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    今はもう誰も(10/19追記)【一千一秒にはまだ早い】

     松陽の首が飛んだ。それはゆっくりとコマ送りで、地面に落ちてしまう所まで見届けられる程にゆっくりとした絵だった。ただ、自分の視界はぼんやりと霞んでいた。鼓膜を震わせる、友の声。そして熱いものが頬を伝う感触が残った。

     松陽の命と、友の目。あの瞬間に俺はいくつもの大事なものを失った。



    【人魚ニ喰ハス(ひとざかなにくわす)】

     暑さと強い日差しを避けるために入り込んだ森の奥で、朽ち果てた社を見つけた。社に近付くと、中から荒い呼吸、呻き声が微かに聞こえる。社の扉には錠前がついていたがそれも社と同じ古いもので容易に壊すことが出来た。中はムッとする湿り気と戦場で嗅ぐものとは少し異なる血のような生臭さ。水の匂い。外はカラカラに乾いた夏の日差しが照り付けているというのに。ここはまるで異界だった。

    「…っ」

     奥にいる者が何か声を発したようだが聞き取れなかった。この世の言語ではない、俺を呪う言葉のようだった。

    『銀時ィィィッ!』

     あの時の、血を吐くような高杉の声が甦る。あの声のように鼓膜を震わせる言葉。でも頭ではそれの意味が分からない。ただ音として耳に残るだけだった。もし意味が分かればあの時どうにか出来たのだろうか、とうっかりあの日に心が戻りそうになって慌てて意識を引き戻す。あれから数年経った。それでもまるで昨日の事のように、今さっきまであの場所にいたような気分になってしまう。

     一歩、すっかり腐食している床板に土足で上がった。床板はメリメリと嫌な音を立ててきしんだ。

    「…」

     またさっきの呻き声。目が段々社の闇に慣れ始めた。モノの輪郭がはっきり見えてきた。呻き声の正体も。

     声を発していたであろうモノ。それは荒縄で縛られ、社の奥に転がっていた。社は六畳程の広さで、床は黒ずんでいるためによく見えないが血が飛び散ったような跡がある。何かの破片も落ちていた。呻き声の主は後ろ手に縛られているようで、前屈みになって座り込み後頭部が見えんばかりにがっくりと項垂れていた。ドロドロに汚れている白い着物に黒いボサボサの髪、着物がはだけ白い足がのぞく。男のように見えた。

     何の理由でこんな仕打ちを受けているかはわからない。だが、見てしまった以上は放っておくわけにもいかない。この状況の説明を訊くつもりで近寄った。もしなんかのプレイだっていうなら出番はない。静かに退場するつもりだ。そんなことを考えながらその人物の前に膝をついた。すぐに近寄る前に声くらいかけるべきだったと後悔することになった。
     突然男がものすごい力で掴みかかってきて肩に食らいついてきた。あまりの勢いに二人して倒れ込んだ。床は二人分の重みに辛うじて耐えたが、ミシミシと今にも抜けそうな湿った音を立てるし、何よりも右肩の激痛がひどく、一瞬気が遠のきかけた。そういや暫く飯も食ってない、力が出ねぇという暢気な事を考えた。それだけ心は弱っていた。然し、まるで咀嚼するような口、歯の動きに寒気がして無理矢理はがそうと男の肩に手をかけた。案外男の体はやすやすと離れる。そこで初めて男の顔を見た。

     息を飲んだ。

     目の前にいるのは、高杉だった。散々見慣れた高杉晋助の顔そのもの。弛緩した表情に口の周りの血がなんとも不気味ではあったが突然現れた懐かしい顔に胸が締め付けられた。

    「おま…、え?なんで…?」

     やっとそれだけ絞り出すが、男は呆けているようでまるで反応がない。

    「誰だ…」

     背後から突然声がして驚いた。気配がまるっきり感じられなかった。振り返ると、逆光で顔は見えないが随分大きな男が社の戸口のところを塞ぐように佇んでいた。大男は紋付き袴らしい仰々しい姿であったが、頭は蓬髪で格好がちぐはぐだった。顔は相変わらず逆光のせいでよく見えない。それが外の陽の照った世界と、この社の中があまりにも違い過ぎるというようでもある。

    「貴様は何者だと訊いているのだが」

     低い男の声は狭い社に冷たく響いた。その男の声を聞いた途端、高杉に似た男がぎゅうと腕を掴んできて、表情に少しだけ憂いの色が混じった。それはまったく高杉らしくない顔だった。

    「人に名を訊ねるときはな…」

     戸口の大男を睨みながら、高杉を引き寄せて庇うように抱き締めた。そうしてもいいような気がしたからだ。

    「……」

     紋付き袴の男は暫し思案した様子で黙る。そして幾分優し気な雰囲気になった。

    「俺は赤城という。貴様は?」

    「…坂田…銀時」

    「うむ、良い名だな」

     名前を褒められるとは思わなくて脱力した。なんだか変な男ではあるが、悪人という気はしない。この…高杉を縛ってこんなところに放置したのはこの男ではないのではないかと、ふと思った。そしてこの状況について訊ねた。

    「俺は水の匂いにひかれてここにきただけだ。ここの所ずっと雨が降っていない、干ばつだ。その上疫病も広がっている。藁にだってすがるだろう」

     その言葉の意味をそのままうけとると、つまり高杉は雨乞いか何かの生贄のような形でここに捧げられているということだろうか。白いが傷だらけで、血と泥にまみれた足を見た。足の傷はどれも深いように見えた。

    「てめェが捕らえられちまうなんて、ねェよな…」

     高杉…に見える男に囁くように問いかけた。男はじっとこちらを見つめてきた。高杉はこんな目の色ではなかった。そもそも左目が傷付かずそのまま、綺麗なままである筈がなかった。あれは夢ではなく現実なのだから。



    【アカギ】

     酷い喉の渇きで深く眠れない。腹も減っている筈だがこっちはもう腹の虫すら鳴くことはない。目を開けるのも億劫で、蒸し暑さに寝返りばかりうつ。仰向けになった時人が側にいる気配がしたと思ったら、柔らかい感触が唇に触れた。温かいぬるぬるしたものが唇をこじ開け、生ぬるい液体が口中に流しこまれる。

     水だ。

     重い瞼をゆるゆると持ち上げると、目の前には顔。あの高杉に似た男がいた。男はゆっくりした動作で鉄瓶の口から水を含み、再び俺の唇に唇を押し当ててきた。また同じように舌で自分の口から俺の口に水を送り込んでくる。もう俺が起きていることは分かっているだろうに、甲斐甲斐しく数回その動作を繰り返し、口の端から零れた水を舐めとる。その様をただじっと見つめていると、アバラ屋の戸がガタガタと鳴った。

    「貴様ら、目が覚めたか」

     昨日と全く変わらない格好で、赤城が現れた。

    「いなくなったことに気付いたようだぞ、すぐ里を出るといい」

     板間に腰掛け、懐から取り出した手拭いで汗を拭きながらの背中でそう告げられる。

    「昔、妻と子と住んでいた家がある。今は猫柳という隣の婆さんが全部管理しているから、婆さんに断ってからそこに暫くいるといい」

     赤城はそう言って紙切れのようなものをこっちに放ってきた。二人でここから去れということらしい。何故かそういう話になってしまっていることが不思議だった。重い身体を起こして自分の身体を見る。昨日噛みつかれた肩の傷は簡易的な手当てがしてある。紙切れを拾って見ると、知った地名とそこそこ大きな色里の名称が書いてあった。勝手に話を進めている事に対して少々苛立ちもあり意地の悪い事を言ってしまいたくなる。

    「色里の女でも囲ってた?」

     赤城は背中に怒りも悲しみも表すことなく、ただ開け放した戸から見えるくすんだ山の緑を見ていた。朝の空気とは思えない、温い風が吹き込んでくる。今日も暑くなりそうだった。


    【高杉晋助】

    「あんたの名前は?」

     そう訊いても高杉に似た男は首を傾げ、あさっての方を見て何も答えなかった。ずっとあの時聞いた呻き声以外、この男が発声するのを聞いていない。そして歩かない。このアバラ屋に連れてきた時は赤城が背負って連れてきたので始めは気が付かなかった。部屋の中を移動するのに腕で這いずって動くのでイヤな予感がし始めてはいた。歩けない者と二人で逃げる。もし生贄を取り戻そうとしている追手と遭遇したら二人共無傷で済むだろうか。こいつは高杉ではない、でも。また護れなかった時に俺は…。

    「名前ねーと不便だから高杉って呼ぶけど、いいか?」

     そう言うと、男は俺の目をじっと見つめ頷いた。馬鹿か俺はと自嘲する。名前なんて権兵衛でも太郎でもなんだっていいだろうに。
     この顔を見ていると声が聞きたくなってきてしまった。本当はもう一緒にいるべきではない。欲求は果てしなく、少しの違いが許せなくなりそうで、俺の事も高杉の事も知らないこの男を傷付けそうで恐ろしい。男が話す事がなくてかえって良かったのかもしれない。ただずっと見つめてくる綺麗な目から逃げるように目を伏せた。

     赤城が蒸かして持ってきた少しの芋やらを食い、昼前に出立する準備を整えた。やはり高杉は立ち上がることすら出来ないようなのでおぶっていくことになる。肌も出ないようにと赤城はこの暑いのに高杉に念入りに着物を着せた。途中で喰えと干し芋やら塩、そして水も持たせてくれた。くれぐれも水を切らすなと言われたが水がなければこの暑さで脱水を起こして死ぬから当然だろう、それくらいは俺にもわかる。
     木陰を進むことをすすめられ、割と大きな山道があって兎に角真っ直ぐ進むといいと赤城は大雑把なことを言って見送る。
     暫し進んだところで振り返ると赤城はもうこちらに背を向けて、反対側に向かって歩いていた。あの黒黒として見えた蓬髪は赤味を帯びており、髪の間からは白い突起物がいくつも見えた。不思議と怖いとか、寒気なんかも感じなかった。ただ、何故とだけ。何故こんなことを自分はしているんだろうという疑問だけだった。

     木陰を歩いているおかげで多少暑さは和らいでいるが、それでも暑いことに変わりはない。汗が止めどなく垂れてきて、それを袖で拭き拭き歩く。冷やりとした感触が時々首筋にある。背中の高杉が首筋に流れる汗を舐めているようだ。

    「ちょっと?人で水分と塩分補給すんのやめてくんない。水あるから喉渇いたら教えて」

     高杉の身体がゆれ、項に息がかかる。もしかして笑ったのかもしれない。




    【坂田銀時】

     元々の体力もあるせいか半日で大分進んだと思う。木陰のある山道ではなく、大きな道に出て暫く行ったところに旅籠を見つけた時には日は傾いてほんの少し涼しくなってきた時だった。旅籠は見つけたが、金は少ししかないので泊まる事はできない。松の木の大木の根元に二人で寄り添って夜を明かした。

     昨日の疲れが思ったより出たのか、大分日が高くなるまで眠りこけていた。ケツが朝露でぐっしょり濡れてしまっていた。また今日も歩かなければならない。そのうちどうせ乾くと考えていると左の掌にくすぐったさを感じた。高杉が俺に寄りかかって左掌に指で何か書いていた。『ぎんとき』と書いたのがわかると、狂おしい気持ちになった。

    「あ、名前ちゃんと聞いて覚えてたんだ?」

     そう言うと高杉は褒められた子供のように笑って頷いた。本当に時々しか、子供の頃そんな風に笑わなかったよな、大体ニヤって感じの可愛くない笑い方でと言いそうになって慌てて口を噤む。高杉ではないのだからそんな事を言っても仕方ない。高杉に水と塩、干し芋をすすめたが殆ど食わず、水を沢山飲んだだけだった。




    【暗闇坂の猫屋敷】

     猫柳のバァさんというのはすぐ見つかった。近所どころかその町全体で知られていた。バァさんというよりは「猫屋敷」がだ。これは隣の家に暫く住むとなると、糞やらなにやらの問題が出てくるだろう。しかし暗闇坂(赤城は坂の名前を間違えていたため、これは探すのに苦労した)とその界隈の者達が通称で呼ぶ坂を上りきり、すぐの所にある竹林の中のその屋敷には生き物の気配を感じなかった。猫は数匹見かけたが、人間のような不気味な視線で遠くから見つめられるだけだ。
     背中の高杉はこの町に来てからは見るもの全て珍しいのか落ち着きがない。ググっと伸びあがってみたり、かと思えば人目を避けるように俺の首筋に顔を埋めたりしている。その度に「平気平気」と声をかけた。人を恐れているのだろう。猫も見た事がないのか、姿を見かける度に指をさして何か言いたそうにしているのがなんだか可愛く感じた。
     猫屋敷は大きかった。地主なのかもしれない。
    「すんませーん!」
     すぐそこにいたのか、身体がやたら小さい、顔に大きな痣のあるバァさんが引き戸を開けて出てきた。
    「そんなデカイ声で呼ばんでもなぁ、足音だって聞こえてら」
     不愛想なバァさんは赤城の名を出したら無沙汰を罵りながらも懐かしそうな目をしていた。そして俺の背中にしがみつく高杉に一瞥をくれると体調を気にかける言葉をかけてきた。
    「療養所から来たんだろ?あっちの方が静かだし静養にはいいだろうに、わからないねぇ」
     話が見えないので訊くと
    「赤城は医者だから。その男、赤城の患者じゃないのか」
     と言われた。まさかあのアバラ屋が療養所ということはないだろうが、急いで俺達をあの里から出そうとした事と関係があるのかもしれない。そう言えば疫病がとか言っていた。何か引っかかりを感じながらも、バァさんが竹林の中を抜けるとかつて赤城が家族と住んでいた家の裏手に着くというのでその通りに竹林を抜けた。こじんまりした茅葺の家が見えると、まるで今起きだしたかのように蝉時雨が降ってきた。そして猫屋敷と竹林の中では感じなかった蒸し暑さがぶわっと這い上がってきて、汗が吹き出した。高杉は疲れたのかぐったりしていて重さが増した。
    「もうちょっとだからな」
     高杉は返事をしなかった。




    【飾ろうか口付けしよか】

     こじんまりした茅葺の家。すぐ隣の、垣根に隔てられた家も似たような家だった。手入れは最低限されているようで、家の裏手には井戸まであり、これも綺麗ですぐ使えそうだ。井戸の横には朝顔が弱弱しく咲いていた。でも色は真っ青で美しく見えた。そっとしておこうと試しに汲んだ井戸の水を少しだけかけた。

     高杉は少し熱があるようで、畳の部屋に横になっていた。布団もないし、食料ももうなくなる。この熱は疲れからかそれとも何か違うものか。医者に診せた方がいいのか判断しかねていると、夕方に猫柳のバァさんが二人で使えと言ってふかふかの布団一組と米と少し野菜を持ってきてくれた。甘え序でに高杉に熱があることを告げると、バァさんは慣れた手つきで脈やら目やら喉を診る。赤城の手伝いをしていたので多少は知識があるという。バァさんは少し思案顔になったが、医者には連れて行かなくていい、その代り水は切らすなとだけ言った。

     湯呑に入れた水を指先につけ、それで乾いた高杉の唇を湿した。高杉は薄らと目をあけ俺の姿を見て取ると、俺の手をとって掌に何か書き始めた。

    「お・な・じ・よ・う・に」

     なぞる指の動きに合わせそう発音すると、高杉は潤んだ目で見つめながら頷いた。「同じように」とはなんだろうと本気でわからない顔をすると、高杉は少し落胆の表情をしてみせた。

    「あぁ…」

     思い当たることはあるが、これはどういう顔をすればいいんだろう。あの時は疲労やら何やらでされるがままになっていたが、よく考えてみると恥ずかしいことをしていたような気がしてくる。あれを俺からやるのかと思うともっと恥ずかしい。…だが。水を飲ませなければ、高杉は弱るだけじゃないかと思い直し、湯呑を取って中の水を口に含む。高杉はその様子を見ながら目を細めて微笑む。昔見た高杉の表情そのままに見えた。
     横になる高杉に覆い被さって、じっと目を見つめた。接吻じゃないから目を閉じる必要ないよなとこちらもかっと目を開いたまま。奇妙ではあるが、少し照れは去った。まずそっと唇に触れた。乾いた感触に水が全然足りて無いと感じる。次に強く唇を押し当て、水が零れないように舌を伸ばす。…これ思ったより難しいぞと戸惑っていると高杉の唇が薄く開いたので舌で水を送り込んでやる。ゴクリと高杉の咽喉が鳴り、俺は良かったと安堵した。同じ動作を暫く繰り返す。水を飲ませる度に高杉の顔は穏やかになって、血色がよくなってきた。

     はじめはただ水を送り込むだけのその行為が、徐々に別の目的を帯びてきて、舌が舌を追い歯列をなぞるようになる。体重をかけないようにと腕で突っ張っていたのだが、高杉は両腕で俺の体を引き寄せ、自らが噛んだ肩の傷にあてられていた晒を取る。まだ新しい傷痕に舌を這わせまた歯を立てられた。俺は痛みに呻き、高杉の髪を掴んで顔を離させた。また出血したらしく、高杉の唇には紅いものがついていた。それを舌で舐め嫣然と笑った。

     これは高杉ではないどころか。

     薄々この男が普通の人間ではない事に気が付いていたが、どうにかしよう、逃げようという気持ちにはならなかった。もうどうにでもなれと思っていたのかもしれない。


     夜中に風が強くなったのか、家の裏手から何かが転がる音がして目が覚めた。いつの間にか眠っていたようで布団に入った事も覚えていない。隣にいるものと思って高杉に手を伸ばしたが、隣には誰もいない。部屋の中の暗闇をぐるりと目だけで確認する。すると、こちらに背を向けて所々破れた障子の方を向いて座る人影が見えた。高杉と声をかけるべきか迷っていると、聞き覚えのある声が聞こえてきた。夢でもなんでもなく、現実の俺の鼓膜に届く音は高杉の声だった。

    「たかすぎと、おなじように」

     話している内容はわからない。

    「たおってもよいだろうに」

     何を言っているのかわからない。



    【人魚の夏】

     昨夜の物音はこれかと井戸の側に転がる手桶を拾い、また元あった場所に戻す。猫柳のバァさんにもらった少しの米を粥にして朝飯として出したが、高杉はやはりあまり口にしなかった。そういう生き物なんだ、水だけは切らさないようにしよう。井戸と、井戸の側にそっと咲いてる朝顔を見てそう思った。

     昼間は当座の職探しの為に遊里に出向いた。たまたま三業組合で用心棒を探しており、その枠におさまる事が出来た。戦の爪痕というべきなのか、治安が悪いことがかえって良い方に働く者もいるということが肌で感じられた。顔見知りになった人懐っこい留袖新造が故郷の話をよくしてくれた。その娘は話が上手く、特に故郷にあった沼の話は興味がわいた。その娘が生まれるずっと前の話だがうしころがしという沼が村にはあって、たまに牛がはまって死んでしまっていたこと。その沼にお願いすると絶世の美女になれるという話があり、だから美しくなりたい者が牛を盗み出して沼に捧げていたのではないかということ。沼の主は蛟というこの世の誰よりも美しい容貌の妖怪で、毒の煙を吐き下半身は魚だという(蛇だという説もある)。なんとなく、陸では足が上手く動かせない、家にいるあの男の事を考えた。
     自分のような美しさを牛の命と引き換えに分け与えるのは何故なのか。唯一無二の美しさをひとりじめしたいとは思わないのか。疑問に思った事を娘に矢継ぎ早に訊く。娘は難しい事は分らないと苦笑しながらも、

    「だってどんだけ美しくたって、蛟は一人なんでしょ。誰にも褒め称えてもらえなきゃ意味ない。美しさは自分だけのものじゃなくって、好いた男のものじゃない」


     家に帰り、高杉の体を湯で絞った手拭いで拭いてやりながら足の傷を見た。これのせいで歩けないのかもしれないと思ったし、深いよう見えたからだ。傷は切り傷というより、抉りとったかのようなものだった。まだ新しく、生々しい肉色だ。傷口は水で洗い、他の部分は硬く絞った手拭いで拭く。その間高杉は静かに俺の動作を見ていた。手当てと体拭きが終わると高杉は頭を下げた。礼のつもりらしい。

    「ぎんとき」

     あの口付けの後から少し喋るようになっていた。あの夜聞いたような不気味な響きはなく、子供が大人に縋るような甘えたものではあったが。声は高杉と同じなのにまるっきり別人のようで、違和感があった。

    「みず」

     そう言って俺の着物の袖を引く。また口移しで飲ませろということらしい。いや、これはそうじゃないのかもしれない。もう高杉は水を入れて置いている鉄瓶からいつでも好きな時に飲める。

    「かわく」

     それは喉なのか、それとも。
     高杉がそこに置いてあった湯呑に入っている水を、自分の頭にゆっくりかけた。水は高杉の肌を伝い、着物と畳にしみこんでいく。手当ても折角身体を拭いたのも台無しになった。

     数日前までは昼も夜もあれほど暑かったのに、日が暮れると外の空気は乾いた涼しさになってきた。それなのにこの家の中だけはいつも湿った空気が充満していて身体が重い。今日は満月のように月が明るく、破れた障子から光が漏れている。それが高杉の肌を白く浮かび上がらせる。高杉には俺の着物を着せていたが、今日はもらってきた古着を着せた。水を被ってしまったから仕方ない。古着は元の持ち主が誰なのか容易に想像がつく女物ばかりだった。同居人がいることを雇い主に言ったら変な気を利かせてきた。女と住んでると思われたんだろう。朝顔の図柄の鮮やかな青い浴衣は若い娘のものだったのかもしれない。
     まだ乾ききっていない黒い髪が高杉の額に張り付いているので、それを指ではらう。高杉は気持ちよさそうに目を閉じて
    「みずを」
     と言った。別に意地悪で水をやらないわけじゃない。高杉によく似た顔をそのまま指でなぞる。汗ばんだ額、閉じた瞼、鼻梁。頬を辿って唇、顎。美しいと思った事はない。ただ気に入っていただけだった。



    【涙香】

     高杉が夥しい返り血を浴びた姿でこちらに駆け寄ってくる。口は動いているが音はない。表情から機嫌が悪いことがわかる。目には薄い水分の膜が張っていて、目の周りは紅い。怒りの涙は流れることなくそこで留まっていた。辰馬が不意打ちを受けて重症を負った後に、俺が単騎で敵陣にのりこんだ時の思い出だ。高杉は俺の前で涙を流すことはなかった。あの血の涙以外は。匂いまで生々しく思い出せる涙だった。



    【足穂】

    ドタ!

     重いものが落ちた音がしたので隣家の裏を垣根から覗き見た。隣家には小さな井戸がある。その井戸の側に人が蹲っているように見えた。その人物は井戸の木枠にしがみついて、井戸に上ろうとしていた。真っ青な薄物の生地の着物が今は寒々しく見える。九月も終わろうとしているのだからもう季節外れであろう。紅い模様は花柄なのであろうが、私は目が悪くよく見えない。その人物は立てないようだった。立てば井戸の水を汲むのも容易であろう。それとも、井戸の中にでも飛び込むつもりだろうか。それだって立ち上がれば簡単な事。よってあの人物はなんらかの理由で立てないのである。

    「どうしました、何か不便でも?」

     私の声に、その人物の緩慢な動きはピタリと止まった。こちらの様子をじっと窺っているのが分かる。

    「お手伝い致しましょうか?」

     青い着物の人物は答えない。黒黒とした髪は短すぎるが、恐らく若い女だろうと思った。もしかしたら近くの色里の関係者かもしれない。身体でも悪くして養生しているのだろう。

    「少々お待ちなさい、今そちらにまわりましょう」

     そう私が言うと

    「あー、すみませーん」

     間延びした、しかしよく通る声が隣家の中から聞こえた。勝手口から白い頭髪の、背の高い男がのんびりした様子で出て来る。頭をしきりにボリボリとやっている。

    「お騒がせしました、水汲むだけなんで…」

     男はこちらに向かってへらっと笑ったようだった。家人がいたのならこちらも無理矢理手伝うなどということはしない。

    「なら良かった、こちらこそ余計な気をまわしました」

     私が頭を軽く下げ、家に戻ろうとすると

     バシャッ

     水をぶちまける音。振り向くと、さきほどの白い頭の男が、青い着物の女に水をぶっかけている。まだ少し暑さ残る日もあるとはいえ、今日はそれほどでもない。寧ろ肌寒い。こんな日に水浴びでもなかろう。男はゆったりした動作で桶を置き井戸に蓋をしてずぶ濡れであろう女を抱きかかえた。女の方も水を浴びせられたというのに男の首に手を回しされるがままで、なんとも奇妙であった。そのまま男はさきほどの行為とは裏腹に大事そうに抱えた女と共に、家の中へ引っ込んでいった。


     後程私の息子が訪ねてきて、隣人の話を少しだけ聞いた。
    「父さん、あれはね、女じゃないですよ」
     息子は母親が持たせたらしい菓子を丁寧に器に載せながらそう言った。
    「父さんには想像もつかなかったでしょうけど、陰間じゃないですかね」
     熱い茶を啜る。目の前に息子は茶菓子を寄越す。
    「お前は見たのか」
    「男でしたよ、ここに来ると時々垣根の間から姿が見えますからね。でも父さんは目が悪いなぁ、着物は女物のようだけど、女には見えませんよ」
     息子も茶を啜りながら笑った。息子はそのことには興味がないのか、すぐに家のことや仕事のことに話題を変えた。それにああだのうんだの返答をしていると、半時ばかりで息子は帰っていった。

     台所の格子窓は隣家に向いている。そこから暫し隣家の様子を窺った。静かで物音一つしなかった。日は落ちかけており、夕方のヒンヤリとした空気が格子の間から忍び込んでくる。もうあとは日が短くなっていくばかりだ。
     先程の青い着物の間からのぞく白い足を思い浮かべた。水をかぶってまるで鱗が一つ一つ光っているように見えた。

     ぼんやりとだが、そう見えた。
     


    【人魚の檻】

     用心棒として色里に勤め、糊口を凌ぐようになってから既に幾日も過ぎた。あれからずっと高杉は目に見えて不機嫌だった。時々癇癪を起したように物を壊す事もあった。そんな時は無言でそれの後始末をしてやった。

     いつものように暗闇坂を上りきり、竹林を越えて家の近くまでくると、聞き慣れない男の声がした。

    「お手伝い致しましょうか?」

     垣根の向こうの隣の家からだった。大きな声なので遠くにいる者に呼びかけているのがわかり、ハッとした。急いで玄関から入り、台所へ向かう。土間に飛び降り、下駄を突っ掛けて勝手口を見た。心張り棒が外れて開け放たれている。ここから高杉は外に出たらしい。

    「少々お待ちなさい、今そちらにまわりましょう」

     井戸には屋根がついている。その屋根を支える柱に高杉はしがみついていた。井戸の水を汲もうとしたのは明らかだった。それとも中に飛び込むつもりだったのか。如何にも好々爺といった風体の男が垣根の向こうから高杉に声をかけていた。感じの良い老人に対して失礼とは分かっていたが、苛立ちを覚え心の中で舌打ちする。

     余計なことを。

    「あー、すみませーん。お騒がせしました。水を汲むだけなんで」

     妙な抑揚がついてしまったが構わない。老人は人がいたことに、少々驚いた様子ではあったがすぐににっこりと笑顔になった。

    「なら良かった、こちらこそ余計な気をまわしました」

     そう言うと老人はくるりと振り返る。老人がこの状態に本当にそれほど疑問も興味もないようだったことにホッとしたが、同時に高杉に対してなにか得体の知れない気持ちが湧いてくる。騒ぎを起こした事に対して業腹と言えばそれまでだが、それだけではない。釣瓶を井戸に落とし水を汲み上げ、地面に座り込んでいた高杉にぶっかけた。高杉は頭から水を大量に滴らせながら地面に広がる水を見ていた。青い着物は色を濃くし重たげで、傷の痕が残る白い足も濡れて艶めかしく光っている。高杉がこちらを見上げた。

     笑う事ではないのに、高杉は笑った。

     釣瓶を元の場所に置いて、腕を伸ばしてきた高杉を抱き上げた。こうするのがさも当然というように。



    【ヰタ・セクスアリス】

     ツツ…と腹を爪でなぞられた。さっき伸びている事が気になってしまった高杉の爪だが、つい最近切ってやったのを今思い出す。伸びるのが、異常にはやいのだ。

    「銀時、銀時…」

     高杉が俺の下で、首を傾けて名を呼ぶ。まだ話し始めたばかりの子供のような喋り方だったのが、変わった。高杉にどんどん近くなってくる。記憶の中のあの男に近付いてくる。自分が気に入っていた高杉、それがそっくりそのまま目の前に再現されていく。抱く度に解像度が上がっていくようで気味が悪いと思う一方、愉悦のようなものも感じる。その感情が湧き出てくる度に吐き気がした。中毒を起こしているように。

     仕事から疲れて帰ってきても、高杉が水を欲しがると抱いてやりたくなった。俺にはそれしか出来なかったから。その日も、そうだった。着物を全て脱ぐ時間も惜しいと仰向けに寝転んで高杉を上に乗せる。すっかり俺の形になれた場所は体位を変えてもよく馴染んだようで、高杉は気持ち良さそうに自分で動き始めた。表情とは裏腹に声を出さないように抑えているのがまだ俺の知らない秘めたものがあるようで煽情的だった。高杉が白く光る水を先端から勢いよく出すと同時に中の肉が収縮して俺自身に絡みつく。たまらず高杉の中に種を出す。これまで何度かしてきたことだ。しかし。

     突然だった。高杉の左目から赤い液体がゆっくりと流れてきた。赤いものは高杉の眼球を覆い尽くす。高杉は、顔を歪めた。苦痛の表情。掻き毟るように高杉は左目を抑え、俺の上から、ズルリと這い降りて障子の前まで這いずっていって蹲る。そしてあの日、初めてこの男と会った時のあの呻き声を上げた。

    「高杉…」

     俺も身体を起こし、高杉に近寄ろうとすると

    「いい、そのままで」

     存外落ち着いた声が返ってきた。

    「これでいい」

     高杉は蹲ったまま、そう言った。

    「また、お前の高杉に近付いたから、これがいい」

    「俺の…?」

     高杉は俺のものじゃない。そう言いたいけれど、声が出なかった。

    「これが、お前が手折って持ち続けている高杉の姿だ」



    【乱歩】

     高杉が、ゆっくりと立ち上がってこちらを向いた。覚束なくふらついてはいたけれど、それでも一人で立ち上がる。あの時見た高杉の顔を再現するような左目の血液は既に綺麗に消えていたが、瞑ったままだ。障子から透けて見える月光を背にした高杉がゆらゆらとこっちに戻ってくる。俺の目の前に座ると白い襦袢の裾をめくり、足を見せた。無数にあった傷は未だ残っているが、治りかけているのがわかる。

    「これな」

     高杉は息をつく。

    「喰われたよ、人間共に」

    「万病の薬だとよ」

     どんな顔をすればいいのかわからない。高杉の顔を見つめた。伏せられた目。恨みも憎しみもないような穏やかさ。

    「でもよ、化け物の肉は所詮毒なんだろうよ。皆喰ってすぐ死んでいった」

    「てめェも、これを喰うか?効けばその痛みは忘れられるかもしれねェし、死ねば楽になる」

     高杉が、顔を覗き込んでそう言った。あぁ、そうだろう。どっちにしろ俺は楽になる。

    「俺は長い間蛟と呼ばれてきた。そういや人魚と言う奴もいたな。ヒトが言う所の化け物ではあるが、人の肉を喰らったのはお前が初めてでな。銀時、てっきり俺ァお前の姿を映すもんだと思ったが」

     蛟と名乗った男は、自分の顔を撫で自らの手を見つめた。俺は治りかけている自分の肩の傷に触れた。

    「…お前は、高杉に少しだけ似てたが」

     蛟は蛇のような無機質な目でこちらを見た。

    「アイツはチビで厨二病で、ろくでなしのクソガキだ。お前とは違う」



    【愚者のエンディングロール】

    「高杉を探しに行く」

     そう言って蛟は微笑んだ。化け物として恐れられ、時には水の神として敬われたこともあったかもしれない者の凄みを感じる。蛟は再び立ち上がり、障子の前まで歩く。

    「高杉を喰えば、俺は高杉になれるだろう」

     蛟が今どんな顔をしているのかも、人外の理も俺にはわからない。唯一つ、俺にでもわかることは。

    「待ってろ、てめェが本当に欲しているものが手に入る」

     蛟はしどけない姿のまま、月明りを透かしている障子を開けた。光が産毛のように細かく目の前に散った。

     俺は、枕元に長着と一緒に置いてあった刀を取って、蛟の背後に歩み寄る。それは今さっき歩きはじめた蛟の動作よりもずっと緩慢だと自分には感じられた。気配を悟ったのかそれともただの偶然なのか。蛟は振り向いた。目と目が、合う。

    「たった一滴でも、激流を生み出す量でも」

    「銀時。俺ァてめェの水が欲しかったんだよ」




    【今はもう誰も】

     すっかり周りの景色は色褪せていた。夏に生命活動を主張していた者達はひっそりと静まり返る、そんな季節がまた廻ってくるのだ。暗闇坂…五十年前は逢瀬坂と呼ばれていた坂を上る。大した傾斜があるわけでもないこの坂を歩く時、何故か身体が重くなったと感じる者は多い。ずっと昔から変わらない竹林を横目に、掌に掻く冷たい汗を袂に入れた手拭いで拭いた。白い、顔に大きな斑(ぶち)のある老猫が、ゆったりのったりと前から歩いてきた。猫というものはあまり道の真ん中を歩かないものだが、その猫は当然とばかりにど真ん中を歩いてくる。

    「赤城」

     猫がそう喋る。

    「随分ご無沙汰だ、何年になるかね。嫁の墓参りもしないで薄情なもんだ」

     赤城は編み笠の下から、猫を見つめた。腹を人撫でして

    「はなよしはここにいる」

     それを見た猫はまるで人間のように、顔を歪めて笑った。

    「人間だったらそこは心の中に生きているって言うところさ」

    「ここに、男が二人来ただろう。今いるか?」

     猫は、振り向いた。あの二人が一時住んでいた家のある方を見つめる。

    「もういないよ」

    「突然消えたようだったから、隣家の男に訊いたのさ。そうしたら、引っ越しするから挨拶と言って菓子を置いていったと。同じ菓子だと思うが、うちの玄関先にも置いてあった。一人がもう一人背負って出て行ったそうだから来た時と同じだ」

     赤城も、かつて自分が暮らした家がある方を見る。坂の上までもう少しだった。上まで上りきれば垣根が見えてくる。垣根に沿って歩けば懐かしいこじんまりした茅葺の家が見える筈だ。

    「今はもう、誰も」

     猫はそれだけ言うと、竹林の方へゆったりのったり消えていった。



                                                    [了]
    調教中 Link Message Mute
    2018/10/18 0:08:02

    今はもう誰も(10/19追記)

    #銀高

    坂田銀時×蛟(高杉晋助)です。流血、グロに近い表現あり。

    more...
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    • 光源 ##現パロ銀高  #銀高

      医者パロ銀高。小児科医坂田銀時×脳神経外科医高杉晋助。

      ツイッターの「週刊銀高(@gntk1w)」さんのお題【医者パロ】から。
      調教中
    • 幻肢 #あぶかむ

      阿伏兎×神威
      調教中
    • 座る男 #銀高

      虚との死闘後の、if話です。
      瀕死の大怪我を負って左腕が欠けた高杉を、徐々に復興を進める江戸の外れの片田舎に閉じ込める銀時の話。虚との戦いから何年かたってます。

      ツイッターの「週刊銀高(@gntk1w)」さんのお題「座椅子」から。
      調教中
    • 誑惑七度 #銀高 
      ##九尾×高杉

       原作ベースですが、特殊な創作設定・創作キャラあり。グッズの妖怪シーリズの九尾(銀時)が出てきます。

      ※男の妊娠ネタ・性描写があります。
      調教中
    • 唇譜 ##白晋(銀高)  #銀高

      逆魂設定(銀時と高杉の立場が逆転する設定)で白夜叉(坂田銀時)×万事屋晋ちゃん(高杉晋助)。

      ツイッターの「週刊銀高(@gntk1w)」さんのお題【白夜叉×万事屋晋ちゃん】から。
      調教中
    • 外科室の鈴 ##夜叉督(銀高)  #銀高

       特殊設定で、同じように傷を負うという話です。逆魂という銀時と高杉の立場が逆転する話に更に創作設定を加えています。
      調教中
    • 骨泣き夜 ##夜叉督(銀高)  #銀高

      攘夷時代の坂田銀時×高杉晋助。
      落語の「骨釣り(のざらし)」を参考にしています。
      調教中
    • 桜襲 ##九蛟(銀高)  #銀高

      ※性描写あり

      グッズの妖怪シリーズから。九尾狐(坂田銀時)×蛟(高杉晋助)。

      ツイッターの「週刊銀高(@gntk1w)さん」のお題【「触って」】から。
      調教中
    • 爪紅 #銀高

      虚との死闘後の、if話です。
      瀕死の大怪我を負って左腕が欠けた高杉を、徐々に復興を進める江戸の外れの片田舎に閉じ込める銀時の話。
      調教中
    • ほとり ##九蛟(銀高)  #銀高

      グッズの妖怪シリーズの九尾狐(坂田銀時)×蛟(高杉晋助)。

      ツイッターの「週刊銀高(@gntk1w)」さんのお題【祈り】から。
      調教中
    • 瓶詰のざわめき ##八高(銀高)  #銀高

      3Z坂田銀八(国語教師)×高杉晋助(生徒)。

      ツイッターの「週刊銀高(@gntk1w)」さんのお題【初めての夜】から。

      性描写あり。
      調教中
    • 眩暈屋 ##白高(銀高)  #銀高

      逆魂設定に近いけれど少し違う、白夜叉×高杉。テロリストカップルです。

      ツイッターの「週刊銀高(@gntk1w)」さんのお題【めまい】から。
      調教中
    • 迎え火 #銀高

      虚との死闘後の、if話です。
      瀕死の大怪我を負って左腕が欠けた高杉を、徐々に復興を進める江戸の外れの片田舎に閉じ込める銀時の話。虚との戦いから何年かたってます。

      ツイッターの「週刊銀高(@gntk1w)」さんのお題「迎え火」から。
      調教中
    • 黄泉津比良坂 ##夜叉督(銀高)  #銀高

       松陽を斬ったあとの白夜叉と高杉の話。性描写少々あり。
      調教中
    • 水琴窟 #銀高

      虚との死闘後の、if話です。
      瀕死の大怪我を負って左腕が欠けた高杉を、徐々に復興を進める江戸の外れの片田舎に閉じ込める銀時の話。

      性描写あり。
      調教中
    • ヒトリジメ ##夜叉督(銀高)  #銀高

      攘夷時代の銀高。
      ツイッターの「週刊銀高(@gntk1w)」さんのお題【素面】より。
      調教中
    • 十九時の音楽浴 ##同級生銀高  #銀高

       中学生設定のgntmの銀時×高杉。
      調教中
    • 西瓜 #銀高

      虚との死闘後の、if話です。
      瀕死の大怪我を負って左腕が欠けた高杉を、徐々に復興を進める江戸の外れの片田舎に閉じ込める銀時の話。
      調教中
    • 雨宿り #あぶかむ

      阿伏兎×神威
      調教中
    • 春と群青 #銀高 ##現パロ銀高

       銀高という現象は息遣いや温もりを想像させ、幸福と有痛性をも同時に引き起こすものです。この話しはそのような思いを銀高に抱く者の心象スケッチです。

       この物語は独自のアルタナ観によって書かれている転生銀高現パロです。アルタナの影響で銀魂世界の人物達は色々な時代に転生しているという設定になっています。今回の話の年代は一九九〇年代で、作品内に出てくる固有名詞などはほぼ創作です。

      ※こちらは同人誌化しています。加筆は少しだけです。
      フロマージュ通販→https://www.melonbooks.co.jp/fromagee/detail/detail.php?product_id=683617
      調教中
    • 心臓の囚人「奇焔 陰翳クロニクル <忘却の河を渡るプラトーン>」という本の小説です。3Z八高本です。

      同じテーマに沿って作品を描くというコンセプトで出していた本で、今回は八高で「銀八に結婚の噂がたつ」というものと、「古い歌・歌謡曲」が課題です。というわけであてうまみたいな描写もあるので苦手な方はご注意を…。

      ##八高(銀高) #銀高
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