • 水琴窟 #銀高

      虚との死闘後の、if話です。
      瀕死の大怪我を負って左腕が欠けた高杉を、徐々に復興を進める江戸の外れの片田舎に閉じ込める銀時の話。

      性描写あり。
      調教中
    • ヒトリジメ ##夜叉督(銀高)  #銀高

      攘夷時代の銀高。
      ツイッターの「週刊銀高(@gntk1w)」さんのお題【素面】より。
      調教中
    • 十九時の音楽浴 ##同級生銀高  #銀高

       中学生設定のgntmの銀時×高杉。
      調教中
    • 西瓜 #銀高

      虚との死闘後の、if話です。
      瀕死の大怪我を負って左腕が欠けた高杉を、徐々に復興を進める江戸の外れの片田舎に閉じ込める銀時の話。
      調教中
    • 雨宿り #あぶかむ

      阿伏兎×神威
      調教中
    • 春と群青 #銀高 ##現パロ銀高

       銀高という現象は息遣いや温もりを想像させ、幸福と有痛性をも同時に引き起こすものです。この話しはそのような思いを銀高に抱く者の心象スケッチです。

       この物語は独自のアルタナ観によって書かれている転生銀高現パロです。アルタナの影響で銀魂世界の人物達は色々な時代に転生しているという設定になっています。今回の話の年代は一九九〇年代で、作品内に出てくる固有名詞などはほぼ創作です。

      ※こちらは同人誌化しています。加筆は少しだけです。
      フロマージュ通販→https://www.melonbooks.co.jp/fromagee/detail/detail.php?product_id=683617
      調教中
    • 心臓の囚人「奇焔 陰翳クロニクル <忘却の河を渡るプラトーン>」という本の小説です。3Z八高本です。

      同じテーマに沿って作品を描くというコンセプトで出していた本で、今回は八高で「銀八に結婚の噂がたつ」というものと、「古い歌・歌謡曲」が課題です。というわけであてうまみたいな描写もあるので苦手な方はご注意を…。

      ##八高(銀高) #銀高
      調教中
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